榛名さんの苦労話   作:榛猫(筆休め中)

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前回までのあらすじ

ルフィに料理を振る舞っていたハルナはバギー一味のアジトに潜入し宝のありかを見つけ出す

だがその間にナミがルフィをバギーに売りルフィは大ピンチに立たされてしまう

ルフィの危機に駆けつけたゾロとハルナの助力によって一同はアジトから脱出に成功するのだった。


ミズミズとゴムゴム!バラバラの脅威を打ち払え!

side榛名

 

こんにちは、ハルナです。

 

今私達はバギーと対峙しています。

 

どうしてこんな状況になったかと言うと、それは少し時間を遡ります。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

私達はバギー達から逃げ誰もいない無人街を歩いていたんです。

 

ルフィくんが入っている檻を引きずって歩いているのはゾロさん。

 

ゾロさんはあるペットフード店の前でルフィくんを下ろすと、

 

 

「腹減った…」

 

そう言って柱に背を預けてしまいました。

 

私はそれに苦笑しつつ辺りを索敵します。

 

すると、お店の入り口の前に一匹のワンちゃんと

 

それを遠くから優しい目つきで見守る不思議なお爺さんがいたんです。

 

ルフィくんがそのワンちゃんとじゃれていた時でした。

 

ナミが戻ってきたんです。

 

ナミは私の知り合いという事と助けてもらったお礼にと

 

ルフィくんの檻の鍵を盗って来てくれたのです。

 

でもその鍵はワンちゃんに食べられてしまいました…。

 

ルフィくんは大慌てで鍵を吐かせようとしましたが

 

ワンちゃんは完全に鍵を呑み込んでしまったようで、吐いてくれませんでした。

 

私はそれを見かねて、能力で作った鍵でルフィくんを解放しました。

 

そのすぐ後に、プードルさんというこの町の町長さんが来て

 

ゾロさんを自身の家へと寝かせて、ワンちゃんの事を教えてくれました。

 

このワンちゃんはシュシュと言う子、でペットフード店の店番をしているそうなんです。

 

でも、そのお店の店主さんは三カ月ほど前に亡くなったそうです。

 

シュシュちゃんはそれでもお店を守るためにずっとお店の前で立っていたんだそうです。

 

そんな話を聞いていた時に、バギー一味の手下の一人、猛獣使いのモージが攻めてきたのです。

 

私はナミとプードルさんに連れられその場を離れました。

 

ルフィくんはその場からなぜか動きませんでした。

 

そして私が離れてすぐに、ルフィくんの声と共に建物が数軒崩れ落ちました。

 

私はルフィくん…ではなくシュシュちゃんがいた所の戻りました。

 

そこではシュシュちゃんが巨大なライオン相手に立ち向かっていたのです。

 

その体は傷だらけでとても見ていられるようなものではありませんでした…。

 

私は能力で艤装そっくりな主砲を作り出し、ライオンに向けて放ちました。

 

ライオンは大きく吹っ飛んでいき、見えなくなりました。

 

後になってから気づいたのですが、ライオンの上に人が乗っていたみたいです。

 

その後、ルフィくんが戻ってきました。そして私達はバギー一味に先制攻撃を仕掛けたのです。

 

初戦はゾロさんvsカバジと言う方でしたがゾロさんの『鬼斬り』という技で

 

一撃で沈んでしまったんです。

 

そして今に至るという訳なのです。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「…てめえのその麦わらを見てるとあの男を思い出してむしゃくしゃしてくるぜ…

クソ生意気なあの赤髪のシャンクスをよ!」

 

そう言ってバギーはひとりでに過去のことを話し始めました。

 

 

どうやらバギーは海賊見習いの時代にあのお兄さんと

 

同じ船に乗っていたとのことでした。

 

その船が敵船と戦闘した時の事だったそうです。

 

その船から奪ったものの中に、悪魔の実と宝の地図があり、バギーはそれをかすめ取って一人大もうけをしようと考えていたそうです。

 

バギーはそれをかすめ取って一人大もうけをしようと考えていたようです。

 

ですが、お兄さんに後ろから話しかけられたことに驚いて、その悪魔の実を食べてしまったそうです。

 

おまけに折角手に入れた宝の地図も海に落としてしまったらしく

 

急いで拾いに海に飛び込みましたが、悪魔の実を食べた代償によってそれは叶わなかったそうです。

 

その話を聞いた後に言うのもなんですけど…

 

 

「それって、あなたの自業自得じゃないんですか?」

 

自分から悪魔の実を食べて溺れかけて、それをお兄さんに助けてもらっている時点で

 

お兄さんには感謝こそすれ恨むなんてもってのほかだと思うのですが…

 

 

「やっかましい!お前に俺の気持ちなど分かるか!派手に死ねい!

バラバラ砲!」

 

ナイフを複数握った腕を飛ばしてくるバギー。ですが…

 

 

「ルフィくん、少しだけ私にバギーの相手をさせてくれる?」

 

ルフィくんはにっかりと笑って

 

 

「あぁ、いいぞ、存分にやってやれ!姉ちゃん」

 

私は小さく頷くと能力を発動させます。

 

 

「榛名!全力で参ります!

アクア・ボール・ヴァリエーション!」

 

私が操ったのは近くの樽に入ったお酒でした。

 

球体になったお酒を私は海水へと変異させバギーの方へと放ちます。

 

そして、バギーの身体と飛んできた腕を海水の球体で包み込みました。

 

 

「ゴボボボボッ!」

 

バギーは球体の中でもがきます。私はそれに追い打ちをかけるように...

 

 

「アクア・トルネード!」

 

球体を高速回転させて小さな竜巻を作り出します。

 

もちろん遠心力で飛んで行かないように外側を硬化するのも忘れずに。

 

 

「ゴババボボボボッ!!」

 

相変わらず球体の中でもがき苦しんでいるバギー…。

 

そろそろいいでしょうか?

 

私は球体の回転を止め、水を消し去ります。

 

やっとのことで解放されたバギーはと言うと…

 

 

「はぁ…はぁ…ガハッ!」

 

完全にグロッキーになっていました。

 

あら、少しやりすぎちゃったみたいですね...

 

 

「ルフィくん、後はどうぞ」

 

 

「あぁ、んじゃ!ぶっとべバギー!ゴムゴムの……」

 

そう言いながら思い切り両腕を後ろに伸ばすルフィくん

 

何をするつもりかしら?

 

 

「バズーカァァァ!!!」

 

なるほど、伸ばした両腕が戻ってきた勢いを利用して勢いよく衝撃を叩き込むのね。

 

 

「アギャァァァァァァァ⁉」

 

変な叫び声と共に空の彼方に吹っ飛んでいくバギー

 

これでこの街の人達も安全ですね

 

 

「勝ったー!うははははは!」

 

 

「お疲れ様、ルフィくん」

 

 

「おぉ、と言っても姉ちゃんがほとんどやっちまったけどな」

 

あはは…今度からは少し自制しないといけませんね…

 

 

「今度からは気を付けます…」

 

 

「ん?別にいいよ、気にしなくて。それよりさ!仲間になってくれんだろ?」

 

 

「え?」

 

 

「ナミがさ言ってたんだよ!グランドラインの海図を手に入れられたら

仲間になってくれるって!」

 

ナミったら…またそんなことを言って…

 

後でさっきの事も含めてキツ~くお灸をすえてあげなくちゃいけませんね!

 

 

「はぁ…仕方ないですね、ナミがそう言っていたのならいいわ。

少しの間だけ仲間になってあげる」

 

 

「ホントか!やったー!」

 

こうして私達はオレンジの街を後にしたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後日談ですが、ナミが奪ったバギー一味のお宝の半分はルフィくんがプードルさんに渡してきたそうです。

 

それを聞いたナミが凄い顔でルフィくんを溺れさせかけていたのはまた別のお話…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ぱんぱかぱーん!愛宕よ。うふふ

今回は榛名さんが初の能力者戦だったみたいねぇ

でもさすがはミズミズの実ね♪バギーって人、手も足も出ていなかったもの!

でもあれはさすがにやりすぎよねぇ…今度は気を付けてね?榛名さん

それじゃあね♪

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