榛名さんの苦労話   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじです!

アーロンパークに戻った榛名はゾロと再開する…。

絶体絶命のゾロを榛名は解放し何処かへと殴り飛ばすのでした。


逃げきれウソップ!魚人と必死の鬼ごっこ!

sideウソップ

 

 

「ヒィィィィ!!」

 

 

『待ちやがれ!この野郎!』

 

今オレは魚人どもから必死に逃げている。

 

何故こんなことになっているのか、事のあらましはアーロンが村に来たところまで遡る…。

 

オレはベルメールとノジコと共に村に来ていた。

 

そこで村長に絡んでいるドデカイ魚人、アーロンを見てたんだ。

 

アーロンは身勝手な理由をあれこれ村長に付け村長を殺そうとした…。

 

それにオレはいてもたってもいられずアーロンに火炎星を放ったんだ。

 

結果、その攻撃はアーロンの怒りを買っただけで大したダメージになっていなかった。

 

そして魚人達から逃げ始めて今に至るってわけだ…。

 

 

「はぁ…はぁ…流石の魚人といえども陸の上じゃ動きが鈍いな、このオレに競争で勝てる奴がいるかっての!っとと、ぅわぁ…!?」

 

危ない危ない…。草の根掻き分け必死に逃げてたら崖から落ちそうになっちまった。

 

 

「ふぃー…。危なかったぁ…」

 

すると後方から魚人達の声が聞こえてくる。

 

 

「野郎、どこに逃げやがった」

 

 

「こっちの方から声が聞こえたぞ!」

 

ヤバイ!追い付いてきやがった…。どこかに隠れないと…。

 

 

 

 

 

「ここか?ん、いねえな」

 

魚人がすぐ近くまで迫って来ている…。

 

どうか、バレませんように…!

 

 

「この崖から落ちたんじゃねえか?」

 

 

「それだったらもう助からねえな」

 

そう言うと魚人達は来た道を戻って行ってしまった。

 

魚人達が完全に見えなくってからオレはため息をついた。

 

 

「はぁ~…。助かったぁ…。っとと、おわぁぁああぁぁぁ…!」

 

ズデーン!!

 

崖から転がり落ちちまった…。

 

 

「痛っててて…ん?」

 

傷みを堪えなんとか立ち上がると向こう岸で手を振っている影が見えた。

 

オレはそれを声援だと思い手を振り返した。

 

 

「おぉ!声援ありがとう!オレはこの通りピンピンして…」

 

ザバーン!!

 

目の前の水が盛り上がり中から魚人が出てきた。

 

 

「…ちょいとピンピンしすぎじゃねえか?」

 

あ、オレ終わった…。

 

自慢の長鼻を捕まれ、ズルズルと引き摺られていく。

 

 

「ったく、面倒かけやがって…。この長っ鼻が」

 

 

「お、お前の口だって同じようなもんだろうが…」

 

抵抗できぬままオレは連行されていくのだった…。

 

sideout

 

 

 

side榛名

 

 

家に戻ろうと歩いていた私達は村の方の轟音を聞き付けて村の方に向かっていました。

 

着いてみると、広場には村民達が集まっており何かあったのだすぐに分かりました。

 

歩きながらナミが村民達に話しかけます。

 

 

「久し振り、みんな…。」

 

ナミの声を聞くと村民達は私達には目も暮れずそそくさと家の中に入っていってしまいました。

 

残ったのはベルメールさん、ノジコちゃん、村長のゲンさんだけでした。

 

 

「ナミ、珍しいじゃない…。アンタが村の方を通ってくるなんて」

 

その問いにナミは答えます。

 

 

「大きな音がした…。アーロンね?」

 

大きく倒壊した家を見ながらナミは言います。

 

そこに返事をする者は無く、ただ村長の風車帽だけがカラカラと廻っているのでした。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「そうですか、ゲンさんがそんなことを…。」

 

あの後、村を離れた私達は家に戻ってきていました。

 

ナミとノジコは近くの海岸に出掛けています。

 

 

「そ、それであの長鼻くんがアーロンに攻撃して怒らせちゃったってわけ…。」

 

ま、お陰でゲンさんが助かったんだけどね…。と、苦笑するベルメールさん。

 

 

「それは、その長鼻くんに感謝しないといけませんね…。」

 

ウソップくん…。どうか、無事でいてください…。

 

私は心の中でそう祈るのでした…。

 

sideout

 

 

side夕立

 

ぽい!久し振りの出番っぽい!

 

バラティエを出発してから数日、私達は今だ海の上にいるの。

 

 

「ねえ、ヨサク~…。まだその目的地にはつかないっぽい?」

 

もう飽きてきちゃったっぽぃ~……。

 

 

「まだ数日じゃないですか!夕立の姉貴!ココヤシ村まではまだもう少しかかりますから我慢してください」

 

 

「えー…。」

 

等とブーたれているとサンジさんが声をかけてきた。

 

 

「夕立ちゃん、飯が出来ましたよ~♪これでも食べて期限直してねん♪」

 

そういえば、出発してからというものサンジさんの私に対する態度が急変したのよね…。

 

ちょっと女っぽいのが気持ち悪いっぽい…。

 

 

「わ、わかったからその口調は止めて欲しいっぽい…」

 

 

「はーい♪…じゃあこれで如何ですか?お嬢さん…。」

 

こ、こんどは紳士っぽくなったけど…。

 

 

「あはは…。もう、それでいいっぽい…」

 

私が諦めてご飯を食べようとしたときだった。

 

探信儀に、大きな反応があった。

 

 

「ルフィ!探信儀に大きな反応!この船の近くに何かいるわ!」

 

 

「ん?もがががもがごご(近くにいるのか)?」

 

口にものを詰め込みながら話すルフィ…。

 

 

「喋るか食べるかどっちかにしろ…アホ…。」

 

サンジさんが呆れながら注意する。

 

それを聞いたルフィは口の中の物を飲み込むと喋りだした。

 

 

「夕立!ソイツでかいのか?」

 

 

「相当な大きさよ、この船の数倍はあるっぽい」

 

そう話していると海面が盛り上がり巨大な牛のような怪獣が姿を表した。

 

 

「うはーっ!!でっけえなぁ!」

 

 

「喜んでる場合じゃないっぽい!どうするのこれ!」

 

私は艤装を展開してルフィに問う。

 

すると、サンジさんが声をかけてきた。

 

 

「まあ待て夕立ちゃん…。コイツは飯のニオイに誘われてきたんだろう、ほら、喰え、腹へってんだろ?」

 

そう言っておかずのひとつを怪獣に差し出すサンジさん

 

 

『……モァー』

 

怪獣が口を開いて食べようとしたときだった。

 

 

「死ね!コラァ!!」

 

サンジさんが思いっきり怪獣を蹴り飛ばした。

 

 

「アンタなにやってんすか!?」

 

あまりの唐突な行動にヨサクがぶちキレる

 

 

「アイツ今俺ごと食おうとしやがった…。」

 

 

『ウガァーーッ!!』

 

怪獣が激怒して船に襲いかかってきた。

 

 

「どうするつもり!?このままじゃ沈められちゃうっぽい!!」

 

 

「夕立ちゃんは退いてろ、ここは俺がやる…。」

 

そう言うとサンジさんは船の帆を走り怪獣に向けて跳んだ。

 

 

「コリエ!シュート!!」

 

そして怪獣の喉めがけて鋭い蹴りを放った。

 

怪獣はそのまま気絶し伸びてしまった…。

 

 

「とりあえず、一件落着っぽい?」

 

あまり腑に落ちない終わり方に私はなんとも言えない気持ちになるのだった




榛名がアーロンパークへ戻るとそこにはウソップがつかまっていた。

榛名はウソップをどうにか逃がそうと動こうとするが…。


次回!榛名さんの苦労話!

ウソップを守れ!ナミとハルナの奔走!&ルフィ、ココヤシ村到着!

海賊王にオレはなる!

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