メダロット2 ~クワガタVersion~   作:鞍馬山のカブトムシ

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7.おどろ山探索記二(少年と少女)

 イッキたちが下山してから一時間経ったあとのこと。

 管理人の男性が山の様子を見に行こうとしたら、女の子が助けを求めて事務所に駆け寄ってくる。

 

「君、どうしたのかね!? 君?」

 

 管理人は少女に声をかけた。少女は涙ぐんで管理人の傍まで寄り、いじらしげに顔を上げた。管理人の男性は目を見張った。ピンクの洋服シャツを着た少女は一言で表せば、美しい。程よく丸みを帯びた顔立ちに、ふんわりと柔らかいオレンジがかったツインテールの金髪、少女漫画のように澄んで潤んだエメラルド色の瞳。そして、全身から漂う儚げな雰囲気が、管理人に少女を守ってあげなければという気持ちを湧き起こさせた。管理人はガラス細工でも持つような手付きで、少女の肩に優しく手をかけた。

 

「もう大丈夫。ここは安全だ」

「本当ですか?」

 

 両手を握り締め、ゆっくりと潤んだ瞳で見上げる動作がまた可愛らしい。

 

「ああ、おじさんは嘘をつかない。ところで、君の名前は?そして、一体何があって助けを叫んだのかい?」

「ナースちゃんが……。ナースちゃんが……連れ去られちゃったんです」

「ナースちゃん?」

 

 管理人がオウム返しに聞くと、少女はメダロットですと答えた。

 

「君はそのとき、謎の声とか変な物を目撃したかい?」

「いえ、変な物は見当たりませんでしたが、変な声なら…。少し、落ち着きを取り戻したましたから、詳しくお話ができそうです」

「そうか。では一旦、中で座って落ち着いてからにしよう」

 

 管理人は事務所の中に少女を招き、椅子を差し出した。事務所内は小型の液晶テレビや小型冷蔵庫、他、里山のパンフレットに本など幾つか細々とした物が置かれていた。

 

「さ、あまり綺麗なところではないが。ひとまず、座りなさい」

「ありがとうございます」

 

 少女は丁寧に謝辞を述べて着席した。その座る動作からして、管理人に少女が深窓生まれの者と悟らせた。

 少女は順を追って、自己紹介とここに駆け付けた経緯を話した。

 

「私の性は純米、名はカリンと申します。御神籤町のお隣のメダロポリスに暮らしています。ここにきたのは、以前から一人で山に登るというのはどんなものか知りたくて、この近隣のおどろ山に来ました。山の中腹地点近くまで下山したとき、がさごそと、茂みから物音が聞こえました。ナースちゃんが茂みの裏に様子を見に行くと、ナースちゃんが悲鳴を上げたんです! 私、急いでナースちゃんの身を確認しようとしたら、突然、この世の物とは思えない声で『置いてけ……。森を汚す機械を置いてかなければ……お前の魂を喰らう……』と言われました。…でも…ナースちゃんは私の友達です。私は勇気を出して茂みの裏を覗くと、そこにはナースちゃんの姿がありませんでした。そしたら、今度は同じ声で不気味な笑い声がしたもので。……私……」

 

 カリンという少女はまた涙ぐんだ。管理人はせかさず、少女が自ら話を再開するのを待った。少女は震える手でハンカチで涙を拭うと、小さく咳払いした。

 

「こほん。すみません。……私、怖くてナースちゃんを置いて逃げてしまったのです」

 

 カリン少女はそこで言葉を切った。色々と詳しく聞きたいが、一つ言えることは、幽霊騒動における新たな被害者が出た。

 

 

 

 今日もまた、イッキ、アリカ、ロクショウ、ブラスの四人はおどろ山に向かった。拾ったメダロットは昨日、帰りにメダロット研究所に立ち寄り、事情を話すと、メダロット博士はあのメダロットの修復を快諾してくれた。

 

「ティンペットまで傷ついておるのう。わしも忙しいからな。そんな不安そうな顔するな。今日の夜にはちゃんと終わらせておくから、日を改めて迎えにきなさい」

 

 明日か。今になってイッキは少々不安になった。両親の前に、あのメダロットが僕を受け入れてくれるかどうかが問題だ。だが、引き下がる気はない。こうなった以上、何としてでも彼、彼女を迎え入れたい。ただの偽善かもしれないけど。

 

「イッキ、どうして落ち込んでいるの?」

 

 アリカが心配そうに僕の顔を覗いていた。自分でも気付かないうちに、顔を下に向けていたようだ。

 

「何でもないよ」

「あのメダロットのことでしょう」

 

 イッキは思わず背筋を伸ばした。それを見て、アリカはやっぱりと言った。

 

「今更、悩んだところでしょうがないでしょう。あんた一人で説得が無理なら、私も拾うのを協力したちゃったし。いざというときは、それなりに手伝ってあげる」

 

 アリカのこういう積極的な面はときとして疎ましくも思うが、こういうときには頼り甲斐がある。ただ、今回のことは自分が撒いた火種。イッキは出来る限りアリカの手を借りないよう心がけた。

 四人はおどろ山まで来て、いざ入山しようとしたら、管理事務所のおじさんに止められた。

 

「駄目駄目。せめて、大人の人も連れてきなさい」

「昨日までは入って良かったのに、どうして!?」

 

 アリカがおじさんに聞いた。

 

「いやな。実は昨日、小学生ぐらいの女の子が被害に遭ったんだ。昼間から幽霊なんて出やしないだろうが、安全の為、急遽、ゴールデンウィークいっぱいまでは高校生以下は保護者同伴じゃなきゃ入れないことになった。というわけで、今度から保護者と一緒に来てくれ」

 

 イッキはアリカが噛み付くと思ったが、意外にもアリカは大人しく引き下がった。おじさん一安心していたが、イッキは絶対にアリカはこの程度のことじゃ諦めないことが分かっていた。イッキはアリカに連れていかれるまま、おどろ山周囲を歩いた。

 アリカが足を止めた。入山口から二キロ離れたところ、見回りの人もいなくて、辺りに人家もなく人気が無い。フェンスはよく見かける緑色のもので、上に沢山の棘が付いた鉄条網も巻かれていない。

 イッキはアリカにおずおずと尋ねた。

 

「アリカ、まさかだけど、ここから入山する気?」

 

 アリカは満面の笑みで答えた。

 

「ええ、そうよ」

「アリカちゃん、それはしていけないことじゃ…」

 

 ブラスはアリカを止めようとしたが、アリカはもうブラスの言葉にすら耳を傾けなかった。

 

「ジャーナリストたる者、この程度のことで根を上げてちゃやってられないわ。仮に見つかっても、まだ子供だから、小一時間お説教されるだけで済むわ」

「僕は根を上げてほしい」

「イッキとロクショウは来なくていいわ。これは、私一人の問題だから」

 

 アリカはそう言って、フェンスを越えた。

 

「しょうがないわね」

 

 ブラスはまるでわがままな妹に手を焼くお姉さんのようだ。ブラスも遅れてアリカの後を追った。

 

「どうする、イッキ? アリカとブラスの二人を追うのか?」

「うん、行こうと思う。アリカには昨日の恩があるし、それにブラスだけだと、幽霊たちに襲われたとき対処できそうにないし」

 

 イッキとロクショウも、仕方なしにフェンスを越えての入山をした。しばらく山を登ると、何とスクリューズと出くわした。スクリューズの三人は血相を変えていた。スクリューズが口を開く前に、アリカがいち早く喋った。

 

「ちょっと! あんたたちが何で山にいるわけ!」

「それはあたいらの台詞だよ」

 

 キクヒメはポケットから櫛を出して乱れた髪を整えた。スクリューズとそのメダロットの様子はおかしかった。イワノイ、カガミヤマは自身の愛機のブルースドッグと鋼太夫を背に抱き、キクヒメの愛機、セリーニャはぼろぼろだった。

 

「一体何があったの。ていうか、あんたら何の目的があってここにきたの」

「だから、それはあたいらの台詞だって言ってるでしょ」

 イワノイが口を挟んだ。

「姉御、無駄話している暇ありやせんぜ。あいつが来るかもしれません」

「あいつ?」

「お前らー!」

 

 そのあいつが高らかに叫んでスクリューズを追いかけてきた。キリリとしたきつく歪められた意志の強そうな二重の瞳と、端正な顔立ちにヒカルとよく似た髪型をしたイッキたちと同い年ぐらいのその少年は、怒りも露わにスクリューズを睨んだ。少年の後ろには、メダロットが控えていた。

 

「あれは……!!」

 

 イッキ、アリカは目を奪われた。名も知らぬ少年のメダロットは、ライオン型メダロットのウォーバニットだった。昨年、改良型ヘッドシザースと同時期に発売された射撃タイプのメダロット。装甲、戦闘能力のバランスが取れており、パーツ一式だけでも現在の最低市場価格で十三万円もする。セレブご用達と言っても過言ではない超高級品。その分、扱いが難しく、玄人向けのメダロットでもある。

 イッキは思い切って少年に聞いてみた。

 

「その、まさか。それ一体だけでこの三人を?」

「何だお前は」

 

 高飛車な物言いにむかっときたが、イッキは名乗り上げた。

 

「僕、天領イッキ。ギンジョウ小学校の三年生。で、隣にいるのはヘッドシザースのロクショウ。それで君は、こいつらに何をされて怒ったの?」

「イッキといったな。ひょっとして、こいつらの関係者か親玉か?」

「僕がこいつらの親玉?」

「お前ら! さっきから、俺らのことをこいつら、こいつら呼ばわりしやがって! 俺ら、泣く子も黙るスクリューズっていうんだぞ」

 

 イワノイが呼び捨てに耐えられず、横槍を入れた。二人とも、イワノイは無視して話を進めた。

 

「で、君はスクリューズに何かされたの?」

 謎の少年は、じっとスクリューズとイッキたちの様子を見た。そして、少なくともイッキたちとスクリューズとやらは、そこまでの仲ではないことだけは理解した。

「コウジさーん!」

 

 また、誰かがこちらに来た。

 

「またくるの?」

 

 アリカはいい加減にしろという感じで言った。

イッキもまたかと思ったが、その誰かが視界に入った途端、その思考は彼方へと消えた。ピンク色のシルクの洋シャツを着た、オレンジがかった金髪ツインテールの美少女が謎の少年のものと思わしき名を呼びながら、一触即発のこの場にきた。

 

「カリン! しまった。頭に熱が上って、君を置いて行ってしまうなんて、何たる失態!」

 

 コウジという少年は自分の失敗を悔やむように拳を握った。少年の後ろに控えるメダロットが、初めて口を開いた。

 

「コウジ、俺もカリンのことをうっかり忘れてたから、お互い様だ。次からは、互いに注意しよう」

「アーチェ」

 

 若干、わざとらしさを感じると展開と会話のおかげで、四人は少年がコウジという名前、彼の愛機の名がアーチェ、そして、カリンという美少女がコウジという少年の関係者だということを知った。

 アリカは問い詰めるようにキクヒメに視線を据えた。

 

「キクヒメ。ひょっとして、あんたたちあの女の子にまた卑怯な勝負を挑んで、彼を怒らせたんでしょう」

「やっぱりそうなのか!」

 

 荒ぶるコウジ少年。コウジ少年に同調するように、アーチェというウォーバニットも二つの長い銃口が付いた右腕をスクリューズに向けた。キクヒメは観念して、両手を上げてぶらぶらと動かし、降参の意を示した。

 

「わーった、わーった。こっちの負け。理由も話すから、それで勘弁」

 

 コウジは荒ぶる気持ちを抑え、ウォーバニットも銃口を下げた。だが、姿勢はいつでも発射しやすいよう崩さなかった。

 スクリューズの話を掻い摘むと、三人は幽霊騒動におけるパーツの隠し場所を探しにきた。正義のためとかではなく、あくまで自分たちの物にするためである。そしたら、コウジとカリンの二人に出会った。互いに何があってここに来たか聞きあい、だんまりを決めて行こうとしたら、コウジが聞こえよがしに下らないと言ったのが癇に障り、勝負を挑んだら返り討ちに遭った。

 イッキもそうだが、アリカにコウジも心底呆れかえっていた。

 

「挑まれた勝負は受けて立つ! それ以上に、俺はそいつらの火事場泥棒のような行為が許せねぇ」

「そんなに叫ばないでよ。もう懲りたから、これで勘弁」

「待て。そのリーダー機のペッパーキャットはまだ機能停止してないぞ」

 

 キクヒメは困ったように頬を掻いた。そして、イッキを見て怪しげにほくそ笑み、イワノイ、カガミヤマに視線を送り、二人は無言で了解した。

 

「あーっ!!! 後ろー!!!」

 

 三人は同時に叫び、コウジとカリンの後ろを指した。思わず、スクリューズ以外の者は振り返ってしまった。気付いたときには遅し、スクリューズの三人はメダロットのパーツを自宅へメダロッチに収納にし、とんずらをこいていた。

 

「じゃ、後は任せたぜいイッキ」

 

 キクヒメの捨て台詞が虚空に響く。イッキ、アリカ、ブラスは肩を落としたが、コウジとアーチェはその気のようだ。二人はイッキとロクショウににじり寄る。

 

「俺はどっちでも構わない。イッキといったな。お前がやる気なら、俺は受けて立つぜ。安心しろ。さっきの奴らには援護役としてもう一機も戦わせたが、お前との戦いでは、このアーチェ一体だけだ」

「君がその気なら、私もその気になろう」

 

 イッキが断ろうとしたら、今度はロクショウが自ら戦いを申し出た。前にも述べたが、常日頃は冷静なロクショウも戦いとなると人が変わる。それも、援護役を付けたとはいえ、スクリューズ三人三機を二機で追い返したほどの相手だ。やる気を見せるロクショウに対し、アーチェはどこか涼しげな感じだ。

 今日は何となく嫌な予感がしていたが、その予感は当たっていた。しょうがない。一度乗りかかった船だ。やるだけやってみるか。

 

「コウジさん」

 展開についていけないカリン少女はコウジを止めようとしたが、コウジは「カリン、大丈夫。俺は負ける気はないから」とカリンの制止を先に止めた。

 

「はいはい! 私、審判やる」

 

 審判役を買って出たアリカは、いきなりロボトルファイトと言った。イッキは吹っ切れた。

 ええい、ままよ! もう、やけくそだぁ! 矢でも幽霊でもなんでもこい!

 

 

 

 ばばぁん! ばばぁん!

 ウォーバニットの右腕から、高出力の弾丸が二発発射される。ロクショウは避けるのに必死だ。三対二とはいえ、あのスクリューズを相手に優勢に立ち回っていたのだ。手強い。連続した鋭利なライフル攻撃に、あのロクショウが反撃に転じられないでいる。

 コウジが指示を出し、ウォーバニットのアーチェは左腕のマシンガンも撃ち始めた。二発、右足首と右腕上腕部に食らったしまった。威力の低いマシンガンだったので、幸い、腕と脚はまだ壊れていない。右腕のライフルなら、一発でおじゃんになっていた。やはり、コウジはただの物頼りではない。扱いが難しいウォーバニットのパーツを使いこなさせているのだから、腕前は本物だ。

 

「アーチェ! チャージ準備」

 アーチェの動きが止まり、ロクショウが攻撃に出る。

「一、二。ゴォー!」

 

 ロクショウのソードがアーチェを襲う。しかし、アーチェは常識では考えられないほどのスピードで、ロクショウの一刀を避けた。いや、ウォーバニットの雄ライオンの(たてがみ)を模した部分が二箇所、枯葉に落ちた。

 コウジが感心して呟く。

 

「へぇ。二秒の隙があったとはいえ、よく当てられたな。だが、次はそうはいかんぞ」

 

 ウォーバニットの頭部の能力は自身のスピードを急上昇させる。その分、エネルギー充填にタイムロスがあり、その隙に決定打を浴びせられなかったのが惜しい。

 ウォーバニットの掃射は益々激しさを増し、ロクショウは確実に弾が当たっていた。スピードか。でも、そこに隙ができるといいんだけどな。イッキはロクショウに逃げの一手を選ぶよう、命令した。

 ロクショウはとにかく逃げ回ったが、スピードアップしたアーチェからは逃げられない。ロクショウが迫るアーチェに小石を投げた。

 ウォーバニットは小石を撃った。小石は大破した。もう、駄目だ。そのとき、奇跡が起きた。何と、小枝がウォーバニットのカメラアイにぶち当たった。右腕ライフルの弾丸は小石を大破し、樹の小枝を折った。その衝撃で、小枝はアーチェのほうに飛んできたのだ。アーチェの動きが止まる。今しかない!

 イッキの号令と、ロクショウの動きはほぼ同時だった。ロクショウのハンマーがアーチェの右側頭部を襲う。アーチェは横ざまに倒れ、背中からメダルが飛んだ。

 

「そんな馬鹿な!」

 

 コウジよりも、そう叫びたいのはイッキだった。実力的には、自分たちより上のはずのコウジとアーチェに運で勝ってしまったのだから。イッキはどう感情を表現すれば分からなくなった。

 口を開けっ放しの二人にお構いなく、アリカはイッキとロクショウの勝利を告げる。

 

「イッキ、ロクショウおめでとう! 勝負は時の運というし。運も実力の一つと考えれば、あなたたちのほうが強かったということよ」

「ふっ。そのとおりだな」

 

 アリカの言動に納得したように、コウジは冷静さを取り戻した。

 

「例え小さくても、あのスピードで対象物に当たるのはまずい。だから、石や枝を投げつけてきたら、すぐに撃ち落とすよう指示を出しておいた。だが、それによって後方の物まで飛んでくる計算をしていなかったのは、僕のミスだ。というわけでだ、俺の負けだ、イッキ……? だっけ? 君にアーチェの右腕を進呈しよう」

「えっ? いいの? 今の別に真剣ロボトルしたと決めたわけでもないし」

「いいんだ。この分だと、君らはあの三人と無関係のようだし。迷惑料も兼ねてだ。さあ、受け取ってくれたまえ」

 

 直接戦ったのはロクショウのほうだし、やると言い出したのもロクショウ。つまり、ロクショウの取り分である物を自分が断るのは、コウジにもロクショウに対しても失礼だと思い、イッキはパーツを受け取ることにした。

 アリカがコウジ、カリンに聞こえるよう耳打ちする。

 

「お熱い友情で盛り上がってる最中悪いけど。人がきそうよ。見つかったら、言い訳できそうにないわね」

 

 全員、耳をそばだてた。 

 

「ここいらだな? 銃の音とかが聞こえた場所は」

「ああ。多分、どっかの馬鹿がロボトルでもしているのかもしれん」

 

 四人は顔を見合わせて、イッキとアリカはロクショウを。コウジとカリンはアーチェを抱え、二手に別れた。

 

「コウジ君と言ったわね。機会があれば、合流しましょ。私、修復系パーツを一つ持っているから」

「何故?」

「あなたたちの目的も幽霊でしょ。だから、情報交換も兼ねて、ね」

 

 コウジとカリンはその場から去った。何も言わなかったが、アリカは親指と人差し指で丸を作り、「片目瞑ってオーケーって返事した。おきざなこと」と言った。そういえば、慌てていたので、まだウォーバニットのパーツを貰っていなかったな。

 




*原作(ゲーム)との相違点。
・二人との出会いが異なる。
・カリンちゃんが病弱じゃない。
・イッキがスクリューズとは戦わない。
・拾うメダロットのパーツが異なり、期間・場所も違う。

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