榛名さんの苦労話   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじです!

妙な噂をもつ伝説の宝島へと上陸した麦わら一味。

しかし、そこで待ち構えていたのは箱にハマッてしまった人間、ガイモンと前世での戦友である夕立の姿があった。

ガイモンはこの島に眠るお宝を守りながら捨て子である夕立を拾い動物達と協力しながら育て上げたそうです。

宝が無い事を知ったガイモンは夕立を海へと旅立たせたのでした。


海上のコックを探せ!向かうはレストランバラティエ!

side榛名

 

こんにちは、ハルナです。

 

今、私達は今後の方針を決めるために会議を開いています。

 

 

「これは教訓ね…」

 

 

「あぁ、長い船旅にはこんな落とし穴もあるってことか」

 

何故…こんなことになっているかを説明しますと…。

 

これは今朝がたのこと…。

 

ルフィくんが大砲の練習をするといって船に積んであった大砲を引っ張り出してきて撃っていたんです。

 

それが中々的(この場合は的になった島ですね…。)に命中しないのを見かねたウソップくんが変わりに撃ちました。

 

砲弾は見事的に命中…したのですが、そのすぐ後、船に何者かが乗り込んできたんです。

 

幸い、ルフィくんがすぐに無力化してくれたので船に大事はありませんでしたが、その人の連れている方が問題でした…。

 

その人は壊血病の病人だったのです。

 

それに気づいたナミがすぐにルフィくんとウソップくんに指示を出し、その人にライムを食べさせてなんとかその場は落ち着きましたが、

 

ライムを食べたとたんに元気になった連れの人…ヨサクさんはいきなり元気になって走り回り始めたんです。

 

でも、そのすぐあとにまた倒れてしまって今は船の寝台で休んでいます。

 

そして、話は最初のナミとゾロさんの会話に戻る訳です。

 

 

「よく考えたら、必要な能力って訳ね…。

そういうのはお姉ちゃんがやっていたから気にしたことなかったけど…」

 

ええ、いつもみんなが元気でいられるように全力で腕を振るっていますから!

 

 

「確かに姉ちゃんの飯はうまいもんな。でも、必要な能力ねぇ…。よし!海のコックさんだ!海のコックを探しにいこう!」

 

ルフィくんが突然そんなことを言い出して、みんなが唖然としています。

 

 

「そうか!そうすりゃ、船でも上手いもんが食えるって訳だ!」

 

 

「そー言うわけ!」

 

 

「ちょ、ちょっと!アンタ達…」

 

その言葉に私は少し声のトーンを落として声をかけます。

 

ナミが慌てていますがもう遅いです。

 

 

「お二人とも、すこーし、いいかしら?」

 

 

『ん?…!?』

 

私の方へ振り向いた二人は、一瞬で顔を青く染めます。

 

 

「今の言葉…どうにも私の料理は美味しくない…みたいに聞こえたのだけど?」

 

その言葉に二人は慌てて首を振ります。

 

 

「ち、ちちちげえって!姉ちゃんの料理が不味いんじゃねえって…」

 

 

「そそそそうだぜ!たたただ、オレはハルナの負担が減るかなって思って…」

 

 

「…………」

 

二人の言葉に私は無言で見つめます。

 

 

『す、すいませんでしたーーっ!!』

 

勢いよく土下座する二人。

 

 

「はぁ、ホントにバカなんだから…」

 

 

「ははは…(怖ぇ…ハルナはあまり怒らせねえようにしねえと)」

 

 

「ガダガダガタガタガタ…」

 

呆れるナミに真っ青な顔で苦笑するゾロさん、それにガタガタ震えているジョニーさんを横目に、私はずっと二人に圧を掛けていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらくして、ようやく場の空気が落ち着いたところでジョニーさんが口を開きました。

 

 

「コックを探すって言うんなら、うってつけの場所がありますぜ?姐さん」

 

その言葉に私は鋭くジョニーさんを睨みます。

 

私の料理は美味しくないのか?という意味合いを込めて。

 

 

「べ、別に姐さんの料理が駄目って言うわけじゃありやせん!ただ、麦わらのアニキが言っていた提案にうってつけの場所があるって教えるだけなんですから…」

 

そう言われて私は睨むのを止める。

 

 

「そ、それってどこにあるんだ?」

 

恐る恐る顔をあげたルフィくんがジョニーさんに聞きます。

 

 

「しかし、そこはもうグランドライン…偉大なる海の近く、アニキがずっと探していた鷹の目の噂を聞くところ」

 

すると、ゾロさんがピクリと反応しました。

 

 

「進路は…北北東!目指すは海上レストラン!バラティエ!」

 

 

『おぉ~!!』

 

これは確かにスゴいです…。まさかこんな場所があるなんて…知りませんでした。

 

 

「どうっすか?皆さん!」

 

 

「おぉー!デッケえ魚!」

 

 

「素敵じゃない!」

 

 

「ファンキーだな!おい!」

 

 

「スゴーイ!これがレストランっぽい?」

 

 

「レストランというよりは…魚…ですね」

 

と、ここから少しだけ長くなりますので説明口調にしますね。

 

 

そんな風に海上レストランを見て驚く私達のもとに一隻の海軍の軍艦が寄ってきました。

 

その船には、海軍大尉のフルボディと言う方が乗っていらっしゃいました。

 

大尉は部下にこの船を沈めるよう命令して、自身は連れている女性と船を降りていきました。

 

大尉の指示によって砲門をこちらへ向けた海兵は、導火線に火を点け、大砲を撃ってきました。

 

私が水の壁をつくって防ごうとしましたが、それを制止してルフィくんが自身の身体で受け止めました。が、身体を支えるために掴まっていた手が外れてしまい、受けた砲弾はあらぬ方向へと飛んでいくと…

 

 

【ドッゴォォォォン!!】

 

見事に海上レストランの屋根に着弾しました。

 

 

「やっちゃったっぽい…」

 

辺りには夕立ちゃんの呟きだけが木霊していました…。

 

 

sideout

 

 

side夕立

 

あの後、すぐにコック服の人たちがきてルフィを連れて行っちゃったっぽい。

 

心配だから私も着いていったんだけど…

 

そこに居たのは、伸ばした髭?を三つ編みにしている恐そうなお爺さんだったの…。

 

 

「店の屋根の修理代にワシの治療費…おめえこの件は高く付くぞ…」

 

 

「別に、まけてくれなんて言わねえさ…でも、金はない!」

 

ガクッ!ルフィ、それは威張って言うことじゃないっぽい…。

 

 

「へっ!きっぱり言いやがるぜ…んで、そっちの小娘はいったい何の用だ?」

 

いきなり私の方に話を振らないでほしいっぽいけど…。

 

 

「別に…私はルフィが、心配だからついてきただけっぽい」

 

 

「ぽいだと…?」

 

 

「あぁ、コイツのこれは気にしないでくれ、姉ちゃんが言うにゃただの口癖らしいんだ」

 

私の語尾に引っ掛かりを覚えたのか、聞き返してくるオーナーさんにルフィくんが助け船を出してくれる。

 

 

「ハッ!それが口癖か、面白い事言いやがるぜ。

まあ、金がねえんじゃ、働くしかねえな」

 

 

「あぁ、ちゃんと償うよ」

 

軽いっぽいね…ルフィ、ちゃんと分かってるっぽい?

 

 

「1年雑用タダ働き…」

 

 

「え?」

 

 

「あぁ、1年タダ働き!…って!一年て、1年かーー!?」

 

やっぱり、こういうことになるっぽいのね…。

 

 

「あの…それ、私も手伝うから…もう少し短くすることは出来ないっぽい?」

 

流石に一年も待っていられないっぽいしね…。

 

私の言葉にオーナーさんが目を丸くしてから答える。

 

 

「そうだな、おめえがソイツの倍以上頑張るってんなら一月にまけてやってもいい…」

 

 

「ホント!やる!やるから一月にして!お願い!」

 

 

「ユウダチ、お前…って!ち、ちょっと待ってくれよ!

1ヶ月でもイヤだぞ!オレは!」

 

イヤだってルフィ…これ以上言ったら…

 

 

「キッチリ…一月…働け!」

 

鋭い蹴りがルフィに飛ぶ。

 

やっぱり…

 

そこから先は、ただの意地の張り合いだったので、

 

私は巻き込まれないように外で待っていたっぽい。

 

sideout

 

 

side榛名

 

ルフィくんが連れていかれてから少しした頃のことです。

 

 

「腹も減ってきたし、中で飯でも食おうぜ」

 

 

「そうね、いつまでもルフィを待ってらんないわ。行きましょ、お姉ちゃん」

 

 

「え、えぇ…そうね」

 

大丈夫でしょうか…夕立ちゃん…。

 

 

 

 

 

中に入ると、先程の大尉が黒い服に身を包んだ男の人に首を絞められていました。

 

 

「これって…」

 

 

「な、なんだ?」

 

 

「喧嘩か?」

 

 

「酷いですね…いったい何が…」

 

すると、レストランの天井が崩れて人が降ってきました。

 

 

「はぁー!ビックリした。」

 

 

「大丈夫っぽい~?」

 

上から声が聞こえてきますね…。

 

見上げると空いた天井から夕立ちゃんが顔を覗かせていました。

 

 

「夕立ちゃん?ということは…」

 

穴から下に視線を移すと…。

 

 

「よぉ!」

 

やっぱりルフィくんでした。

 

 

「クソッ!なんてこった!俺のレストランの天井を」

 

そう言って崩れた天井を見上げるお爺さん。

 

 

「てめえのせいだ!」

 

 

「おっさんが壊したんだろ!」

 

二人で言い合いを始めてしまいました。

 

…これ、もう倒れてもいいですか?

 

【フラッ】

 

 

「おっとと…大丈夫?お姉ちゃん」

 

ナミに支えられてしまいました…。情けないですね。

 

 

「ごめんなさい、ちょっと頭痛が…」

 

主にルフィくんのせいで…

 

お姉様方…霧島…助けて……。

 

こうして、騒がしい一日は過ぎていったのでした。

 

 

 

 

 




ども!青葉です!

榛名さんと夕立ちゃんが別の世界で生きていると言う情報を聞いてきちゃいました!

さてさて、次回は…と、なになに?

海上レストランで働くことになった夕立とルフィ、
だが、そこに東の海最強と言われる海賊団の一人が現れる

一方榛名達はジョニー達からある情報を聞いて…

次回は!

さようなら、みんな…ナミとハルナまさかの離脱!

だそうです。絶対に見てくださいね!

ではでは!

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