自慢の兄ずら!   作:しましょー

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アニメ6話を基にして作ったのですが、なんか脱線しました。
あの子が絡むと文字数増えるし脱線するし…。

まったく。かわいいなぁ!


実は作者は妹系の作品が苦手だったりします。

Aqoursが6人となってからも、彼女たちは以前と変わらず毎日一生懸命活動していた。

俺も俺で、自分の用事が無いときはちょくちょく顔を出すようにしている。

べ、別に毎日暇って思われたくないから、週に2,3回しか顔を出さないわけじゃないんだからねっ。

 

今日は学校の委員会の仕事があったから、浦の星に行くことができなかった。

そんな時でも、夕飯やその後などで、まるが今日あったことなどを話してくれる。

 

「でね、今日は練習の他にも"どうやったらもっと内浦を知ってもらえるか"についての話し合いをしたんだ。」

 

飯食って風呂入った後の俺の部屋。宿題でわからないところを聞いてきたついでに、まるは今日のAqoursの様子を教えてくれた。

ちなみにだが、風呂上がりである。もう一度言う。風呂上がりである。

 

もう一つちなみにだが、まるはAqoursで一番背が小さい割に一番大き良い、もとい大きい。

知恵袋で「風呂上がりの妹の色気がヤバいんですがどうしたら良いですか」っていう質問に共感できてしまうくらい、風呂上がりのまるは客観的に見て魅力的だと思う。

でもよかったな!お兄ちゃんは妹のおっ○いには欲情しないんだよ。大人だからな!

 

「なんか凄い変なことを考えてない?」

 

「いやいや、ちゃんと聞いてるよ?それでどんな意見が出たんだ?」

 

ジト目のまるに平然と嘘をついて、話をすすめる。

疑わしそうな表情で話してくれた情報によると、AqoursでPVを撮影することになったとのこと。

そうすれば、Aqoursと一緒に内浦も知ってもらえて一石二鳥なんだと。

 

「徳兄ぃ、明日は来れる?」

 

「あぁ。急な用事とか無い限りは今のところは大丈夫だ。何でだ?」

 

「そのPVの撮影を頼もうと思って。カメラは曜ちゃんが準備してくれるって言ってたから、カメラマンをするだけで良いんだけど。」

 

ふむ。それくらいなら良いか。というか、明日みんながPV撮影をするんなら俺がやれることってそれくらいしかないからなぁ。

 

「じゃあ、よろしく!また明日ね。おやすみ。」ぷるん。

 

…まるが元気に立ち上がったときに…ぷるん…。お、お兄ちゃんは妹の(以下略)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして翌日。浦の星女学院の屋上には頭を抱える俺の姿があった。

 

「廃校のことを先に言えよバカ妹…。」

 

昨日まるに頼まれてPVの撮影に来た俺は、千歌ちゃんからなんで撮影をすることになったかの説明を改めて受けていた。

そこで出たのは浦の星が沼津の学校と統廃合するという話。

昨日まるは一言も言ってなかった気がするんだが…?

 

「あ、あはははは。だって放課後に本屋に行けるようになるんだし、悪いことでもないかなぁと思っちゃって。」

 

しかも聞いた話では千歌ちゃんも喜んだとか。μ’sとおんなじだー、みたいな。

…これは一度本格的にμ’sについて調べたが良いかも…。千歌ちゃんに限れば微妙に悪影響を与えている気がする…。

 

「…はぁ。まぁ良いけど。俺の通っている学校じゃないんだし。お前らは廃校阻止のために動くってことで良いんだな?」

 

廃校と聞いて一瞬思い出したのは、今この学校で理事長をしている元同級生。あとで話を聞いとこう。

 

「はい!今日はカメラマンよろしくお願いします!」

 

そう言って渡されたビデオカメラ。なんか高級そうだけど…。大事に扱おう。

さて、暑いけど頑張りますか!

 

「よし、じゃあまずはどこに行く?」

 

「えぇ?どこって………と、とりあえず海!」

 

千歌ちゃん…。考えてなかったな…?そこまで俺が考えないといけないのか…。

 

 

 

 

 

とりあえず海ではなく学校を紹介することにした。

 

「君たちはスクールアイドルなんだから、通っている学校を紹介しなくちゃ駄目だろう。そうだなぁ、トップバッターはルビィちゃんにしようか。どこか良いところあるかい?」

 

「ぴぎぃ!?」

 

カメラを向けただけでどこかへ隠れてしまった。最近馴れてもらったと思ってたのに…。へ、へこむ。

 

「あ、いえ、と、徳丸さんのことは大丈夫なんですけど…。カメラは恥ずかしくて…。」

 

「う~ん…。でも、これからアイドルやっていくわけでしょう?だったら今すぐにとは言わないけれど、カメラにも馴れていかなきゃね。」

 

「うぅ…。じゃ、じゃあ、後ろ向いてるんで!そ、それで許してくれませんか…?」

 

後ろ向いてるってそれじゃだm…。良いよ!そんな目で見られたらお兄ちゃん何でも許しちゃう!

 

その後、ルビィちゃんの撮影はいつも練習してる場所ってことで屋上で行われた。

もし、他の生徒の目につくような場所を選んだ場合、顔を真っ赤にして震えている女生徒を背後から撮影する男子生徒という光景が様々な人の目に映ったことだろう。あのシスコン姉に見られていた場合、俺が制裁を受ける気がする。

ってかホントに後ろ向きで撮っちゃったよ。大丈夫かな。

 

 

 

「さて、次はどうする?おすすめの場所がある人から撮っていこうか。」

 

とは言うものの、一年生組は入学してまだ日も浅いため思いつかないし、梨子ちゃんも転校生だったし。

頼りになるのは二人しかいないんだけど。

 

「おすすめ?曜ちゃん、どっかあるかな?」

 

「そうだなぁ…。やっぱり海じゃない?」

 

…もう学内には無いそうです。「はぁ。もう良いよ。海行こっか。」

 

「「わーい!!」」

 

まるが図書館が…。と言っていたので、図書館の紹介をまるにやらせ、それを撮ってから学校を出た。

あとは原作通りなのでダイジェストでお送りします。

 

@海岸

「富士山は結局静岡なの?東京では山梨って言う人もいたんだけど。」

梨子ちゃんのこの発言に残りの6人で全力で反論したり。

(どうでもいいけどカルデラが潰れてなければ阿蘇山が日本一だったという説がある。熊本は良いところだぞ)

 

@峠越え

「この峠を"自転車で来れる距離"とは言わないよねぇ…ぜぇ…ぜぇ…。」

 

「曜ちゃん意外とスタミナは無いのな。飛び込みだからそりゃそうか。」

 

(((このスペックの化物め)))

 

@天界

「ふふふ。今から儀式を始めるわ。リトルデーモンを生け贄に堕天使イザークを召還!」

 

「おいやめろ俺を犠牲にするな。というか、俺はまだリトルデーモンになってないぞ。」

 

(ま、まだ!?まだって言った!いつかはなってくれるのかしら。やったわ!)

 

「?よっちゃんなに喜んでんだ?」「ななななんでもないわ!」

 

じとー。

 

「?まるは何でにらんでんだ?」「なんでもないずら。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

@理事長室

 

「これじゃ我が校を紹介するものとしては認められないわ。」

 

さてさて。そんなこんなでPVを完成させた俺たちはこれをネットにアップロードして良いかどうか、理事長に聞きに来ていた。が。

 

「どうしてですか!あんなに頑張ったのに!」

 

「努力と結果は比例しないのよ。大体なんで徳丸がいるのにこんな出来なのよ。」

 

こんな出来呼ばわりされた千歌ちゃん達は納得いかないようだったが、そりゃあれじゃ駄目だろう。沼津の都会を内浦と言って紹介するのは普通にアウトだ。

 

「わりぃわりぃ。ちょっと楽しくなっちゃった。」

 

「まったく…。」

 

溜息をつきながら頭を押さえるマリー。意外とちゃんと理事長職しているようだった。

 

「まぁまぁ。またちゃんと考えて、次はまともなの作ってくるからさ。今日のところはこれくらいで。」

 

「…そうね。期待してるわ。」

 

マリーに挨拶して出て行くみんな。俺だけを残して。最後の梨子ちゃんが出て行ったのを確認して、と。

 

「トック-?どうしたの?」

 

急に明るくなって話しかけてくるマリー。どうやら理事長モードはいったんお休みらしい。

 

「ん。ちょっと聞きたいことがあってな。もう少し時間大丈夫か?」

 

「ちょっと待ってね…オッケーよ!しばらくはここでの事務仕事だから、話すだけならノープロブレム!」

 

「忙しいのにわりぃな。すぐ本題に入るぞ。……浦の星女学院の統廃合はお前も賛成してるのか?俺が気になってんのはこれだけだ。」

 

「…。」

 

とたんに真面目な顔になるマリー。いろいろ言いたいことを考えているようなのでしばらく黙っておく。

 

「…そうね。私が理事長になった途端のこの話だもんね。もしかしたら私のせいで、なんて考える子も出てくるかもしれないわ。」

 

 

 

 

 

 

 

「でも、さっきのトック-の質問に対する答えはNOよ。私はこの学校がなくなるなんて絶対に嫌。トック-も知ってるでしょ?私がこの学園の一年生だった時に何をしてたか。あんなのこの学校が好きじゃないとやっていないわ。」

 

もちろん知っている。だから聞いたんだ。

マリーとは高校に入った後もちょくちょく連絡をとっていた。その時に、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ことも聞いていた。一応二人とも会ったこともあるし、踊りを見せてもらったこともある。これはまる達には内緒にしてるがな。

その後しばらくしたら、マリーが家の都合で内浦を出て行くって急に言われて。見送りもあたふたしてる間に終わっちゃって。

 

3人になにがあったかは知らない。マリーが出て行ったことと、それが関係しているのかも知らない。でも。

 

「あぁ。お前はあの時の笑顔が一番輝いていたよ。中学では見たことない楽しそうな笑顔だった。嫉妬したぜまったく。」

 

「えぇ。とっても楽しかったわ。でもトック-との時間も同じくらい私にとっては大切なものよ?」

 

「ありがとうよ。じゃあマリーは学校にはなくなって欲しくないんだよな?」

 

「もちろん。そのためにできることはなんでもやるわ。」

 

よし。その確認ができたなら。

 

「なくさせねぇよ。」「え?」「この学校の廃校を阻止してやるっていうことだ。」

 

 

 

 

 

 

 

「今まで、俺は妹に頼まれたからAqoursの練習に来てた。踊りを覚えて欲しい。それを自分に教えて欲しいっていう頼みでな。なし崩し的にAqoursの雑用みたいなポジションについちゃったが、まぁそこまで深く関わっていくつもりはなかった。」

 

「だけどな。妹と同じくらい大切な、マリーの手伝いになるんだったら、全力でAqoursをサポートしてやる。他にも手伝えることはなんだってやるよ。」

 

「だからもう一言だけ言ってくれねぇか?俺に頑張るための理由をくれ。」

 

我ながらかっこつけすぎだと思う。でもさっきの理事長モードのとき、マリーは少し表情が暗かった。たぶんたまっている事務仕事も廃校関係のものが多いのだろう。

マリーには笑顔でいてもらいたい。なんでだろう。いきなりそんな思いがよぎったんだ。…これもかっこつけすぎだな。

 

「…なんで?トック-には関係の無い話よ?」

震える声で尋ねてきたマリー。俺か?顔を曇らせている原因は俺なのか?笑顔でいてもらいたいとか言ってた俺なのか?

 

「おいおい。関係ないとか言うなよ-。泣いちゃうぞー。…真面目な話、Aqoursのメンバーもこの学校にはなくなって欲しくないと思ってるらしいし。あと、マリーを助けたいのは恩返しかな?」

 

「恩返し?」

 

「恥ずかしいから詳しくは言わないけれど、案外俺はマリーに助けられてたんだよ。救ってもらってた。だからな。」

 

きょとんとしてる。まぁ実際そう考えてるのは俺の気持ちの問題だから、覚えがないんだろうけど。

詳しくは過去話をそのうち挟むからその時にな~。

 

マリーはしばらくうつむいていた。マリーにはマリーなりのビジョンがあるのだろうし、俺やAqoursのみんながやることは出しゃばりかも知れない。でも分かって欲しいんだよなぁ。

 

顔を上げたとき彼女の表情は。

 

「トック-。助けてちょうだい!この学校を残す手伝いをして欲しいの!」

 

目に涙を浮かべながらも花のような笑顔が咲いていて。

 

「任せられた。」

 

全力でやってやろう。こっからのおれの原動力だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、マリー。お前Aqours入れ。」






アニメ6話の私なりの解釈が含まれていますが、だいたい合ってるんじゃないかと思ってます。
なんか3年生組の絆を考えていたら楽しくなってしまいまして。といっても果南ちゃんもダイヤ様も未だ本編未登場というね。
近いうちに果南ちゃんは出せるかと。ダイヤ様は…どうでしょう。ちょっと遅くなりそうです。

次は、本編中でも言ってたようにマリーの過去話にするか、アニメ6話後半の細かいところを拾っていくかのどちらかになります。たぶん。

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