今日の我流親切高校 verメガ盛り! 作:Arupejio2
〜〜〜学生寮にて〜〜〜
アルA「……これでよしっと。」
みなさんおはこんにちばんは。アルペジオAです。今俺が何をしているかと言いますと、荷造りでござる。明日にはここをすぐに出ていけるようにしなければならないんでね(汗
アルA「……明日か…。」
アルB「おーい、Aー。」
アルA「B、どした?」
アルB「いや、もう準備出来たか?」
アルA「んー、もう少し。」
アルB「そっか。しっかし明日で最後か〜。実感ねぇなぁ……。」
アルA「……そうだ、Bは紫杏に会いに行かないのか?」
アルB「そうだなぁ……会えなくなるわけじゃないがしばらくお別れだからな……行ってくる。」
アルA「おう、いってら。」
今思えば、俺の高校生活はいい意味で散々だったなぁ。色んな世界線の俺にあって、時には世界を救って、時にはみんなで笑いあって、すげぇ充実した3年間だったよ。……けど、それもいつまでも続くわけじゃない。いつか終わりが来る、そんなことはわかってたのに……。
3月6日、明日俺らは親切高校を卒業する。
〜〜〜そして〜〜〜
アルB「おーい、紫杏ー。」
紫杏「B……片付けは終わったのか?」
アルB「おう、紫杏は?」
紫杏「私はとっくに終わってる。」
アルB「そっか。」
紫杏「………。」
アルB「………。」
いつもだったら、この後たわいもない話が展開されるはずだった。けど、今日に限っては何を話せばいいのかわからない。明日で俺は紫杏としばらく離れ離れになる。寂しくてしょうがない。だからこそ今本当はもっとこいつと話しておくべきなのに、それでも思いつかない。
アルB「………あのs」
紫杏「B。」
アルB「……何?」
紫杏「その……明日で私達は……。」
アルB「………。」
紫杏「……それで……Bは、離れ離れになっても……その………。」
アルB「……なんだよ、もしかして遠距離恋愛になった途端に俺が他の女に乗り換えるとでも思ってるのか?(笑」
紫杏「う、うるさい!だ、誰だって遠距離恋愛になったら心配になるのは当たり前でしょ!」
アルB「ハハハ、いつもの口調に戻ったなw」
紫杏「っ!馬鹿!」
アルB「……心配すんなって。一度惚れた女を易々と裏切るぐらい俺は落ちぶれてねーよ。」
紫杏「………ありがと。」
アルB「つーか、それなら俺の方が心配だよ。」
紫杏「え?」
アルB「(ナデナデ)」
紫杏「ちょっ!?……何?///」
アルB「俺がいなかったら紫杏のことだからなんか問題起こすだろうから心配だよ〜(笑」
紫杏「ば、馬鹿にするな!私が今までに問題を起こしたことがあるか!」
アルB「立入禁止区域に入って補導されたのはどこの誰でしょうか?」
紫杏「私の旺盛な知識欲に従ったまでだぞ!」
アルB「どこのデ◯デ大王だよ!」
『和紙の旺盛な知識欲は踏みにじられたZOY!』
紫杏「……けど。」
アルB「…?」
紫杏「……だけど……Bと離れるのは辛い。私のことをちゃんと理解してくれる人は…Bしかいないから……。」(ギュッ)
アルB「………。」
紫杏「ずっと側にいてほしい……我儘なのはわかってる……けど……。」
アルB「………。」
一年前までのこいつはこんな奴じゃなかった。誰にも自分の本性を見せず、決して弱音は吐かず、みんなの望むリーダーを演じる、それが一年前までの『神条紫杏』だった。そんな紫杏が、今や俺に泣きついて、事もあろうに我儘まで言ってくる。それほど俺の存在はこいつにとって大きなものだったのだろうか。
アルB「……紫杏。」
紫杏「…?」
アルB「お前……俺のこと好きか…?」
紫杏「……当たり前でしょ…。」
アルB「そっか。じゃあさ、俺のこと信じて待っててくれよ。」
紫杏「え?」
アルB「俺は絶対に紫杏をすぐに迎えに行く。どんなに離れてても絶対に。彼女に寂しい思いをいつまでもさせるなんて彼氏失格だからな。」
紫杏「B……。」
アルB「……俺だって、出来れば紫杏と離れたくないよ。けど、そのために紫杏の夢を潰したくないんだ。」
紫杏「……。」
アルB「だからさ……。」
紫杏「…?」
(チュッ)
紫杏「……!」
アルB「今はこれで我慢してくれよ(ニコッ)」
紫杏「……約束だから……絶対迎えに来て……。」
アルB「……ああ、約束するよ。」
もう時期俺達は離れ離れになる。すぐに迎えにいくとは言ったが、それでもしばらく会えないのには変わりはない。だから……今この瞬間は、この二人だけの時間は、絶対に誰にも邪魔させない。