榛名さんの苦労話   作:榛猫(筆休め中)

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前回までの榛名さんの苦労話っぽい!


後から現れたルフィ達に龍のおじいさんの事がばれた夕立たち......。

アピスの話を聞いて龍のおじいさんを故郷のあるロストアイランドへと連れて行くことになるのだった。


軍艦島からの脱出!海軍の追跡を振り切れ!

sideハルナ

 

 

......zzz...はっ!

 

あ、えっと、おはようございます?ハルナです。

 

今は...何をしていたのでしょう?

 

あ!思い出しました!ボクデンさんにこの島の伝説を聞いていたんです。

 

三百代目の王様の話を聞いていたところまでは覚えてるんですけど、その後から記憶が......。

 

そ、それより、ボクデンさんは?

 

 

「千二百三じゅぅ...(コックリコックリ)」

 

ま、まだ話していらしたんですね......。

 

というより、どれだけ長いんですかその話!?

 

 

「あら、榛名さん、起きてたんですね......」

 

この声は?

 

その声に振り向くと、神通さんが私を見て笑んでいました。

 

 

「えぇ、つい先ほど...神通さんは?」

 

 

「私...ですか?私は寝ていません。ボクデンさんのこのお話はよく聞かされていますから慣れてるんです。大抵はこうして途中で寝てしまうんですけど」

 

それで起きていられたんですね。

 

確かに話をしているボクデンさんの方が寝てしまっていますけれど......。

 

 

「......zzz」

 

クスッよく寝てますね、ボクデンさん、それに皆さんも......。

 

 

「おい、みんな!スゲエんだぜ!」

 

 

「なによ、これ...」

 

あら?この声は......。

 

 

「お帰りなさい、ルフィさん、ナミさん」

 

 

「あら、お帰りなさい二人とも」

 

 

「お姉ちゃん、それにジンツウさん、二人は起きてたのね、これ、どういうことなの?」

 

やっぱりそう来ますよね。

 

私はチラリと眠りについているボクデンさんを見ます......。

 

 

「......呆れた、まだ話続いてたの」

 

きっと起きていたらまだまだ続いていたでしょうね......。

 

そんな私達を尻目にルフィ提督は鼻提灯を出しながら眠っているウソップくんを起こしています。

 

鼻提灯を割られて慌てて起きたウソップくんの叫びで他の二人も目を覚ましました。

 

 

「ん?なんだ?もう朝か?」

 

 

「ゾロさん、一泊もしてないんですからそれはおかしいですよ?」

 

 

「ん?そうか」

 

はあぁ...こんな調子で大丈夫なんでしょうか......。

 

 

「~っ...あんまり爺さんの話が長いから、いつのまにか寝ちまったな」

 

 

「クスッ...可愛い寝顔でしたよ?サンジくん」

 

 

「ッ!おいおい趣味悪いぜ姉さん......」

 

良いじゃないですか、弟分の寝顔を見るくらい。

 

 

「ふふっ仲がよろしいんですね」

 

ジンツウさんも微笑ましくそのやり取りを見守っています。

 

そんなことをしていると、不意に扉が勢いよく開かれ、村人の方が一人入ってきました。

 

 

「ボクデンさん大変だ!アピスは!」

 

 

「どうかしましたか?」

 

ボクデンさんの代わりに神通さんが答えます。

 

 

「ジンツウさん、いや、あの海軍の艦隊が港を封鎖し始めてるんだ!」

 

それに反応したのはナミでした。

 

 

「まさか、アピス一人を狙って?」

 

 

「ん~?なんであんな女の子をぉ?」

 

これは怪しくなってきましたね......。

 

アピスちゃんとユウダチちゃんの姿が見えないのも気になります。

 

 

「ねえ、みんな、あたしと一緒に来て!」

 

 

「はい!ナミさん!」

 

 

「サンジくん?」

 

 

「あ、いや、姉さんこれはだな......」

 

 

「どしてぇ?」

 

 

「いいから!」

 

 

「爺さんはどうする?」

 

 

「ん~...よく寝てるし、そのままにしてあげた方がいいわ。ジンツウさん、あなたはどうする?」

 

 

「そうですね、アピスちゃんに、関わることみたいですし、私も一緒に行きます」

 

神通さんが来てくれるなら心強いですね!

 

 

「分かったわ、ねえ、ボクデンさんが起きたら伝えて、アピスはあたし達が守るからって」

 

 

「あ、あぁ」

 

何がなにやらよく分かっていなさそうな返事ですね。

 

 

「それよりも、ナミ、早くここを移動したほうが良くないかしら?」

 

 

「そうだったわ!みんなあたしについて来て」

 

そう言って歩き出したナミを追って、私達は移動するのでした。

 

その後のお話はただの作戦会議でしたので飛ばさせてもらいますね。

 

 

 

 

____________________

 

 

 

 

「それじゃあみんな、手筈通りにお願いね!」

 

 

「あぁ((はい!))」

 

えっと、今までに起きたことを簡単に説明します。

 

ナミに案内された先にいたのは話に出てきた伝説の千年龍とアピスちゃんとユウダチちゃんでした。

 

提督たちは、その千年龍、龍爺さんを故郷である『ロストアイランド』へと帰してあげるために協力してほしいとの相談を持ち掛けてきたんです。

 

私、ゾロさん、サンジくん、それに神通さんがその相談に賛成しました。

 

ウソップくんが少し反対していましたけど、皆さんの勢いに押されて諦めていましたね......。

 

そうして、龍爺さんの故郷を探すため、軍艦島から脱出するための作戦会議をしていたんです。

 

そこで先程につながるという訳です。

 

 

「それじゃあウソップくん、ゾロさん、行きましょう!」

 

 

「あぁ」

 

 

「あ、おい!待ってくれよぉ!!」

 

私達は船を奪還する役目です!

 

内容は簡単、港に停泊しているゴーイングメリー号を、島の裏手にあるウソップくんの鼻のような岬の所まで船を回せばいいだけです。

 

ゾロさんとウソップくんが船の操舵、私は海流を作って航行速度を上げるための能力者要因です。

 

艤装で船を曳舟してもいいのですが、それだと逆に目立ってしまうので避けてほしいと言われたのでこの方法です。

 

さて、それでは......

 

ハルナ!全力で参ります!

 

 

sideout

 

____________________

 

 

sideユウダチ

 

ヤッホー、ユウダチだよ

 

私は今、龍のおじいさんを能力で浮かび上がらせてるっぽい。

 

 

「さて、それじゃあユウダチ、そのまま洞窟の外に出してちょうだい」

 

 

「はーい、動くから暴れないでねっぽい」

 

 

「.........」

 

 

「...龍じいがよろしく頼むだって」

 

アピスの翻訳とっても助かるっぽい♪

 

 

「任せといて!おじいさんが若い時みたいに空高く飛ばせてあげる!」

 

その横ではナミが海を眺めてるっぽい。

 

 

「ん~...お?来たわね?」

 

その言葉に私も海の方を見てみる。

 

すると確かに遠くに船影が見えてきたっぽい!

 

 

「夕立ちゃん、その力は...?」

 

不意に神通さんがそう聞いてきたっぽい。

 

 

「え?あぁ、これ?これは悪魔の実の能力だよ」

 

 

「悪魔の...実?」

 

この反応だと、神通さんも悪魔の実の事は知らないみたいね

 

 

「えっとね...「大変!海軍が近くまで来てるって!!」え?」

 

ウソ!?どこにいるっぽい?

 

辺りを見回してみると、いたっぽい。水兵帽を被った海軍の軍団......。

 

 

 

「あらー...以外に来るのが早かったわね」

 

 

「ちょっと、どうするつもりなの!!」

 

 

「あぁ、大丈夫よ、この二人がいるし、それにユウダチだっているんだもの」

 

信用してもらって嬉しいけど、ちょっと今の状態だと厳しそうよね......。

 

 

「神通さん、その話はまた後でね!」

 

 

「えぇ、今はそれどころではなさそうだわ」

 

さぁ、素敵なパーティーしましょう!

 

 

「待って、ユウダチ、それにジンツウさんも...ここはルフィ達に任せておきましょう」

 

 

「あぁ、さあ!暴れるか!」

 

 

「レディにばかりやらせるわけにはいかねえよ、ここは俺達に任せとけ」

 

そう言って前に出るルフィとサンジさん。すごく頼もしいっぽい!

 

「二人とも、ゴーイングメリー号があの岬の所に来るまでの間時間稼ぎお願い」

 

 

「おう!任せろ!」

 

 

「はい!ナミさん!」

 

と、そんな時だったっぽい......。

 

 

「ッ!ダメ!龍じいを撃っちゃダメェ!!」

 

 

「ちょっアピス⁉何やってるっぽい!?」

 

 

「夕立ちゃんはそのまま、ここは私が」

 

え?神通さん?

 

神通さんはそう言うとアピスを連れて下がってきたっぽい。

 

 

 

「アピスちゃん、今は出ていってはだめです!」

 

 

「でも、龍じいが!!」

 

 

「あなたが今出て言って何ができますか?ここは私達に任せてください」

 

 

「そうだよ、アピスはおじいさんの近くにいてあげてっぽい」

 

 

「...うん」

 

 

「いい子です...約束ですよ?」

 

そう言って神通さんが前に出た時だったっぽい。

 

 

「撃てぇっ!!」

 

 

【バンッバンッバンッバンッバンッナンッ!!!!】

 

 

「神通さん!!」

 

まずい!このままじゃ神通さんが!!

 

一直線に神通さんに迫る弾丸の嵐......。

 

私達の誰もが動き出そうとした、その時だった。

 

 

【シュバババババババッ!!…バラバラバラ】

 

 

「......こんなものですか?」

 

え?神通さん今何したっぽい?

 

見間違いじゃなければ銃弾を全部素手で受け止めてたように見えたっぽいんだけど......。

 

 

「アピス、今の何が起きたかわかるっぽい?」

 

 

「ううん、さっぱり......」

 

そうよね、神通さん、いったい何をしたらそんなことが出来るっぽい!?

 

 

「スッゲエ!!なあお前今のそれどうやったんだ?」

 

ルフィが滅茶苦茶目を輝かせながら聞いてる。

 

 

「え?単に飛んできた弾を手で受け止めただけですよ?」

 

 

「弾を受け止めるとは...すげえな姉ちゃん」

 

 

「いえ、あなたも訓練すればすぐできるようになりますよ」

 

神通さん、簡単に言ってるけどそれ、そうできることじゃないっぽい......。

 

 

「おぉ、そりゃご教授願いたいね、けど今は...」

 

サンジさんが前を見据える。

 

そうだったっぽい、今は目の前に敵をなんとかしないと!

 

 

「シッ!」

 

 

【スッタタタタタタンッッ!】

 

 

「ゴムゴムのっ...ガトリング!!!」

 

 

【ドガガガカッッ!】

 

剣を構えて向かってくる海兵たちに迎え撃つように突っ込んでいくルフィとサンジさん。

 

 

「うぎゃあぁぁぁぁっ!!」

 

勢いよく吹っ飛ばされていく海兵たち。

 

私もこれさえなかったら暴れられるのにぃ...っ!

 

そんな風にやきもきしている間にも状況は進んでいってるっぽい。

 

吹っ飛ばされた海兵たちに見かねたのか、スーツ姿のヘンテコ頭の男が出て気たっぽい。

 

 

「俺は旋風のエリック、ネルソン・ロイヤルに雇われている傭兵だ。

貴様ら海賊に用はない、我々はそこにいる千年龍に用があるのだ。

邪魔立てすると、カマカマの実の鎌鼬の餌食にするぞ?」

 

あのヘンテコ頭、エリックっていうっぽい?それにしてもカマカマって......。

 

 

「驚いたか?俺様も悪魔の実の能力者なのさ」

 

ヘンテコ頭エリックが何か言ってるけどルフィとサンジさん話聞いてないっぽい。

 

 

「ナミ!まだやんのか?」

 

 

「うーん...もうちょい!」

 

 

「そうやって遠くの海を見やるナミさんも素敵だぁ!」

 

 

「早いとこしてくれよぉ~」

 

挙句の果てには無視してナミと会話してるし......。

 

というかサンジさん、今の榛名さんに伝えておくからね?

 

 

「(ゾクッ)お、おい、ちょっとユウダチ?今何か物騒なこと考えなかったか?」

 

あら、意外と勘が鋭いっぽいのね

 

 

「さぁ、どうだったっぽいかな~?」

 

 

「......ま、まあ今はいいか」

 

 

「おい!貴様らぁ!!こっちの言うこと聞いてんのかぁ!!」

 

あ、ヘンテコ頭が顔を真っ赤にして怒ってるっぽい。

 

 

「流石に無視されたら怒ると思いますよ?」

 

 

「そか?聞いてるよ、オカマのエリックだろ?」

 

 

「ちがーう!!オカマのカマじゃねえ!鎌鼬のカマカマだぁ!!」

 

 

「どっちでもカマわないぜなんちゃって!あひゃーひゃっひゃっひゃ!」

 

ブフッ!!...カマと構を掛けたっぽい...クフッ!!お腹痛いっぽい!

 

 

「~ッ!!俺を怒らせたことを後悔するな?」

 

アイツ、何かする気ね?

 

 

「カマカマのッ!シュシュシュシュシュッつむじ風ぇ!!」

 

ッ!あの風はヤバイっぽい!

 

 

「ルフィ!サンジさん!その風をまともに受けたらだめっぽい!避けてぇ!!」

 

 

「いっ!?」

 

「うおっ!?」

 

紙一重でなんとかそれを避ける二人。

 

二人の後ろに抉れたような跡が出来てるっぽい。

 

ふぅ、間に合ってよかったっぽい......。

 

 

「ほう、躱したか、そこの小娘に助けられたな」

 

 

「あっぶねえ...」

 

 

「なるほど、これが鎌鼬ってやつか、助かったぜ!ユウダチちゃん!」

 

 

「ぽい!」

 

 

「来た!ユウダチ!お願い!」

 

いよいよ!出番ね!

 

さぁ、最ッ高に素敵なパーティーしましょう!!

 

 

「いっくわよ!爆風(瞬間風速)!!!」

 

 

【ゴウッッ!!!!】

 

 

「うおぉっっ!?」

 

 

「うっはあ!スッゲェ速さだ!!」

 

艦載機もビックリの速度で飛んでいくっぽい!

 

ルフィとサンジさんを回収するのも忘れずにね。

 

 

そのまま船まで一直線っぽい!

 

 

「「いっけぇっーー!!」」

 

あ、忘れてたっぽい......。

 

「風幕(極包)!」

 

【ドッッ!!バシャアァァァァァンッッ!!!!!】

 

物凄い水柱っぽい!

 

 

「ハルナさん!今のうちに船を出すっぽい!全速力で!!」

 

 

「え?えぇ!」

 

するとメリー号の周りの海流が凄い速さで移動し始めたっぽい。

 

私は幕を操作しながらその船の後を追っていくのだったっぽい。

 

あ、因みにみんなは伸びちゃってたっぽい......。

 




うーん...島出たのはいいけどさ、これ何処に行けばいいんだ?

ん?じいさん、何か思い出したのか!?

い?軍艦島の東?どういうことだ?


次回!榛名さんの苦労話!

ロストアイランドを探せ!向かうは軍艦島の東!

海賊王に...オレはなる!

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