やはり横浜渚は誰よりも漢女だった。   作:きむら たくや

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こおゆうの書くのはじめてみたいなァ?
国語は県内で50000本の指に入る程度には出来たみたいなァ?
いろいろとおてやわらかにみたいなァ?


いつものドアを

オッス、オラ八幡。

 

何か知んねえけどよ、よく分かんねえうちに奉仕部って部活に入れられちまったぞ。

雪ノ下っていうとんでもなく口の悪ぃ女がいるし、由比ヶ浜っていうパイパイのでっけえ女も入ってくるしでオラぶったまげたぞ。

 

「比企谷くん?貴方また失礼なことを考えているでしょう?」

 

相変わらず俺の考えを読むな、怖えよ。

俺がひそかにエスパーなんじゃないかと疑っているのがこの雪ノ下雪乃だ。

 

「べ、別にけんげえてねえぞ!?」

 

イカン、かの有名な戦闘民族さんの口調のままじゃねえか。

これはまちがいなく弄られる(好意的解釈)。

 

「何故貴方が変な訛り方なのかはこの際訛谷くんくらいどうでもいいことなのだけれど、それよりも早く今学期の活動報告書を提出してくれないかしら?」

 

そう、季節は夏。

俺の待ちに待ちに待ち望んだ夏休みまで後3日だ。

しかし夏休みの前なのにも関わらず宿題が課せられた。

それが活動報告書なのだ。

 

「活動報告つってもなあ。『とつかからのいらいをとくにがんばりましたまる』とかじゃダメなのか?」

 

俺の中での想像上の由比ヶ浜レベルの文体になってしまったが、嘘はついていない。

「ゆきのんこれでゆるして〜ほしみ♪」みたいな?

やっぱダメだわ、自分でも最高にキモい。

 

「貴方って少しは真面目にお話が出来ないの?まあミジンコ以下の存在感と知能しかない矮小谷くんに期待した私が悪かったわね」

 

相変わらず俺を罵倒するときの楽しそうなこと。

いいの?何とはあえて言わんが八幡そろそろ目覚めちゃうよ?

 

「内容自体は戸塚くんのことでいいから、それをキチンと書きなさい。私だって急に提出することを要求されて面倒なのよ」

 

ハーッと聴こえそうなくらいにわざとらしいため息をつく雪ノ下。

まっ、部長さんは大変みたいだしパパッと書いちゃいますかね。

 

 

30分が経過しようとしたとき、部室の扉が開けられた。

 

「活動報告書はそろそろ出来たか〜?」

 

声の主は奉仕部顧問の平塚静教諭(○○歳)。

あれ?何かフィルターかかってるけどバグ?

そして次の雪ノ下のセリフは「先生、ノックを(超絶裏声)」と言う!

 

「先生、ノックを」

 

ハッ!

いや、俺がハッとしてどうすんだっての。

てかジョセフカッコいいよな。

俺も家の資産で不動産転がして不動産王になりてえ。

因みにジョセフは自分の資産だからそこんとこよろしくな。

 

「ハッハッハ、すまんすまん。ところでな、今回はキミ達に依頼を持ってきたんだ」

 

悪びれる様子もなく頼み事かよ。

自分が上の立場だからってこんなんじゃあ結婚どころか彼氏す…

何処からか殺気を感じる、この話題はやめよう。

 

「依頼、ですか。とりあえず話だけお聞きします」

 

まあ部長だし?決定権は部長にあるけど?

少しくらい俺に確認取ってくれてもいいんじゃないの?

俺だったら絶対断るけどね。

某新宿のスイーパーみたいに女性からしか受けないくらいの潔さを俺は持ちたい。

 

「実はな、どうにも困り果てた生徒が居るんだ。彼女は自分に素直過ぎるが故に孤立してしまっててな。性格は言った通り素直でサッパリしてる。比企谷と違って更生が必要な訳ではないからどうしたものかと思って相談に来た次第だ」

 

なるほど、俺と同じぼっちか。

だったら答えはいつも一つ!

 

「自分がバカ正直に思ったこと言っちゃうってことを自分で分かってる前提で話しますが、それでも治そうとしない、若しくはそれ程口が悪いかだったら開き直ってると思うんですよ。『あっ、別に友達なんていらないんだな』って。ソースは俺ですが」

 

俺の場合は開き直ったというか悟っただったけどな。

ここに来て冒頭の伏線を半分回収!

あとは「空」だけだな!

うん、何か色々とごめんって。

 

「空気谷くんは少し黙って頂戴。話が進まないわ」

 

あっ、回収しなくて良かったのに…。

でもちょっと達成感。

オラ、これからの展開にはゾクゾクしてっけどな!

 

「まあなんだ、とりあえず会って話をしてみたら見えてくるものがあると思ってな。実は連れて来てる。横浜!入っていいぞ!」

 

再び部室のドアが開き、その横浜という"男"が一礼しながら入ってくる。

ん?彼女って言ってたのに男じゃんこいつ。

てか何でスカート履いてんの?趣味なの?それとも性癖なの?

 

「横浜、簡単でいいから自己紹介頼むな」

 

先生に小声で「ウッス」って言ってんの聞こえてっからな?

完全に男じゃんか。

背も俺より高いし。

多分170前半くらいじゃねえかな。

 

「オレは3-Bの横浜渚だ。こう見えてもれっきとした女だからな。そこの腐った目した野郎、オレを男だと思っただろ?んなもん目付きで分かんだよタコが!いいか覚えとけ!オレは正真正銘女だ」

 

俺は学校中の嫌われ者の自覚はあった。

後ろ指指されたり陰口を叩かれるのには慣れている。

だが…。

 

初対面で舌を出しながら中指を立ててくる、自称女子と対面するのは初めてだった。




短めの文字数でテンポよくいけたら素敵だなぁ
せ○だみつを

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