インフィニット・ストラトス ~グレモリーの白騎士~   作:ELS@花園メルン

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14 修行終わります!

SIDE 祐斗

 

 

一夏や師匠と和解してから僕は一夏とずっと模擬戦を繰り返していた。

師匠曰く、同じ相手と戦い、相手に手が覚えられても不意を突けるくらいに手数を増やすにはそれが良いそうで、神器の有無関係無ければ、1日50戦は行っていると思う。

 

一夏の剣はニホンという国の剣術だそうで、僕には全く知らない未知の剣だった。

当然、最初は苦戦もしたけどね、今では彼の癖を見抜いてそこから反撃できる。

 

でも、彼の実力はそこじゃない。

僕と違って彼は普通の暮らしを送ってた人間で、教会で訓練させられていた僕とは戦闘経験が違う。

それなのにたった数日で彼は僕と渡り合えるくらいの実力を身に付けてしまっていた。

 

まぁ、それは神器を使っての戦い方だけどね。神器無しの勝負ではまだ僕の方が上みたいだ。

・・・それでも、いつ彼に追い抜かれるか分からないな。

 

 

それと、彼の神器は底知れないね。

 

僕の剣は容易く折られてしまう。さらに彼の剣は結界で覆われていて長さが分からないんだから反則だよねとつい思ってしまう。

 

それなのに彼の神器には槍と銃の形態があって、どちらも反則級の力を持っている。

槍は僕が創った魔剣の壁を容易く貫通し、銃は水鉄砲かと思い楽に躱してたら後ろの大木がへし折れた。その上、連射力にも長けているんだからふざけているにも程がある。

水鉄砲なのに弾切れ(水切れ)は無いのか?と聞いたら

 

 

「これ、水に見えるけど撃ち出してるのは俺の魔力なんだ。どうやら、俺の魔力は結構高いらしいからそれなりの数は撃てると思うぜ?」

 

 

と返された。

それなり?そんな訳無いじゃないか。まるで一昔に流行ったゲームの『ハイドロポンプ』じゃないか。

 

 

それから一夏が人間界に帰る日の2日前になり、僕たちは二人同時に師匠との戦闘を行っていた。

師匠は魔王ルシファー様の騎士らしく、ニホンの昔のサムライの偉人だそうで冥界の中では最強の騎士と言われている程らしい。

実際、僕と一夏が二人で挑んでもボロボロだった。

 

 

それで修行最終日、僕は一夏と師匠に呼び出された。

 

 

SIDE 祐斗

 

 

 

SIDE 一夏

 

 

ども、織斑一夏です!

師匠と祐斗との修行で実力がみるみる付いているのが実感できるので修行期間があっという間に過ぎているのに気づかなかった。

 

それで修行の最終日、俺は師匠に相談していたことを実行しようと思う。

 

 

祐斗に俺の神器の真実を明かすことだ。

俺の神器は別世界の聖剣エクスカリバーと聖槍ロンゴミニアド、俺が名付けた聖銃ヴィヴィアーンで祐斗はエクスカリバーを憎んでいる。

修行の時も俺は風の風王結界で剣を包み、祐斗に悟られないようにしていた。

でも、それじゃ何かいけない気がして師匠に頼んだんだ。祐斗に話せる機会が欲しいと。

 

 

俺は師匠に頼み、祐斗を呼び出し、気持ちを整えていた。

 

 

「どうしたんだい、一夏?顔が強張ってるけど」

 

「祐斗にはさ、俺の神器の真名を教えようと思ってな」

 

「?風王結界(ストライク・エア)では無いのかい?まあ、君の神器の正体が知れるなら儲けものかな」

 

 

俺は神器を発動し、名を告げる

 

 

永久に遥かな黄金の剣(エクスカリバー・イマージュ)!」

 

「!?」

 

 

名を告げることが結界を解除する方法らしく、風の結界が一気に解き放たれる。

 

 

「…何で…何でお前がそれを!!」

 

 

俺は祐斗に掴みかかられる。

 

 

「これが俺の神器エクスカリバー・イマージュだ。

聖剣エクスカリバーに似ているけど、全くの別物だ。

この世界に存在しない異世界の神器らしい」

 

 

俺は祐斗に淡々と告げる。

祐斗はパッと俺を離し、魔剣を展開する。

 

 

 

「僕と戦え、一夏。

お前のその聖剣!僕と僕の魔剣で叩き折ってやる!!」

 

 

祐斗は魔剣を構え、突きの構えで俺に突進してくる。

 

俺は祐斗の魔剣にエクスカリバー・イマージュを当て、剣の腹から叩き折る。

 

 

「まだだ!」

 

 

両手に魔剣を出し、俺に斬りかかって来る。

 

 

「うぉぉぉ!!」

 

 

俺はそれも破壊する。

 

それから何度も何度も魔剣を創り出しては俺に斬りかかって来、俺は全て破壊する。

しばらくすると祐斗の魔力が切れかかり、魔剣を創り出せなくなってしまい、俺も神器を維持できなくなり、エクスカリバーを消した

 

 

「「はぁ、はぁ」」

 

「満足…したのか?はぁはぁ」

 

「はぁ、嫌、こんなんじゃ僕の心は!無念は満たされないっ!」

 

「…」

 

「だからこそ、僕はもっと強くなる。仲間たちの無念を聖剣への憎悪を晴らすために!」

 

 

その時の祐斗の顔は決心を決めた時の顔だった。

 

 

「そして!」

 

「?」

 

「いつか君のその剣も僕が折ってみせる!」

 

 

祐斗に宣戦布告をされた。

 

 

「なら俺は祐斗の剣術に負けないようにしてやる!」

 

 

俺と祐斗は拳を打ち付け合う。

俺は叶って欲しいと思ってる。

祐斗が自分の復讐に囚われず、自分の好きなことに打ち込める時が来ることを

 

 

 

 

「さて、そろそろ屋敷へ戻りましょうか」

 

「師匠、まだ1日残ってるんですが?」

 

「あなたたちはこの短期間で随分と成長しました。

後は自分たちでレベルを上げていってください。

自主トレを忘れずに」

 

「「ありがとうございました!」」

 

 

 

こうして約3週に渡る師匠と祐斗との修行は終わりを告げ、1日早くグレモリーの屋敷へ戻ることができた。

師匠とは途中で別れ、俺と祐斗は無事に帰宅した。

 

リアスさんへは師匠が連絡していたらしく、屋敷へ帰ったらすぐに出迎えてくれた。

祐斗は改めて自己紹介をし、暖かく眷属として迎えられた。

 

 

俺は盆休みの帰宅準備をするために部屋へ戻り、軽く荷物の整理をしていた。

小猫とギャスパーは既に準備できているそうで、後は俺だけらしい。

準備ができたのですぐに駅へ向かい、再び列車に揺られながら人間界を目指した。

 

何故、魔方陣を使わなかったって?

ギャスパーが列車の方が旅行って気分がすると言っていたから今回は魔方陣を使わずに帰ることになった




ちょっとオリジナル設定で 木場の聖剣へのヘイトを若干緩和?したつもりです

次回からは人間界で篠之ノ神社での夏祭りです。
もしかしたら…いえ、何でもないです

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