インフィニット・ストラトス ~グレモリーの白騎士~   作:ELS@花園メルン

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誠に遅れて申し訳ありませんでした!

レポートやらテストやら、進級やらで手一杯で書く時間が減ってしまい......


『ほう?そう言いながらも新しい小説を書いていたのはどういう事だ?』


ひ、ひぃ!?
こ、これからは頑張りますので...!


『問答無用!!
エクスカリバー・モルガァァァン!!』


32 堕天使滅します!

SIDE 一夏

 

 

俺は、黒聖女と名乗った女が振り下ろした剣をエクスカリバーで受け止める。

 

ぐぅ、な、なんて重さだ!?

 

 

(アルトリア!魔力放出の操作を任せる!)

 

『わかりました、マスター』

 

 

【魔力放出】…神器の訓練をしたことで成長し、会得できた技能で、瞬間的な魔力の放出によって身体能力、武器の能力を向上させることができる。

俺は魔力放出をまだ完全に使いこなせることが出来ないため、その制御はアルトリアに任せている。

 

 

!体に力が一気に流れてくるのを感じた俺は、それを放出するかのように一気に黒聖女の剣を弾き飛ばした。

 

そして、その間に聖銃ヴィヴィアーンを展開し、炎の結界を破壊しようと水を射出するが、炎の火力が強すぎるのか瞬時に蒸発されてしまった。

 

 

「ハンっ!無駄よ!そんな水なんかで私が受けてきた劫火を消せる訳がないでしょ!」

 

『マスター、敵の正体に心当たりがあります』

 

(!分かるのか、アルトリア!?)

 

『ええ、ですが私の思い当たる人物だとしたらこの様な黒く染まるような筈は無いのですが...』

 

「ほらほらぁ!!」

 

「ぐっ!?(とりあえず、その人の名前を教えてくれ!)」

 

『聖女ジャンヌ・ダルク』

 

(ジャンヌ...ダルク?それってフランスの?)

 

 

 

俺は1度距離をとり、アルトリアに尋ねる。

 

 

(ええ、救国の聖女と言われる方です。

ですが、その様な者が何故このような復讐に駆られたような...)

 

 

アルトリアは何か考え込みだしたので、俺は黒聖女を問いただす。

 

 

「お前は...ジャンヌ・ダルクなのか?」

 

「...へぇ?私の真名に気づいたの。

けど、それがなんだって言うのよ!」

 

「何がお前をそんな風にしてしまったんだ!!」

 

 

俺にもジャンヌ・ダルクの知識くらいはある。

フランスが百年戦争を行っていた途中、神の啓示を受けフランス軍に参加し、戦い抜いたけど魔女と言われ処刑にかけられてしまった女性だ。

でも、ひとつ疑問がある。神の啓示を受けたとしても、所詮は人間の女の子に過ぎない。

聖女と言われていても周りの人に対して何も思うことは無かったんだろうか?

 

 

「何が?そんなの決まっているじゃない!人間よ!それまでは人の事を聖女だなんだと崇めたと思ったら途端に手の平返したように魔女だと貶めてきたのよ!?

そんな連中に対して何も思わないほど私は人間出来てなんかいないわよ!」

 

 

ジャンヌの怒りの感情が現れるとともに、炎が激しさを増す。

 

 

(火力が上がってる・・・。

このまま続けば、いずれこっちが・・・)

 

「は?何よ?...そう、分かったわ」

 

 

俺が対策を練っていると、ジャンヌの耳元に魔法陣が現れ、誰かと会話をしだした。

 

 

「運が良かったわね、アンタ。

今回はこの程度でやめておいてあげるわ!」

 

「な、なにを!まだ、俺は!」

 

 

しかし、俺の声を無視し、ジャンヌは自らの炎の中に飛び込むと姿を消してしまった。

 

 

『大丈夫ですか、マスター?』

 

「アルトリア...。

俺の力は、アイツに通用してたのか?」

 

『...いえ、貴方の、私たちの力では、防ぐのがやっとで攻撃に転じることすら出来ませんでした』

 

「...畜生...!」

 

 

炎が収まり、俺の周囲は煤けた焼け野原になっていた。

 

 

「一夏君、無事ですか!?」

 

「...朱乃さん、はい大丈夫です。

少し火傷を負ったぐらいですから」

 

「このくらいなら私でも治療出来ます。

ですが、この制服はもう使えませんね...」

 

 

俺は自分の状態を見ると、ブレザーが炎により所々焼け落ちてしまっていた。

 

 

「朱乃さん、部長は?」

 

「リアスなら既に堕天使を倒して教会の方へ向かっていますわ。

私も一夏君を助けたら向かう予定だったのですが、敵は倒せたの?」

 

「...いえ、防ぐのが手一杯で...」

 

「そう...。

でも、あなたが無事だったなら良かったわ。

小猫ちゃんや祐斗君、兵藤君も心配してしまうものね」

 

 

そう、朱乃さんは俺を労ってくれた。

 

 

「それに私やリアスを炎から守ってくれてありがとう。

お陰で助かりましたわ」

 

「いえ、おふたりが無事だったなら良かったです。

...兵藤先輩たちのとこへ行きましょう!」

 

「そうですわね。

では、お手をどうぞ」

 

 

座り込んでいた俺に朱乃さんは手を差し出してくれて、

俺はその手を掴み、立ち上がる。

 

 

教会の方へ歩いていると、

 

パリィィン!!

 

と、教会のガラスが割れる音と共に何かが教会から飛び出てきた。

 

 

「終わったみたいですね。

回収しに向かいますか?」

 

「ええ、そうしましょうか」

 

 

俺と朱乃さんは、教会ではなく今飛び出してきた何かを回収しに歩いた。

そこには顔に打撃痕が残っている堕天使がいた。

 

 

「コイツが出てきたのか...。

酷いやられ方だな...」

 

 

俺はその堕天使を回収し教会へ向かった。

 

 

教会へ入ると、傷だらけの兵藤先輩、小猫、祐斗、部長の他に、兵藤先輩を治療しているシスターがいた。

 

 

「部長、首謀者の堕天使を回収しました」

 

「ありがとう、イチカ。

...あなたも結構やられたわね」

 

「いえ、少し火傷を負った程度なので。

それよりも敵を、結局取り逃してしまいました、すみません」

 

「いいのよ、あなたは私と朱乃を守ってくれたのだから」

 

 

そう言うと部長は俺の頭を撫でてきた。

...何故、俺はこの年になってもこんな風な扱いなのか...。

 

 

「朱乃、その堕天使を起こして貰えるかしら?」

 

「はい、部長」

 

 

朱乃さんは魔法陣から多量の水を堕天使にぶちまけた。

 

 

「...ゴホッ...ここは...?」

 

 

堕天使が水を浴び、目を覚ました。

 

 

「御機嫌よう、堕天使レイナーレ。

私はリアス・グレモリー、この街の悪魔側の管理者よ」

 

「...グレモリーですって!?」

 

「ええ、そしてあなたは私の管轄に入ってきた。

ただ、入るだけなら様子を見る程度で終わらせるつもりだったわ。

でも、あなたはこの街の住人を殺してしまった。

私の考えのミスで1人の人が命を落としてしまったことは紛れもない事実。

だからこそ、相応の責任を取るためにあなたを罰するわ。

それが、亡くなった方への償いになるかは分からないけれどね」

 

 

レイナーレと呼ばれた堕天使は青ざめる。

 

 

「で、でも私を殺せば他の堕天使が黙っていないわよ!?

あ、アザゼル様だって...!」

 

「堕天使総督なら来ないわよ?

この件、既に堕天使総督の許可を得てあなたの処罰は私たちに一任されているもの」

 

「そ、そんな...!?」

 

 

すると、レイナーレは魔力で自分の衣装を着替え、

 

 

「一誠君!お願い、私を助けて!!

あの悪魔が私を殺そうとするの!」

 

 

兵藤先輩に媚を売り出した。

そういえば、兵藤先輩が死ぬ前はこの堕天使と恋仲だったらしい。

...最も、堕天使にそんな気は更々無かったようだが...。

 

 

「......何だよ、いきなり...!」

 

 

兵藤先輩は少し困惑しているようだ。

この様子だと、もしかして...。

 

 

「今までのことは謝るわ!

だから、一緒にこの悪魔達を倒しましょう!」

 

 

レイナーレは自分が生き残りたいために必死に兵藤先輩を説得している。

しかし、兵藤先輩の傷を癒していたシスターが

 

 

「一誠さん...」

 

 

兵藤先輩の手を強く握る。

 

 

「...俺のことを散々弄んだのはいい...。

でも!アーシアを泣かせ、殺そうとしたお前を俺は許さない!」

 

「お願いよ!何でもするわ!何だったらあなたの奴隷にだってなってもいい!だから!」

 

 

レイナーレの必死の懇願も今の兵藤先輩は聞き入れなかった。

 

 

「グッバイ、俺の初恋。

部長、お願いします...」

 

 

部長は無言で魔力をため、レイナーレを屠った。

 

 

その後、兵藤先輩はアーシア・アルジェントを保護したいと部長に申し出て、部長も満更でも無さそうにアーシアに悪魔の甘言で誘惑し、アーシアさんを保護、【僧侶】の眷属として迎え入れた。

 

回復系神器を逃すのは惜しいもの♪

 

と、部長は後日語っていた。

 

 

こうして、駒王町に侵入した堕天使の騒動は終了した。




改めまして、誠に申し訳ありません。

やっとこさの投稿ですが、来月にはまたテスト、レポートで投稿できるか些か不安です。

夏休みが来れば何とか書けると思うんで、これからも、続けていきます。

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