貧乳派団長とリンゴちゃん   作:やーなん

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書きたい話が幾つかある→でもどれか一話書くと間が空いてモチベが下がったりする→新しイベントなどで古い書きたい話が後回しになったりする→悪循環

じゃあどうするべ、と考え、こういう風にしてみました。




短編連作 追憶編その1

『続・リンゴ団長VSマルメロ』

 

 リンゴ団長とマルメロの二人がリンゴちゃんを連れて行って約二時間ほどして、三人は帰ってきた。

 いや、その姿は二人と荷物と言った方が正しかったかもしれない。

 

「しくしく……着せ替え人形にされましたぁ」

 何やら思いっきり着飾られた様子のリンゴちゃん。

 団長とマルメロの両手には服屋の物らしき紙袋を携えて満足そうにしていた。

 

「とりあえず、一回戦は引き分けですね」

「ああ、認めざるを得まい、君は俺からリンゴちゃんを奪うに足る強敵だ」

 リンゴちゃんの羞恥プレイの結果が、引き分けである。

 これにはこの場に(たむろ)していた面々も同情気味だった。

 

「では次はお互いの主義主張を語り合おうではないか」

「望むところです」

 二人はリンゴちゃんをほったらかしにしてテーブルに座った。

 

「まずは君からだ」

 袋の中からコップを一つと酒瓶を取り出し、団長はコップに酒を注いでからマルメロに差し出した。

 彼女はそれを受け取って一気に(あお)った。

 

「ぷはぁ、まずはですねぇ、団長さん。

 貴方にとって“かわいい”ってなんですか?

 あの子は何点、この子は何点、あっちの子は好みじゃない。

 他人の好みにとやかく言うつもりは有りませけどぉ、それってどうかと思いますよ」

 酒を飲み干し、なみなみとコップに酒を注ぎマルメロは団長にそれを突き付ける。

 

「世にいう“かわいい”や“美しい”は相対的かつ主観的なものだろう?

 つまり、かわいいモノを比べることによって片方により価値が生ずるのだ。

 君のようにどんなものにでも可愛さを見出そうとする姿勢は認めるが、それとこれとは話は別だ。

 俺にとって“かわいい”とは、俺が好みの女の子であるかどうかだ」

 最初に軽く酒で喉を潤し、そう主張してから団長は残りを一気に飲み干した。

 そしてもう一度コップに酒を注ぎ、彼女に渡す。

 

「優劣が有る、それは否定しません。

 ですけど、何もかも優劣で語るのは寂しくありませんか?」

 マルメロは半分だけ酒を飲んで、彼に残りを差し出す。

 

「じゃあ君は一体どれだけの“かわいい”を選べ、守れる?

 君にとってかわいいが溢れるこの世界の全てを」

「守りますよ。それが花騎士でしょう?」

 返された酒を団長が飲む前に、マルメロはそう答えた。

 団長は酔いに覆われている彼女の瞳を見た。

 

 多くの花騎士を見てきた彼には、多くの花騎士たちが有している覚悟を見た。

 

「団長さんにとって、花騎士は、女の子って何なんですか?

 自分の性欲を満たすための存在ですか?」

 そしてマルメロも、感覚的に彼がただの自分の同類ではないと気付いていた。

 リンゴを含め、多くの女性を泣かせてきた、と。

 

「道具だ。当然だろう」

 コップの中身を全て飲み干し、団長はぽつりと言った。

 

「俺が戦うための道具だ。俺と戦う為の道具だ。

 俺が預かり、管理する道具だ」

 そう答えた団長をマルメロは批難(ひなん)しかけたが、周りの誰もが彼をじっと見て何も言わないのを感じてあえて何も言えなかった。

 

「俺の責任で預かっている道具だ。

 だが、俺個人として、俺の部下達は」

 団長は空のコップを静かに見つめていた。

 

「俺の全てだ」

 それを聞けてやっと、マルメロは笑顔になった。

 

「だからリンゴちゃんを俺から奪うと言うのなら、決闘しかないな」

「むふ、むふっ、流石はリンゴちゃんが選んだパートナーですねぇ。

 そこまで仰るならリンゴちゃんの相棒になるのは諦めます」

「お、諦めがいいな」

「その代り、独り占めはダメですよ。

 今度からは私も一緒にリンゴちゃんとかわいい子ウォッチングしましょう!!」

「おっ、良いなそれ!!」

「ついでに団長さんの部隊の女の子も紹介してください!!

 一緒にいろんなかわいいところを見出しましょう!!」

「うーん、しょうがないなぁ」

 ここまで来て周りは何だか話の方向が変な方に行っていることに気付いた。

 そして二人でどんどん酒を飲んでいく。

 

「むふっ、むふふふふっ、もう私たちはソウルフレンドってことでいいんじゃないんですかね!!」

「俺も何だか君のこと他人の気がしなくなってきたなぁ!!」

 ついにはこの酔っ払いども、こんなことを言い出し始めた。

 

「じゃあまずサクラさんを――」

「団長さん」

 ゆらり、とマルメロの言葉を遮りリンゴが立ち上がり、こう言った。

 

「私、とっても素敵な事思いついちゃいました」

 リンゴは彼女に似つかわしくない小悪魔めいた笑みを団長に向ける。

 

「お、なんだなんだリンゴちゃん」

「そのマルメロさん、明日もお休みなんですよね?」

「そうですけど……」

 何やら嫌な予感をビンビン感じながらも、何だかこういうリンゴちゃんも新鮮でかわいいなぁ、と思いながら彼女は応えた。

 

「私、マルメロさんの素面が見たいです」

「おっ、それ面白そうだな」

 二人の目的が一致した瞬間だった。

 

「わ、私は今日はこの辺で……」

 マルメロは席を立とうとしたが、両脇をがっちりと二人に抑えられた。

 

「まあそんな遠慮するなって、一緒に楽しもうぜ。いろいろとな」

「そうですよ、こんなにいっぱいお洋服があるんですから」

「だ、誰か、助け――」

 ずるずる、と今度はマルメロが引きずられ始める。

 彼女は程なくして廊下の奥へと消えて行った。

 

「とりあえず、二人がやり過ぎないようにサクラさんに報告だけしとこうか」

「そうだね、あの調子なら話も(こじ)れないだろうし」

 そして団長に関していろいろと諦めている理解ある部下たちだった。

 

 

 

 

『ハナモモの追憶』

 

 

 それは、ナイドホグル出現から一週間が過ぎた頃だった。

 

 古代害虫を超える超巨大な伝説の怪物が復活したという話は、もう既に各国に伝わっていた。

 ウィンターローズからも多くの避難民がやってくることが予想されるリリィウッドでは、騎士団支部に残っていたハナモモ団長が対応に追われていた。

 

「それでは、伝説の巨大害虫が復活したというのは事実なのですか!!」

「その通りです」

 ハナモモ団長は城下町の記者を集めて、会見を行っていた。

 

「これが、現地で撮影されたナイドホグルの姿です」

 彼はチューリップ団長から送られてきたナイドホグルの航空写真を壁に張りつけ、その異様さと巨体を示した。

 その大きさに、数十人の記者たちも恐れ戦いたようにざわめいた。

 

「お静かに!!

 現在、ナイドホグルは封印によって動きを封じられ、身動きができない状態です。

 どうか皆さんは、記者として冷静に、憶測で記事を書き無用な混乱を招かないようお願いします!!

 これから質問を受け付けますので、お一人ずつ挙手をお願いします」

 ハナモモ団長が毅然とした態度で記者たちの質問に受け答えしていく。

 その様子を、ハナモモは資料を手渡しながら一番近くで見ていた。

 

 

 

 ――この人なんだか頼りないですわ……。

 それが、ハナモモの彼に対する第一印象だった。

 

 ハナモモが彼と出会った切っ掛けは、士官学校のオリエンテーションの一つに参加してほしい、と敬愛する花騎士にして従姉妹のモモに頼まれたからだった。

 

 害虫討伐の行き届いた森の中に入って指定された物を持ってくると言う、遠足どころか散歩程度の行事だった。

 勿論、二人はその道程で弱い害虫一匹にすら遭遇していない。

 当時の彼は士官学校に入れる最低ラインの年齢で、よくその年齢で、後から聞いた彼の貧乏さで筆記試験を突破できたと感心するレベルで頼りなかった。

 

 オリエンテーションは問題なく終了した。

 この行事の肝は花騎士と交流することにある。

 行事を出来る状況にするまでが目的で、それ以降は重要ではなかったからだ。

 他の士官候補たちも詰所に行って花騎士たちに参加を頼んだと言っていた。

 

 これだけなら、そんなこともありましたわね、とハナモモも記憶の片隅に置いておく程度の思い出になったことだろう。

 

 それからしばらくしてから、またモモに頼みごとが有ると呼び出されたハナモモの前に現れたのが彼だった。

 モモは彼女に彼の補佐官になってほしいと言ったのである。

 かつては自分と同程度の身長だった彼は自分より頭一つ分くらい背が伸びていたが、その彼もモモの言葉に驚いたように彼女を見ていた。

 

 無論、その要請にハナモモも驚いた。

 二人の接点など、あのオリエンテーション以降一切なかった。

 特に甲斐甲斐しく世話をしたとか、彼女の好むような好意を抱かれる様なロマンティックな場面なんて一切無かったのである。

 本当に、ちょっと一緒に散歩した程度の間柄だった。

 

「ええと、騎士団長になったのなら、花騎士を召喚するのではありませんの?」

「それが彼の配属になった所が、リリィウッドの特殊なところでね」

 とにかく伝統とか、運とか、リリィウッドらしい特色など排した、一つの騎士団に複数の団長が所属するという異例の場所だった。

 

 本来花騎士の異動には多くの手続きが必要だが、その騎士団は騎士学校の卒業さえしていれば誰でも受け入れているというレベルで多くの花騎士を受け入れていた。

 だからわざわざ召喚などと言う不確定要素の高い手段を取らないらしい。

 

 それ故に規模が大きく、ここなら年若い彼でも十分やっていけるだろうと言う上の判断だった。

 なにせ所属する団長ごとに役割が決まっているというのだから。

 

 近年の花騎士の増加に伴い、上層部の戦略は良く言えば実践主義、悪く言えば質より量だった。

 新任の騎士団長に数人の新人花騎士を宛がい、害虫討伐をさせる。

 成績が良ければ人数を動員し、素質が無ければ戦死するか適当な花騎士と結婚して引退が多かった。

 

 だから、これは愛のさくぼーですわ、とハナモモは勝手に戦慄していた。

 彼女はモモが自分のライバルを減らす為にいい感じに同年代の騎士団長に(あて)がうつもりだと思ったのである。

 

 とは言え、いい経験になるから試しにやってみたら、というモモの言葉も間違いではないと彼女も思った。

 騎士団長の補佐官という、いかにも出来る女と言う肩書に、ハナモモは揺れた。

 あと、副団長ではなく補佐官なのは、複数の騎士団長が居る関係上まぎらわしいかららしい。

 

 実際に部隊運営の補佐をするのはいい経験になるだろうし、補佐官は団長の数しか居ない。

 ハナモモが憧れる騎士団長にも、自分が団長補佐として有能であることを示せば一気に距離を近づけられる、と打算も働いた。

 愛に距離は関係ありませんものね、と最終的には納得して、彼女は彼の補佐官になった。

 

 

 そうしてしばらくハナモモ団長となった彼と苦楽を共にしたハナモモだったが、彼の騎士団長としての彼女の評価は……。

 

 正直、パッとしない。

 

 だった。

 

 可もなく不可も無く、目立ちも悪目立ちもしない。

 周りの団長たちの個性が強すぎるのもあるが、それを差し引いても優秀な騎士団長である、とハナモモは胸を張って言える自信がなかった。

 

 彼は平凡で、普通だった。

 仮にその辺で適当に男の人を掴まえて彼と入れ替えても問題なく部隊を運営できるのではないのか、と思うくらいに。

 そうした鬱憤とは違う何かが、ハナモモの中で蓄積して行った。

 だからある日、言ってしまった。

 

「団長さんは前まで居た部隊の団長さまと比べて何だか男らしくありませんわ」

 発破をかけるつもりで、上昇志向の強い彼女はそう言った。

 ただ、他の団長たちと比べて線が細くて童顔な彼はそれを気にしていて割とショックだったらしく、涙目になって逃げるようにその場から出て行った。

 

 喧嘩どころか反論すらされず、情けない態度で逃げられた。

 これにはハナモモも胸にもやもやしたものが溜まる一方だった。

 このままでは鬱屈するだけだと、考えるより行動派のハナモモは決断した。

 

「誰かに相談するべきですわ!!」

 背伸びすべきところと誰かに頼るべきところは弁えている彼女は、悩みを一人で抱え込まないことを選んだ。

 

 そこで誰に頼るかだったが。

 彼女の脳裏にまず浮かんだのは、敬愛すべき従姉妹のモモや前の部隊の団長だったのだが、流石にそれは小恥ずかしかった。

 次に絶対に一人で近づいちゃダメだと言われている某ロリコン野郎だった。

 

 あの男は彼が半年も団長としてやっていけないと見抜いていた。

 実際彼のアドバイスがなかったらそうなっただろう。

 

「やはりリンゴ団長に相談するしかありませんわ!!」

 その結果、大騒ぎに発展することなど、予知能力を持たぬこの時のハナモモには分からぬことであった。

 

 

 つづく

 

 

 

 

 

『理想の美少女』

 

 

「ねえ、ランタナちゃん、本当に花騎士辞めちゃうの?」

「え、辞めないよ、何言ってるのペポ」

 ランタナちゃんのその言葉に、私は安堵しました。

 

 ランタナちゃんはよく言えば自由奔放、悪く言えば周りを振り回すから、今の騎士団が居心地悪いことは知ってました。

 この間突然、「私は騎士団を辞めるぞ、ペポぉ~」と宣言して私を驚かせたものです。

 

「じゃあ、皆に黙って出て来ちゃったし、謝りに行こう。ね?」

「え、ヤダ。私もう騎士団の花騎士じゃないのどぅわー。辞めて来たもん」

「ええぇぇ!?」

 でもハッキリ言って、私はランタナちゃんに花騎士が務まるとは思ってませんでした。

 ランタナちゃんはこう、皆と足並みそろえて集団行動する姿が思い浮かばなかったので。

 

「じゃあ、お仕事どうするの?

 フリーの花騎士になって活動したり、入れてくれる傭兵団とか探すの?」

「ふっふっふ、実はちゃーんと考えてるんだな、これが」

 そうしてドヤ顏を披露するランタナちゃんと一緒にやってきたのが、多国籍遊撃騎士団というリリィウッドの騎士団支部でした。

 

 この騎士団は各国の騎士学校の卒業資格さえあれば、誰でも入団オーケーという場所でした。

 ランタナちゃんは悠長に異動を待つつもりは更々無かったようです。

 

「よーし、この部隊なんていいんじゃないかな!!」

 求人募集している掲示板に、広く人員求むと書かれてる張り紙を指差しそう言ったランタナちゃん。

 

「えっと、そこは止めておいた方が……」

 私は求人募集の隅っこに、元懲罰部隊でしたがやりがいのある笑顔の絶えない仕事場です、といういかにも怪しい文言が書いてあるのを指摘しました。

 確かに嘘は書いては有りませんでした。やりがいがあるし、笑顔が絶えない仕事場でしたし……団長が。

 

「お、うちの部隊に入隊希望か?」

 そして、偶然求人募集の前にやってきた彼と、私たちは出会ったのです。

 その時の衝撃は、今でも忘れられません。

 

 幸い、彼はランタナちゃんを一目で気に入ったらしく、気まぐれな彼女を上手く御してくれています。

 私もランタナちゃんを追って、すぐにこの部隊に入隊しました。

 

 この時、私は彼に引かれていたのです。

 運命とかそんな陳腐な言葉じゃなく、もっと別の……。

 

 

 

 

「団長さん、今度のハロウィン空いていますか?」

 ペポが団長にそう尋ねた直後、彼は持っていた本を落とした。

 

「ペポ、もしかしてそれは、で、で、で、デートか!?」

「そう言う捉え方もできますね」

「いぃやっほー!!」

 女の子としょっちゅうデートしているくせに、団長は大喜びだった。

 

「ペポちゃん、ちゃんと嫌だと思ったら嫌って言うのよ」

「できれば夜の十時までに帰るんだからね?」

「じゃあ門限は十時にしましょう」

「誰か付いて行った方が良いんじゃ」

 すっかり別の意味で信用されている団長に対して、皆がペポを心配してそんなことを言い始めた。

 

 

 

「むむむ……」

 皆がペポを心配している中で、ランタナは腕を組んで唸っていた。

 

「むむむ、むむむ、……何がむむむだ!!」

 突然大声を出したランタナに皆の視線が向くが、まあいつものことかとスルーされかけた。

 

「よし、ランタナは考えるのを止めた」

 そして彼女は浮かれてる団長に纏わりついて、こんなことを言い始めた。

 

「だんちょ、だんちょ、ペポとデートなんて水臭いじょ。

 私も連れてけー、連れてけー!!」

「はぁ、何言ってやがる、小便臭いランタナのくせして」

「小便臭い言うなぁ!! くっくっく、このランタナの目が黒いうちはペポと二人きりでデートなどさせるものかぁ!!」

「いやまあ、デートみたいなことは結構してるんだがな」

「なんだとぅ!?」

「でもペポの方から誘われたのは初めてだな。

 お、これは期待していいのか、お?」

 それが妙にこの男がうきうきしている理由だった。

 

「お願いだってば、だんちょ!!

 私もペポと一緒にハロウィンで遊びたいんだじょ~!!」

「ランタナちゃん、今度のハロウィンはダメだって言ったじゃない。

 どうしてそんなわがまま言うの……」

 何やら駄々をこね始めたランタナに、ペポは心底困ったようにそう言った。

 

「確かに邪魔しないと約束した。でも守るとは言ってない」

「そんな~」

 ランタナの物言いに、ペポはがくりと肩を落とした。

 

「ねえランタナちゃん、ペポちゃんを困らせて一体何がしたいの?」

 このままでは話が進まぬと、二人のやり取りに何かを感じ取ったサクラが間に入ったのだが。

 

「ランタナはただ自分のしたいことをしてるだけだよ。

 だから私はこのまま引かぬ媚びぬ省みぬ!!」

 彼女はまるで取り合おうとはしなかった。

 

「なあ、ランタナ。また別の日に遊んでやるからよ、今回は親友に譲ってやれって」

 団長も少し探りを入れるようにそう言った。

 彼もランタナが見た目の幼さを前に出してわがままを押し通す人間でない事ぐらい分かっているのだ。

 

「ねーねー、連れてってばぁ、だんちょ、何でもするからさぁ。

 ん? 今ランタナ、何でもするって言ったよね?

 そう、だんちょがペポと二人っきりになるなんて百年早い。そうさせないために私、何でもするのだ~」

「こいつ……」

 本心を語らず終始おどけるだけのランタナに、流石の団長もイラッとした。

 

「ペポ、こいつと何があった。喧嘩でもしたのか?」

 しかし団長も大人である。

 ランタナが気に入らないことをなあなあで受け入れたりせず、嫌なことは絶対にしないくらいには頑固なことを彼も分かっているのだ。

 だから矛先をペポに変えたのだが。

 

「と、とにかく、予定を空けておいてくださいね!!」

 彼女はそれだけ言って、逃げるように去って行った。

 

「待てこらペポ、かじらせろー!!」

 そしてそれを追うランタナ。

 向こうで、ひーん、というペポの声が聞こえてくる。

 

「一体なんのこっちゃ」

 流石に団長も先ほどのうきうき気分では居られず、一同微妙な雰囲気になった。

 

 そして何の進展も無いまま、ハロウィンの日は訪れた。

 

 

 

 つづく

 

 

 

 

 

 




とりあえず、試験的に並行して書きたい話を書けるだけ書いてみる感じにしました。
時系列の把握が難しかったり、読みにくかったりしたらゴメンね!!
でもこうしたりしないとハナモモ団長の話とかずっと後回しにされちゃうし……。
こうやって書くとモチベが維持できて私はいい感じ……でも最大の欠点はネタ切れが加速すると言うこと……。

ところで最近のイベ金は良い子ばかりですよね。
アヤメちゃんとか何あのエッロい生き物。虹メダルでヒツジグサ様取ったので合わせて出したいです。
カカラちゃんとか凄く好みの体型してますし、かわいい。

虹ランタナも開花したのでその話もしたいです。
ちなみに、今回の忍者イベでルドベキアちゃんは出ましたが、ローちゃんは出ませんでした。石三百個使って回したのに。
ローちゃん欲しかったなぁ、キャラ的に。

それでは、それぞれの話はまた次回に。

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