インフィニット・ストラトス ~グレモリーの白騎士~   作:ELS@花園メルン

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久しぶりの投稿になります。
遅れて申し訳ないです。
久しぶりゆえに少し量は少なめです。


40 レーティングゲーム開幕します!

SIDE 一夏

 

 

合宿を終え、俺たちは駒王学園へと戻ってきた。

駒王学園の制服に着替え、ライザーとのレーティングゲームの時間までの時を俺たちオカ研メンバーはそれぞれに過ごしていた。

祐斗は壁にもたれ瞑想し、一誠先輩は肩や脚を回してストレッチをし、アーシア先輩はソファに座り時間まで待ち、リアス部長は紅茶を飲みながら椅子に座り、朱乃さんはいつも通り部長の後ろに立って微笑んでいた。

 

俺と小猫はお互いがお互いの柔軟ストレッチをしていた。

小猫は体術で体を使い、俺は騎士の駒の能力で敵を翻弄するので、身体を資本とするからだ。

悪魔だといっても、万が一肉離れなんてことに試合中にならないとも限らないので、念のため、俺たちはストレッチを行っていたのである。

 

すると、魔法陣が現れ、そこからグレイフィア様が現れた。

 

 

「そろそろ試合開始のお時間です。

お嬢様、眷属の皆さま、準備はよろしいでしょうか?」

 

「ええ、私達はいつでも行けるわ!」

 

「ならば安心です。

それと今回、レーティングゲームを行うに当たって、一つ織斑様へお伝えしたいことがございます」

 

「俺にですか?」

 

「はい。

織斑様はこのゲームにおいて神器の使用を禁ずる、とのサーゼクス様のお言葉です。

代わりに、こちらを使った戦いを見てみたいと」

 

 

そう言って、ブレスレットを差し出してきた。

 

 

「これは俺のIS?」

 

「はい。

先ほど、アザゼル総督よりサーゼクス様が受け取って参りまして、

「どうせ、試合するなら最終調整も兼ねてこれを」と、おっしゃっておりました」

 

「分かりました。

ありがとうございます」

 

 

俺はグレイフィア様からブレスレットを受け取り、手首へと装着した。

 

 

「間もなくゲームフィールドへの転移が開始されます。

皆さま、ご健闘をお祈りしております」

 

「ありがとう、グレイフィア。

さぁ!皆、行くわよ!」

 

「「「「「「はい!部長!!」」」」」」

 

 

部室に魔法陣が展開され、俺たちは別の空間へと転移された。

 

 

「…あれ?何も変わってない?」

 

 

一誠先輩がそう言ったが、外を見ると空の色が夜色では無く、全く別の色に変色していた。

 

 

「いえ、一誠先輩、外を見てください」

 

「うわ!?何じゃこりゃ!?」

 

 

外の様子を見て一誠先輩は驚いた。

 

 

『この度、審判を勤めさせていただきます。

サーゼクス・ルシファー様の女王グレイフィア・ルキフグスです。

今回、試合会場はリアス様の通う人間界の学園を再現しております。

リアス様の本拠地は旧校舎、ライザー様の本拠地は本校舎となっております。

兵士の皆さまは敵本拠地に辿り着くことで昇格が可能となります。

学園の敷地内での勝負となりますので、外部へと出てしまった時点でその者は失格となりますので、ご理解を。

それでは、両チームとも行動を開始してください』

 

 

こうして、レーティングゲームが開始された。

 

 

「それじゃあ、祐斗、朱乃は罠を旧校舎周囲へ仕掛けてきてちょうだい。

イチカ、小猫は先に動いて中間地点の体育館を確保して。

敵をおびき寄せておいてね」

 

「「はい!」」

 

「分かりました。

行くぞ、小猫」

 

「うん」

 

 

俺は窓に足を掛け、ISを展開するイメージをする。

 

来い、セイバー!!

 

俺の身体を光が包み、その光が収まると俺の専用機セイバーを身にまとっていた。

 

 

「おおおお!!これがIS!!直に見るのは初めてだぜ!!」

 

 

一誠先輩が興奮した目でISを眺めている。

 

 

「行こう、小猫。

乗ってくれ」

 

「うん」

 

「あらあら、羨ましいですわ」

 

 

小猫を俗にいうお姫様抱っこで抱え、俺はスカートアーマーのスラスターで飛び、体育館を目指した。

朱乃さんがそれを羨ましそうに見ていたのは、まぁ…うん…後で要求されそうだし、置いておこう。

 

 

体育館へ着いた俺たちは、まず小猫を体育館前に降ろして俺はISという素早い飛行手段を持っていることを活かすため、体育館周囲の索敵を素早く行った。

 

周囲に敵眷属の姿は無かった。

 

 

「敵影無しっと。

…部長、体育館付近は敵の姿は確認できません。

こちらが早くにたどり着けたようです」

 

『そう、分かったわ。

では、体育館へ小猫と共にトラップの設置をお願い』

 

「了解です」

 

 

俺はISを解除し体育館の中へ向かい、小猫と共に魔力を感知して自動で破裂する術式を体育館の至る所へ設置した。更に、俺や小猫の魔力に似せたデコイを配置して体育館のステージ裏に隠した。こうすると事で敵は俺たちが隠れていると勘違いして、突入してくるだろうからだ。

 

 

「部長、設置完了しました。小猫と共に一度戻ります」

 

『了解よ。速やかに戻ってきなさい』

 

「はい。良し、行くぞ小猫」

 

 

小猫は頷き返し、俺と小猫は体育館から出て俺は素早くISを展開し、小猫を抱えて旧校舎へ戻った。

その途中、体育館のトラップが作動したであろう爆発が俺たちの耳に聞こえた。

向こうが引っかかったのかまたは、罠だと気づき破壊したのか、リタイアアナウンスが流れていないということはまだ仕留め切れていないのだろう。もし、引っかかったのなら、いくらか消耗しててくれたらありがたいが…。

 

俺と小猫は旧校舎へ戻り、一度態勢を整えた。

 


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