Ё月■日続き
《第三試合 ビーデルVSマジュニア(ピッコロ)》
ビーデルさんとピッコロさんの試合であるが、実に感動的な試合だったと書いておこう。その一言に尽きる。思わず実況を書くのも忘れて拳を握って試合に見入ってしまった。後でこの時の感動を振り返りながらじっくり書き起こすとしよう。
いやぁ……やはりピッコロさんは最高に格好いいな! ビーデルさんも頑張った! いい試合だった。
あと、遠目だけど悟飯ちゃんが慌てたりハラハラしたり身を乗り出したり忙しかったのも見ていて面白かった。気持ちは分かるが落ち着け。
《第四試合 孫悟飯VSスポポビッチ》
さて、いよいよ悟飯ちゃんの試合である。
ちなみに悟飯ちゃんは最初「グレートサイヤマン」で登録しようとしていたのだが、周りが身内だらけで気が緩んだのかうっかり本名で登録して後になって頭を抱えていた。ビーデルさんとの約束で正体をばらさないことを条件に大会に出場することになったというのに、本末転倒である。これには条件を出したビーデルさんも呆れていた。……まあ、チビ共が直前まで悟飯兄ちゃん悟飯お兄ちゃんとまとわりついて集中力奪ってたのもあるか。正直すまんかった。
しかしここまで来たらと、すでに開き直っている様子だ。ビーデルさんを応援に来ていた同級生から声援をおくられて若干引きつっていながらも笑顔で手を振り返している。
相手は原作ではビーデルさんをフルボッコにしていたバビディの手下と化したスポポビッチという男である。まあバビディの魔術で強化されているとはいえ、悟飯ちゃんの敵ではないだろう。
しかし、今現在私の注目を集めているのは武舞台の上ではない。
Z戦士が参戦したばかりに予選落ちしてしまったスポポビッチの片割れのハゲを探していたのだ。
……こう考えると唯一残った一般枠のマイティマスクって凄かったんだな。魔術強化された奴を差し置いて本戦出場とか、実力なのかもしれないけど気分的にはミスターサタンに次ぐとんだラッキースターだわ。
今回スーパーサイヤ人縛りをあらかじめ知らされていたからか「え、そうなの? じゃあ折角だし俺も」みたいな感じで、Z戦士ほぼ参加だったから通常に比べてかなり本戦出場の倍率高かったんだぞ。……まあ悟天ちゃんとトランクスにその座を奪われたあたりアンラッキースターでもあるわけだが。
とりあえず今回の大会では土台勝ち上がるのは無理なので、次回頑張ってほしい。
それはともかく、ハゲだ。
そもそもこの武道会ではサイヤ人側だけでなく全員本気で戦えるわけじゃないから(本気出したらここら一帯更地になる)、多分界王神様達が余計なこと言って悟飯ちゃんをスーパーサイヤ人にさえしなければブウ復活のためのエネルギーなんて集まらない。集めるにしても、超化悟飯ちゃんのパワー+わりとガチの悟空とベジータの戦いの余波でやっとたまるエネルギーってどんだけだよ。本来なら溜まるまで相当時間に余裕あるだろ。
魔人ブウの復活のためのエネルギーを与えなければ、バビディとダーブラを倒してブウ編は終わりなのだ。居場所がわからないなら私かババ様が占えば一発だし、実に簡単である。
せっかく天下一武道会も盛り上がってきたことだし、全試合普通に見たい。
というわけで、片割れのハゲを発見次第ボコって試合が終わったらバビディたちをやっつけちゃおうぜコースで行こうと思っていた。
最悪見つからなくても襲い掛かる瞬間を狙ってボコれば無問題である。私別に邪魔しちゃいけないとか界王神様に言われてないし? 大丈夫大丈夫。無問題。超無問題。
まあ、気を張りすぎてもしょうがないか。今回は本気でイージーモード確定だし探してばっかいないで試合の方も楽しもう。
そして始まった試合であるが、当然ながら悟飯ちゃんが圧倒していた。が、魔術の影響かどんなにダメージを受けてもスポポビッチは倒れない。
一見優男風の青年から繰り出される激しい攻撃と、しかしそれに倒れずタフネスを発揮して食らいつく巨漢という図は先ほどとは別の意味で会場を盛り上げた。
まあ、普通に見てたら悟飯ちゃんのギャップと巨漢にふさわしいタフさの攻防は見てて楽しいだろうな。綺麗に技が決まって「もう駄目か!?」と思ったらまた立ち上がってくるんだから……相手してる側はじれじれするだろうけど、見てる側としたら「どこまで耐えるんだ、逆転はあるのか!?」と気になるだろう。
けど見るものが見ればスポポビッチのタフさは違和感しかない。
悟飯ちゃんは加減が上手いので首の骨を折るなど致命傷を与えるなんてことはしないだろうが、それにしたってあれだけ攻撃を受けているのだ。普通ならもう立っている事さえままならないだろう。
が、その膠着状態は外野から飛ばされた「スーパーサイヤ人になるのだ孫悟飯!」という声によって動いた。キビトである。
悟飯ちゃんは最初こそ戸惑っていたがテレパシーで話しかけられでもしたのか、しばし百面相をしてから覚悟したのかキッと表情を凛々しくした。
さて、背中にひっついている双子を引っぺがしとくか。いつでも動けるようにしておこう。ほれ、お前たちは亀仙人様んとこいって一緒に試合見てるマーロンちゃんと遊んできなさい。
さあ来いハゲ! 貴様くらいなら私でもどうにでもなるんだからな! はーっはっは!
ぎゃふん。
この一言に尽きる。
え、何なん。何なん、あれ。
悟飯ちゃんがスーパーサイヤ人になった途端、案の定ジョウロだか吸い飲みだかみたいな形状の容器をもってハゲが飛び出してきた。なので一般人には見えないスピードで私も飛び出し腹パンして回収しようとしたのだが、なんとそれを邪魔する者が居たのだ!
しかもそいつ、未来トランクス(ノーマル長髪バージョン)に似た容姿をしていた。違いといえば黒髪で目が緑であること、あとやたら緑緑しい服装だったことくらいか……まるで訳が分からない。唯一分かるのはそいつの額にMに似た刻印が刻まれていたことから、バビディの手下であるということ。ちょ、誰だよこいつ! しかも強えぇぇッ!!
邪魔されたのでしばらくそいつと空中でやりあったが、結局突破できず界王神様に動きを止められた悟飯ちゃんはエネルギーを奪われてしまった。邪魔した男は「ククッ、つまらん仕事だと思っていたが君のおかげでなかなか楽しめた。よければまた挑んできたまえ」と余裕しゃくしゃくで言い残してハゲ×2と一緒に飛び去っていった。
あと、あれかな。気のせいかな。
謎の男+ハゲ2人の後をいち早く追った者が居た。一風変わった衣装とイカしたモヒカンヘアーの兄弟らしき大小2人分の人影は、気のせいでなければ物凄く見覚えがある。というか、大の方な。
色々忘れすぎな私であるが、ドラゴンボールのキャラクターはインパクトあるから詳細はともかくビジュアルはだいたい覚えてる。劇場版込みで。
え、私ったら老眼にはまだ早くない? ちょっと待て。日記打つ手が震えるんだけど。おい待て。見間違いであってくれ。
なんで勇者タピオンがいるんだ。
(日記は続いている)
ブロリー以外劇場版は完結後の番外編まで書かないと言ったな?あれは嘘だ(訳:ごめんなさい我慢できずに劇場版見ちゃったら筆が滑りましたごめんなさい)