榛名さんの苦労話   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじです!

ハルナの脅しで情報を漏らした犯人はアーロンだった。

それを知ったハルナはすぐさまアーロンに挑みかかるも隙を突かれ刺されてしまう…。

倒れ沈んでいくハルナ…はたしてハルナの運命は!?


榛名轟沈!?ルフィの怒り大爆発!

side夕立

 

ヤッホー、夕立だよ。

 

いま、ルフィと散歩してるんだけどその途中…。

 

急に胸騒ぎがし始めたっぽい。

 

 

「……ハルナさん?」

 

 

「ん?どした?ユウダチ」

 

ルフィが私の変化に気付き問いかけてくる。

 

 

「なんだか嫌な胸騒ぎがするの…ハルナさんに何かあったのかもしれないっぽい…」

 

 

「姉ちゃんが?そりゃ本当か!?」

 

ルフィの問いに私は首を降って答える

 

 

「分かんない…でも、すごく嫌な予感がするの…」

 

 

「よし!じゃあ姉ちゃんを探すぞ!」

 

 

「…え?」

 

ルフィの言葉に私は顔を上げる。

 

 

「わかんねえなら確かめりゃいい、もし本当にヤバそうなら助け出すまでだ!」

 

そう、そうよね!先ずはハルナさんの安否を確かめるのが先決っぽい!

 

 

「分かった!ハルナさんを探そう…。

ハルナさんはいつもナミと行動を共にしてたっぽいから

ナミに聞いたら分かるかもしれないわ」

 

 

「よし、じゃあナミを探すぞ!」

 

 

「うん!」

 

私達はナミを探して走り出した。

 

 

 

sideout

 

 

 

 

sideルフィ

 

 

ナミを探しだしてすぐ、オレ達はココヤシ村に来ていた。

 

 

「さて、ナミは何処だ?」

 

 

「すぐに見つかるといいっぽいんだけど…」

 

二人して辺りを見回す…。すると。

 

 

「アーロン!アーロン!アーロン!アーロン!」

 

そう叫びながら自信の左肩にナイフを何度も突き立てているナミの姿があった。

 

ユウダチがそれを見て慌てて止めに入る。

 

 

「やめるっぽい!そんなことして自分を傷つけちゃ駄目っぽい!!」

 

しかし、ナミはユウダチを睨みつけながら言う。

 

 

「…なに?まだこの島に居た訳?すぐに島を出てけっていったでしょ…」

 

 

「でも…」

 

そう言うユウダチの顔が暗くなる…。

 

オレは代わりに口を開く。

 

 

「あぁ、言われた」

 

 

「出てけ!出てけ!出てけ!出てけ!出てけ!出てけ!出てけ…でてけぇ…」

 

拒絶するナミの言葉が徐々に弱くなっていく。

 

 

「何があったっぽい?私達に教えて…」

 

 

「……実はね」

 

暫くの無言の後、ナミがポツリポツリと話し出した。

 

 

「ほんの少し前に私達のところに海軍が来たの…。

私達のお宝を没収するってね…。

だけど、その隠してあるお宝はお姉ちゃんがもしもの時の為に用意してた偽者だったの…。

お姉ちゃんはそれを利用してやつらからどうしてその事を知ったのか聞き出した…。

それがアーロンだったの…。お姉ちゃんはその後すぐに何処かに行ってしまったんだけど、その時のお姉ちゃんの顔、ニコニコしてはいたけど、

眼は本気のそれだったわ…。

だからお姉ちゃんがどこにいったか聞きに村にまで来た…。

その時にゲンさんに何があったのかを聞かれて全部話したわ、そしたら村の人がお姉ちゃんとすれ違ったときに『アーロン』と言っていたのを聞いた人がいたらしいの…。

その時のお姉ちゃんの顔は人を平気で殺しそうな顔をしていたんだって…。

それで、お姉ちゃんはアーロンの所へ向かったんだって話になって村の人達がお姉ちゃんを助けにいこうとしたの…。

私は必死に止めた…。けど、駄目だった…。皆は私の制止を無視して行ってしまった…。」

 

そこで、ナミが悔しそうに口をつぐむ…。

 

そして、泣きながらこう口を開いた。

 

 

「ルフィ、ユウダチ、お願い、お姉ちゃんを、村の人達を助けて…。」

 

なに言ってやがんだ…。

 

その言葉にオレは無言でナミの頭にシャンクスの麦わら帽子を被せ、ナミに背を向け歩きだす。

 

 

 

 

「ルフィ?」

 

ユウダチが訝しげに声をかけてくる

 

オレは立ち止まると思いっきり息を吸い込み叫んだ。

 

助けるなんてそんなの…。

 

 

「あたりまえだぁぁぁぁーーっ!!!!」

 

 

「そうよ!安心してナミ!ハルナさんや村の人達は必ず助けるっぽい!」

 

ユウダチもやる気みてえだな…。

 

 

「っっ!!」

 

ナミが更に泣くのを聞きながらオレは無言で歩き出した。

 

そのすぐ後にユウダチもついてくる…。

 

進む先にはゾロ、サンジ、ウソップが待ち構えている。

 

 

「いくぞ!」

 

オレは一言そう告げる

 

 

『おう!』

 

 

「ぽいっ!魚人共に悪夢、見せてあげる!」

 

目指すはアーロンパーク…。

 

待ってろよ!姉ちゃん!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

しばらく進むとアーロンパークが見えてきた。

 

しかしその入り口に人が溢れていた…。

 

よく見ると、入り口の所に島を出た筈のヨサクとジョニーが道を塞いでいた。

 

その姿はボロボロで酷いものだった…。

 

 

「ヨサク!ジョニー!どうしたっぽい!?ボロボロじゃない!」

 

ユウダチが慌てて駆け寄る。

 

 

「あぁ…ユウダチの姉貴、大変なんです!ハルナの姐さんが!」

 

 

「ハルナさん!?何があったの!?」

 

 

「ハルナさんがやられちまったんです!」

 

 

『っっ!?』

 

オレを含んだ一同が驚いた。

 

二人は続ける…。

 

 

「オレ達は姐さんを助けようとアーロンに挑んだんだが…紙一重で負けちまった…。だからこうしてここに来る村人達を止めておくので精一杯でした…。すいません!!」

 

ユウダチは首を降って答える。

 

 

「ううん、謝らなくても良いっぽい、二人はよくやってくれたわ…。後は私達の出番っぽい」

 

 

「ユウダチの姉貴…!!」

 

オレは扉に近づきながら口を開く…。

 

 

「退いてくれ…。」

 

サッと避けるヨサクとジョニー…。

 

オレは扉の前に立つと思いっきり拳を振り抜いた。

 

 

ドゴォォォォンッ!!

 

轟音をあげて壊れる扉…。

 

オレ達は中へ入りやつを睨み付ける。

 

 

「アーロンってのはお前か?」

 

尖った鼻の魚人は顔をしかめながら答える…。

 

 

「アーロンってのはオレの名だが?」

 

オレはアーロンに近づきながら自身の名を告げる…。

 

 

「オレはルフィ」

 

 

「ルフィ?で、てめえはなんだ?」

 

 

「海賊!」

 

 

「海賊だと?その海賊が俺に何の用だ…」

 

 

「姉ちゃんはどこだ?」

 

 

「姉ちゃん?誰のことだ?」

 

 

「ハルナって女がいるはずだ!何処にいる!」

 

 

「ハルナ?あぁ、アイツなら『深海』だ…。」

 

オレはアーロンの目の前まで近づくと思いっきり腕を振り上げ拳を振り抜いた。

 

地面をバウンドしながら飛んでいくアーロン…。

 

パークの壁に激突し、その壁に背を預けオレを睨み付けてくる。

 

 

「……てめえはいったい…っ!?」

 

その直後、アーロンが殴られたように吹っ飛んでいった。

 

 

「今の言葉、もう一度言ってみるっぽい…。今度はそんなものじゃ済まさないから…。」

 

そのすぐ後にサンジとゾロが現れる…。

 

 

「ユウダチちゃんの言う通りだぜ、このクソ肴野郎…。」

 

 

「ったく、お前ら突っ走りすぎだ…。」

 

 

「おいおい、これホントにハルナがやったのか!?」

 

やって来たゾロとサンジそれにウソップにオレは告げる…。

 

 

「ゾロとサンジ、ウソップは姉ちゃんを頼む…。オレはアイツをぶっ飛ばす」

 

と、そこでユウダチが口を挟む…。

 

 

「ルフィ、私もいること忘れないでくれない?」

 

 

「そうだった…。んじゃ、ユウダチ、二人でアイツをぶっ飛ばすぞ!」

 

 

「任せといて!さあ、素敵なパーティしましょ!」

 

オレ達はアーロンに向かって突っ込んで行った。

 

 

sideout

 

 

 

sideサンジ

 

ルフィとユウダチちゃんがアーロンに突っ込んでいくのを見て俺は海をみる。

 

この底に姉さんが…。

 

まだ生きてるんだろうか…またあの優しい眼差しを向けてくれるんだろうか…。

 

どっちにしても助けないことには始まらねえ…。

 

 

「オラ、クソ剣士、姉さんを助けにいくぞ」

 

 

「んなもん、てめえ一人で行けば済む話だろ?」

 

 

「あぁ゛なんだと?クソマリモ」

 

 

「やんのか!グルグル眉毛!」

 

 

「って、喧嘩してる場合かー!!早くハルナを助けねえとヤバイんじゃねえのか!?」

 

っと、そうだった…。こんなことしてる場合じゃねえ…。

 

 

「仕方ねえ、ウソップ、手を貸せ」

 

 

「お、おう!」

 

俺達は海へと飛び込んだ。

 

 

しばらく潜ると底の方にうっすらと人影が見えた。

 

あれだな?

 

近づくいて見ると姉さんの胸から出血していた。

 

顔も血の気がかなり引いてきている…。

 

ヤバイな、相当出血してやがるぞ…。早く地上に戻って止血しねえと手遅れになっちまう…。

 

 

(お、おい、サンジ!これヤバイんじゃねえか!)

 

 

(分かってる、ウソップすぐに姉さんを引き上げるぞ)

 

 

(あ、あぁ…!)

 

俺達は姉さんを持ち上げ浮上しようとする…が…。

 

 

(な!?なんだこの重さは!?これが人間の重さかよ!)

 

 

(しのごの言ってねえでさっさと持ち上げろ!急がねえと手遅れになっちまうだろうが!)

 

だが、不味いな…。こりゃ本気で持ち上がらねえ…どうなってんだ!?

 

しばらく二人して持ち上げてみるも全く動く気配はない。

 

 

(仕方ねえ、ウソップ!一端、上がるぞ、これ以上は俺らの息が保たねえ)

 

 

(そうだな、もうそろそろヤバイ…)

 

俺達はゾロに協力を仰ぐため一度会場に引き返すのだった…。

 

しかし、このときの俺は知らなかった…。

 

姉さんにあんな変化が起こるなど…。

 

 

sideout

 

 

 

side夕立

 

サンジ達が水中で苦戦している少し前のこと…。

 

 

「ゴムゴムのぉ…!」

 

 

「風魔…。」

 

 

『螺旋(ピストル)!!』

 

 

「ごふぁっ…!!」

 

螺旋の力を纏ったルフィのピストルが炸裂する。

 

吹っ飛ぶアーロン…。

 

 

「追撃よ!疑似風遁『螺旋連丸!』」

 

風の手を複数出現させその手に複数の螺旋丸を作り上げ飛んでいくアーロンに叩き込む。

 

 

「がっはぁっ!!」

 

ノーバウンドで超回転しながら飛んでいくアーロン

 

 

「まだよね?こんなものでやられてもらったら困るっぽい、

あなたにはまだしてやりたいこといっぱいあるのよ?」

 

しばらくすると奴が歩いてきた。

 

 

「チッ…ここまでやるとはな、さすがの俺も驚いてるぜ…だがな、魚人と下等な人間とでは圧倒的な差があるんだぜ?それはなんだと思う?」

 

 

「鼻…顎?」

 

 

「牙っぽい?」

 

 

「分かった!水掻きだ!」

 

私達の言葉にアーロンはキレたっぽい

 

 

「っ!…種族だぁっ!!」

 

叫んだ直後に私達に噛みついてきた。

 

ルフィはすぐさま躱わす、けど私は動かない

 

 

「おわっとっと…ってユウダチ!!」

 

ルフィが慌ててこちらをみる

 

だが、慌てることはない、何故なら私は…

 

 

「大丈夫、私は平気っぽい」

 

カゼカゼの実を食べた風人間なんだから!

 

 

「チッ…自然系(ロギア)の能力者か…」

 

 

「そう言うことよ、降参するなら今のうちよ?まあ、降参したところで許すきはないけど…」

 

 

「降参?俺が下等種族に?舐め腐るのもいい加減にしろよカス共!もう手加減は無しだ…。魚人に逆らったことを後悔しながら死んでいくがいい!」

 

遂に本気になったわね…。来るなら来てみなさい!

 

私達がアーロンの攻撃に身構えたその時だった。

 

 

ザザザザザ…ザバァァァァンッッ!!

 

突如、海面が盛り上がり破裂した。

 

これにはルフィもアーロンも驚きを隠せない。

 

でも、私は見覚えがあった…。こんな登場をするやつらなんてアイツらしか居ない…!

 

 

「なんだ、今度は何が起きた!?」

 

 

「い、いったい何事だぁ!?」

 

 

「くっ…!」

 

私は水飛沫の中盛り上がった波を睨み付ける。

 

水が少しずつ落ちていき、やがてその正体が現れる…。

 

底に現れたのは…。

 

 

黒い巨人のような身体に口から砲身を生やしたナニカとその横で妖艶に微笑む黒いワンピースを来た白い肌の女性だった。

 

そして、黒い巨人がその手に持っていたのは海で出会った怪獣であった…。

 

 

 

 

 

「忌々シイ魚ドモメ…!サッサト…イーストブルーノ水底ニ沈ンデイケ!!」

 

 




突如現れた女に動けないオレ達…。

奴はアーロンを執拗に狙う

いったいなんなんだアイツ!?

ってユウダチ?どうしてそんな顔してんだ?

次回!榛名さんの苦労話!

深海の覇者、戦艦棲姫爆誕!

海賊王にオレはなる!

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