インフィニット・ストラトス ~グレモリーの白騎士~   作:ELS@花園メルン

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一夏日和
17 ドイツの襲撃者


SIDE 一夏

 

 

ギャスパーが封印の間に入ってから3年が経っており、俺は悪魔リアス・グレモリー様の眷属の騎士として人間に紛れて暮らしていた。

 

 

「そういやさ?一夏って高校どこに進学するんだ?」

 

 

小学校の頃は別のクラスで中学からはずっと同じクラスの五反田 弾が弁当を食べながら話しかけてくる。

小学校の頃はたまに会えば話す程度だったが中学に上がってから結構、話す機会が多くなり、気づけば親友?ポジになっていた。

冬八と鈴は別クラスで相変わらず鈴が冬八に猛アタックをかけ、それを鬱陶しがっていた。

 

 

「あれ?言ってなかったか?俺、駒王に進学するつもりなんだ」

 

「ぶっ!?「汚いな、弾」あ、悪い…じゃなくて!お前、駒王ってマジか!?確かに最近、共学になったそうだけど、それでもエリート校だぞ!?」

 

「分かってるよ。それに、勉強は一応してるし、俺の成績ならお前も知ってるだろ?」

 

「…確かに。お前の成績ならもしかしてってことも…」

 

 

一応、学内試験の成績は上位をキープしてるので、まぁ問題は無いだろう。

それに、あの学校の理事長がサーゼクス様だからなぁ……。推薦状みたいなの渡されたし…。

それにしても、サーゼクス様や他の魔王様の権力広すぎだろ!?

小学校の修学旅行で泊まったホテルが『京都サーゼクスホテル』って、名前だったし。

 

 

「───聞いてるのか?」

 

「あ、悪い、聞いてなかった。何?」

 

「駒王学園へ進学した暁にはさ、誰か女の子紹介してくれね?」

 

「は?お前、妹にしか興味ないんじゃ無かったのか?」

 

「あ!?誰だよ!?そんな根も葉もない嘘を流した奴は!!」

 

「数馬」

 

「あんのヤロォ!言っとくが、俺は普通に女の子が好きだからな!別にシスコンとかじゃ無いからな!!」

 

「おい、そんな大声で言ったら!」

 

 

クラスの皆が大声で叫んだ弾を見ながらヒソヒソと話している。

主に女子が引きながらである。

はぁ、弾も良い奴なんだけどな。何故かモテていない何でだろ?

 

 

「それはそうと、一夏。

今度、ドイツに行くんだって?」

 

「ああ、千冬姉の応援にな。そうだ、土産何が良い?」

 

「何でも良いぜ。てか、どうせクラス全体に土産買ってくるんだろ?無理して買わなくていいって。

それにしてもISの世界大会を生で観るのか~。迫力スゲェんだろうな」

 

 

迫力かぁ。

迫力なら朱乃さんの雷の方が迫力あるかなぁ。こっち目掛けて撃ってくるし、あの人ドSだし。

 

 

 

 

 

それから俺は家に帰り、荷物を持って冬八と共に空港へ向かった。

飛行機のチケットやホテルの手配は千冬姉がしてくれているので、別段苦労することなど無かった。

 

 

 

 

 

ドイツに着き、空港で千冬姉に連絡を入れ、ホテルで合流した。

 

 

「よく来たな、一夏、冬八。今日は私がドイツを案内してやろう。何、心配するな。下調べなら大丈夫だ」

 

「どうせ、また後輩に聞いたんだろ?いいから早く行こうぜ千冬姉。俺、腹が減ってんだよ」

 

 

冬八、またそんな口の聞き方してたら、あ、またしばかれてる。

 

それからドイツの町を回り、食事、買い物をしホテルの前で別れた。

その次の日の千冬姉の試合の途中、事件が起こった。

 

 

試合会場で飲み物を買いに行った冬八が全然帰って来ず、探しに出たところで、スタジアムの窓から冬八が黒服の男に抱えられて車に乗せられていったのを見つけた。

 

 

「誘拐!?マジかよ!?とにかく千冬姉に!」

 

 

俺は走って関係者エリアへ向かった。

 

 

「すみません!織斑千冬に会わせてください!」

 

「ダメだ。彼女はもうじき決勝なんだぞ」

 

 

警備の人に止められて、取り合ってもらえなかった。

 

くそっ、仕方ないか…。

 

 

俺はスタジアムの外へ出て、人気の無いところまで来ると一気に上に跳び上がり、建物の屋上に上がる。

 

 

「車のナンバーは覚えてる。ここいら一帯に俺の探知魔法をかければ────見つけた!」

 

 

黒色の車が港の方へ向かっているのを見つけ、俺は建物を飛び越えて行きながら車を追いかける。

 

車は港の倉庫へ入り、俺は付近に隠れた。

 

 

「しかし、本当に上手くいくのか?」

 

「こいつの携帯から織斑千冬にメールと電話を入れた。

今頃、本人は大慌てだろうよ」

 

「だけど、織斑千冬の優勝阻止が俺たちに何のメリットがあるんだ?」

 

「分からねぇな。まあ、金になるんだ。気にすることは無いさ──お?依頼の相手から連絡だ。あ?始末してもいいのか?」

 

 

不味い!?

冬八は気絶してるから、行け!

俺は男たちへ悪魔の身体能力を使って一瞬で移動し、冬八に一番近い相手から倒した。

 

 

「な、何だ!?このガキ!?」

 

「構わねぇ!殺せ!」

 

「遅い!」

 

 

ナイフを取りだし、刺そうとしてきた男たちを俺は腹部を殴り、気絶させていった。

これで全員か?

 

 

「へぇー、結界を使った奴の顔を拝みに来たが、なかなかやりそうな奴じゃないか?」

 

「誰だ!?」

 

「俺が誰かなんてどうでもいい。さぁ、殺り合おうぜ!!」

 

 

ローブを着た男は杖をかざし、俺やその周り目掛けて火球を放ってくる。

 

こいつ、魔法使いか!?

 

 

「来い!エクスカリバー・イマージュ!」

 

 

俺は飛んでくる火球を剣で切り落としていった。

 

 

「へぇ!テメェも神器持ちか!面白いじゃねぇか!そら!もういっちょ、受けてみな!!」

 

「数が多い!?風王結界(ストライク・エア)!」

 

 

俺はエクスカリバーに纏っている風を砲弾として撃ち、火球を消し去った。

 

 

「いいねぇ!それじゃあ、俺も、少し本気を出そうかぁ!!」

 

 

男はローブを取り払った。

年は俺と同じくらいか少し上。

青髪短髪で戦闘用のスーツを着ていた。

その手には一本の真紅の長槍が握られていた。

 

あれは、危険だ!

 

 

「ハッ!!」

 

「!?」

 

 

男が消えたので、咄嗟に剣を横に構え、防御の構えを取る。

 

ガキィィィン!

 

防御に成功し、男は目の前にいた。

 

 

「へぇ?この最初の一撃を防げたのか。なら、お前に面白いもの見せてやるよ」

 

 

男は距離をとり、槍を構える。

 

 

「この一突き、呪いの朱槍を受けてみな!」




今回、一夏が戦っている相手は誰かもうお分かりでしょう。

次回は戦闘の続きです。

タグにFGOを追加しますが、fateの方がいいかな?

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