インフィニット・ストラトス ~グレモリーの白騎士~   作:ELS@花園メルン

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夜中に、投稿します!

書いてる途中にちょっと思うことがあり、もしかしたら今後の展開を変えるかもしれません


34 フェニックス来訪します!

授業が終わり、部室に行こうと準備をしていると、

 

 

「おーい、織斑ー!

今日、暇だったらゲーセン行かねぇか?」

 

 

と、クラスの男子【桂木 通称ヅラ】が話しかけてきた。

 

 

「あー、悪い。

今日、部活の会合があるんだよ...。

また今度な」

 

「ちぇっ、まあしょうがねぇか...。

じゃあな、織斑!」

 

「おう!」

 

 

その声を背に受けながら俺は教室を出て、廊下で待ってくれていた小猫と合流した。

 

 

「悪い、待たせたな」

 

「大丈夫、だから早く行こ」

 

 

小猫と共にオカ研の部室に向かった。

 

 

「あら、こんにちは一夏君、小猫ちゃん」

 

「こんにちは」

 

「こんにちは、朱乃さん。

お茶の準備ですか?良かったらこれお茶請けのお菓子に使ってください」

 

 

俺はカバンの中から今朝作ったマフィンを朱乃さんに渡した。

 

 

「あらあら、わざわざありがとうございますわ。

小猫ちゃん、折角だし頂いてみませんか?」

 

「是非」

 

 

紙袋の中からマフィンを一つ取り出し、朱乃さんと小猫は半分に分けて口にした。

 

 

「相変わらずとても美味しいですわね、一夏君の料理は」

 

「絶品」

 

「そう言って貰えると良かった」

 

 

それから、祐斗とリアス部長が来て2人もマフィンを口にし、好評を得たので会の場に置いておこうと机の上に置いた。

 

 

(あ、1個アイツに渡しとこう)

 

 

そう思った俺は一つマフィンを取り出し、スマホのメッセージアプリを開く。

 

 

一夏:マフィン作ったんだけど、食うか?

 

ギャスパリーグ:いいの?じゃあ、貰う!

 

一夏:なら魔法陣で転送する。てか、その名前なんだよ?

 

ギャスパリーグ:何となくイメチェンかな?

 

一夏:そっか、また感想聞かせてくれよ

 

ギャスパリーグ:うん!あ、この前、余った節分豆を使って神器の特訓したら30粒中20粒停められた!

 

一夏:食べ物で遊ぶなよ!?

 

 

このメッセージを最後に、ギャスパリーグことギャスパーとのやり取りを終了した。

てか、ギャスパリーグてほんと何?獣なの?BEASTなの?

 

 

と、1人苦悩していたら魔法陣が展開され、リアス部長の兄サーゼクス様の眷属の女王グレイフィア様だった。

 

 

「昨日ぶりですね、リアスお嬢様」

 

「そうね、グレイフィア」

 

「ライザー様がこちらへ到着するのはあと30分ほど遅れてになるそうです」

 

「そう、ちょうどいいわ。

イッセーもアーシアもまだ来ていないもの」

 

「確か、赤龍帝と回復系神器の持ち主でしたね」

 

 

リアス部長とグレイフィア様が会話をしている横でリアス部長以外のメンバーはグレイフィア様に頭を下げ、挨拶した。

 

 

「「「「こんにちは、グレイフィア様」」」」

 

「こんにちは、皆さん。

ですが、今日はサーゼクス様の眷属としてでは無く、グレモリー家のメイドとして来ております。

ですので、皆さま頭をお上げください」

 

 

そう言われ俺達は頭を上げた。

 

 

「し、失礼しますッ!!」

 

 

と、ドアをノックする音と兵藤先輩の上ずった声が聞こえた。

 

 

「イッセー?良いわよ、入りなさい」

 

 

部長が許可を出したことで、ドアがそろ〜っと開いた。

ドアの隙間から兵藤先輩とその後ろからアルジェント先輩が顔を出してきた。

なんかとても怯えながら入ってきた。

 

 

「?なぜ、そんなに怯えているの?イッセー、アーシア?」

 

「ぶ、部長、じ、実は旧校舎に入ろうとした時にとても重い感じがしたので...」

 

「そうなの?

あ、紹介するわね。

彼女はグレイフィア・ルキフグス、私の家のメイドでお兄様の女王よ」

 

「ご紹介に預かりました、グレイフィアです。

昨日、お会いしましたね、兵藤様。

それと初めまして、アルジェント様」

 

「「は、初めまして...!」」

 

 

部長の紹介により自己紹介をしたグレイフィア様に2人は緊張しがちに挨拶をした。

 

 

「ん?そういえば、朱乃さん。

昨日も兵藤先輩はグレイフィア様に会ったんですか?」

 

「そういえば、一夏君は知りませんでしたわね。

実はリアスったら、昨日、一誠君の家へ夜這いを掛けましたの」

 

 

な、何してんだ...あの人...。

 

 

「あ、だいたい分かりました」

 

 

と、俺たちが話をしているのと並行して、グレイフィア様は兵藤先輩と話していた。

 

 

「先ほど、兵藤様が仰った重い感じというのは俗に言う強者の出す重圧のようなものです。

先日まで一般人であった貴方様がそこまで感じれるというのであれば、これからの成長に期待できますね。

リアス様のこと、よろしくおねがいしますよ赤き龍帝さん」

 

「は、はい!!」

 

 

兵藤先輩、緊張し過ぎじゃないか?

 

 

「いえ、あれは女性にあそこまで近づかれて話しかけられているのに慣れていないだけです。

実際、胸を凝視してますから。

...変態」

 

 

小猫?悪態が聞こえてるぞ?

 

 

「そ、それで、グレイフィアさんは何故、部長さんの元へといらっしゃったのでしょうか?」

 

「それは―――っと、来たようですね。

申し訳ありません、アルジェント様。

その答えはこれからの内容で分かるかと思います」

 

 

すると、部室の開けたスペースに炎の魔法陣が現れた。

 

 

「な、なんだ!?火事か!?」

 

 

兵藤先輩は慌てふためく。

 

 

「違うよ、一誠くん。

これは、フェニックスさ」

 

 

祐斗が兵藤先輩の質問にそう答えた。

そう、この魔法陣は不死鳥としても名高いフェニックス侯爵家の紋章の魔法陣である。

 

すると、炎の中から2人の男女が姿を現した。

男の方はワインレッドのスーツにシャツのボタンを上からいくつか外した如何にも趣味の悪いホストのような格好をしており、女の方はピンクのフリルのドレスに金髪のツインテールが目印の女の子だった。

俺たち(兵藤先輩とアルジェント先輩を除く)は2人のことは当然、知っている。

フェニックス家三男の【ライザー・フェニックス】とその妹の【レイヴェル・フェニックス】である。

そして、ライザー・フェニックスの方は―――

 

 

「ぶ、部長の婚約者ァァァ!?」

 

 

祐斗がこっそり教えたが兵藤先輩は思わず叫んでしまい、パッと口元を塞いだ。

そう、ライザー・フェニックスはリアス部長の婚約者である。

 

 

「ふぅ、久々の人間界だな。

ん?よぉ、リアス、会いに来たぜ愛しのマイハニー?」

 

 

と、転移して早々、ライザーはリアス部長にボディタッチをかましに行った。

 

あ、部長がその手を振り払った。

 

 

「気安く触れないで、ライザー。

それと、その呼び方もやめて」

 

「そんなつれないところも素敵だな。

そんなことよりさっさと式の段取りを決めようじゃないか」

 

「私は貴方となんて結婚する気は無いわ!

私の結婚相手は私自身で決める!」

 

 

と、口論が2人の間で始まってしまった。

まあ、この展開はいつもの事なのだが...。

 

すると、ライザーの後ろで控えていたレイヴェルがこちらへやって来た。

 

 

「ご無沙汰していますわ、一夏さん。

それと、小猫さんもお久しぶりですわね」

 

「ああ、久しぶりだな」

 

「...久しぶり」

 

 

と、割りかしフランクな感じで話しかけてきた。

と言うものの俺たち同年代組はギャスパーを含め、4人で結構、それなりな交流はしていた。

例えるなら、親同士が仲がよければ子も勝手に仲良くなっていく法則である。

まぁ、リアス部長とライザーは別として...。

 

 

「最後に会ったのはいつ以来でしたかしら?」

 

「ギャスパーの封印がされる前の春とかだったと思うぞ?」

 

「うん、それくらいだったと思う」

 

「随分と時間が経ちましたわね。

と言っても、この人間界の情報端末のお陰で連絡は取れていましたからそんな感じはしませんでしたけど」

 

 

と、レイヴェルはスマホを取り出しながら話す。

本来、悪魔の社会では人間のことをあまりいい評価はしておらず、それ故に人間界のモノをあまり活用しないのだが、グレモリーやシトリーのように人間界に関わる家系とその家と交流が深い家ではネットなどは親しみ深く用いられている。

 

便利なのになぁ...。

 

 

「それで、ギャスパーさんが出てこられる目処は立ちましたの?」

 

「いや、まだだ」

 

「リアス部長も強くなってきてるのに...」

 

「早くお会いしたいですわね...。

それはそうと!お二人共、お付き合いをなされたそうですわね?」

 

 

急にレイヴェルは、話題を変えてきた。

 

 

「な、何、急に?」

 

「急にでは、ありませんわ!

ギャスパーさんから聞きましたわよ!

何故、私に教えてくれませんの!?」

 

「「あ、忘れてた」」

 

「キーっ!!

ほんと息ぴったりですわね!!

...お幸せに」

 

 

レイヴェルは声を荒らげたかと思うと急にボソッと何かを話した。

 

 

「ん?レイヴェルなんだって?」

 

「なんでも、ありませんわ。

そういえば、今度私もレーティングゲームの講習を受けるんですのよ」

 

「へー、でもレーティングゲームって成人した悪魔しか出来ないんじゃないのか?」

 

 

確か、レーティングゲームのルールブックにそう書かれていたはずだ。

 

しかし、レイヴェルはフフーンと笑い、

 

 

「実は、各貴族の会合が近々行われるんですけど、

そこでは私に悪魔の駒を持たせるかどうかの審査が行われるんです。

ですので、それを通過できれば私も眷属を持つことが叶いますのよ」

 

「へぇ、貴族ってやっぱ難しそうだなぁ」

 

「貴族じゃなくて良かった。

レイヴェル、偉い偉い」

 

 

小猫がレイヴェルの頭を撫でる。

 

 

「ちょ!?頭を撫でないで下さいまし!?

...おほん、それでお2人にご相談なんですが、仮に私が眷属を持てるようになったら、お二人共、私の眷属になってくださいませんか?」

 

 

その言葉で部室が静まり返った。




分かる人には分かったかな?

まあ、ここら辺からオリジナルを少しずつぶっ込んでいきたいと思います

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