この話でプロローグは終了となります
「頑張れ! 頭が出てきたぞ!」
「うっ…ーーー!! ぬぅぅぅぅ!」
「奥さん! ひっひっふーです! ひっひっふー!」
今私ことレジスはエモット夫婦の初のお子さんの出産に立ち会っていた。子供が産まれるところなんてそうそう見れないのでなんだか新鮮な感じがする。
自分の他にも村の人達が心配で何人か立ち会っている。
「もう少しだ! 頑張れ!」
「そうそう! もっと力むのよ!」
「むぅぅぅぅぅ!!」
部屋に元気な赤ん坊の泣き声が鳴り響く。
実に何時間と渡る奮闘によりようやく出てきたのだ。
「おぉ! これは元気な女の子だなぁ!」
「きっと将来はお母さんに似て綺麗な子になるわ」
他の人達もようやく産まれてきたことにより安堵のため息をつく。
「ほら……あなたも抱いてあげて」
「あ、あぁ……この子が俺たちの……」
2人とも実に嬉しそうな顔をしている。
(……リアルでは彼女すらいなかったからなぁ。クソ末長くお幸せに!)
別に羨ましいだなんてこれっぽっちも思ってない。思ってない。
「レジスさん……レジスさんも抱いてみます?」
「え!? あ、あぁよろしいんで?」
「もちろんです……レジスさんが救ってくれた命です」
「で、では……」
人生で初めて赤ん坊を抱いてみた。重さはまったく感じなかったが命の重さはしっかりと感じられた。
「おぉ…」
謎の感動を覚えつつ赤ん坊を抱き上げる。
「なぁ! 次は俺に抱かせてくれ!」
「ずるいわ! 私もよー」
赤ん坊大人気である。元よりこの村は子供が圧倒的に少ないので子供が産まれることはすごく大事なことなんだろう。
「そいや名前は決めたのか?」
「そ……それがだな……」
「もぉみんな聞いてよ。うちの旦那ったらずっと前から名前考えてたのに結局今日まで思いつかなかったって言うのよ」
「し、仕方ないだろ……? 大事な子だから後悔しないような名前をだな…」
「ほら。ずっとこの調子で困っちゃうわ」
辺りが笑いで包まれる。釣られて自分も笑ってしまう
「ははは。これじゃ永遠に名前決まらなさそうですね」
「ちげぇねぇや! はははは!」
「あ、そうだわ。レジスさんに名前決めてもらおうかしら」
「え?」
不意に名前を呼ばれその言葉の意味の飲み込みに少し時間がかかり一息ついてから喋り出す。
「えと……私が決めちゃっていいん……ですか?」
「全然いいわよ!ほらあなたもそれなら文句ないでしょ?」
「そ…そうだな。レジスさんいい名前付けてやってくれ」
「ん、んー……急に言われてもなぁ」
急には思い付かない
うーん…女の子……女の子か……名前名前名前〜
しばらく思考の渦に飲み込まれる。だけど直ぐに答えは出た
「じゃ、じゃあ私の名前の一部から取って「エンリ」って名前は……どうですか?」
レジス・エンリ・フォートレスからエンリだけを抜き取ると女の子の名前っぽいので案を出してみる
「エンリ…エンリ・エモットか……いいわね最高の名前だわ! ね? あなた」
「あぁ! この村の英雄様の名前の一部を名付けてもらえるなんてその子は将来凄い子になるぞ!」
英雄様だなんて……照れるじゃないか。
「よし! この子の名前は「エンリ・エモット」だ!今日ここで新しい命が誕生したことをみんなで感謝しようぞ!」
「本当に行ってしまわれるんですか?」
「えぇ。この1ヶ月間本当にありがとうございました」
「こちらこそ本当にありがとうございます……もし旅の途中でこの近く来たらぜひこのカルネ村に、お越しください」
「……それではまたいつの日か」
そう言いレジスは村……カルネ村を離れた。
次の話から原作に入る予定です
追記
気がついたらもう7人の方が評価つけててびっくりしました。あまり面白くないという方が多いですね
まぁ自分でも書いたあとに「なんだこの駄文…」って思うことが多々あります。特別小説書くのが上手いわけでもないので自覚はしております
どんなに自分が「これなら読んでくれる人達も面白く思うだろう。読みやすいだろう」と思って書いても読んでる人からするとまったく伝わらないこともありますよね
どうやったら面白い書き方やストーリーの構成のやり方などはまったくわからない素人なので、もしアドバイスとかあれば教えて下さると凄く嬉しいです。もちろん自分でも努力はするつもりです
あと、例え「この小説は面白くないな」とはっきりと評価をしてくださるだけでも充分に嬉しいです(決してMではないです)
ちゃんと自分の書いた物を読んでくれて正直な評価や感想をつけてくださってるんだなと勝手な解釈ですがそう思っております
なので遠慮せずにどんどん感想や評価をつけてくださってもまったく問題ありません
では今後ともよろしくお願いします