魔法はお前の魂だ(魔法先生ネギま✖天元突破グレンラガン)   作:アニッキーブラッザー

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第192話 女風呂!

男たちが諦めた聖域・・・即ちすぐ隣の女子風呂では・・・

 

 

「「「「「あっ・・・・・・」」」」」

 

 

複数の少女たちが、視界に入った女に思わず声を上げてしまった。

そう、ネギがここに居るのならば彼女たちも居る。

そしてネギが驚いたのだから、当然彼女たちにとっても同じだった。

 

 

「う・・・うそ・・・・シャ・・・シャークティ・・・先生?」

 

「な、・・・・何故ここに?」

 

 

その言葉にシャークティが振り向くと、木乃香と刹那が驚きの表情を浮かべながら固まっていた。

そしてその後ろには同じ気持ちを持ったアスナやのどか、楓たちが揃っていた。

そんな彼女たちの驚く顔と無事な姿に満足したシャークティはニッコリと笑った。

 

「あら・・・、どうやらそちらも無事だったようですね!」

 

するとシャークティの背後からハルカ、サラ、ハカセ、そして亜子、アキラ、夏美の三人も顔を出し、誰も欠けていない状況に素直な賛辞を送った。

 

「そーみたいだな。強敵に遭遇したと聞いたが、やるじゃないか」

「へへ、良かったな~。まあ、こっちも影でがんばってたんだけどな~」

「いや~~、さすがですね~!」

 

しかし木乃香たちは素直に流すことは出来なかった。何故ならそこには一番意外な人物が居たからである。

 

「ちょっ、シャークティ先生だけじゃなくてハカセまで!? 何で!? 何繋がり!? つうか、ウチのクラスだけでこれで何人目!?」

「う~む・・・一番魔法と無縁そうな人物が現れたでござるな・・・」

 

素直に思ったことを口にするハルナと楓。

すると茶々丸がハカセをジーッと見つめながら、何かを考え出した。

 

「シャークティ先生がここに・・・そしてハカセまで居るということは・・・・・・・・・ハカセ・・・・まさか・・・・」

 

茶々丸が咄嗟に導き出した結論。するとハカセは答えを聞く前にニコッと笑って頷いた。

 

「ふふん♪ ごめんなさいね~、茶々丸。私は今では茶々丸のライバルの一味にお世話になっているのですよ~」

 

その発言には誰もが驚かずには居られなかった。

茶々丸のライバルの一味・・・・それだけでその意味が簡単に分かってしまった。

この世界では無名でありながらも、その存在と影響は彼女たちにとっては紅き翼並みのチーム。

 

 

「「「「「ハカセちゃんがグレン団に!?」」」」」

 

 

誰もが予想も出来なかった展開に、ただただ口を開けて固まることしか彼女たちには出来なかったのだった。

 

「ふふ、やはり驚いていますね」

「ですね~、これを見れただけでも入った甲斐がありましたよ」

「そんなに有名なのかい? シモンとあんたらのチームは?」

「私は聞いたことないけどなー」

「えっと・・・私たちの学園では・・・」

「私たちも良くは知りませんけど・・・」

 

アスナ達の反応を見て満足そうなハカセだった。

そしていつまでも固まっているアスナ達に苦笑しながら、シャークティは口を開く。

 

「アスナさんたちも無事ということは、ネギ先生も無事ですか?」

 

その問い掛けにようやく氷解したアスナ達は慌てて頷いた。

 

「はい! けっこー、大変だったんですけどね~、ね~? 刹那さん?」

「ほんまやな~。せっちゃんなんて街中でハダカにされてもうたからな~」

「お、お嬢様!? そ、それは言わないで下さい!」

「ふふふ~、シモンさんが居なくて良かったな~」

「うっ・・・そ・・・それはもう・・・・・・思わず油断してしまい・・・・途中までは私もカッコ良かったのですが・・・・」

「そ、そうですか・・・脱げましたか・・・・。何があったかは知りませんけど、大変でしたね」

「皆さん相変わらず脱げますね~」

「で、でも何てことなかったわよ!! もうね、私たちを誰だと思ってやがるって感じだったわよ!」

 

久しぶりに会った学園の生徒たちは相変わらずの逞しさだった。その頼もしさは自分たちグレン団にも通ずるところがあり、シャークティもうれしそうに一緒になって笑った。

 

「やれやれ、相変わらず勇ましいな・・・・しかし・・・」

 

ハルカがアスナ達を見渡して思わず呟いた。

 

 

「しっかし・・・噂には聞いていたが、ナギ? ネギ? どっちにしろあんた達の王子様は随分と女を囲っているんだな~」

 

 

アスナを始め、木乃香、刹那、のどか、千雨、ハルナ、楓、和美、古、茶々丸、行方不明の夕映やアーニャを除いても、女だらけと言われれば否定できない。

 

 

「ホンとだな~、そこらへんがシモンとはエライ違いだったな。シャークティはともかく、全員むさ苦しいにもほどがあったからな~」

 

 

サラも華やかなメンバーと、グレン団のメンバーを見比べて、その違いに思わず笑ってしまった。

するとアスナが、少し顔を赤らめて否定した。

 

「べ、別に私たちは、はべらされているわけじゃないわ! 私たちは、その・・・自分で決めて来ているんだから」

 

そこはあくまで譲れないポイントなのか、アスナはネギが理由ではなく自分で考えて決めたことだと主張する。すると木乃香やのどかも同じ気持ちだと、同時に頷いた。

 

「な~」

「へう・・・わ、私もです」

 

どの程度の気持ちかは現時点では分からないが、ハルカもそれならと苦笑しながら頷いた。

 

「まあ、自分で後悔無いなら何よりだな」

 

そして湯に浸かりながら天井を眺めてゆっくりと息を吐いた。

目の前の自分の気持ちに忠実に動く少女たちの若さに、自分が忘れたものを思い出したような気がしたのだった。

 

「まあ・・・気持ちは分からんでもないがな。しかし若いね~。私はあんたたちみたいに素直にはなれなかったよ・・・」

 

ハルカが呟くと、意外そうな顔をして少女たちは身を乗り出した。

 

「何を言っているんですか? ハルカさんと瀬田さんは素敵な夫婦ではないですか」

「せっちゃんの言う通りや! むしろウチらは、夢に生きる男の人を振り向かせる方法を伝授して欲しいぐらいや」

「あっ・・・・へう・・・・その・・・出来れば・・・私も・・・ネネ、ネギせんせ~を・・・・あう・・・・」

「で、では・・・後学のために私も・・・シモンさんは知ったことではありませんが、ネギ先生を・・・いえいえ・・・目標を追いかけ続ける人を振り向かせる必殺は覚えて損はないでしょう・・・」

「茶々丸・・・性格変わったでござるな・・・」

「う~む・・・恋・・・アルか・・・・」

「むむ!? いたるところからラブ臭が!」

 

自分たちの身近に今まで居なかったのか、夢に生きる瀬田に絶大な信頼を受けて、互いに支えあうハルカは、恋する女たちにとってはヨーコ同様に目標とする女性になっていた。

そんな彼女たちは、これはチャンスだと思い、身を乗り出してハルカに詰め寄るが、その前に瀬田とハルカを長年見てきたサラが少し考えながら口を開く。

 

「う~~~ん・・・・でもハルカの場合は当てになんねーんじゃね? だってハルカの場合はパパの方がベタ惚れだったからさ~」

 

それは正に彼女たちにとっては真逆の状況であった。

未だに自分たちからの片思いである彼女たちには、確かに状況が違った。

だが、ここでサラの言葉に、素朴な疑問を感じたものが居た。

 

「あの・・・・・・そういえば、前々から気になっていたんですけど・・・・何故サラさんはハルカさんを呼び捨てに?」

 

刹那が思わず尋ねるとアスナ達も思い出したかのように頷いた。

 

「そーいえば・・・・ってゆーか・・・瀬田さんもハルカさんも日本人だし・・・アレ? ・・・それじゃあ・・・・サラちゃんって・・・」

 

するとサラはケロッとしながら軽く肯定した。

 

「ん? そーだよ、つーか気づかなかったのか? 私はハルカと血は繋がってないよ? ま~、名前で呼ぶのになれちまったからな~。まあ、ハルカも私のママだけど、本当のママに悪いし、今更だからな~」

「まっ、私は気にしてなかったが・・・そうか・・・言ってなかったな」

「「「「「えっ?」」」」」

「サラは血の繋がった娘じゃない。サラは私の親友の娘だ」

「「「「「「ええええええええええええええッッ!?」」」」」」

 

驚いた理由は、たしかにサラの複雑な家庭事情を知ったからというのもあるが、あまりにもあっけらかんと教える二人の態度にむしろ彼女たちは驚いてしまった。

 


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