バカとテストと召喚獣~もうバカとはいわせない~ 作:青猫ハマト
ここは文月学園、ここでは試験召喚システムという珍しい制度を取り込んでいる場所だ。
そこで吉井明久は試験を受けていた。
(これが難しいと噂の振り分け試験か……)
(確かに難しいけど問題ない........この程度なら)
(十問に九問はとける!これならAクラスも余裕だ。)
吉井明久は元々頭は悪い方だった。
だが、ある日を境に、急に勉強を始めたのだ。
昔の彼ならば頑張ってもDクラスだっただろう。
ガシャン!
吉井明久の隣で音がした。
ふとみると姫路瑞希が倒れていた。
「おい!大丈夫か?」
監督の先生がよって来たので大丈夫だろうと思い、またテストを再開していると姫路は、
「明久くん!何で助けてくれないんですか?」
等と意味の分からないことをいってきたので、
「いや、先生が連れていってくれるから大丈夫でしょ?」
「ああ、私が連れていくので西村先生に監督をしてもらう。」
「嫌です!明久君が助けてくれるまでうごきません!」
記憶が確かならば姫路瑞希という人物はもっと常識を持った人だった筈だ。
だが、
「先生!離してください!明久君?恨みますからね!」
この始末である。
彼女を変えたのは他でもない明久自身なのだが流石にきづくわけもない。
かくして試験は終了した
結果が待ち遠しい。
そして当日、
「吉井、おはよう」
彼は西村教諭、生活指導の鬼として鉄人とも呼ばれている。
「あ、おはようございます。西村先生」
「ほれ、受けとれ」
先生は箱から封筒を取りだし明久に渡した。
「ありがとうございます。でも何でこんな面倒なやり方でクラス編成をしているんですか?」
「普通はそうするんだがなぁ」
「大変ですね」
そういって封を切る。
「吉井、今だから言うがな、俺はお前をもしかしたら馬鹿なんじゃないかと疑っていたんだ」
「たが!お前はよく頑張った!おめでとう。お前は」
『吉井明久……Aクラス』
「正真正銘の頑張り屋だ!」
「よっしゃあああああああ!!!」
【第一問】
問 以下の問に答えなさい。
『調理の為に火をかける鍋を制作する際、重量が軽いのでマグネシウムを材料に選んだのだが、調理を始めると問題が発生した。このときの問題点とマグネシウムの代わりに用いるべき金属合金の例をひとつ挙げなさい』
姫路瑞希の答え
『問題点......マグネシウムは炎にかけると激しく酸素と 反応する為危険であるという点
合金の例......ジュラルミン』
教師のコメント
正解です合金なので『鉄』では駄目という引っ掛け問題なのですが、姫路さんはひっかかりませんでしたね。
土屋康太の答え
『問題点....ガス代を払っていなかったこと』
教師のコメント
そこは問題じゃありません。
吉井明久の答え
『合金の例.....未来合金(←すごく強い)』
教師のコメント
すごく強いと言われても。
「....これは教室なのかな?」
到底教室とは思えないスイートルームのようなものの前で驚愕していると、
「吉井....おはよう」
「うわっ!って霧島さんか、おはよう」
「吉井もAクラス?」
「うん、頑張ったからね。」
「そう、宜しく」
「宜しくね、霧島さん」
2-A 吉井明久
現代国語:980点
古典:1000点
数学Ⅱ:780点
数学B:826点
リーディング:995点
英語:1045点
英語X:1090点
現代社会:920点
日本史:1627点
世界史:1829点
化学:876点
物理:915点
生物:1121点
家庭科:1500点
保健体育:2080点
合計17784点
自分でいうのもアレだがうん、引くな。
「霧島さんは合計何点?」
「4896」
「アレ?もしかして僕が首席?」
「多分そう」
「うわっ、頑張り過ぎたかなぁ」
誤字報告ありがとうございました。