魔法はお前の魂だ(魔法先生ネギま✖天元突破グレンラガン)   作:アニッキーブラッザー

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第218話 物語に欠かせぬ大役

「くそ・・・くそ・・・・待ってるんだ・・・あいつらが・・・・あいつらが俺を・・・待ってるんだ! なのに・・・俺は・・・俺は・・・何を!」

 

 

投げ捨てられ、地上へと真っ逆さまに落ちる中、シモンは叫んだ。

体を宙で必死にバタつかせながら、自分は一体何をやっているんだと叫んだ。

 

「待っているんだ!! ・・・なのに・・・俺は・・・・・」

 

まるでスローモーションだ。

自分が落ちるのをゆっくり感じた。

その間にシモンは己の不甲斐なさに叫ぶことしか出来ない。

 

(俺は・・・・・一体何なんだ・・・・・誰も・・・・また、助けられないのか!?)

 

涙も直ぐに飛んでしまう速度で、空からシモンが落下していく。

 

(また・・・また俺は助けられないのかッ!?)

 

しかし・・・その時・・・・

 

(・・・・・また?・・・・)

 

不意に何かを思い出した。

 

(また? ・・・・いつだ? ・・・・・俺は・・・・・いつ助けられなかった? ・・・・誰を?)

 

何かが急に頭の中を包んだ。

高速で落ちるシモンだが、体感速度は非常にゆっくりに感じる。

そうだ・・・何かが頭の中で靄が掛かっている。

それがこの絶体絶命のシモンに変化を与えた。

 

(そうだ・・・俺はいつも助けられた・・・・だから俺は・・・なれないんだ・・・アニキに・・・・・・・・・・アニキ?)

 

そう、それはシモンにとっては大切な・・・

 

(えっ? ・・・・アニキになれないって・・・・何言ってるんだ? えっ? だって俺は・・・・アニキじゃなくて・・・・・)

 

その時、風になびかされた胸元のコアドリルと、指輪がシモンの視界に入った。

その瞬間、何か、大切な言葉を思い出した。

 

 

―――シモンはアニキじゃない。シモンはシモンでいいと思います

 

 

そうだ・・・自分は・・・・

 

 

(俺はシモン・・・・・・・・じゃあ・・・・俺は・・・・・誰だ? ここに居る俺は一体誰なんだ?)

 

 

シモンはシモンだ。

それは変わらない。

しかし分からない。

思い出せない。

シモンとは一体誰なのかを。

 

 

「ッ!?」

 

 

その時、ようやくシモンは正気に戻った。

艦橋から落とされた自分の体が、落下し、甲板の横を通り過ぎようとする。

シモンは必死に手を伸ばす。

ここで掴まなければ、死んでしまうからだ。

だが、シモンの手は無情にもケルベロスの機体には届かず、シモンは落下する・・・かと思ったら!

 

 

「何やってやがる、クソ野郎!!!!」

 

 

力強く、自分の伸ばした手を掴んでくれた人物が居た。

その男はシモンが伸ばした手をギリギリで掴みとって、シモンを助けた。

その人物は・・・・

 

 

「テメエが始めた戦いで、テメエが先に脱落してんじゃねえよ!!」

 

 

シモンは自分を掴んで叫ぶ男を見上げる。

その男はトサカだ。

ケルベロスの甲板から身を乗り出して、あと一瞬遅れていたらシモンは落ちていたという、正に間一髪のところでシモンを掴んだ。

 

「トサカッ!?」

「うるせえ!!」

 

トサカは掴んだシモンの腕を力づくで引き上げて、シモンを勢いよく甲板へと投げる。その時、シモンは背中を強く打ち付けた。

今の体にはこれもツライ。

礼を言う間もなく背中の痛みで顔を歪めるシモンに、トサカは間髪いれずに胸倉を掴んだ。

 

 

「何をやってんのかって、聞いてんだよ! テメエは何だ? こんなアッサリ死ぬ普通の役が、今更許されると思ってのかア!?」

 

「ト、・・・・トサ・・・・」

 

 

問答無用で怒鳴りつけ、シモンの頭を揺らしながら、とうとうトサカはその拳を握り締め、大きく振りかぶった。

その時・・・・・

 

 

「えっ?」

 

 

その姿が誰かと重なった。

 

 

―――シモォォン!!

 

「クソッタレ野郎がアア!!」

 

 

何時の日か・・・弱い自分をこうやって殴ってきた人が・・・・・

 

 

―――歯ァ・・・

 

「歯ァ・・・・」

 

 

自分を・・・・・

 

 

「食いしばれええええ!!」

 

 

奮い立たせてくれた!!

 

 

「ッ!?」

 

 

トサカの拳は痛かった。

拳闘士でもあるトサカの拳の威力はシモンの予想を遥かに超え、自身の体を二転三転させた。

トサカの熱く握り締められた拳はシモンの芯まで響き・・・・・

その痛みは、一瞬でシモンを意識の海へ投げ飛ばし・・・・

 

 

「あっ・・・・あっ・・・・」

 

 

そして一瞬で・・・

 

 

―――いいかシモン・・・・忘れるな・・・・

 

「・・・・あっ・・・・・」

 

―――お前を信じろ! 俺が信じるお前でもない、お前が信じる俺でもない、お前が信じる―――

 

「・・・俺が信じる・・・・・・俺を・・・・」

 

―――シモンがアニキさんを信じたように、私もシモンを信じます!

 

「!?」

 

――シモンを信じる力がシモンの力になるのなら、私はあなたを信じます! 全力であなたを信じます!

 

「俺は・・・・・」

 

――そうだな、それがグレン団のやり方だぜ、リーダー!

 

「そうだ・・・俺は・・・・」

 

――俺・・・どこまで行けた?

 

――シモン・・・絶対に・・・ニアを!

 

――シモン、待っている女を泣かせるんじゃないぞ!

 

――貸しだ貸しだーー!

 

――そうだ貸しだー! すぐ返せ!

 

――かあちゃんの船に手を出させるものか!

 

「・・・・・・みんな・・・・・・」

 

――シモオオオオン!! 受け取れええ!!

 

「・・・お・・・俺は・・・・・」

 

――そう。人間にだって、もっともっと大きな奴が居たわ! その人のためにも私たちは前に進む!

 

――人の心の大きさは無限。その大きさに私は賭けた!

 

「俺は・・・・・俺は!?」

 

―――シモンさんッ!!

 

「俺はッ!」

 

―――私は、あなたを・・・グレン団を誇りに思います

 

―――兄貴、いってらっしゃい!

 

―――アニキ・・・・

 

―――楽しかったです!! また会いましょう!!

 

―――必ず帰って来い! お前の世界を破壊されたくなければな?

 

―――ウチ・・・シモンさんのこと本気で好きや!

 

―――好きです!

 

―――ありがとうございます。・・・受け取りました、十倍返し。・・・また明日から・・・気合を入れ直してがんばります

 

―――シモンさん! 私は逃げずに明日に立ち向かうヨ! でも、私もサヨナラは言わないヨ! いつの日か・・・いつかまた・・・

 

「そうだ・・・・俺はッ!!」

 

―――三度目は次に持ち越しだ・・・それじゃあシモン、また会おう

 

 

今までたまりに溜まったものが溢れ出す。

 

 

―――行って来い、ハダカザル!!

 

 

正直頭が痛い。

 

 

―――行けよ、兄弟!!

 

 

だが・・・・悪い気はしなかった。

 

 

―――愛してるわ、シモン

 

 

この痛み・・・このくらい・・・・いくらでも受け入れるつもりである。

 

「何ボケッとしてやがるんだよ! さっさと目ェ覚ましやがれッ!」

 

呆けるシモンにトサカが胸倉を掴んで無理やり起こす。

 

「俺のムカつくテメエは・・・・ムカつくことに、こんな状況をひっくり返す野郎なんだろうが! だったら最後までムカつくところを見せやがれェ!!」

「・・・トサカ・・・俺は・・・」

「根性見せろ! 気合入れろ! 俺にはできねえことをやるのが、テメエなんだろうがッ!!」

 

そう、その通りだ。

 

 

―――お前が信じる・・・

 

「・・・お前を信じろ!」

 

 

そういうことだ。もう、十分だった。

迷子になるのはこれで十分だった。

するとどうだ?

この絶対的ピンチで、とことん追い込まれているこの状況でどうだ?

 

湧き上がってくる・・・

 

後からどんどん湧き上がる想いを抑えきれず、シモンは殴られた頬の痛みに懐かしさを感じながら笑った。

 

「トサカ・・・効いたぜ・・・目ェ覚めた・・・これ以上ないぐらいハッキリと・・・・」

「あっ・・・ああ~? テメエ、頭打ったのか? 何笑ってやがる?」

「ああ、打った!! ・・・・全てを思い出せるほどにな!!」

「?」

 

トサカは怪訝な顔をするが、彼は分かっていない。

今、自分がどれほどすごいことをやってのけたのかを理解していない。

 

「大分・・・状況が悪くなってきたな・・・・」

 

シモンが甲板を見渡して、追い込まれていく仲間たちを見渡す。

 

「逃げ場も無い・・・全滅寸前・・・・正直絶体絶命だな・・・・」

「お、おい・・・テメエ何を・・・「でもっ!」 ・・・・あん?」

 

シモンはニヤッと笑って・・・

 

 

「でも・・・こうゆう絶対的なピンチを何とかするのが、俺たちグレン団だ!!」

 

 

その言葉は、トサカにはいつものシモンのメチャクチャな言葉に聞こえなかった。

まるで自信と経験に裏打ちされた力強い言葉に聞こえた。

そしてシモンは歩き出す。

 

「お、おいテメエ・・・怪我が・・・・」

 

そしてシモンは艦橋を見上げてニヤリと笑う。

胸元の指輪とコアドリルを指で弾いて、みるみると漲ってきた。高ぶってきた。

 

 

「問題ない・・・・それに・・・・あの化物に教えてやらないとな」

 

「・・・何をだ?」

 

 

何を? 決まっている。

 

 

「ここに誰がいるかをな!!」

 

 

傷だらけのシモンに気合が戻った。怪我も疲労もお構い無しに螺旋力が漲っている。

当たり前だ。この状況で漲らなければどうするというのだ。

シモンの手には、力強く輝くドリルが出現した。

そしてシモンは走り出す。

大切なものを取り戻した今、大事なものを奪い返すために。

 

 

「トサカ、ありがとなァ!!」

 

「うるせえ! さっさと行きやがれェ!」

 

 

シモンは行った。

誇りを背中に、魂を手に握り締め、走り出した。

散々迷子で道に迷っていた男が、ようやく自分の道を思い出したのだ。

 

「・・・・・・行ったかい?」

 

その直ぐ後で、メイド服をボロボロにした奴隷長が現れ、トサカの横に並んだ。

 

「・・・・ああ・・・」

 

トサカは短く不機嫌そうに頷いた。

 

「ケッ・・・・ムカつく野郎だ・・・主役の癖に脇役の手を患わせやがって・・・・大人しく脇役させろよ・・・・クソッタレが・・・・」

「トサカ・・・・」

「へん・・・あれが主役か・・・あれが英雄かよ・・・・・俺には一生なれねえよ」

 

トサカが走り去るシモンの背中を見ながら、自嘲気味に笑った。自分では一生追いつけない、なれない男の姿なのだと、自分自身を笑って、皮肉った。

だが、そんなトサカの肩を優しく奴隷長は叩いた。

 

 

「バカだねアンタは・・・・・・こんな大事なことを気づかないなんてね」

 

「あん?」

 

「アンタは確かに主役には・・・英雄にはなれなかった・・・・でもね・・・・アンタは・・・・英雄をぶん殴り、奮い立たせられる男になったよ!」

 

「ッ!?」

 

「英雄だって同じさ。弱気になりそうになるときや、自信を失いそうになるときもある。そんな時、アンタはぶん殴って奮い立たせた・・・・・誰にも出来ない・・・・物語には欠かせない・・・主役並みの大役さね!!」

 

「・・・・ママ・・・・」

 

「穴倉に篭った小さな男が・・・でかくいい男になったじゃないかい」

 

 

さあ、見届けろ。

 

 

お前が奮い立たせた男の姿を・・・・

 

 

そんな瞳で奴隷長は上を見上げた。

 

 

 

 

 

 

 

「アニキ・・・・アニキ・・・・・・・アニキ・・・は死なナイ!」

「・・・・ア゛?」

 

ココネが涙を流しながら叫ぶと美空もその通りだと叫んだ。

 

「そうだよ! アニキはこんなことでくたばったりはしない! 必ず来てくれる!」

 

涙で顔を腫らしながら・・・

 

「その通りです・・・・私たちの家族を・・・・・新生大グレン団のリーダーを・・・・侮らないでください!!」

 

誰もが信じた。

たとえ、今目の前で空からシモンが落とされたとしても、彼女たちは最後まで信じ続ける。

強がりでもいい。

何でもいい。

シモンは来てくれると信じた。

 

「テ、テメエら・・・・・」

 

それがチコ☆タンの癇に障り、チコ☆タンはゆっくりと美空たちの目の前に歩み寄る。

そしてギリギリとイラついて歯軋りしながら・・・

 

 

「このムカつくクソ女がァ! もういい! 今すぐテメエをミンチにしてやるやるよォ!!」

 

 

拳を振り下ろそうとした・・・その時だった!

 

「んッ?」

 

艦橋が激しく揺れ、下から突き上げるような振動を感じた。

 

「なんだッ!? なんだっつうんだ!?」

 

チコ☆タンは床を見る。

美空たちも床を見る。すると振動は徐々に大きくなり、何やらうれしい音が聞こえてきた。

 

「アッ・・・・アッ・・・」

「・・・・・ほら・・・やっぱり・・・・」

「我々の言ったとおりでしょう?」

 

何かを削る音。

それだけで三人は分かった。

美空とココネは余計に泣き、シャークティは小さく微笑んだ。

そしてついに床を突き破り、ドリルが顔を出した。

 

「アッ・・・ア゛ア゛ッ!?」

 

ドリルが顔を出し、開いた穴からシモンが飛び出した。

それは彼女たちが信じていた男だ。

そしてシモンは飛び出して直ぐに、美空とココネに嵌められた手かせを砕いた。

 

 

「テ、・・・テメエ・・・・何でッ!?」

 

 

チコ☆タンがうろたえるがシモンは気にしない。

彼は泣き腫らした二人に両手を広げて、力強く微笑んだ。

 

 

「美空、ココネ、助けに来たよ! おいで!!」

 

 

ああ、シモンだ。

分かってしまった以上、抑えることはできない。

自分たちはこれほど泣き虫だったのか?

 

「兄貴・・・兄貴・・・」

「兄貴・・・・・・」

 

これほど弱かったのか?

だが、構わなかった。美空とココネは開いたシモンの両手に誘われて、その胸に向って飛び込んだ。

 

 

「「兄貴ィィィーーッ!! うわああああああああああん!!」」

 

 

シモンは抱きしめた。

ようやく捕まえた。

ようやく再会できた愛おしい妹を抱きしめた。

もう絶対に奪われないように、二人の頭を撫でながら、抱きしめた。

 

「くっ、テメエ!!」

 

チコ☆タンが後ろから殴りつける。だが、シモンは咄嗟に背中にブースターを出現させ、回避した。

そして少し離れた場所で此方を見て微笑んでいるシャークティの元へと飛んだ。

 

「シャークティ!」

「はいっ!」

 

彼女も体の痛みがふっとんだ。

自分の名を叫ぶ男に向って、満面の笑みで飛びついた。

 

「に、逃がすかよォォ!!」

 

チコ☆タンが怒り任せに追いかけてくる。

だが、今のシモンは余裕の笑みだ。チコ☆タンの拳を後方へ飛んで交わし、そのままココネを肩車し、美空とシャークティを両手に抱え、空へと飛び出したのだった。

 

「なっなっ・・・なっ・・・」

 

チコ☆タンは宙へ逃げたシモンを追いかけることが出来ず、ただ眺めることしか出来なかった。

空が変わって見えた。

戦火の音と色で埋め尽くされているというのに、何故かこの場だけは静かで、自分たちしか居ないように感じた。

シモンも、美空も、ココネも、シャークティも、ようやく再会できた家族の温もりを感じた。

そしてチコ☆タンから離れ、ようやく安全圏へと飛び出したシモンは美空とココネ、そしてシャークティに笑顔で言った。

 

 

「遅くなってゴメン・・・でも・・・俺は帰ってきた! 本当に・・・帰ってきたんだよ!!」

 

 

美空とココネには少し分からないが、彼女たちはとりあえずうれしそうに微笑んだ。そしてシャークティは今のシモンの言葉に表情を変えた。

 

「シモンさん!? まさか・・・・記憶が・・・・」

「えっ、何々?」

「兄貴・・・何かアッタ?」

 

シモンは只笑う。

 

 

「大丈夫だ。細かいことは気にするな!」

 

 

だが、それだけでシャークティも分かった。そしてそれがどれほどうれしいことなのかと、彼女は改めて心の底から笑った。

 

「ところで・・・シモンさん・・・私たち・・・その・・・重くありませんか?」

「ああ、重いよ。すごく重い」

 

シャークティは顔を真っ赤にさせて、身を捩じらせる。しかし、シモンはより一層抱きしめた手に力を入れる。

 

「ちょっ、・・・降りますよ?」

「いいんだ。それだけ重たいんだ、俺の大切なものは。・・・だからもう少しだけ感じさせてくれ・・・確かめさせてくれ・・・もう二度と忘れないために」

 

そう言って、シモンは自分の大切なものの重さを感じながら、ゆっくりと甲板へと降りていく。

周りは相変わらずの大乱戦。

今この場に四人が降り立っても、敵はあまり気にしている様子は無い。

 

「それにしても・・・随分とやばくなってきたな・・・・・」

「うん、・・・みんな私とココネのために来てくれたんだよね・・・・」

「・・・ミンナ・・・友達・・・」

「ええ。今度は私たちが助ける番ですね」

 

仲間たちが心配だ。

だからシモンは周りを見渡して、三人に告げる。

 

「よしっ・・・三人は、皆を助に行ってくれ。アイツは・・・俺がやる!」

 

周りを見渡した後、シモンは艦橋に居るチコ☆タンを見上げる。

 

「兄貴、大丈夫なの!?」

「アイツ強い!」

「ええ、・・・もし私の予想が正しければ・・・あの魔人の正体は・・・・」

 

シモンがチコ☆タンを一人で倒そうと言うと、三人が焦ってシモンを止めようとする。

だが、止めようとする三人を手で制して、シモンは笑った。

 

 

「おいおい・・・お前たち。忘れたのか?」

 

 

そうだ・・・たとえ相手が魔人でも・・・・

 

 

「俺を誰だと思っている」

 

 

もう、心配など要らないのだ。

僅か数ヶ月の別れ、しかし今の自信に満ちたシモンの表情を、三人は本当に久しぶりに見た気がした。

 




読者の皆様、準備はいいな? 何の? アレのだよ!

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