[1]ノーゲーム・ノーライフの世界にチート転生者がきたようです 作:型破 優位
ありがとうございます!
ある日、世界にある一つの情報が駆け巡った。
神霊種の全権代理者の出現、及び、全世界への宣戦布告されたという。
佑馬side
まず、確実に手に入れておきたいのはアヴァント・ヘイムとエルヴン・ガルドだろう。
その前に、
「ジブリール。」
「なんでしょうか?」
「俺とジャンケンして、負けてくれ。」
なんで未だに俺がジブリールの所有権を持っているのか、これは元を辿れば当然ジブリールのものだ。
「よろしいですが・・・内容は?」
「俺が勝ったら『ジブリールにジブリールの全権を戻す』、ジブリールが勝ったら『俺達から全権を取り戻す』っていう内容だ。」
「・・・それは、よろしいのでしょうか・・・?」
「おいおい、俺が最初にお前に望んだのは『対等な権利』だぜ?なんで俺が所有権を持ってんだよ、あの時はジブリールを空達に渡したくなかっただけだよ。」
「確かにそうでございましたね・・・まだ月日は浅いのに、かなり昔のような感じがします。」
「はは、それは同感。じゃあ、俺はグーだすからチョキお願いするわ。」
「了解でございます。では、"盟約に誓って"」
「"盟約に誓って"」
ほんと、八百長ジャンケンって便利。
「よし、じゃあ、行きますか!」
「えーっと、何処にでございますか?」
「アヴァント・ヘイム。」
「・・・!とうとうこの時が来たのでございますね!!」
まぁ、エルヴン・ガルドはまだいいでしょ、フィール達がせっせと空達の思惑通りに働いているだろうし。
「おー、じゃあ転移よろしく。」
「はい!では、参ります!」
--------アヴァント・ヘイム---------
転移したはいいが、下は本当に何もないじゃん・・・。
「着きました。」
ふむ、まぁ、いい景色ではある。
いかにも天空の城って感じだな。
閑話休題
「ジブリール、試したいことあるから、適当な場所に下ろしてくれないか?」
「あ、了解でございます。」
キューブみたいなところに下ろされて、どうやったら飛べるのか考える。
今ある能力
写輪眼、一方通行、転移ぐらいか・・・。
天翼種はあの羽根の精霊で飛んでいる、精霊は感知出来ても、構造が特殊すぎてコピーは出来ない。
一方通行も飛べるかどうか・・・まてよ。
(ん・・・?黒い翼って出せるのか?)
黒い翼なら行けるかもしれないが、出し方がわからないから保留で。
次に写輪眼。
(恐らく万華鏡も出来るだろう、けど、そこから須佐能乎を出せるかわからんし、出せたとしても、飛べるレベルまで操れるかどうか・・・あっ!)
もう一つあるじゃん!
(一方通行と写輪眼を合わせて魔法が使えるなら、万華鏡と一方通行を合わせてみたら・・・!)
今、常時写輪眼にしている。
馴れるためだ。
それを・・・
(万華鏡写輪眼!!)
・・・確証なかったけど、なんか出来たな。
あの爺さんの好意か?
(うむ、その通りじゃよ。)
「うわぉぃ!?」
「!?どうしました!?」
「あ、いや、なんでもない、悪い。」
(おい爺!何人の頭覗いてやがんだ!)
(ひどいのぉ、わしも暇なんじゃよ。)
神が暇でいいのか・・・。
(ただ、輪廻眼はまだ無理じゃよ。)
(あの眼は別にいいや・・・)
こっちの方がカッコいいし。
(そうかの、じゃあ頑張るのじゃよ。)
(おー、ありがとな。)
今思うと、この念話って便利だよな。
さて、一方通行を使ってみるか・・・。
・・・・・・・・。
・・・分かる、これはいけるッ!!
一方通行を使った瞬間、黒い翼が顕現した。
「!?それは一体なんでございますか!?」
ジブリールから驚きの声が上がる。
「これが今の俺の最善の状態かな。」
「すごい力を感じます・・・これならば・・・ッ!?」
その時、真下から
「グオォォォォォォ・・・」
とてつもない咆哮と、
「この力は一体何事にゃ!?」
転移してきた天翼種が現れた。
「おや、アズリール先輩、お久しぶりでございます。」
サイッコーに嫌そうな顔をしながら言うジブリール。
何処まで嫌いやねん。
「ジブちゃんお久しぶりにゃ!!・・・っと抱きつきたいとこなんだけど、君はなんだにゃ?」
「おー、佑馬だ。よろしくなアズリール。」
「人類種・・・かにゃ?いやでも・・・」
「今日は『全翼代理』である君、アズリールにちょっと頼みごとがあるのだ。」
「・・・なにかにゃ?」
そう、これは本当に大事なこと。
絶対に失敗は避けられない。
「あなたの妹さんを俺にください!!!」
「「・・・え?」」
これっきゃないでしょ!
ジブリールに親はいない、なら、『全翼代理』であるアズリールならば!!
「断るにゃ!!」
「そこをなんとか!」
「断るにゃ!!!」
「頼む! 」
これだけは譲れない!!
「あの、佑馬?」
「無理と言ったら無理にゃ!」
「ならゲームで取るまでだぁ!!!」
「あの、ちょっとよろしゅうございますか?」
「「なんだ!(にゃ!)」」
「・・・私の所有権は私にあり、先輩が持っているわけではありません。それに『全翼代理』なだけで、『全権代理者』ではありません。」
「・・・あー、ならいいや。お前に用はない。」
「ま、待つにゃ!」
「待たないね。」
「お願いだから待つにゃ!ジブちゃんを取らないでーー!!」
「だが断る!!」
「・・・佑馬、ギャグはそれくらいにして、そろそろ本題に・・・。」
「いや、結構本気だったんだけど、まぁ本題に入るか。」
正直言って、すごい楽しかったです。はい。
「アズリール、いや、天翼種。お前達には俺と同盟を組んでもらう。」
「・・・それは、なんでかにゃ?」
「エルキアを倒すため。」
空達を倒すには、アヴァント・ヘイムの協力は不可欠。
引くわけにはいかない。
「あんな二足歩行している猿なんか、うち一人で十分にゃー。」
「ここにいる俺も一応人間なんだが?」
人類種とは言わない、種族は違えどそこは同じだ!
たぶん。
「人類種がそんな力あるわけないにゃ。」
「だって、神霊種だし。」
「・・・なるほどにゃ、だからアヴ君が喜んでいるのかにゃ。」
さっきの叫び、アヴァント・ヘイムなのか。
「なら、ゲームをしよう。」
「・・・どんなにゃ?」
「それはそちらが決めていい。」
盟約その5
ゲーム内容は、挑まれたほうが決定権を有する。
「賭けるものは何かにゃ?」
「俺が勝ったら、俺たちと同盟を組む、お前達の生きる意味を与えるっでどうだ。」
「・・・こちらの事情は把握済みってことだにゃ。」
「そっちが勝ったら俺が持ってるジブリールの権利を全部やる。」
「のったにゃ!」
おい、即決かよ。
「ゲーム内容はこちらから教えるにゃ!だからそこらへんで少しだけブラブラしてるにゃ!」
そう言い残して、消えていった。
・・・あれでもアヴァント・ヘイムの力を模倣しているんだよな。
てか、結局この力のこと聞かなかったな。
「・・・佑馬が持ってる私の権利って・・・何もないじゃないですか。」
「え、でも問題はないよ。」
そう、問題はない。
盟約その3
ゲームには、相互が対等と判断したものを賭けて行われる。
盟約その4
"3"に反しない限り、ゲーム内容、賭けるものは一切を問わない。
つまり、相互同意があれば、無いものを賭けてもいいわけだ。
「ノーリスクハイリターンってわけですか。」
「まぁ、気にするな。それよりこの力ちょっと試してみるわ。」
そうして、口元を吊り上げて笑う。
本当に楽しみだ。
ジブリールって、喋り方があのシスコン土門みたいですよね。
まぁそこはいいや。
アズリールちょろすぎたのかな・・・いや、これでいいはず。
ジブリールが私の所有権は私にあるって言ったことなんてすっかり忘れているはず。