羽川翼の親になった男の話   作:瑠璃ぃぃぃ

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遅くなりました


第2話

あの後、猪狩は…

 

「社会人野球に行け。」

 

っと言っていたが、社会人野球…まぁ働きながら野球をするなら社会人野球が良いよな。

 

 

「しかし猪狩、高卒で野球部のある会社に就職って厳しくないか?」

 

大体が大卒の人が野球部のある会社に行くイメージが…

 

最終学歴が高卒…なんだろ?ちょっと不安になってきた。

 

「近場ならミゾットスポーツがあっただろ?」

 

ミゾットスポーツなら確かに…可能性はあるかな?

 

「そもそも君は甲子園準優勝投手だぞ?どこからでも引く手数多だろう。」

 

「奇跡やらまぐれとも言われてるがな…」

 

「運も実力の内だ。」

 

「とは言うがな…」

 

「ええい、君は僕がライバルと認めた存在だ‼何も問題無い‼」

 

 

そこまで行って猪狩は玄関へと向かう

 

「とにかく、その子はしっかり君が面倒を見るんだ。その子がある程度自立出来たらプロにこい。良いな?」

 

「そんな待ち合わせ感覚でプロになれねぇよ」

 

猪狩は言うだけ言って帰って行った。

 

 

「さて…翼ちゃん」

 

「はい?何ですか?」

 

翼ちゃんが首を傾げながら視線をこっちに向ける

 

 

「取り敢えず幼稚園はどうする?」

 

 

現在羽川翼は休園中である

 

 

……………そして………

 

「…ごめんなさい、まだ暫くは休みたいと思います。正直、他の人達と一緒にいたら混乱すると思いますので…」

 

 

「わかった、暫くはゆっくりすると良いよ。俺も学校終わればすぐに帰ってくるし…」

 

もう少しで学校いかなくても良いし

 

「本当は俺も学校休んで翼ちゃんに付きっきりいた方が良いんだろうけど…」

 

「気持ちは凄く嬉しいですけどそれは…」

 

「だよなぁ……」

 

 

学校休んだら翼ちゃんが気にしてしまうからその案は元々無理だったって事だな

 

しかし、プロ野球か…猪狩は当然として早川や友沢達もドラフトで指名されている

 

早川に至っては女性で高校野球をやり、尚且つ女性選手にも出場の機会が与えられる様に署名活動的な事も色々やっていていた…テレビでそのシーンを見たときは驚いたが

 

早川か…その昔は一緒に遊んでいた頃もあったけど、俺の親の引っ越しでそれ以来…じゃないか。

 

直江津高校で甲子園に行ったときに三回戦で再開したもんなぁ…

 

三つ編み御下げの緑髪の少女。

 

早川あおい、アンダースローからのシンカーと絶妙なコントロールが売りの女性投手である

 

 

後はポイズンクッキングの使い手である。

 

いや、アイツの料理おかしいって。塩と砂糖を間違えるとかならまだ可愛い方だよ?どうやったらケーキがダークマターになるの⁉

 

いや、ケーキだけじゃねぇ…何で作る料理全てがダークマターになってんだよ⁉

 

学校の家庭科室が焼け野原一色だよ、戦場だよ、関ヶ原だよ⁉

 

お前の前世は何⁉お妙さん⁉

 

 

閑話休題

 

 

それから暫くして…

 

「ところでさ…」

 

「どうしました?隼さん」

 

「いつまで俺たちって、さんやちゃん付けで呼ぶんだろう…てね」

 

「あ」




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