ガールズ&パンツァー 運命改変できるらしいけどどうしようか。   作:シロヤユウ

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前中後と分ける予定の黒森峰編ですが本話から中編の予定っす。
プロットの練り直しに時間かかりすぎて文章力がスゴイ=オチテル


絶対にぶっ飛ばします!

模擬戦があって、みほちゃんが俺の部屋に泊まってから早数ヶ月。

少し前まで春だったのにあっという間に夏目前かぁ…

 

陸では桜の花はもうすっかり青々しい葉に代わり、早いところでは蝉も鳴き出したとか。

 

黒森峰も夏が近いという事もあり、空気が一変。

10連覇がかかった大会が近いから独特のピリッとした空気が学園艦内に嫌という程満ちていて…

 

「先輩方がズラーッと綺麗に整列して…こりゃあ壮観だねぇ…」

「しかも個別に色々指示を送ってるし隊長にも確認が何度も行っている…嫌な予感がするわに…」

「わに?」

「か、噛んだのよ!ニヤニヤするなこっちみんな!!」

 

それに影響されているからか我らが黒森峰の隊長さんは相当なハードワークをこなしていた。何度も繰り返し書類を確認し慌ただしく移動と指示を繰り返している。

 

次期隊長としての責任感かそれとも妹の負担を減らす為なのか。この世界で大勢の部下を仕切る役に着いたことは無いし、今世(いま)も殆ど思い出せない前世(むかし)も兄弟がいた記憶は…

 

 

 

 

 

ーーーお姉様、お待ちください!ボクもお姉様のお力に…ーーー

 

 

 

 

 

……そんな記憶がないから俺には多分一生西住隊長の考えてる事や辛さは理解できないだろうし理解しようとも思わない。そんな重役にはつきたくもない!!

 

それに……副隊長さん(・・・)の気持ちもさっぱり理解が出来ない。

 

「また隊長に確認と連絡が入ってるみたい…絶対様子がおかしいわよ」

 

…というかみんなで寄って集って隊長に色々聞きすぎでは?

試合前(・・・)に加え先輩方なのに随分とあたふたしすぎだし…

…いや、逆に考えるんだ。先輩方が相手でもこれだけ混乱してれば勝てるさと…!

 

なんて考えてると視界が一瞬真っ白に染まる

 

「うおっ!?眩し!?」

 

顔を手で覆い無意識にそう叫ぶ。

 

人が珍しく真面目に色々考えてたのに誰だ!!

超至近距離でフラッシュ撮影しやがったやつは!!!

 

…って1人しか居ないか。

 

「ハッ!?つい真面目な顔が西住隊長に似てて…」

「まぁオレは西住家とは北極と南極ぐらいは遠いけども一応は親戚ですし…そりゃ似てるでしょうよ…」

 

まぁ本当は西住家とも島田とも4親等内の親族なんですけどね。

 

「う、嘘みたいに綺麗に撮れたんだけど…アンタ写真写り良すぎない?」

 

履歴書の写真もすごいかわいいよ(自画自賛)

…じゃなくて、よくも無駄に高性能な偵察用カメラで撮りやがったな!

無駄に高画質ズーム可能だから男だった時の感覚が残ってて髪の手入れが雑なのがモロバレじゃないか!!

俺を被写体にするなら写ル〇です持ってこい写ル〇です!

 

え?snow?

すのーとかおにーさん(ここ重要)よくわかんない。

 

 

……まてよ?ほぼ無意識にオレを撮ったって事は?

 

「ひょっとして…まほ姉さ…隊長の事盗撮しまくってるんじゃ?」

 

原作と二次創作のイメージだとそんな感じがする、まぁ冗談だけどねぇえぇええぇ!?オイ!!サッと目を逸らすのをやめろください頼むから!!

 

なんだこいつ!?頭の中憧れの隊長とハンバーグの事しか詰まってないんじゃないか!!(偏見)

 

「…なんか失礼な事考えてない…?」

「いや全く。しかし暑っつい…、パンツァージャケットがピッチリしてるから思った以上に蒸れるぞ…主にコレ(おっぱい)とか…」

「アンタ…顔だけは隊長と瓜二つなのにそんな……………イイ(小声)」

 

横から聴こえてくる言葉(特に最後)を聞いてなかったことにして流しつつ、額に流れる汗を拭う。

地雷を踏み抜いた事にようやく気づいたのか、彼女…おわかりだろうがエリカちゃんは慌てて話題を切り替える、もう遅いよエリカちゃん!

 

「そ、そんな事より!!結局アンタはどうするのよ!?」

 

何をわかりきったことを、エリカちゃんは俺がまだ迷ってるとでも思ってるのだろうか…?だとしたら…

 

「どうするかって?決まってるさ!」

 

すうっと息を吸い、隊長の横に立つ彼女に向かって

この距離じゃあ絶対に聞こえないだろうけど叫ぶ

 

「俺は副隊長を…西住みほをぶっ飛ばす!!」

 

完璧に決まった、感動の余りエリカちゃんも動けn

「偵察中に叫ぶなっ!!」

 

何故なのか、目前に迫るは鋭い右ストレート。ふ…見切った!!

 

身体を捻り寸前で躱す、ドヤ顔も忘れない。

 

「甘いなエリカちゃん、そんな趣味で嗜む拳がオレに掠るとでも思っていたの…うわっ!?」

 

なんか掠ったぞ?いやあの感じ拳だよな!?

ならえと…もしかしなくても?

「アッ…パー…だ…と?」

「そうよ、馬鹿正直に真っ直ぐ殴るわけないじゃない、ばかなの?死ぬの?

で、趣味で嗜む拳がなんでしたっけ?」

 

や ら れ た

 

慢心良くないってはっきり分かったね。

 

しかもアッパーに反応した身体が思いっきり仰け反ろうとしたせいでよろけて尻餅をついちゃったよ、うわ恥ずかし。

 

「はぁ…そんな顔やめてよ。ほら、立てる?」

「また顔に出てたか…ありがと」

 

立ち上がろうとするとエリカちゃんが俺の肩

持ってくれた、やだ優しい(トゥンク)

 

なーんてくだらないことを考えてると放送が響く

 

『まもなく、交流戦開始15分前となります。

出場選手は……』

 

「もうそんな時間か…んじゃぁあまり余裕もないですし急ごうか!」

 

先輩にとっても俺達にとっても…オレにとっても重要な交流戦。

遅刻はやばい!絶対にやばい!

 

「ねぇ、きほ」

「んん?」

 

歩く足は止めず、顔は動かさない。

エリカちゃんが次にいう言葉なんて安易に予想ができるからね。

 

「さっきはああは言ってたけど…後悔してない…?」

 

後悔してないか、かぁ…

そりゃあもちろん

 

「もちろん、後悔だらけだよ。」

 

 

後悔しかない。

 

ずっと一緒にいた西住みほを、実の従姉妹の西住みほを、大好きな西住みほを。

 

主人公の西住みほを

ぶっ飛ばすと誓ったあの日から。

 

ずーっと後悔してるし、俺がやってる事は本当に正しいのかさっぱりわからない。

 

でも、でもね。みほちゃん。

俺は君を倒す責任があるから。

 

 

 

 

『試合、開始』

 

 

こうなってしまったみほちゃんに

君は間違ってるって、俺が言わなきゃいけないから。




訳が分からないって?
大丈夫!作者も書いててよくわからない!!

ダメだこいつ早く何とかしないと…

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