とある姉サイヤ人の日記 《本編完結》   作:丸焼きどらごん

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31ページ目 魔人ブウ編スタート!~界王神様はとりあえず頑張れ

 

 

 ブウの腹の中なう。

 

 あとでどんな風に日記書き始めようかなーとぼんやりと考えるものの、果たして私はここから脱出出来るのだろうか。流石に今この現状では日記など書けないし、こうやって思考して落ち着くしかない。やはりあの日記、ろくなことを呼び込まなかったりもしたけど私には必要なものだったのだ。今凄く落ち着かない。ああ、私の精神安定剤……。

 

 平たく言って魔人ブウに吸収されたよね。現在肉繭の中である。なんで意識あるんだ私。

 

 さて、暇だし何故こうなったか順番に思い出していこう。どうせ暇だし。

 いやでも、この肉繭あんがい気持ちいいな。なんていうか、絶妙に気持ちの良い包まれ心地というか、ちょうどいい温度というか。肌触りもよいし、あれ……なんか眠く……いや寝るな、これ寝ちゃ駄目な奴だろ。寝ちゃ駄目な奴だろ。

 

 でも……あれ……意識が…………………………。

 

 

 

 

  zzzzz..........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●月▽日

 

 

 子育てだの知り合いのイベントだの忙しく、気づけば悟飯ちゃんが都会の学校に入学する時期になっていた。つまり、魔人ブウ編の序盤スタートの時期である。

 

 ブロリーの件で一回痛い目を見たものの、今度こそ大丈夫だろうという確信がある。

 

 ゴッドという戦力的な切り札ももちろんだが、魔人ブウ編はバビディの洗脳術と魔人ブウの善ブウ、悪ブウの分離さえ気を付ければ案外あっさり終わりそうだからだ。そもそも復活させなければ何も問題ないし。

 フフン、実は私魔人ブウ編はわりとよく覚えているのだ。あれだろ? 倒してしまうなら悟空たちの舐めプをやめさせればいいし、味方に引き込むならバビディとダーブラだけアボンさせてブウさんのもとにミスターサタンを送り込めばいいんだろ? 簡単じゃないか。べえを銃で撃つゴミ2匹はったおしとけば9割解決じゃん? 実にイージーモードである。ミスターサタンには、今度こそ文字通り世界を救ってもらうのだ!

 

 

 そういうわけで、これまでの6年間忙しいながら実に心安らかな日々を送れた。この世界に生まれてから、一番幸せで穏やかな時間だったのではなかろうか。

 

 

 楽しい事も色々あったな。

 

 冗談半分の合同結婚式は悟空とラディッツはともかくベジータが絶対参加しないだろうなって思ってたんだけど、「せっかく王の後継者が妻を娶って子供が産まれたのに遅くなって悪かったね。よければ、この機会にお前の王としての戴冠式も一緒にやってやるよ」とか言ったらまさかのOKが出た。「フンッ、ようやく貴様も俺が王であることを認めたか!」と偉そうにふんぞり返っていたけど、嬉しかったんだろうか。

 そりゃあな……ずっと自称で王名乗り続けてるのがちょっと可哀想だったしな……血筋的には問題ないし、地球に住むサイヤ人も増えたし「族長」的な意味で王くらい名乗らせてやってもいいかなって。

 みんなに聞いたところ「いいよ~」という軽いものながら満場一致で同意を得られたし。ブルマもブルマで「あら、だったら私は王妃様ってこと? なかなかいいじゃない!」と乗り気だったしね。でも多分みんな私と同じで深く考えてない。せいぜい結婚式の前座の余興レベルの認識である。

 

 そうだ、あと今度ビルス様が来たら「サイヤ人の現キングはベジータです」と言って責任を押し付けよう。うん、それがいい。

 

 

 で、姉の私が取り仕切るなんちゃって戴冠式のあとに合同結婚式が実現したのだ。

 といっても、要はみんなで集まってワイワイしただけみたいなもんだけど。でも楽しかったなー。実は言い出したくせに今さら結婚式とか恥ずかしいと思ってたけど、祝ってもらうのは嬉しかったし何よりチチさんとブルマのウエディングドレス姿を同時に見られるなんて贅沢今後ないだろう。実に眼福であった。

 

 

 そして結婚式前の戴冠式なのだが、パラガスに相談したところ予想外にしっかりしたものになってしまった。

 初めこそ面白半分に冷やかしていたメンバーもいたくせに、式が始まるとなんとなく厳かな雰囲気になってネタどころか真面目にちゃんとした式になって言い出しっぺの私が一番驚いたわ。お、おう……ネタだからこそ逆に気合い入れた方が面白いだろ! と悪ノリして作ったマントと王冠、結構似合ってるじゃねーかと内心超戸惑った思い出。他2人の旦那が普通に格好良く白いタキシード着てるのに、一人王冠とマントをつけるとか罰ゲームだろ(笑)とか思ってたのにな……逆にみんなに褒められてたわ。何だったんだろうあの現象。その場の雰囲気とかノリとか空気って怖いわー。

 

 ま、まあいいか。とりあえず戴冠おめでとうベジータ王。式のしっかり具合は主にパラガスのおかげだから、それで以前新惑星ベジータでおちょくられた件はちゃらにしてあげろよ。

 

 

 

 そういえば、戦闘面はもう心配しなくていいなー身内が強いって頼もしくて楽だわーって思ってのんびり過ごしてたけど、たまに悟空に修業に付き合わされるのは今でも勘弁してほしいと思う。おま、人を重力室代わりにするんじゃねーよ。たしかにグラビティープレッシャーの効果範囲とかけられる圧力パワーアップしたけどさ。あと私の新技はお前の修業のために開発したわけじゃねーよ。クソッ、姉ちゃんは何かおもしれぇ技知んねーか? と聞かれた時に超能力自慢なんかするんじゃなかった。

 でも双子が産まれた後に「一緒に修業しようぜ姉ちゃん! また悪い奴が現れたら、今のままじゃ姉ちゃん死んじゃうかもしれねーぞ。姉ちゃんは生き返れないんだし、もっと強くなんねーと!」と善意100パーで言われちゃな……いや、100%ではないか。ラディッツは主に自主練かベジータと修業してるし、自分も近くに修業相手欲しかったんだろう。迷惑な。

 でも断れないあたり、私はこの弟には弱い。

 

 だが悟空お前、私に試したい技があるからって自分と同じくらい強くなるのを期待すんなよ。しかも試したい技ってあれだろ。フュージョンだろ。男女の融合召喚とかいったいどんなオネェキメラが召喚されんだよ。断固として拒否するわ。こっそり出来るようになってベジータとラディッツ驚かせたいとか言ってたけどマジやめろし。大人しく甥っ子に教えるに留めとけ。

 

 

 

 

 

 

И月П日

 

 

 ビーデルさんがやってきた。悟飯ちゃんに舞空術を教わるみたいだけど、甘酸っぱい青春の香りがする。気が早いけど結婚はよ、と思ってしまった。つーかビーデルさん可愛いな!

 

 子供らがビーデルさんに構いたくて仕方がない感じだったけど、心を鬼にして「絶対邪魔すんなよ」と釘を刺しておいた。あと彼女、色々驚きすぎて大変そうだったからビーデルさんの前では戦いごっこはするなよ! とも言っておいた。約束をやぶったら貴様らのおやつは全部私の腹に納まることになるからな、と脅しておいたら素直にきいてくれた。チチさんに大人げないと呆れられたけど、これも躾である。ははは、あれだけ遊びまわって腹が減ってる中でのおやつ抜きはきつかろう。食を握るものには勝てないと、今のうちから覚えておくがいい。

 

 

 

 

 

○月■日

 

 

 ビーデルさんから写真を一つ見せてもらい、「父と知り合いだったんですね」と言われてビビった。ちょ、この写真に写ってるのマーくんことマークじゃん。え、ミスターサタンってリングネームだったんだ!? 普通に本名だと思ってたわ。

 つーかマーくん老けたな……いや、写真に写ってるのが10歳そこらの時だし当たり前か。この時は髭もなくて、いい年こいてゲームを羨ましがって絡んできた私をお姉さんお姉さんと慕ってくれた良い子だった。でも借りパクしたゲームを発見した時以来完全に忘れてたな……。やっべ、あのゲームどこにしまったっけ。今更だけど今度ビーデルさんに返しておいてもらおう。

 

 

 

 

 

 

 

Ё月■日

 

 

 いよいよ久しぶりの天下一武道会当日! 

 

 そして予選が終わり本戦の組み合わせが出たわけだが、なんというかこれは……。

 

 

《第一試合》ミスターサタンVSマイティマスク(多分チビッ子2人参戦)

《第二試合》シン(界王神)VS孫悟空

《第三試合》ビーデルVSマジュニア(ピッコロ)

《第四試合》孫悟飯VSスポポビッチ

《第五試合》18号VSベジータ

《第六試合》餃子VSヤムチャ

《第七試合》ラディッツVSクリリン

《第八試合》天津飯VSキビト

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 ………………。

 

 先に少年の部の記録を書こうか。悟天ちゃんもトランクスも頑張ったし。

 

 とりあえず、マーくんと界王神様頑張れ。

 

 

 

 

 

(日記は続いている)




ふざけてマジでくじ引き作ったらこんな結果になりました。マジで。

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