ぐるめにいこぉう   作:猫座頭 (旧名ねこです。)

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ねこです。


今回は酷いところが目立つかもしれません。

指摘してくれれば幸いです。


よろしくおねがいします。




ばんのぉう

 

 

「いただきます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヴィラン活動を始め七ヶ月。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのトガヒミコとの邂逅から一ヶ月たった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今夜も喰ヶ﨑はかわいそうな被害者をムサボル。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひ、ひぃぃぃいいいいいー!!!」

 

 

 

 

 

・・・

食べ物はただの一般人。

 

 

場所は廃ビル。

 

 

彼に目をつけられたらもうタスカラナイダロウ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「た、たた、たすけてくれぇ!か、金はやる‼︎欲しいものは全部やる‼︎だ、だから命だけはぁ‼︎‼︎」

 

 

 

 

この一般人は自分の全ての物を捨て去ってでも

 

 

生に執着した。

 

命に執着した。

 

死を恐れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……いらなぁい」

 

 

「……へ?」

 

 

 

 

 

 

そんなの無意味なのに。

 

 

いやむしろ逆効果。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ぃらないいらなぁい!そ、そんなぁのいみなくしてたべたいもののまえにはむかちなってきょうみすらわかずにくのみほしぃいさにぼくのきょうみはにく!あ、ぁあ、さぁちょうだぁあい、あななたのにくぅぅうう‼︎」

 

「ひっ⁉︎」

 

 

一般人そのものを食べたいのにそんな言葉はただいたずらに喰ヶ崎を怒らせるだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただ

 

 

 

 

 

 

……ォォォオオ

 

 

「…?」

 

 

 

 

 

 

 

助けが来ないわけではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「デトロイトSMAASH‼︎‼︎」

 

 

その声と同時に近くの壁が崩れた。

 

 

 

「⁉︎」

 

 

 

「……」

 

 

 

 

 

 

崩れたせいで埃が舞い上がる中

 

 

 

 

壁にできた穴から1人の大男が現れる。

 

 

 

 

 

「私が来た‼︎」

 

 

 

 

 

 

「オールマイトォォォオオオオ‼︎‼︎」

 

 

「…」

 

 

No.1ヒーローオールマイト。

 

 

一般人はすぐさまオールマイトに駆け寄る。

 

 

「大丈夫かい?今さっき夜のパトロール中に叫び声がしてね。応援を呼んどいたから保護してもらうといい」

 

 

 

「は、はいぃぃ‼︎」

 

 

一般人は壁の穴から出て行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてと」

 

 

 

「……ふっ、ふひゅぅうふふふふふ」

 

 

 

 

オールマイトは喰ヶ崎、カニバルの方へ向き直る。

 

 

 

「君が今巷で噂のカニバルだね?」

 

 

「ふふぅ、ぅうんそそぅうだぁねカニバルでいぃいよぉお、オォォルゥマァイト」

 

 

 

オールマイトはカニバルに確認をとりカニバル自身もそれを肯定しる。

 

 

「よし、じゃあ君を捕まえる!とその前に」

 

 

「…?」

 

 

「少し聞いてもいいかな?」

 

 

 

オールマイトは捕まえようとする前にカニバルに問いかける。

 

 

 

 

 

「君はなぜ人を食べるんだい?」

 

 

 

 

 

 

犯罪者になぜ犯罪を犯したのか。オールマイトはそれを聞いたのだ。

 

犯罪の理由にもいろいろある。

 

生活のため

 

復讐のため

 

事故

 

冤罪

 

これらの幾つかは軽い刑罰で済むことがあるし冤罪に至っては無罪だ。

 

 

オールマイトは彼がこんな残虐な事をするのは何か致し方ないことがあるのではないかと考えていた。

 

 

 

 

「そ、だね…」

 

 

カニバルはオールマイトの問いに答え始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さいしょぉのはふくしゅぅうもあったぁ…」

 

 

「復讐…」

 

 

 

 

静かに割とまともに語りだすカニバル。

 

オールマイトも理由の中に復讐を考えていた。

復讐であれば諭せると。

 

 

「だがな君、復讐はなにもうま「でぇもいまはちがぁぁああう」!」

 

 

オールマイトが考えていた諭し文句にかぶせてカニバルは語る。

 

 

 

 

 

 

「ほしぃいんだにくをたべたくてぇもうたべてうまかったしかもおいしくだからぼくはにくをたべるるるるぅ」

 

 

「……狂気か、ならば君にはちょっと痛い目にあってもらうよ」

 

 

 

 

狂気の回答。しかしオールマイトはそれに呆気にとられずに構える。

 

 

 

「君みたいな奴は職業柄よく見るんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういうと

 

 

 

オールマイトはカニバルの視界から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ふふ」

 

 

「デトロイト……」

 

 

 

 

 

オールマイトのいる場所は

 

 

カニバルの後ろ。

 

時間が圧縮する中

 

そこから必殺技を放たんと力を溜める。

 

 

(活動限界ギリギリだが1発で堕とす!)

 

 

 

 

 

 

そして放たれる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「SMAAAASH‼︎‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

力の奔流。

 

 

 

 

それは廃ビルを揺らし

 

 

 

オールマイトが放った方向の壁が吹き飛ぶ。

 

 

 

 

 

 

オールマイトもいけたと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本来なら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが現実は違った

 

 

 

廃ビルは揺れず

 

 

 

 

 

放った方向の壁も吹き飛ばない

 

 

 

 

 

そしてなにより

 

 

 

 

 

 

 

 

シャク……シャク……

 

 

 

「っ⁉︎」

 

 

 

 

オールマイトの拳を口で受け止めるカニバルの姿。

 

それがオールマイトを困惑させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カニバルの《個性》は『万食』

 

 

ありとあらゆるものを食べれる《個性》

 

 

そう

 

 

「ありとあらゆるもの」を

 

 

 

たとえそれが

 

コンクリートでさえ

 

 

 

 

 

鉄骨でさえ

 

 

 

 

「力」でさえ

 

 

 

食べてしまうのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……うん、さぁすがなんばぁあわぁんひぃいろぉお、ぉおいしくてとてもうまいよぉおおお」

 

 

「なっ!」

 

 

「でもこれぇえでおなぁかいっぷぁあいだょよお、じ、じゃぁあ、ねぇばぁぃいばぁぃい」

 

「ま、待ちたまえ!」

 

 

「ほかにもぉくるぅうならいらなぃいよ」

 

 

(くそっ!活動限界が…‼︎)

 

 

 

 

 

カニバルはオールマイトを置き去りにし

 

闇の中に消えてゆく。

 

 

 

 

「……私も早く受継ぎ先を探さねば」

 

 

オールマイトの呟きも闇の中に搔き消える。

 

 

 

 

 

 




ねこです。


さて今回はネタがありましたね。

知っている人はいるかな?



よろしくおねがいします

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