ルフィくん達から離れてココヤシ村へと向かう私達。
その道中、ナミの心境を聞いてハルナは決意を新たにココヤシ村へと向かう…。
一方、ルフィ達はクリーク海賊団の一人、鉄壁のパールを相手に夕立が一人無双していました。
双方のこれからはどうなるのでしょうか…。
side夕立
「さあ、どうするっぽい?このまま終わりにしてあげましょうか?」
巨大な能力の竜巻の鎌鼬によって、殆ど壊滅のクリーク海賊団。
残るは、先日レストランにやって来たギンという名の手下とクリーク、そして少しだけ残ったしたっぱのみっぽい…。
「グッ…!おのれぇ!小娘ごときがぁ…!調子にのりやがってぇ…!!」
全身を怒りでプルプルと震わせるクリーク。
「いいだろう、お前から先に殺してやる!この俺に逆らった事をあの世で後悔するがいい!小娘ぇ!!」
クリークが戦闘体勢になったとき、不意に声がかかったの。
「待ってください!首領・クリーク!ここは俺にやらせてください!」
そう言って名乗り出たのは先日レストランにやって来たギンというクリークの手下だったの…。
「俺も仲間達が倒されて心中穏やかじゃねえんだ!だから!俺にやらせてくれ!」
ギンの言葉にクリークはニヤリと頬を歪ませる。
「いいだろう、やれ、ギン」
「あぁ…」
そう言って私と向かい合うギン。
「まあ、そう言うことだ…。悪いがアンタにはここで死んでもらう…」
そう言ってトンファー?を構えるギン。
すると、急に声がかかったっぽい…。
「ちょっと待てよ…」
声の聞こえた方を見ると、副料理長さんがタバコの煙を吐きながらこっちを鋭く睨んでいたの。
「レディにばかり戦わせるのは男の名が廃る…。お前の相手はこのオレだ…。」
そう言うと、副料理長さんは私を後ろに隠すように前に出る。
「フッ…サンジさん、俺は例え恩人のアンタが相手でも容赦はしねえ…それに、アンタじゃ俺には勝てねえよ…」
「そういう事は…俺に勝ってから言うんだな!」
そう言葉を交わすと二人はぶつかりあう…。
初めは互角にぶつかり合っていた二人だったけど、経験の差か…次第に副料理長さんが押されはじめたっぽい。
最終的に首元にトンファー?を突きつけられた副料理長さんが押さえ込まれてしまったっぽい…。
でも、ギンはそこから動かなかった…。
「…駄目だ!俺にはやっぱりこの人を殺すことは出来ねえ…!」
涙で顔を濡らすギンの言葉にクリークは青筋をたてる。
「…なんだと?」
「なぁ、首領・クリーク。この船を見逃す事はできねえだろうか!俺はもうこれ以上、この人に武器を向けたくねえんだ!」
その一言でクリークの顔は憤怒に染まった。
「貴様!命令に刃向かっただけでは飽き足らず!俺に指図する気か!!もういい!そこを動くなよ、ギン」
そう言ってクリークは自らの肩当てを外すと両手でそれを持ち、前へと突きだした。
『なぁっ!?不味いぞ!あの構えは!』
『ヤバイ!早く逃げろ!!毒ガスに巻き込まれるぞ!』
生き残ったクリークの手下達が慌て出す。
毒ガス!?アイツ…何を考えてるのよ!!
「喰らえ!MH5!!」
クリークの叫びと共に肩当てから一発の銃弾が放たれる。
その光景を見た私は榛名さんが沈んだ時の事がフラッシュバックしたの…。
このままじゃ、ギンやルフィ、副料理長さんが死んじゃう!
そんなことさせない!もう、あの時のような事は繰り返させないっぽい!
「毒ガスなんか、こうしてあげる!『風膜 極包』!!」
私が叫ぶと放たれた毒ガス銃弾の前に風の膜が展開され、銃弾を包み込んだ。
【ドッゴォォォン!!!】
包まれた銃弾が毒ガスを撒き散らしながら膜の中で爆発する。
撒き散らされた毒ガスは外に漏れることなく風の膜の中に充満したっぽい。
「ナニィッ!?」
驚きの表情を浮かべているクリーク。
「部下を見殺しにしたあなたにはそれ相応のやり方で終わりにしてあげる!さあ!素敵なパーティしましょう!『操風 身体操作』」
すると、クリークの体が浮き上がり。毒ガスの塊の方へと飛んでいく。
「なっ!や、やめろ!止めてくれ!!」
榛名さんに殺されかけたとき以上に顔を真っ青にするクリーク。でも、もう遅いっぽい
「今までやって来た自分の罪を数えながら死んじゃえっぽい!」
「止めてくれーーーーーー!!!!」
慈悲の欠片もなく、クリークは毒ガスの塊の中へと突っ込まれていった。
「ッッ…!!?」
塊の中で首を押さえながらもがくクリークだが、次第にその力は抜けていき、腕は宙にダラン…と下がるのだった。
こうして、クリーク海賊団、首領・クリークはこの世を去り、バラティエでの激闘は幕を閉じたっぽい。
sideout
side榛名
「着いたわね…。」
ルフィくん達と別れてから数日。
私達は漸くココヤシ村へと到着しました。
「さあ、先ずは挨拶してこなくちゃね…。ナミは先に行って帰ってきた事を報告しておいてくれる?」
「分かったわ、お姉ちゃんも早く来てね」
その言葉に私が頷いたのを確認すると、ナミは丘の方に駆けて行きました。
私はナミの駆けて行った道をゆっくりと進んでいき、ミカン畑に向かいました。
「さて、妖精さん達、またお願いできますか?」
すると、妖精さん達が現れて…。
『(`・ω・´)ノグッ!』
私の持っていた宝をそれぞれ持ち上げると消えていきました。
え?今のは何かって?妖精さんに宝を隠してもらったんですよ?普通にしまっておくと他の泥棒に取られてしまうかもしれませんからね。
なので、妖精さん達に頼んで管理してもらってるんです。
じゃあミカン畑に来たのはなぜか…。
それはフェイクですよ♪
最初の頃はマンマと騙されたナミが大泣きしてしまって、あやすのに苦労したのが懐かしいです…。
さて、それじゃあ私もあの人に挨拶してこないとですね。
私はミカン畑の近くにある一軒の家に向かいます。
コンッコンッ!
『はーい!』
ガチャリとドアが開き、一人の少女が顔を出します。
「やっと帰ってきたんだね、ハルナお姉ちゃん…。」
「ええ、ただいま。ノジコちゃん」
「うん、おかえりなさい…」
ノジコちゃんに続いて中に入るとそこにはナミの他にもう一人女性がいました。
「ようやく帰ってきたの?よく帰ってきたね…。お帰り、ハルナ…」
そう言ってくれる女性に私は笑顔で答えます。
「はい!ハルナ、ただいま帰還しました。ベルメールさん」
睦月です!
クリークとの戦いが終わって一件落着な夕立ちゃん達…。
それとは正反対に、久しぶりの再開に、喜びを分かち合う榛名さん達…。
ベルメールさんの話で、ココヤシ村の近くにあった、ゴサの町が滅ぼされたと聞いた榛名さんは単身、調査に向かうのだった。
次回は新たな仲間!サンジ加入!榛名、ゴサの町を調査せよ!
の二本立てだよ!
それじゃあ、また見てにゃ~!