ねこです。
この前の話を投稿したら一気にお気に入りが増えました。そのおかげで私は今もドキがムネムネです。
よろしくおねがいします。
「かんげぇ?なんでぇ」
少し間の抜けた返事。
刄食はなぜそんなのに歓迎されるのか分からなかった。
「なに簡単な話さ」
カウンター席からこちらに体を向ける死柄木弔は少し嘲笑するように喋る。
「俺たち『ヴィラン連合』はヒーロー社会の壊滅が目的だ」
顔に着けてる『手』の隙間から死柄木の目が見える。その目は笑いながらも悪意のある目であった。
「今度、その一歩としてヒーローの名門校『雄英高校』を襲撃する」
「!」
雄英……それはヒーロー科のある高等学校の中で最難関。そのことは刄食でも知っている。
ちなみに関西にもその雄英と並ぶ士傑高校というのがあり「東の雄英」「西の士傑」と言われるほどである。
「……しけぇつはしぃなあぃいの?」
「あぁ?まぁ士傑は『ターゲット』がいないからな」
刄食の質問に軽く苛立った死柄木は首をボリボリと掻く。
「なぜ雄英を狙うかと言いますとね、オールマイトが教師をするからですよ」
死柄木の代わりに黒霧が刄食の質問に応える。
黒霧はできたカクテルを死柄木に渡しながら話を続ける。
「まず雄英を襲撃するにあたってその理由はオールマイトの殺害。これが第1目標です」
黒霧はカクテルを渡し終えるときちっとした所作で刄食に向き直る。
「そして次に雄英の生徒の皆殺し。これはまぁ副産物です」
黒霧が言い終わると死柄木はカクテルを片手に刄食に言う。
「そこであんたに暴れて欲しいのさ」
彼の顔は『手』ではっきり見えないが端から見える口元はニヤけている。
「…なぁるぅほどぉぉ。やぁりたぁいこぉとが、よょぉおくわかったぁよぉ」
刄食は話を聞き終わると両手を組みウンウンと頷く仕草をする。
「でぇも、ぼぉくにぃめりっとがなぁいよねぇ」
だが刄食はカッと目を見開き黒霧と死柄木を睨む。
自分に利のないことはやりたくないのだ。
「……チッ。やっぱりただじゃ無理か」
「ここはやはり………」
黒霧と死柄木が顔を向けあいなにやらヒソヒソと少し話すと黒霧が
「カニバル。失礼しました。やはりなにかしらモノは欲しいですよね」
と既に言うのが決まっていたかのように話しかけた。
「この襲撃。実は他にも協力者達がいましてね。まあ、協力者といってもそこらにいるチンピラ共なのですが」
黒霧はまたカクテルを作り始める。
「そこで交渉です」
指をピンと立てる動作をして(靄なのではっきり見えない)黒霧はこう言い放った。
「そのチンピラ共と雄英の生徒。食べて良いですよ」
その言葉は刄食にとって衝撃だった。
今まで刄食も沢山のヴィランに協力を求められたりしたが何時も食べては駄目だと言われておりその度にそのヴィランの頭を丸齧りにしていた。
だが今回は違った。
「……いいの?」
「えぇ。いくらでも」
「ほんとにぃ?」
「はい。仕事はしてもらいますが」
「………」
歓喜、感激。刄食にそれらが巡り廻る。
「ぃいいやっったぁぁあああ‼︎はぁいるよ!『ヴィラン連合』ぉぉおおお‼︎‼︎」
こうして喰ヶ崎刄食はヴィラン連合に加入した。
「ほら先生の言った通り」
「………まじかよ」
このことに死柄木は少し驚いていた。
ねこです。
これで1-Aの皆さんは原作よりもハードモードです。
よろしくおねがいします。