とある姉サイヤ人の日記 《本編完結》   作:丸焼きどらごん

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★20ページ目 フリーザ様の地球訪問(完)~未来から来た青年達

●月Й日

 

 

 今日はフリーザ様とパパフリーザ様地球訪問の日だった。

 多少ドキドキしつつもまあなんとかなるだろって思ってた私だったが、しかし今日はそれどころじゃなかった。それどころじゃなかった。

 

 未だに頭が混乱している。落ち着くためにも、順を追って書いていこう。

 

 

 

 

 

 今日は孫家で悟飯ちゃんの勉強を見ていた。最近になってフライパン山で暮らしていたチチさんのお父さんである牛魔王さんが同居を始めたが、過去のパンクな感じ(実際に見たことないけど)は鳴りをひそめてとても優しい良いおじいちゃんである。私の事も娘や孫同様に可愛がってくれて、彼が独身でもう少し若かったら理想の男性だと思った。それを言ったら照れていた。可愛いおじいちゃんである。

 でも何故かラディッツを見る目が厳しい。厳しいけど、時々男2人で酒を飲み交わしていたりもするのでよくわからない。いったい何を話しているのだろうか。

 

 悟飯ちゃんが地球に近づいてくるフリーザ様の気に気が付いて、クリリンくんに連絡してから飛び出していった。

 

 私の手を引いて。

 

 いや、いいんだけどね!? 今回は戦わなくて良さそうだしブルマも来るくらいだしいいんだけどね!? でも、もうちょっと了承を得てから飛びたってほしかったかな! 後ろで叫んでるチチさんに後で説明するのは伯母さんなんだよ。

 

 途中でクリリンくんと合流し、何故かすでにぼろぼろな風体のラディッツとも合流した。え、お前留守にしてると思ったら昼間何やってんの? 

 ちなみに私より先にクリリンくんがラディッツの怪我を心配していた。ナッパ戦で助けられてラディッツが死んだからか、ラディッツ生き返ってから何気に仲いいんだよねこの2人……。前にはじめてクリリンくんがうちを訪ねて来てくれた時は私に用事があったはずなのに、いつの間にか男2人で話が弾んでて驚いたわ。主に社交的なクリリンくんが話題を振ってる感じだったけど、ラディッツもまんざらじゃない様子だった。

 まあ、地球で初めての男友達おめでとうでも言っておこうか。クリリンくん超いい人だぞ。よかったな大根野郎。

 

 

 フリーザ様が着陸するであろう付近にはすでに他のみんなが集合していた。

 

 ここで書くべきか否か迷ったが、やはり書いておこう。ベジータお前、ピンクのシャツに黄色のパンツとか超攻めてんな! 指さして笑ってやろうと思ったら「ねえねえ、今日のあいつの服いかしてると思わない? この間あたしが選んでやったのよ!」とブルマが嬉しそうに話しかけてきたので思いとどまった。ので、この気持ちは日記に秘めておくことにする。な、仲がよろしくて大変よろしいことで。…………ブルマって時々センスおかしいよな。いや、あれは逆にオシャレなのかな?

 ちなみにヤムチャくんは普通にかっこよさげなオサレ黒カットソーとカーキ系のズボンだった。その服良いねとさりげなく褒めたら「そ、そうかい? この間都のデパートで見つけた安物なんだけどさ、ははっ」と照れていた。私はそれがブルマチョイスでないと知ると、無言で彼の肩を叩いた。……頑張れ。もう無理くさいけど頑張れ。

 

 

 そしていよいよフリーザ様達地球ツアーご一行ご到着である。

 

 

 

 

 

 でもって、来た!!!!

 甥っ子こと未来トランクスキターーーーーー!!!!

 

 

 

 

 

 

 っしゃ! めんどくさい病気の心配はこれでしなくて済む!!

 そう内心ガッツポーズをしていた私だったが、何かおかしいことに気が付く。悟飯ちゃんが「お、お父さんだ! あの時のお父さんと同じ気だ! そ、それが二つも!?」と言ったところで「うん?」となった。

 初めは予定を早めて悟空が瞬間移動で地球に現れたのかと楽観していた。フリーザ様親子スーパーサイヤ人2人も相手にするとか乙、超乙とか考えてた。

 

 しかしそれは違ったのだ。あれは悟空じゃなかった。

 

 フリーザ様親子が倒されてみんなでその現場に向かったら、そこには2人の青年が居た。1人はいわずとしれたブルマとベジータの良いとこどりで超絶イケメンとして爆誕した薄幸の美青年甥っ子トランクス。そしてもう1人だが……。

 

「これから孫悟空さんを出迎えに行きます! 一緒に行きませんk「おがーざぁぁぁぁぁ「はあ!」「ごぶ!」

 

 以上、彼らとのファーストコンタクト第一声である。

 

 こちらに気づいたトランクスが呼びかけてきたと思ったら、隣に居た謎の黒髪イケメンが涙と鼻水びっしゃあと噴出させてこちらに飛んでこようとした。そしてトランクスにわりとマジな感じでパンチされて横に吹っ飛んでいった。崖に衝突し瓦礫と共に埋もれていたが、べそかきながらも無傷でトランクスのもとに戻っていた。何やら「我慢して下さい! 言ったでしょ!?」とか「でも、でもぉ……」とか「気持ちは分かりますが、俺たちの使命を忘れないでください」とか話してるのが聞こえたけど、うん、私は知らんぞこんなコント。

 

 この時私は一つの可能性に気づきつつも、あえて目をそらしていた。だけど否がおうにも現実とは襲い掛かってくるものである。

 

「あの黒髪のひと、空梨おばさんにそっくりですね」

 

 甥っ子1号の言葉がド直球に私の腹に突き刺さり、私はとりあえず鼻から深く息を吸い込んで空を見上げた。

 

 

 

 やったぜ! 私は近々結婚できるらしい!

 

 

 

 恋愛運上昇を教えてくれた遠くの空の下にいる占いババ様に、とりあえずサムズアップした。

 

 

 

 

 




ちょっと短め。主人公が居る世界線の未来から来たのでこんなこともあるのです。


朽木さんから主人公のイメージイラストを頂きました!いつも本当にありがとうございます!

【挿絵表示】
このしおらしいポージングからの流し目の破壊力、受けきれるか・・・!?主人公に乙女ジェネレーションが到来中!(年齢から目をそらしつつ
私服も含めて可愛さの爆弾である。可愛い主人公をありがとうございました!

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