インフィニット・ストラトス ~グレモリーの白騎士~   作:ELS@花園メルン

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今回は少し番外編です。


EX1  使い魔ゲットです!(一夏編)

「使い魔ですか?」

 

「ええ、そうよ。あなたは人間界で生活してたから中々持つ機会が無かったけれど、今回ソーナの眷属の仁村さんが使い魔を貰いに行くから、あなたも付いていけないか頼んだらOKがもらえたのよ」

 

 

ほう?使い魔って、部長や朱乃さんの持ってるコウモリや小鬼のことだったよな。

 

 

「小猫や祐斗も持ってるんでしたっけ?」

 

「はい」「持ってるよ」

 

「うわ!?いつの間に後ろに!?」

 

 

最近、よく背後を取られてる気が……。

 

 

「私はこの、白猫のシロを」

 

「僕はリーフバードのウィンディを持ってるよ」

 

 

小猫は頭に白猫を乗せ、祐斗は肩に羽根が葉っぱで形成されているリーフバードを乗せていた

 

 

「使い魔って、どんなのがいるんですか?やっぱり小さいのが普通なんですか?」

 

「いえ、使い魔には様々な種類があるから小さいのが普通ってことは無いわ。

精霊や獣、果てはドラゴンまで使い魔にできるものは様々よ」

 

「使い魔マスターに俺はなる!」

 

 

小猫はどこからか取り出した帽子をかぶり、そんな昔のアニメのセリフを言い出した。

てか、使い魔マスターて何さ?

 

 

「…反応してください」

 

「いや、どう?」

 

 

小猫はプクーッと頬を膨らませると、帽子をとり、俯いたままぽかぽかと俺を叩いてくる。

ルークの駒の力でこれが地味に痛い。

 

 

「相変わらず、仲の良いカップルだこと。

それで一夏?使い魔の話は受けるので良いのよね?」

 

「ええ、それで構いません。───ほら、小猫?機嫌直せって」

 

「ッッッ!!!」///

 

 

俺が頭を撫でると、小猫は顔を真っ赤にして叩くのをやめる。

 

 

「じゃあ、皆でイチカの使い魔を手に入れるのを見に行きましょうか」

 

 

それから、俺たちは生徒会のソーナ会長たちと合流し、使い魔の森と呼ばれる、冥界のエリアへ転移した。

 

 

「ここが使い魔の森ですか?」

 

「そうです。私達もここで使い魔と契約することができました。

今日は留瑠子と織斑君の使い魔をここで契約します。

ほら、匙、いつまでもくよくよしないで」

 

 

ソーナ会長は匙先輩にそう叱咤する。

どうやら匙先輩と仁村でどっちが使い魔を得るかの勝負を行い、負けてしまったらしい。

 

 

「ううう、あの時、チョキを出してれば・・・」

 

 

勝負はじゃんけんで決めたそうだ。

 

 

「ゲットだぜ!!」

 

 

突如、おっさんの叫び声が森に反響する。

 

 

「誰だ!!」

 

「落ち着いて、イチカ。

敵じゃないわ」

 

「俺の名はマザラタウンのザトゥージ!使い魔マスターを目指す男だ!俺にかかれば欲しい使い魔即日ゲットだぜ!!」

 

 

明らかにパチモンの匂いがするおっさんが現れた。

 

 

「シトリーのお嬢様とグレモリーのお嬢様。

本日はお二人の眷属の使い魔を探せばよいのですかな?」

 

「ええ。留瑠子、織斑君、あいさつを」

 

 

俺はザトゥージさんに挨拶をする。

 

 

「それじゃあ、要望はあるかい?強いのからえげつないのまでなんでもそろってるぜ?」

 

「あ、あのできれば私はそこまで強いのは・・・」

 

「そうなのかい?なら、アンタは俺が案内しておすすめのところに連れて行こう。

悪いが、グレモリー様の眷属の方は自分で探してくれねぇか?

パンフレットを渡しておくから好きなのを選んでくれて構わないぜぇ」

 

 

俺はパンフレットを受け取り、パラパラと中身を見ていく。

 

へぇ、色んなのがいるな・・・。って、部長や小猫たちの使い魔って全部難易度低いんかよ!?

 

 

「イチカ、やっぱり手に入れるのなら強いのよね!!」

 

 

部長は目をキラキラさせながらそう言ってくる。

 

 

「いや、部長。皆、難易度低いのを使い魔にしてるんですから俺も―――」

 

「そんなことありませんわよ、一夏君?

私の連れている小鬼の詳細をご覧になってくださる?」

 

 

朱乃さんに言われた通り、朱乃さんの使い魔の小鬼の詳細を見ると

 

 

「・・・成長すれば、使い魔の森の中でもイイ線行くほどの実力を持つ・・・。マジで?」

 

「はい、マジですわ」

 

 

初期の難易度が低くても、成長によっては難易度は跳ね上がるのか・・・。

 

 

「じゃあ、少し森の中を歩いてみませんか?せっかくだし実物を色々と見てみたいので」

 

 

俺の提案に賛同し、眷属で使い魔の森を歩いていく。

 

 

「ここの森って何が一番強力なんですか?」

 

「五大龍王のティアマットね。でも、今まで誰も使い魔にできてないから、触れられない存在となっているわ。

そのパンフレットの赤いサークル、そこが主なティアマットの棲み処よ」

 

 

地図を見てみるとそこには、端っこの方に赤いサークルがあり、危険領域と書かれていた。

 

 

「あ、ウンディーネがいます」

 

 

ウンディーネ。確か水の精霊だったよな?

でも、写真を見た感じ、俺が知ってるウンディーネとは全く違う気がする。

 

だって――――

 

 

ドカッ!

バキッ!!

ドゴォォン!!

 

 

物理攻撃が主体のガチムチウンディーネなんて見たこと無いわ!!

何アレ?冥界じゃあれが普通なの?

 

 

「部長、あれって本当にウンディーネ何ですかね?」

 

「ええ、そうよ。この時期は縄張り争いが激しいようね」

 

 

あれはもう、見なかったことにしよう・・・。

 

 

それからしばらく歩き続けると、

 

 

「ガァァァァ!!」

 

 

と獣のような叫び声が響いた。

 

 

「不味いわ!皆、戦闘準備!!」

 

「?何ですか、部長?この鳴き声は!」

 

「ガーゴイルの声よ!私達は、その縄張りに踏み込んでたみたいだわ!」

 

 

すると、上空から大きな羽に強靭な爪をもつガーゴイルが降下してきた。

 

 

「部長、作戦は!?」

 

「連携を取りつつ各個撃破よ!」

 

「「「「了解!」」」」

 

 

祐斗と小猫が突っ込み、朱乃さんは術の詠唱を始める。

俺は銃を構え、水弾を発射する。

 

ガーゴイルの戦闘力はそれほど高くなく、水弾一撃で沈められるくらいだった。

しかし、数が多い・・・!

 

 

「きゃ・・・!」

 

「小猫!ちぃ!離れろ、お前ら!!」

 

 

俺はエクスカリバーで小猫の周りの敵を薙ぎ払う。

 

 

「部長!このままでは不味いです!俺が一斉に薙ぎ払います!」

 

 

俺は聖剣に光を束ねていく。

 

 

「!!イチカ!後ろ!!」

 

「しまっ!?」

 

 

俺は力をためることに集中してて背後からの攻撃に気づかなかった。

 

しかし、

 

 

「キュィィィ!!」

 

 

白銀の小さな龍が俺に接近していたガーゴイルをその小さな体からは考えられないブレスで焼き尽くした。

 

 

「よし!皆、伏せて!エクス!カリバ―――――!!!」

 

 

俺はエクスカリバーイマージュを横に薙ぎ払う。

空中を飛んでいたガーゴイルはそれをもろに受け、多くは消滅。残ったものもかなりの傷を負い、逃げ出していった。

 

 

「皆、無事ですか?」

 

「ええ、何とか。

助かったわ、イチカ」

 

「相変わらず、すごい力ですわね」

 

「いずれはそれも超えて見せるよ」

 

「ありがとう、一夏君」

 

 

小猫以外、大した負傷は無かった。

!?俺は小猫にすぐに上着を脱ぎ、小猫に着せた。

 

 

「?」

 

「小猫、服、破けてる」

 

「!・・・ありがとう、ございます。見てませんか?」///

 

「だ、大丈夫。一応は」

 

 

がっつり見てしまったなんて言えない・・・。

 

 

「なんだなんだ!?」

 

 

ザトゥージさんやシトリー眷属の皆がやってきた。

事情を説明すると、謝罪が返ってきて、このエリアも注意エリアに登録することになった。

 

 

「キュイ!」

 

「お?さっきの奴じゃん。さっきはありがとな」

 

「お、お前さん・・・!?それはリンドヴルムの幼体じゃねぇか!!」

 

「リンドヴルム?」

 

「五大龍王には入れないがそれに近い実力を持っている、別名、番外の龍王だ」

 

「お前、そんなにすごい奴だったんだな?」

 

「キュイ?」

 

「そのリンドヴルムはお前さんになついているようだぜ。

使い魔にしてみたらどうだい?」

 

「そうですね。

なら、お前を俺の使い魔にさせてもらうぜ?」

 

「キュイ!!」

 

 

それから契約を繋ぎ、俺とリンドヴルムは使い魔と主の関係になった。

 

 

「これからよろしくな、リム(・・)

 

「キュイ!!」




一夏の使い魔はリンドヴルムにしました。

こいつがこれからどう成長するのか?
期待しててください。

それではまた!!


次はあの変態が!!

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