ぐるめにいこぉう   作:猫座頭 (旧名ねこです。)

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ねこです。

早くトガちゃん出してイチャイチャさせたい。

原作主人公たちが無理ゲーすぎて疲れる。

よろしくおねがいします。



いかぁり

 

 

 

 

 

重く重い空気が漂っていた。

 

その発生源は他でもない、カニバルからだった。

 

 

彼はただ立っていた。

 

そう立っているだけ。

 

それだけなのである。

 

 

なのにこれほどまでの喉につかえるかのような空気。

 

 

 

「お、おいカニバル大丈夫か…?」

 

 

カニバル付近にいたヴィランが語りかける。

 

一応この襲撃において首謀者と一緒にいたことと危険度によって自分より目上としている。

 

普通のヴィランであればそれとなく返事をするであろう。

 

 

 

 

 

 

だが彼の話しかけた相手は超がいくつついても足りないほどの危険人物、カニバル。

 

 

 

 

ガリッ

 

 

 

ほんの少し近づいただけで

 

 

そのヴィランの顔がなくなった。

 

ドサッと崩れるように倒れる顔のなくなったヴィラン。

 

 

「っひ、ひぃいい‼︎」

 

 

1人のヴィランがその場あら逃げ出す

 

 

 

 

たがなぜか転んでしまう。

 

 

 

なぜか?

 

 

恐る恐る自身の足を見るヴィラン。

 

そして気付く。

 

 

自身の両足のアキレス腱が抉れていることに。

 

 

 

「ひっぎゃぁぁぁあ!!!?」

 

 

断末魔。

 

その声は助けを求めていた。

 

だが誰も助けない。

 

誰も助けられない。

 

 

 

カニバルはその叫ぶヴィランに

 

ひたひたと近づいた。

 

叫ぶヴィランはそれに気づかない。

 

 

気づいたときは

 

カニバルの足が自分の頭に乗った時だった。

 

 

 

バチュッ

 

 

 

振り向く暇もなく

 

一つの塊は

 

赤い花を咲かせた。

 

 

 

この時、周りはカニバルの顔を見た。

 

見てしまった。

 

 

チンピラも

 

死柄木も

 

逃げるはずだった緑谷たちも

 

 

全員見てしまった。

 

 

 

 

暗く底の見えない闇

 

 

それがあった。

 

 

 

見えない見たくもないものが見えてしまう。

 

 

皆が恐怖した。

 

 

こんな底の見えない奴が

 

人間でいていいはずがない。

 

人間でいていいわけない。

 

 

全てを飲み込む

 

全てを喰らい尽くさんとする闇。

 

 

人間ですら喰らうモノは

 

人間ですらない。

 

 

 

 

 

 

ヴィランを踏み潰したカニバルはしばらく動かなかった。

 

 

周りも動けなかった。

 

 

動いたら次の獲物になってしまう。

 

 

そうなるのがわかるから。

 

 

 

 

 

 

突如、カニバルが動きだした。

 

周りは身構えるが

 

襲ってはこない。

 

 

先ほど緑谷に殴られた頬をさすると

 

口の中に指を突っ込んだ。

 

何事か、と周りは警戒する。

 

 

しばらくすると口の中から何かを取り出した。

 

 

 

 

 

歯だった。

 

 

カニバルの歯。

 

 

殴られた時に折れたのだ。

 

 

 

ジッと自身の歯を見つめるカニバル。

 

 

 

「………ふふ、ふ」

 

 

笑い声

 

 

カニバルの声が静かな場に響く。

 

 

「ふ、ふ、ふふふふぅふはふふふぅぅ、すごいぃすごぉいねぇえ」

 

 

カニバルは喜ばしいように語りだす。

 

 

「ぼぉくの『は』をぉ、お、おるなぁんてぇねぇ」

 

 

そのことがすごいことかのようにカニバルは折ったことを誉めた。

 

緑谷はなぜなのか理解できない。

 

 

「ふふふぅ、ひひ……でもぉねぇ、きみはぁやっぁいけなぃいこぉとをしたぁあんだ」

 

 

空気が変わる。

 

先ほどの重く気持ちの悪い圧力が緑谷たちに圧力がかかる。

 

「ひとぉのじゃぁまはしちゃぁあいけなぁいよねぇ?」

 

 

カニバルは緑谷たちに顔を向けた。

 

笑顔であった。

 

闇が含まれた笑顔であった。

 

 

 

「そぉんなこぉとするなぁんてぇえ

 

 

 

 

やられる覚悟はあるんだろうな」

 

 

 

 

 

 

次の瞬間

 

 

緑谷に

 

カニバルの

 

蹴りが入った。

 

 

 





ねこです。

新作を書きました。

そちらも見てくれると嬉しいです(チラッチラッ

よろしくおねがいします。

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