羽川翼の親になった男の話   作:瑠璃ぃぃぃ

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遅れてすみません。


そしてお待たせしました。


第10話

宗教詐欺グループ壊滅後の翌日…

 

朝食を作りテレビを見ながら食事をしようとしていた時の事

 

『今日のゲストは先日の試合でノーヒットノーランを達成した猪狩守選手です。』

 

『どうも』

 

猪狩だった…

 

「あいつ、ノーヒットノーランとか達成したの?俺が工作兵やってる間にスーパースターになってるよ。心なしかキメ顔してるよ。猪狩じゃなくてキメ狩だよ」

 

 

『キメ狩じゃない猪狩だ。』

 

「おいスゲーよ、奇跡的に俺と会話成立しちゃったよ。」

 

朝食の食パンをかじりながらテレビを観る

 

『昨夜は素晴らしいピッチングでしたね。』

 

『ありがとうございます。』

 

一年目でありながら高卒ルーキーがノーノー達成をするのは非常に珍しいのであろう、いろんな人が猪狩に質問していっている。

 

 

『…では猪狩選手に質問します。ノーノーを達成しての感想をお願いします。』

 

『試合では常にベストを尽くせるように調整していますが、昨夜のコンディションなら完封を狙えると思って、それがノーノーだったのでただただ驚きでしたね。』

 

『そうですか…猪狩選手は入団時に周りからの期待が凄かったですが、やはり今年の目標は新人賞ですか?』

 

『当然狙います。そしてチームのエースを目指し、日本のエースと呼ばれるような選手になってみせますよ。』

 

猪狩はそれが当然と言わんばかりに次々コメントを残していく。

 

自信家で自他共に認める天才猪狩…

 

それ故にやっかみも多いと聞く

 

…と思っていたからか?共演者の人が猪狩に質問をしていた。

 

『しかし、ここまでルックス良し野球としての能力も高い人気者…親は猪狩コンツェルンのオーナー…人生の勝ち組ですね。更に本人はプロ野球選手として稼げる…いやー女性が放っといて置かないでしょう?人気もお金もルックスも良い野球選手なんて………』

 

そこまで共演者の人が言って猪狩が急に立ち上がった…

 

 

『………………この僕が………』

 

 

『ど…どうしました?猪狩選手…?』

 

 

『この猪狩守が!!金やちやほやされる為に野球をやっていると思っているのかぁ!?』

 

 

『ひぃ!!』

 

 

質問していた共演者の男の人が情けない声を出して驚いている…

 

『僕は野球が好きだから野球をやっているんだ!!金や人気はその付属品に過ぎない!!今日のノーノーで僕は警戒される投手になっただろう。それを踏まえて、練習して研究して相手を完封出来なければこのノーノーに意味はない!!野球とは常に人を成長させ進化させる、そんな野球が好きだから僕は野球に文字通り命を賭けれる!!金や名声、女性からの人気が高いのも確かにあるかも知れないが、そんなものの為に僕は野球をするんじゃない!!わかったか!?』

 

 

『は…はい………』

 

そう言って猪狩は席につく。

 

不覚にも格好いいと思ってしまった

 

 

 

 

 

 

その数日後…猪狩の人気は爆発的に上がった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…そんなある日、翼ちゃんとひたぎちゃんから野球チームに入ったと報告があった。

 

「もう入れたの?」

 

「はい!他の子達も人が足りないから大歓迎って言われました。」

 

「早速私達の実力を見せつけてやりましょう?翼。」

 

「そうだねひたぎちゃん!」

そう、この二人名前で呼びあっているのだ。

 

「そのチーム名は?」

 

この辺の少年野球チームはそこそこ多い。

女の子しかいないチームも含めれば更に増える…最近は少年野球チームじゃなく、少女野球チームも注目されている。

 

「「おてんばピンキーズ!」」

 

 

「…………………」

 

 

早川の古巣じゃねぇか……

 


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