インフィニット・ストラトス ~グレモリーの白騎士~ 作:ELS@花園メルン
HSDDとISの続きの投稿です。
リハビリってのも兼ねて今回は短めとしました。
俺が転移させられたのは駒王学園の生徒会室だった。
そこには支取会長と副会長の真羅先輩がおり、モニターでゲームの映像を観戦していた。
「お疲れ様です、織斑君。フェニックス眷属相手に見事な戦いでしたよ」
「こちらにお座りください、織斑君」
「あ、はい、ありがとうございます。ゲームはどうなってますか?」
「あなたが致命傷を負わせたライザーは失った四肢の修復に魔力を回し過ぎたようで、一度後退した模様です。
塔城さんは兵士をすべて倒し、アルジェントさんに回復をしてもらっていますが、彼女自身もかなり消耗しているようですね。
木場君と姫島さんは騎士と戦車、並びに途中参戦した女王を相手取っています。リアス様と兵藤君はあなたと塔城さんが切り拓いた道を進み、本校舎へと向かっていますね」
と、真羅先輩が俺に丁寧に状況を教えてくれた。
モニターを目にすると、そこには祐斗と朱乃さんの戦闘している姿が見えた。
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一夏がリタイアしたと聞いて、僕は少し焦ったけれどそれを悔やんでいる暇なんて向こうは与えてくれない、と割り切り、ライザー様の騎士二人の剣を創造した魔剣でさばいていた。片方の騎士は短剣に炎を纏わせ、素早い動きでこちらへ詰め寄って来るが、もう一人は自分の身長ほどの大きな大剣を構え、それを難なく振って来る。スピード型とパワー型という相性のいいコンビネーションで僕に攻撃を仕掛けていた。
「なかなかやるな、グレモリーの騎士よ!」
「我らの連携にここまで立ち回るとは…!」
「君たちは互いに欠点を補っているけれど、補うことに重きを置いて手数が足りていない。
だから攻めきれないのさ!魔剣創造ッ!!」
「な!?足から剣だと!?」
「カーラマイン!!」
僕は短剣を持つ方の騎士が懐へ詰め寄ってきたところを足元から魔剣を創造し、腹部を突き刺し、退場させた。
すると、グレイフィア様のアナウンスの元、リタイアとして彼女はゲームから離脱した。
「変幻自在の剣技…、実に厄介だな。かつて戦ったエクソシストを思い出す」
「へぇ、それは興味あるね」
「お前のように多種多様な剣を使うのではなく、一本の聖剣を形状変化させる戦い方だった」
「……聖剣使い、か。良い情報をありがとう。お礼にこれをお見舞いする、よ!」
僕が地面に手を付き、念じると魔剣が次々と地面から突き出し、剣の波が彼女を襲い、その身体を切り刻んでいった。
『ライザー様の騎士、一名リタイア』
さて、朱乃さんの方はどうかな?僕が見た朱乃さんとライザー様の戦車、女王との戦いは朱乃さんが優勢とは言えないが、圧していると思う状態だった。
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『ライザー様の騎士、一名リタイア』
うふふ、祐斗君がやってくれましたね。では、私もここで踏ん張らなくては!
私は空中を浮遊しているライザー様の女王と地上から炎の魔力を飛ばしてくる戦車の中華服の子を相手にしていました。女王の方は【爆弾女王】の異名を持つ強力な方で私もフルに力を使わなければ攻撃を凌げない相手でした。
「雷よ!!」
「はぁっ!!」
私自身が最も得意とする雷を一直線に放つ魔法を女王目掛けて放ちました。
それに対して向こうも魔力弾を私に向けて放ってきましたわね。…この魔法は爆発属性ですわね。
私の魔法陣からほとばしる雷と爆発魔法がぶつかり合い、大きな爆発が起こり、煙で視界が遮られました。
私はその煙を利用して一気に接近し、手に纏った雷を女王に流し込みました。
「これで逃げられませんわね!」
「あぁぁぁぁぁ!!??」
「私の魔力の多くをつぎ込みましたわ。これなら、流石に効くのではないかしら?」
「……逃げられないのは、貴女も同じよ!!」
「ッ!まさか、自爆する気ですか!?」
「そうでもしなければ雷の巫女と呼ばれる貴女は倒せないわ。
さぁ、私と共に喰らいなさい!!」
女王は私が接近し雷を流し込んだタイミングで自らをも巻きこみ、爆発の魔法を作動させました。
それにより私は高威力の爆発に巻き込まれ、その衝撃で気を失ってしまいました。
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『リアス様の女王、リタイアです』
「朱乃がやられてしまったの!?」
オッス!俺、兵藤一誠!焼き鳥野郎の眷属とのレーティングゲームが始まって、俺は部室で神器の能力で倍加を続けてたんだけど、一夏がやられたと思ったら、今度は朱乃さんまでやられちまった!
くそっ!いくら作戦だからって仲間がやられてるのをただ見てるしかできないなんて、やっぱ無力だな、俺。
「部長、私の回復は終わったので、いつでも出られます」
「部長!俺もいつでも出られます!任せてください!あんな焼き鳥野郎、俺がぶん殴ってやりますから!!」
小猫ちゃんの回復もすんだし、俺の方も倍加は今できる限界まで貯めておいた。
これ以上、倍加しちまうと暴発して折角貯めた力が無くなっちまうからな。
「そうね…。それじゃあ、新しい作戦よ。
小猫、貴女は本校舎にいるはずのレイヴェルさんを獲りに行ってちょうだい。
今回のゲームではキングだけれど彼女は元は僧侶なのだから、近接戦闘が得意な貴女が最適よ」
「分かりました」
「次に、アーシア。
アーシアは祐斗の回復と援護を行ってちょうだい。
優しいアーシアには辛いかも知れないけれど、貴女の助けが私たちには必要なの」
「は、はい!任せてください、部長さん!」
「そして、イッセー」
「はい!」
小猫ちゃん、アーシアに部長が作戦を伝えて最後に俺を真っ直ぐに見つめながら、俺の名前を呼んだ。
皆が頑張ってるんだ、俺だってやってやるぜ!
「イッセーには一番キツイ仕事を押し付けることになるわ。
ライザーの相手、可能なら撃破が望ましいけど、小猫が向こうの王を倒すための時間稼ぎをやってほしいわ
―――期待してるわよ、私の最強の兵士」
「ッッ!はい!!」
部長に期待されてる…!やるぜ、やってやるぜ!!
一夏を倒したアイツには正直、今の俺のままじゃ勝てる気がしない。
けど、今、この時に限っては俺も
ドライグはやるべきじゃないって言ってたけど、勝てる可能性があるんだったら俺はそれに賭けたい!
「みんな、いい返事ね。
さぁ、それじゃあ行くわよ!!」
いや、ほんと遅くなって申し訳ありません。
かなりの期間が空いてしまい、以前よりも文が稚拙かもしれませんが、読んでくださるとうれしいです