比企谷八幡が北斗神拳伝承者だったら   作:メガネコ

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予想以上にたくさんの人が見てて驚いてます(´・ω・`)
実はあと一話で終わる予定だったとか言えない…。




ご指摘ご感想があればしていただけると幸いです。


雪乃は好敵手を得る

ある教室に筋骨隆々の大男と、どことは言わないが貧相な体をした美少女がいた。

 

大男の名は比企谷八幡。どこにでもはいないが北斗神拳伝承者だ。

貧……超絶美少女の名は雪ノ下雪乃。別に北斗神拳伝承者ではない。

 

これはそんな彼らの日常の一こまを描いたものだ。

 

 

 

「で、奉仕部部長様は私のために何をしてくれるのかしら?」

ユr……雪ノ下がそう聞いてくる。

 

「いや、俺もまだ来たばかりだからな…。詳しくは何も知らない。」

正直に八幡は答える。

実際人助けができ、早く帰れるから部活に入部しただけで、特に今から何をするかなどは言われていない。

 

 

「あら部長なのに何も聞いていないのかしら…?」

不思議そうにそういってくる。

 

「ああ。話は変わるがユr……雪ノ下は、ほかの部活で行きたいところはないのか?」

 

 

「ユリアじゃなくて、雪ノ下よ。雪ノ下雪乃。実はつい最近まで文芸部にいたわ。」

あきれたようにそう言ってくる。

 

「なぜ文芸部からここに?」

率直な疑問だった。

受け答えも多少とげがあるが、しっかりとしているし見た目もよい。

普通に人気が出そうなものだが…。

 

「ほら私ってかわいいじゃない。」

くたびれたように笑う。

 

「……まあ否定はしない。見た目だけで言うなら雪ノ下は美人だろう。」

見た目は美人だと素直に思う。

 

 

「見た目だけっていうのが引っかかるけれど…。部長の男に告白されたのよ。

見た目は真面目そうで顔も悪くはない。でも気持ち悪い目で人を見てくるし、好きじゃないから断ったわ。」

 

俺はうなずき続きを促す。

 

「そしたらそいつのことを好きだった女子部員どもが発狂して、いろいろあっていられなくなったのよ。」

 

小さくため息をつく。

 

女性の世界は面倒なものだ…。

顔だちがよくなければよくないで悪口を言われ、よければよいで敵を作る。

 

 

「お前に友人や頼れる兄弟はいるのか?」

 

 

 

「どこからどこまでが友人の定義か教えてもらえないかしら?」

 

 

 

「互いに一緒にいたいと思えるような人だ。」

俺は迷わずそう答えた。

 

 

「そんな人間一人もいないわ……。私は……結局一人よ。」

 

悲しそうに答える。

 

 

きっと雪ノ下は雪ノ下でいろいろ考えて今まで来たのだろう。

だから友はいらないというだろうならば…

「なら俺が君の友(ライバル)になろう」

 

 

「おあいにく様、そんなものいr」

 

「好敵手というやつだ。ライバルでもいい。」

 

こいつの考えを変えるには時間が必要だろう。

過去に何があったか知らないが、誰も頼らないという強固な意志がある。

 

しかし、それではいずれつぶれてしまう。

だからこそ平塚先生は俺に頼ったのだろう。

 

多くの人と長い時間かかわっていけば、きっとこいつも変わることができる。

俺がその懸け橋になる。

人は変わることができる、俺のように…。

 

「っ………あなたはなんで他人にそこまでしてくれるの?」

 

 

「俺は北斗神拳伝承者だからな。」

胸を張りそう答えた。

 

 

 

 

「ふふっ、変な人ね。いいわ、あなたをライバルと認めてあげる。」

おかしそうに笑いながら手を差し伸べる。

 

上から目線に少しむかついたがきっとこういうやつなのだろう。

小さい子を相手しているような気持ちになる。

素直になれない小さい子の。

 

 

「あ、あの………一応握手なのだけれど…。」

 

顔を赤らめ、もじもじとしている。

握手を求めたのに相手が返してくれなかったら恥ずかしいものだしな。

 

「すまない、少し考え事をしていた。」

しっかりと手を握る。

 

 

その時いきなり扉が開く。

「おーい、どうだ比木谷。雪ノ下とは……えらく打ち解けたな…。」

 

握手をしている雪ノ下をみて驚いている。

 

「私の考えはあっていたようだ。うむうむ。」

満足げにうなずいている。

 

 

握っていた手を放し、先生に聞く

「今日はもうこれで帰っても構わないんですか?」

 

 

「ああ、かまわないぞ。」

 

 

「それでは、妹の迎えに行かなければならないので。」

 

そういって颯爽と自転車置き場へと向かう。

 

そんな俺に雪ノ下が

「また明日。」

小さく挨拶をしてきたので、手だけを振ってこたえる。

 

 

 

 

時刻は四時半。

もう幼稚園のお迎えの時間から30分も過ぎている。

いつも遅くなるので延長してもらっている。

 

幼稚園につくと小町がサウザーさんと何やら遊んでいる。

 

「天空に極星は二つはいらぬ!!」

 

「てんくうにきょくせい?はふたついらない!!」

 

2人して砂の十字陵の上に立ち天翔十字鳳の構えをしている。

 

「違うぞ、小町ちゃん。天空に極星は二つはいらぬ!だ」

優しく語りかけている。

 

 

「サウザーさんあまりうちの小町に変な言葉を覚えさせないでください…。」

 

 

「八幡か、遅かったな。小町ちゃんがどうしてもといってな…。」

 

小町を肩車しながら十字陵から降りてくる。

 

「まあいいです。いつもすいません。

後これから部活があるので帰りが遅れることがあるかもしれないです。」

 

 

「そうか、まあ別に構わんぞ。小町ちゃんと遊ぶのは楽しいからな。」

そういって肩車している小町を見る。

 

「こまちもたのしいからいいよ~。」

そう肩の上で笑っている。

 

 

「あ、羅王兄さんがまた飲みに行こうと言ってましたよ。おごるって。」

 

 

「帝王に逃走の二文字はない。その勝負受けて立つと言っておけ。」

クワッと目を見開き言ってくる。

 

 

「いや、飲み比べの意味ではないと思いますが………。」

 

 

そんな話をしながら小町と共に別れをのべる。

 

 

こんなほのぼのとした日常に終わりを告げるものが来た。

 

 

 

 

 

 

 

翌日小町を幼稚園に送った後、高校に行き下駄箱にいくとおぞましいものが入っていた。

 

「こ、これは………す、炭?いやダークマターか……?」

 

包装されている黒い物質をみる。

小さな紙にかわいらしい文字で、

「助けてくださったお礼です!受け取ってください♡」

と書いてある。

 

 

「俺は何か恨まれることをしたのか…………。」

 

思い当たる伏しが一つもない。

だがこれは確実に毒物。

北斗神拳伝承者だからこそわかる。

 

 

これは食い物ではない。

食ったら死ぬ。

 

 

 

八幡は見なかったことにした。

そして、そのことが新たな犠牲者を生むことになる。

 

 

 

放課後とりあえず奉仕部の部室に行き、雪ノ下にもこの謎の物体Xを見てもらう。

 

「こ、これは………クッキー?かしら…?」

 

 

おもむろに雪ノ下が口に含もうとする。

 

 

「ホワタァッ!」

音速を超えるスピードでクッキーを奪い取る。

 

 

「これは、人類が食べていいものではない!!北斗神拳伝承者の俺が言うんだから間違いない!」

俺は鬼気迫る表情でそういうと雪ノ下がオズオズとうなずき

 

「わかったわ……。ひとまずこれは置いておきましょう。

あと職員室に平塚先生を呼びに行って活動があるか聞いてこないと。」

 

 

そういって二人で部室をあとにし、職員室に向かう。

平塚先生が見当たらない。

すると

「平塚先生ならさっき部活動にいったみたいだよ。」

そう周りの先生が教えてくれた

 

 

「比企谷くん、私いやな予感がするわ…。」

 

「奇遇だな、俺もだ…。」

 

ダッシュで部室に戻る。

 

 

「せ、先生!!」

 

部室の扉を開け、中に入る。

すると口から泡を吐きながら痙攣している先生を発見した。

 

机の上に置いてあった炭がなくなっている。

 

「今すぐ吐き出させないと!」

そう雪ノ下が慌てながら言ってくる。

 

「保健室に運ぶ!」

平塚先生を抱きかかえ、急いで保健室へと向かう。

 

 

 

保健室の扉を勢いよく開ける。

 

「なんだ、騒がしいな…。比企谷の小僧か?どうした?」

 

 

そこに座っていたのは保険の先生である。

アミバ先生だ。冨喜兄さんと仲が良く。大学時代競い合っていたらしい。

北斗神拳を通信教育で習っていたため、少しばかり秘孔の知識がある。

 

「先生が毒物を食べてしまったようで、何とかできませんか?」

そういいながら保健室のベッドに寝かせる。

 

 

「だれに物を言っている。天才アミバ様だぞ、任せろ。」

 

 

そして腹部を触りながら

「はぁああ!」

 

指で強く秘孔を押す。

秘孔は万能である。

 

 

突如平塚先生の頬が膨らみ、げろをぶちまける。

そのぶちまけた先がまずかった。

アミバさんの顔面だったのだ。

 

「ど、どうして天才の俺様がこんな目に……。」

しょぼくれながら顔を洗っている。

 

少しかわいそうに思いながら、その後姿を見ていた。

 

 

今更ながら俺は雪ノ下が後ろから来ていないことに今気づいた。

 

「はぁ…はぁ…。」

肩で息をしながら雪ノ下がやってきた。

 

「体力には自信がなくて………うっ…。」

 

今室内にはゲロ……もとい平塚先生の内容物が散乱している。

つまり普通に気持ち悪いにおいがする。

そんな中疲れている人間がきたらどうなるか?

北斗神拳伝承者には瞬時に先のことが見渡せた。

 

 

伝承されてしまう。(もらいゲロをする。)

 

 

女性にとってゲロを他人の前でしてしまうのは、大変恥に残ることだ。

ライバルとして救わねばならない。

 

 

「許せ、雪ノ下。」

 

「えっ、何をs」

 

 

「あたぁっ!」

指で秘孔をつき気絶させる。

北斗神拳は万能である。

 

パンデミック(もらいゲロ)を未然に防ぐことができた。

 

「で、これをどうするんだ?」

アミバが二人を指さしながら聞いてくる。

 

 

「しばらく寝かせましょう。この黒いものは何だったんでしょうか?」

 

 

「おそらくお前に恨みを持つ何者かが仕組んだんだろう。並みの人間では下手したら死んでいたかもしれん…。」

 

「それほど強力な毒が……。」

ちょっと待て平塚先生はまともな人間ではないのだろうか?

 

 

「気をつけろよ、ここまでの物を作ってくるなんて相当な人間だ。」

不気味にアミバの声が響いた。

 

・・・

・・・・・・

 

雪ノ下の目が覚める。

「知らない天井ね…。」

 

 

「目が覚めたか。気絶していたぞ?どうやら走って疲れていたようだな。」

俺はそういってごまかす。

 

 

「そ、そう……。確かに体が重く感じるわ…。」

不思議に思っているようだが、覚えていないのだろう。

 

 

「もう下校時間を過ぎている。迎えをよんだr…」

そこまで言ってこいつが家族と仲が良くないことを思い出す。

 

 

「俺が送ろう。」

そう雪ノ下に告げる。

 

「いいわ…一人で帰れるから…。」

ふらふらと歩いて帰ろうとする。

 

このままでは帰りに事故にあうかもしれない。

仕方ない…。

 

 

雪ノ下をお姫様抱っこで抱え上げる。

 

「あ、あなた何しているの…!おろしなさい!」

恥ずかしいのか顔を赤らめ弱弱しく胸をたたいてくる。

 

 

「我慢しろ、家までの辛抱だ。それではアミバ先生平塚先生を頼みます。」

 

 

そういって保健室を後にする。

この後アミバが平塚と話すとき最低3m離れるようになるのは別のお話し。

 




今回の話、ゲロイン(直球)
     北斗神拳は万能。


何だこのSS………

死なないで八幡!
あなたが死んだら誰がその炭を食べるというの!
刹活孔がまだできる!
次回八幡死す!




最後まで見てくださりありがとうございました!

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