インフィニット・ストラトス ~グレモリーの白騎士~   作:ELS@花園メルン

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えっと、本日二話目になります。
少し、少なめの文章です。

もうそろそろ一巻が終わりそうです




31 戦闘開始

「部長!アーシアを助けに行かせてください!!」

 

 

放課後、部室に来るなりそんな大声が聞こえた。

何故か兵藤先輩は安静のために休まされているはずなのに、学園に来て昨日のシスターを救出するために許可を得に来ていた。

 

 

ぱぁん!

 

 

「バカなことを言わないで!堕天使の敵拠点である場所に私のかわいい眷属を向かわせられるわけないでしょ!?」

 

「なら、俺を『はぐれ』にしてください」

 

 

ぱぁん!

 

 

兵藤先輩が再び部長に打たれた。

 

 

「そんなことを認められるわけないでしょ!」

 

 

部長が怒るのも当然だろう。

家族に勘当してくれと言われている親のようなものだろうしな。

千冬姉と冬八以外に家族がいないからどうかはわからないけど。

 

それからも部長と兵藤先輩の口論は続き、少ししてから部長が話を切り上げ、外出しようとした。

 

 

「――—――——朱乃、イチカ。少し出るから付いて来て」

 

「「はい、部長」」

 

 

俺と朱乃さんは部長を追いかけるように部室を出た。

 

 

(後で教会でな。

それと、兵藤先輩のこと、頼むな?)

 

 

小猫にこそっと耳打ちすると小さくうなづいた。

 

 

「私たちも動くわよ?朱乃、イチカ」

 

「にしても、リアスは甘いわね。

ねぇ、一夏君?」

 

「な、なによ・・・///」

 

「プロモーションの事をわざわざ教えて教会を敵の拠点だと説明して、さらには神器についても説明してるんだから流石に気づくでしょうしね」

 

 

―――――――――――――――――――

 

小猫 SIDE

 

 

一夏君と部長たちが外へ出てから、兵藤先輩が教会に向かおうとしています。

 

 

「行くのかい?」

 

「ああ!止めたって無駄だぞ?」

 

「殺されるとしても?」

 

「決まっている!アーシアを助けるために!」

 

 

・・・さて、私も準備しましょう。

 

 

「良い覚悟だ・・・。と言いたいけど、それは無謀だね」

 

「分かってるよ!んなことは――!?」

 

 

祐斗先輩が剣を兵藤先輩に向けました。

 

 

「僕も行くよ」

 

「はぁ!?」

 

「部長は教会を敵の陣地と認めたんだ。だからプロモーションについて話したんだよ。

それに、僕たちで君をフォローしろって指示もされてるんだ」

 

「!?小猫ちゃんも?」

 

 

私は手甲を手に嵌めながら、

 

 

「・・・まぁ、一夏君が先輩の事を頼むって言っていたので」

 

 

と補足しました。

 

 

「・・・ありがとう!二人とも!

うっし、それじゃあ行くか!!」

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――

 

 

一夏 SIDE

 

 

部室を出てから部長の魔方陣で教会の裏側に転移した俺たちは、さっそく待ち伏せしていた堕天使の襲撃を受けた。

しかし、どれも部長が防御の魔方陣で防ぎ、無効化していた。

 

 

「いきなりね、堕天使さんたち?」

 

「おっと、失礼。

我が名はドーナシーク。レイナーレ様に仕える堕天使の一人だ」

 

「私はカラワーナ。

最も、すぐに消えるお前たちに名乗る意味などほとんど無いがな」

 

「うちはミッテルトと申します~」

 

 

 

こいつらは大したこと無いのか・・・?

 

と、俺が考えていると、

 

 

 

「危ない、二人とも!!」

 

 

とっさに危険を感じた俺は部長と朱乃さんを突き飛ばし、自分は後ろに飛ぶ。

すると、俺たちの間を燃え盛る劫火が通過し、さらには俺を取り囲んだ。

 

 

「!?なんだ、この炎は!?」

 

「イチカ!?無事なの!?」

 

「大丈夫です、部長!ですが、この炎の結界に阻まれて―――誰だ!?」

 

 

後ろに気配を感じ、振り向くとそこには漆黒の鎧に身を包んだ女がおり、不敵な笑みを浮かべていた。

 

 

「ふふふ、初めまして」

 

「誰だ、お前は?」

 

「黒聖女、とでも名乗りましょうか」

 

「この炎もお前が原因か?」

 

「ええ、そうよ。契約で儀式成功までは敵の足止めを言いつかっているからね。

それにしても、貴方、正確には貴方に宿っている神器かしら?

黒く染め上げたいくらいに清純ね」

 

 

俺はその言葉に狂気を感じ、エクスカリバー・イマージュを展開する。

 

 

『マスター、気を付けてください。

あの者に宿る神器は私と同等、それ以上かもしれないほどの力を持っています』

 

(今の俺に勝てるのか?)

 

『正直、厳しい状態かと。

撤退しようにもこの結界では・・・』

 

 

俺がアルトリアと話し合っていると、

 

 

「その体を燃やし尽くしてやりたいわ!」

 

 

と言いながら、その腰に刺している剣を抜き、俺に斬りかかってきた。

 

逃げるとか考えてたら殺される・・・!

 

 

俺はエクスカリバーで受け止める。


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