やはり俺の青春ラブコメはイタズラまみれで間違いない? 作:春の雪舞い散る
奉仕が新しい仲間を迎え押しに弱い八幡はみんなの希望によりお花見する事になりました
新入部員の歓迎会と、自分に言い聞かせてリア充がする事にたいしていいわけしながら
「 俺に言われても困るんだがな? 俺はただ蒼空とけーちゃんが退屈しないように絵本の読み聞かせしてたら知らん間にこうなってただけの話でナニも狙ってない
逆に俺の方が何でこうなったのか聞きたいくらいだが? 」
そう話をする俺の身体にまとわりつく幼児達を見ながら溜め息を吐くしかないのだった
それからしばらくして陽乃さんが重箱を持たせた都築さんを従えて現れると
幼児に埋もれるようにして座る俺を見て目を丸くして驚いていたが苦笑いを浮かべると
「 これじゃ今日はみんな休戦だね、八幡は既に占拠されちゃってるよ… 」
そう呟いたと言うよりはぼやくと
「 先生、ビールで良いですか? 」
陽乃にそう問われた彩月が
「 はい、問題有りません 」
そう答えると缶ビールを二本取りだして彩月に手渡すと
「 君達も来て食べなよ、確か…材木座くんと戸部くんって言ったっけ? 」
そう言われて二人もゲームを中断して差し出された料理を食べ始めた
徐々に仲間が集まり始めていた
奉仕部の面々、家庭科クラブの有志の皆さんに生徒会の面々が荷物を手に来てくれた
鶴見母子、玉縄はじめ海浜の生徒会役員プラス折本、仲町コンビとかなりの人数が集まった
花見本番が始まり賑やかしくなったが俺の周りは相変わらず幼児に包囲されている…
親父達の側にはその子等の親達が集まっては少し飲んでから自席に戻っていった
日が暮れて空が暗くなり始め本格的に大人達の時間になった
親父達は陽気に酒をかってくらい母ちゃん達はそれを冷ややかに眺めている
幼児連れで早くから来ていたグループがお開きに子供を連れて帰り始め大きく右手を振りながら左手を母親に引れ帰っていく幼児達を見送る俺
川崎家も蒼空とけーちゃんがうとうとし始めているから時間の問題だろうし親父は今日早退けした分も仕事だし母ちゃんも明日から早番だからな…
小町と一緒に帰らせるつもりだ
少しずつ片付けながら規模を縮小させるつもりでいたらコミュニティセンターの職員さんと保育園の先生方が狼狽えながらウロウロしているが見えたから声を掛けたら
「花見をするって言ったのに誰も場所取りしなくて…」
そう泣きそうな顔で言うので
「 ならここでどうぞ、今ゴミを片付け帰る部員達に任せ持って帰ってもらっているのでそう長くはいませんからね 」
そう言って場所を譲り残っていたゴミをまとめていると皆さんも花見の支度を始めた
俺達の場所に戻り状態を確認すると料理も傷みやすいものは残ってないようだった
そう確認してから新しく開けた今日三本目のマッカンを飲みながら息を吐き出してから陽乃さんと坂月先生を見て先程よりも深い溜め息を吐いた…
と、言うより息を吐き出した
かつての雪ノ下じゃないけどこめかみを押さえながらな
「 姉さん、貴女って言う人は… 」
腰に手を当て溜め息を吐く雪ノ下とその隣で『たははははっ…』と苦笑いを浮かべている由比ヶ浜の姿が思い浮かんだ
「 変わっちまったな、俺達… 色々と 」
溜め息と共にそう小さく呟いた
海老名さんが、帰る際は勿論戸部に土産(ゴミ)を持たせて送らせた
「 紳士たれっ!だ、戸部… 」
そう一言言って肩を叩いて見送った
川崎家を送った都築さんが陽乃さんと坂月先生を見てから俺を見て苦笑いしている、都築さん乙
可能なら陽乃さんを回収していただくと大変ありがたいが取り敢えず空いた重箱とクーラーボックスを回収している
その後暫くの後に両親と参加していた優美子や家庭科クラブの部員達も帰り残るは坂月先生と陽乃さんのみなんだが…
場所は今日仕事をしていた雪ノ下建設の下請け会社の人達が来て多少残っていたゴミ共々引き受けてくれたので住所を知らない坂月先生は陽乃さんのマンションに預けよう
そう思って先生は俺が肩を貸して都築さんは陽乃さんをエスコートして車迄運び二人を都築さんに任せ俺は最後の確認をしに戻りそれを終えると二組に声を掛け帰る事にした
結局八幡は楽しめたのでしょうか?ふとそんな疑問がわいてしまいました、自分で書いておいてこんなことを言うのもなんですが…