ぐるめにいこぉう   作:猫座頭 (旧名ねこです。)

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ねこです。

結構粗が目立つと思います。

今回は緑谷少年が酷い目に遭います。

そんなの見たくない人は戻るボタンを押してください。


嬲り

 

 

 

 

カニバルに蹴られ

 

高く高く緑谷は舞い上がった。

 

 

何が起きたのか

 

何をされたのか

 

 

その時緑谷には分からなかった

 

或るのは腹部を突き刺す鈍痛

 

荒ぶる視界に映る足を振り上げたヴィラン、カニバル

 

 

そうして漸く自分が蹴られたのだと緑谷は理解できた。

 

 

 

「……っ……き………!が………ぁ‼︎」

 

 

息が吸えず吐けず

 

口を切ったか胃をやられたか血の味がする

 

目はチカチカと霞み

 

脳には「危険」の信号。

 

 

浮遊感は終わり

 

落下し空気を全身で斬る。

 

 

近く地面

 

眼前に迫るは自身を蹴り上げたカニバル

 

動くことなく佇む姿は次が或ると緑谷は感じた。

 

 

3m

 

緑谷は打開策を考える

 

2m

 

反撃するか受け止めるか

 

1m

 

どちらも「不可能」のイメージ

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

ボッ

 

 

 

 

先程カニバルに一撃決めた緑谷の様に

 

今度はカニバルの拳が緑谷の頬を穿つ。

 

その音は拳が空を斬る音ではなかった。

 

まるで圧縮した空気が一瞬で爆発したかの様な

 

破裂音。

 

 

 

 

そんな一撃をくらった緑谷は

 

落下のエネルギーと横からの力によって

 

緑谷は錐揉み回転しながら吹っ飛び

 

地に着いたと思えばバウンドしそれを3、4回程繰り返したのち中央にあった噴水にぶち当たる。

 

水面には落ちなかったものの既に緑谷は重症だった。

 

 

「くぅ…………ぎぃ……………っ!」

 

 

気が遠のきそうになりながらも

 

緑谷は痛みを必死に耐えた。

 

 

「ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」

 

 

言葉の羅列に聞こえる笑い声。

 

カニバルは起き上がろうとしている緑谷に歩み寄っている。

 

悠然と

 

優雅さまでも滲ませながら

 

ただ歩いている。

 

 

「はは、凄いねぇ、君。結構強めだったのに」

 

 

カニバルの普段を知っている者は耳を疑う程の流暢な喋り。

 

異常だという事がわかる。

 

 

「倍返し…」

 

 

頬を緩ませ

 

楽しそうな声色で

 

カニバルは喋る。

 

 

「そう、倍返しさ。さっきの蹴りも頬を殴ったのも君が僕を殴った分の倍返しなのさ」

 

 

理不尽

 

周囲の脳裏にその一言が浮かび上がる。

 

 

「苦しそうだねー?辛そうだねー?でも君が悪いんだよー。僕の食事を邪魔するなんてねぇ。怒りを通り越して頭がスッキリしてるよ」

 

 

緑谷に近づくとカニバルは彼の目の前に屈み込んだ。

 

緑谷が痛みに耐える中カニバルは笑顔を向ける。

 

 

「でも未だ足りたいなぁ…其れは何でしょう?」

 

 

不思議そうに

 

まるで子供に言い聞かせる様に

 

カニバルは問う。

 

 

「ハンムラビ法典って知ってるよねぇ?」

 

 

問いにかぶせる問い。

 

其れは対象を不安にさせるのは容易であった。

 

 

「其れにはこんな一文がある。

『目には目を

 

 

 

歯には歯を』ってね」

 

 

 

 

口の中に入り込む異物。

 

緑谷は其れが直ぐにカニバルの指だと理解した。

 

 

「僕は歯が折れてるのに君の歯は折れてないんだよ?それってズルくない?」

 

 

抵抗しようにも痛みと苦しみによって体が動かない緑谷。

 

 

「じゃあイくよー?せーのッ……」

 

 

 

 

歯が折られる

 

その痛みに備えようと緑谷はしたが

 

肝心の痛みは来なかった。

 

其れは何故か?

 

何故なら………

 

 

 

 

「皆、怖かっただろう。

 

 

 

 

もう大丈夫!!

 

 

 

 

私が来た!!!!」

 

 

 

 

No. 1(オールマイト)がその場に現れ

 

 

カニバルが標的を替えたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「………やっぱ彼を先に食べたいなぁ♪」

 

 

 





ねこです。

感想、批判

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よろしくおねがいします。

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