転生したけど出会いを求めるよりダンジョン攻略の方が楽しい(白目) 作：ジャック・ザ・リッパー
僕、鈴谷燐は死んだ。呆気ない死であった。
死因は病死、昔から体が弱くよく床に伏せていた。趣味はライトノベルの読書。そんな取り柄のない僕が、まさかダンまちのベル君に転生することになるとは思わなかった。
『こっちは娯楽が少ないからね。で、転生する？』
します！もっと楽しいことがしたい！
激しく体を動かしたりするスポーツとか！
『いいね。君、面白いよ！なら、この箱から３枚券を引いてね。その三枚が君の運命を決めるから！』
良し！いいの来てくれ！一枚目、ドロー！
『一枚目は、幸運Aだね。商売とかするときには、かなりいいよ。』
違うんだよなぁ。もっと戦闘に役に立つ能力がほしい。二枚目、ドロー！
『二枚目は、製作スキルS現代だよ。簡単に説明すると、君のいた時代のものや技術が作れたり使えたりするよ。でも、使ったことのあるものや見たことのあるものしか作れないみたいだけどね。銃で無双は無理みたい。』
つ、使えない......。包丁でも作って戦えばいいのか？仕方がない、三枚目にかける！ドロー！
『三枚目は、大当たり！付与魔法だ！これは当たりだよ！使い方は武器に炎を纏ったりすることが出来るだけじゃない！魂レベルまで付与できるレア物だよ！』
おお！なら、ゲームみたいに武器に雷とか纏えるのか！かっこいい！
『これで君は、能力を得た。これから大変だろうけど、思う存分やらかして楽しませてくれ！』
ありがとう神様！さようなら！
こうして僕は転生した。
Ａ月ＡＡ日
僕の名前は、ベル・クラネル。
冒険者を目指して努力しているよ！
5歳の頃、自由に行動していい年齢になり、其処らじゅうを走り回った。体を動かすのは、こんなに楽しいことなんだと実感した。
今僕は、製作スキルを試していた。試しに作ってみたのは、野球のバットだ。作り方がわからなく、土を固めて作ったのだが、金属製になっていた。うん、これはチート能力だ。次にドライヤーを作ったが動かなかった。電気がないことに気がついて現代のありがたさが身に染みた。
B月C日
じいちゃんから面白い話を聞いた。近くの森に聖剣が大きな岩に刺さっているらしい。何でも、サイトウと名乗るおかしな名前の男が死ぬ前に突き刺したそうだ。
そいつ絶対僕と同じ転生者だな。その聖剣は、自分以外もしくは選ばれし者しか絶対に抜けないように岩と剣に魔法をかけたみたいだが、突き刺したまま寿命を迎えてしまったらしい。何故刺したのかを聞いたら、そのサイトウは背が低く、聖剣が長すぎて持てなかったようだ。哀れだ。
面白そうなのでその聖剣を見に行ってみた。
やはり、5歳の体では回りがあまりにも広くかなり遠く思える。見つけたときには夕方になっていた。僕は聖剣が刺さった岩の上に乗り聖剣を握り引っ張る、抜けない。押し込む、微動だにしない。刺さったまま切ろうとする、動かない。
あまりにも動かないのでイライラして、手回しドリルを作って岩に穴を開けてその中に自家製ダイナマイトを摘める。ここからは、科学と魔法の力のかかった岩の大決戦だ！そのまま岩を爆破した。今思えばこの時、僕はむきにならずに帰れば良かったと思う。
爆破は成功し、岩は粉々に砕けた。僕は近づいて、粉々になった岩から聖剣を握る。握った感触から勝った！と思った。これで僕は選ばれし者(無理矢理)になったと思い聖剣を抜いてみると、その聖剣は、短かった。分かりやすく言うと、爆発の影響で岩の圧力やかなりの時間がたっていたことによる老朽化のせいで折れていた。
ベル・クラネルは、聖ナイフを手に入れた！
ヤバイ、どうしよう。一応折れたことを隠すために、刃の方も回収した。刃だけで二メートルあるので重かった。
G月G日
製作スキルで折れた聖剣を直せないかと思ったが、無理だった。聖剣なんて見たことないし、ボンドなどで加工しようとしたが折れた跡がくっきり残ってしまう。
なので発想を逆転してみた。折れた部分で武器を作ればいいんだ！展示会等で刀を見たことがあるので作れるかもしれないと思い作ってみた。見事に作れてしまった、聖なる刀を。鉄は鍛え直し更に強度を増し刃こぼれしないので、便利である。まだ聖剣のパーツは残っているが、後で考えよう。
ベル・クラネルは、聖なる刀を手に入れた！
T月V日
やってしまった。
能力の限界を試すためにいろいろ作ったのはいいが、ゴミの山ができてしまった。製作スキルは思ったより燃費はいいようで、限界まで頑張るとこうなっていた。ここまで作るつもりはなかった。昔、模造品の画像を見ていたので、武器を作れると思って作ったが、やはり模造品の画像、全て武器のレプリカになってしまった。だがそこで、僕は折れた聖剣を思い出してしまった。
作ってしまった、模造品のエクスカリバー(パチモン)を。流石にこんな黄金の剣を持ち歩くことはできないので倉庫にしまった。すまない、エクスカリバー。
VW月XYZ日
付与スキルを試してみた。
包丁に火属性を追加すると、肉が焼きながら切れる。そして僕も鼻血を滴ながら倒れた。やはり恩恵なしで魔法の行使はきつい、十秒も持たない。
魔法の方は、ちょっとずつ頑張っていこう。
ABC月XYZ日
もう我慢できない！何でトイレが和式しかないんだ！
あの体制で便秘になったら辛いんだぞ！仕方がないので洋式のトイレを家の外に作った。いきなり家の中を工事するのは普通に諦めた。作っている途中で便意に襲われたらいたたまれない。それにじいちゃんに言わずに作るなんて出来ない。
次の日から、村中の人達に洋式トイレを作ってくれと頼まれた。仕方がないので作ると、お礼に沢山のお金をもらえた。いやぁ、現代技術さまさまだな。
B月H日
僕ももうすぐ十歳になる。
これからのことも考えていかないと。やっぱり、能力だけじゃなくて体の方も鍛えないといけないな。恩恵は０から始まるけど、土台がしっかりしていれば強くなれる筈だ！よし、頑張るぞ！
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こんな感じで始まっちゃったけど、よろしくお願いします。