榛名さんの苦労話   作:榛猫(筆休め中)

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お待たせしました榛名です!

前回までのあらすじをお話ししますね!

アピスを追ってきた海軍を撒くためカームベルトに入ってしまった私達。
しかしなんとか私と夕立ちゃんの能力でその場を乗りきり元いた海域に戻って来たのでした。


新たな再開!華の二水戦登場!

sideハルナ

 

こんにちは、ハルナです。

 

今は凪の海域(カームベルト)を抜けた直後です。

 

ルフィ提督が口を開きます。

 

 

「ユウダチ、オマエスッゲエな!風になれんのか!?」

 

 

「流石は風の能力者よねぇ…便利なものだわ……」

 

 

「えへへ…♪」

 

ルフィ提督とナミの言葉にユウダチちゃんが照れていますね。微笑ましいですね……

 

そのあと、他の仲間からも一通りユウダチちゃんは褒められるとルフィ提督が不意に叫びました。

 

 

「よぉーし!出発だ!」

 

それに合わせるようにナミも声をあげます。

 

 

「目的地は!」

 

 

「もっちろん!軍艦島だ!」

 

その一声で私達は軍艦島に向けて出発したのでした。

 

 

 

 

___________

 

 

 

 

 

軍艦島へ向けて出航してから暫く……

 

私達は今霧が立ち込める海の上を進んでいます。

 

 

「なんも見えねえな……」

 

 

「霧がみえるじゃん!」

 

 

「アピス、本当にこの辺なのか?」

 

 

「さあ?」

 

 

「さあ?って…自分の島なのに他人事っぽい?」

 

サンジくんの言葉に他人事のように答えるアピスちゃん。

 

それにすかさずツッコむユウダチちゃんというなんとも言えない場が出来上がっていますね……。

 

 

「多分、このすぐ近くの筈なんだけど……」

 

ナミがそう話しているとマストの上からウソップくんが声をかけてきました。

 

 

「おーい!前方に人影が見えるぞ!」

 

人影?船影じゃないのかしら?

 

 

「なんか、ハルナやユウダチみてえな奴背中につけてるけど…霧で良く見えねえな……」

 

私達のようなもの?艤装ということでしょうか……

 

私は気になって海を眺めます。

 

 

「あなた達!あの島にいったい何の用ですか!」

 

すると、不意に凜とした声が響き渡りました。

 

その声のした方を向くとそこには確かに人影が……

 

 

「俺達、アピスを送ってくのに軍艦島に向かってる最中だ!」

 

その声にルフィ提督が答えます。

 

 

「アピスちゃんを?アピスちゃんがそこにいるんですか?」

 

 

「あぁ、いるぞ?ほら」

 

 

「もしかして、ジンツウ姉ちゃん?」

 

ジンツウ?ジンツウってもしかして…あの神通さん!?

 

 

「ッ!アピスちゃん!どうして海賊船に!?」

 

 

「そこじゃ話しづらいでしょ?上がってきなさいよ」

 

ナミが割り込んでそう話します。

 

 

「……では、お言葉に甘えて」

 

そう言ってジンツウさんは船に上がってきました。

 

その姿を見て私は驚愕しました。

 

嘘…どうしてあの子がここに?

 

 

「え!?嘘っぽい……」

 

ユウダチちゃんも驚きの声をあげています。

 

 

「………?」

 

上がってきたその人は紛れもなく私達の仲間であった軽巡洋艦で川内型二番艦の神通さんだったのですから……

 

 

「神通……さんっぽい?どうしてこんなところにいるの?」

 

ユウダチちゃんの言葉に神通さんも驚いたような表情になります。

 

 

「その言葉遣い……もしかしてあなた…夕立ちゃん?」

 

 

「ッ!……はい!」

 

神通さんの言葉にユウダチちゃんは笑顔で頷きます。

 

 

「それじゃあ……あなたは…榛名さん…ですか?」

 

今度は私の方を向いて信じられないものを見たような顔をする神通さん。

 

 

「えぇ、そうですよ?榛名です。お久しぶりですね、神通さん」

 

 

「そんな…どうしてあなた達がここに…あなた達は轟沈したはずじゃ……」

 

 

「話すと長くなるんだけどね?」

 

突然の再開に戸惑う神通さんにユウダチちゃんが船室に連れて行き説明をしてくれます。

 

私もその後に続いて船室に入ります。

 

私やユウダチちゃんが轟沈したこと、神様という方のお陰で人間としてこの世界に転生したこと、今の私達の境遇のこと…全てを……

 

神通さんはそれを黙って聞いていました。

 

 

「そういうことだったのですね、ということは私も……」

 

 

「恐らく轟沈したんだと思います……」

 

私の言葉に神通さんは表情を暗くします……。

 

 

「そう……だったんですね…だから私はこの世界に来たのですね」

 

 

「ごめんなさい…辛いことを教えてしまって……」

 

私は本心から神通さんに謝罪をします。

 

 

「いえ、謝らないでください。自分の現状が知れてよかったです…どうしてこの世界に来たのかずっと疑問でしたから」

 

そう言うと神通さんは笑ってそう答えてくれました。

 

 

「それで海軍から逃げてきたアピスを助けてくれたんですね、ありがとうございます。榛名さん、夕立ちゃん」

 

 

「いえ、榛名は大丈夫です」

 

 

「私も、あんな小さい子を放っておくなんて出来ないもの!」

 

 

「そうでしたね、お二人はそういう人でしたね。それで、この船は軍艦島に向かっているのですよね?」

 

 

「えぇ、その通りです」

 

 

「なら、村の人達が誤解しないように私も一緒に行きます。アピスちゃんだけだと不安ですから」

 

 

「それは助かるっぽい!神通さんがいてくれたら心強いわ!」

 

こうして私達は軍艦島へと上陸するのでした。




軍艦島に上陸した俺達。

村人達から怪しまれながらも神通の説得でなんとか事なきを得る…ん?なんだアピス!お前のじいさんの豚まんうめえのか!

次回!榛名さんの苦労話!

軍艦島の伝説とアピスの秘密!

海賊王にオレはなる!

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