やはり俺のReLIFEは間違っている。 作:世間で言うジョージさん
ReLIFE面白いです!
もしも需要があれば、連載続けようかな?
てなわけでどーぞ。
俺の名は、比企谷八幡。
現在は27歳、そして無職だ。
いや……フリーターだ。ちゃんと就活もやっている。決してヒキコモリジャナイヨ?
ちなみに彼女もいなければ、友達もいない。俗に言うボッチである。
今は自宅のマンションで猛省しているところだ。なんでこんな事になってしまったんだろうなぁ……。若い頃に思い描いていた将来予想図とは全く違う人生になってしまった。
高校卒業して、大学を卒業して、25歳くらいで専業主夫になってるだろうと思ってたのにな。
今日はとある会社の最終面接の結果、不採用通知を貰ったところだ。原因はやはり履歴書に書いてある『三ヶ月で退社』だろう。あの時は嘘八百の理由をでっちあげたけど、やっぱり退社理由を聞かれるよな。あぁ、こんな履歴消したい……。悲嘆に暮れていると不意にスマホに着信が入る。普段は鳴らないから、急に鳴ると驚いてしまう。
「うおっ!なんだ、お袋かよ。はい、もしも……」
『八幡!!あんた面接の最終結果どうなったの!今日出るって言ってたでしょ!』
あーヤバい。すっかり忘れてたわ。そういえば言ってた気がするわ。とりあえず落ちた結果だけを伝えると、お袋は地元に帰って来て親父の仕事を手伝えという。何の仕事をやってるのかは知らんが、地元に帰るメリットといえば妹の小町がいるぐらいだ。あとは愛する千葉の実家と親父の職場があるぐらいだ。ちなみに今住んでる場所も千葉である。おぉ八幡よ!千葉から離れるなんてとんでもない!
「嫌だよ。絶対帰らない。」
『……まぁいいけどね。アンタの人生だし。ただね、残念なお知らせがあるんだわ。』
「まさか!小町に彼氏が出来たのか!?相手は誰だ!どこのどいつだ!?そいつの名前と住所を教えろ!!」
『八幡~あんたの小町好きはわかったから。そうじゃなくて、もうあんたの仕送りは打ち切るから。27歳にもなったオッサンが親のスネかじってるってどうなの?これはもう決定なのよ。じゃあね八幡、元気でやんなさいよ。』
それは死刑宣告にも近い残念なお知らせだった。どうやらうちのママンは俺に死ねと仰るらしい。ハァ、辛い…。
コンビニのバイトの帰りに、最後の贅沢として立ち飲み屋で一杯ひっかけて帰る。これぐらいの晩餐は許してほしいもんだ。金が無いから2~3杯飲んでお愛想だけど。
帰り道。もうすっかり暗くなった道を歩いていると、見知らぬサラリーマン風の男が声をかけてきた。
「こんばんは。比企谷八幡さん。」
「なッ!何で俺の名前を知っているんだ?あんた誰だ?」
「これはこれは、ご紹介が遅れました。私、ReLIFE研究所に勤めております、葉山隼人と申します。以後、お見知りおきを。」
「り、ReLIFE研究所……?」
突然現れた男、葉山隼人はReLIFE研究所の一員で社畜を営んでいるらしい。何の用件か問い質したところ、俺にモニターとして働かないか?という事らしい。内容を大雑把に説明すると、若返る薬で高校生に戻って一年間高校生活をしてこいという。ヒキコモリやニート、社会からの脱落者をターゲットとした実験らしい。1年間の高校生活を通して、更正するのが目的らしい。
ちなみに三年生からスタート。1年後に無事に実験が終われば、就職先も斡旋してくれるそうだ。勿論、その間の生活費や雑費、家賃等も全て研究所が負担してくれるらしい。
俺の名前を知っていたのは、事前に比企谷八幡という人間を調べていたからだそうだ。何ソレ、怖い。
「葉山さん?でしたっけ。あんたらが俺に何を望んでいるのか解らないが、俺は小中高大とずっとボッチだった。仮にこの話を受けても一年間ボッチで過ごすだけだぞ?何の実験結果も得れないと思うぞ。それでもいいのか?」
決まったぁぁぁ!これぞエリートボッチの技の一つ、自虐だ!これでもう葉山も退き下がるしかないだろう。俺ならこんな使えねぇ奴は雇わないからな。……あれ?自分で言ってて泣きそう。
「えぇ、全く構いませんよ。じゃあ問題も無いということですね。早速ですがこちらが薬となっております。あ、服用後は副作用で眠気がきますので注意して下さいね♪」
「ちょ、おま!ねぇ俺の話を聞いてた?て、ポケットに勝手に入れるな!あっ!」
強引にポケットに薬を入れられてしまった。確かにこれは美味しい話だ。だが、美味しい話には裏があるもんだ。昔話や、御伽話だってそうだろ?綺麗な薔薇には棘があるのさって、クラマさんも言ってたしな。
「使うかどうかは貴方次第ですよ?比企谷さん。それでは決心がつきましたら御連絡下さいね♪」
葉山は嵐のように現れて、嵐のように去っていった。家に帰った俺は、缶ビールを飲みながら先程の出来事を考えていた。目の前にるカプセル状の薬を見ながら。
本当は中身がコ○タックなんじゃねーの?それにツートンカラーのカプセルとかドクターマリオかっつーの!
「若返って高校生活をねぇ~。けど…1年頑張るだけで就職先の斡旋かぁ……。」
そこからは記憶が無い。多分、酔い潰れて寝てしまったのだろう。目覚めたら朝になっているので間違いない。目が覚めてしまったので洗面所へと向かい、顔を洗って眠気を飛ばす。
ここで先に説明しておくと、俺は腐った眼をしている事を除けば、少しはイケメンの部類に入るくらいには整った顔立ちをしているらしい。
(妹の小町評価)
よって、普段は腐った眼がチャームポイントとなる。しかしこの腐った眼は、過去のトラウマからくるものだ。だから本来ありえないんだよ。克服出来ていないのに『眼が腐ってない』なんてことは。
顔を洗って前を見ると、鏡に映る俺の顔は……眼が腐っていなかった。
「な、な、な、なんじゃこりゃあぁぁ!!」
あまりの衝撃に叫んでしまった。寝起きに叫んだので頭が痛い。
おおお落ち着け俺!ほら、よく見たら眼だけじゃなくて顔も若返ってるだろ?ほぅら…………はいぃぃぃ!?
慌ててテーブルの上に置いてあったはずの薬を探す。あ、あった。既に空っぽの袋だけど。
オーケー。落ち着いて状況整理だ。どうやら俺は昨晩、酒の勢いで飲んでしまったみたいだ。状況整理完了。
うあぁぁぁ!やっちまったぁ!とか心の中で叫んでたら、知らない番号から電話が掛かってきた。登録してるのは小町、お袋、クソ親父の三件のみだけど。タイミング的には昨日のアイツだろう。意を決して電話に出てみた。
「はい、もしも……」
『比企谷さん~おはようございます!葉山でございます。先日はどうも!ては、早速ですが契約のお話をしたいと思いますので、開けてもらえますか?』
「おい、ちょっと待て。色々とツッコミどころが多すぎる。大体なんで俺の電話番号知ってんの?」
『そんなの調べたからに決まってるじゃないですか。わが社には簡単な事ですよ。』
「お前の会社何なの!怖すぎるわ!…まぁいい。それで、何で契約の話になる?」
『え?だって薬をお飲みになられましたよね?さっきすごい大きな叫び声が聞こえてきましたよ。』
「うるせ!誰だって朝起きて若返ってたら驚くわ!あ、開けてってことはまさか……」
『はい~。玄関前にいます。そろそろ周りから不審者に見られそうなので中に入れてもらえると助かります。』
玄関のドアを開けると、本当に前にいやがった。葉山はニコニコしなから段ボール箱を二つほど持って入ってきた。中身を聞くと、高校生活を送るうえで必要な書類やら教材、制服や体操服等が入っているそうだ。
テーブルを挟んで向かい合わせに座ると、葉山は契約書を出してきた。
「それではこちらにサインをお願いします。これから先、ReLIFEをエンジョイして下さいね♪」
何がReLIFEをエンジョイだ!けどもう薬を飲んでしまったし、やるしかないか。いいじゃねえか。高校生活、もう一度送ってやるぜ!
ちなみに記憶に関する注意事項として、幾つか説明を受けた。1年後、比企谷八幡に関係する全ての人間の記憶を消す。その時代に比企谷八幡という人間は本来は存在しないからだ。俺の記憶は消さないらしい。ReLIFEモニターとしての意味が無くなるからだ。
ただし、ReLIFEの事を誰かに他言すれば俺の記憶も消される事になるらしい。全くどんだけデカイ組織なんだよ。まさか黒づくめの組織じゃないよね?カクテルのコードネームとかないよね?
とにかく俺は契約書にサインをした。
一年後に職を手に入れる為に。
ReLIFEキャラは俺ガイルキャラに変わってます。
日代さん大好きな方はごめんなさい。
僕も日代さん大好きです。
続きはまた今度とゆーことで。