インフィニット・ストラトス ~グレモリーの白騎士~   作:ELS@花園メルン

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投稿を再開してから、話数ごとの文字数が少なくなってるかも…


43 最終決戦に移ります!

俺と朱乃さんが脱落判定を受けてから、試合状況に大きく変化があった。

まず、朱乃さんが戦っていた女王は自分が受けた傷を癒すために、祐斗と戦っている戦車にその場を任せ、本校舎の方へと引いていった。

次に、残った祐斗とライザーの戦車の戦いだが、正直、大きく動いていない。

祐斗はそれまで騎士2人と戦車1人を相手にしていたから体を常に動かし続けていて体力を大きく消耗しており、ライザーの戦車も祐斗の魔剣創造の範囲攻撃によって傷を負っていて、お互い決定打を与えられずにいる。

 

そして、残った部長、一誠先輩、小猫、アーシア先輩はアーシア先輩が祐斗の元へ向かうべく、グラウンドを目指し、小猫が本校舎に侵入するべく、裏口へと続く道を走り、部長と一誠先輩は真正面から本校舎を目指していた。

 

 

「リアスと兵藤君の動き、恐らく陽動でしょうね。

王自らが最前線に突っ込むのは愚策でしょうが、フェニックスの最大戦力であるライザーと女王のユーベルーナをおびき出すには、これが一番でしょう」

 

「ですが、会長。

いくら王を倒せば試合終了と言えど、プロのライザー様相手にそんな策が通用するのでしょうか?」

 

「大丈夫だと思いますよ、真羅先輩。

ライザーは多分、自分の手で部長を倒さないと今回の婚約騒動において不完全燃焼になってしまうでしょうし、それに部長が特に目をかける一誠先輩の事を逃すはずないと思いますから」

 

 

そう。今回のレーティングゲームは元々、部長とライザーの婚約が発端で起こった試合だ。

いくら今回の試合の王がレイヴェルだって言えど、試合に勝っても部長を自分の手で屈服させないと満足しないだろうと、プライドの高いライザーを見ていてわかる。

 

 

俺の予想した通り、部長と一誠先輩が向かった本校舎入口手前の噴水広場にライザーとその隣に女王が立ち、2人を待ち構えていた。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

アーシアと小猫ちゃんと別れて、部長と共に本校舎前に向かうと、そこには初めて会ったときに着ていたスーツが所々破けているライザーと朱乃さんとの戦闘でまだ回復しきっていないであろう女王が待ち構えていた。

……にしても、なんてデカいおっぱいなんだ!畜生!あんないいおっぱいを持ったお姉さんを眷属にできるなんて、羨ましすぎるだろぉぉぉ!

 

 

「随分とボロボロね、ライザー。イチカの力はお気に召したかしら?」

 

「ようやく来たか、リアス。

お前の騎士には少々、手を焼かされたが、そこの兵士君とお前を焼き尽くすくらいの魔力は残っているさ。

…さっきからその兵士君は何故、ユーベルーナを凝視している?」

 

「イッセー!!今から戦うっていう相手に魅了されてどうするの!?シャキッとなさい!!」

 

「痛いっ!?痛いです、部長!!」

 

 

女王のお姉さんのおっぱいに夢中になっていたら、耳を部長に思いっきり引っ張られてしまった。

で、ですが、あんな所に見てくださいと言わんばかりにおっぱいを見せつけてくる人がいるんですよ!?そんなの見るしかないじゃないですか!!

 

 

「まぁいい。ユーベルーナ、リアスの相手は任せるぞ。

俺はそこの生意気なガキを燃やし尽くすからな」

 

「お任せください、ライザー様」

 

 

ライザーにそう言われたライザーの女王は翼を広げ、少し滞空し部長に対して挑発するかのように手をチョイチョイと動かした。

 

 

「その挑戦、受けて立つわ!イッセー、あなたの力で私を勝たせてくれるかしら?」

 

「はい、部長!行くぜ、ブーステッド・ギア・ギフトォ!!」

 

≪Transfer!≫

 

 

部長に指示され、俺は倍加した力の一部を部長に譲渡した。

すると、部長が普段から使っている赤黒い魔力が部長の体から溢れ出てきて、俺でも分かるくらいに力が急上昇している。

 

 

「ああ!?す、すごい、体の奥から力が溢れてくるわ!

これが、赤き龍の力の一部なのね…!」

 

「ほぉ…?リアスの力が見違えるほどに跳ね上がったな。

流石は赤龍帝といったところか。

ユーベルーナ!加減はいらん!消耗してると思うが、全力で迎え撃て!」

 

「はい!」

 

「さて、リアスの兵士、戦う前にお前の名前を聞いておこうか」

 

「しっかり覚えろよ!俺は兵藤 一誠!リアス・グレモリー様の兵士だ!」

 

「兵藤 一誠、まずは、プロモーションする時間をやろう。

いくら赤龍帝と言えど、お前は転生してから日が浅い。

そんな男を燃やしたところで、周りは然して納得しないだろうからな」

 

「へっ!パワーアップできるってならありがたく受け取らせてもらうぜ!」

 

 

ライザーが俺に対して、プロモーションする猶予を与えてきたので、俺は走って校舎に入り女王にプロモーションした。

一騎打ちだから施しを受けるってのは、男としてはちょっと気が引けるけど、部長の将来が掛かってんだ、勝つためなら遠慮なくやらせてもらうぜ!

 

 

「それでは始めるとしよう。

全力で掛かってこい、その全てを燃やし尽くし、俺はお前に勝利しよう」

 

「行くぜぇぇぇぇ!!」

 

≪Explosion!≫

 

 

俺は倍加して貯めた力を魔力に乗せ、俺の好きな漫画に出てくる主人公の必殺技をイメージして考えた、【ドラゴンショット】をライザーに向けてぶっ放した。

ライザーもそれに対してバスケットボールより少し大きな火球を創り、それをドラゴンショットにぶつけてきて、俺たちの間に大きな爆発が起こった。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――

 

イッセー先輩とリアス部長と別れ、私はレイヴェルの待っているであろう、生徒会室に走っています。

いくらライザーたちが手負いでも、戦闘経験の少ないイッセー先輩じゃ勝ちの目は薄いと思います。

だから、私がレイヴェルを倒してゲームに勝たないと…!

 

そう階段を上って行き、生徒会室のある三階にたどり着き、その扉を開けると、そこでは机にクロスを敷き、紅茶を飲んでいるレイヴェルがいました。

……いや、暢気ですね。

 

 

「あら、小猫さんが私のもとにたどり着いたんですね。

まぁ、リアス様の事ですからお兄様の方へ向かうだろうことは分かっていましたが」

 

「眷属じゃないのに、部長のことをよく理解してるね」

 

「まぁ、事前の情報収集は行いましたので。…とはいえ、リアス様は非公式のゲームでも今回が初試合ということもあり、戦いに関しての情報を集めることは叶いませんでしたが」

 

 

そう言うと、茶器を魔法で消し、ゆっくりと立ちながら、レイヴェルは背中に一対の炎の翼を広げました。

 

 

「それでは、小猫さん、戦いを――と思いましたが、ここでは少々狭いので場所を移しませんか?」

 

「…分かった。屋上のフリースペースなら広さも充分だろうからそこに行こう」

 

 

私は、生徒会室の窓から見える屋上を指さし、窓を開けそこから飛び出して悪魔の翼を広げ屋上を目指しました。




主人公である一夏が離脱し、レーティングゲームも佳境に入りました。

次回くらいで決着にしたいなって思ってますが、どこまで書けるか…

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