前座の前に主役が来ることなどあってはならない。それは当然のことだ。前座というものは本公演に際して観客のテンションを上げるための出し物であるのだから、ソレが中心となってはならない。もしも前座の前に主役が表れてしまえば、前座は前座としての役割を果たすこともできず、ただの道化となってしまう。場は白けたムードが漂い、そのまま本公演が失敗に終わってしまえば、それはすべて会場のテンションを上げることのできなかった前座の責任となってしまう。主役にもてあそばれた結果の理不尽。しかしそれでも前座は演出家に文句の一つも言うことはできない。だから前座は否が応でも舞台に上がらなければならない。失敗することは決まっている。取り返しのつかないことになるのは決まり切っている。けどそれでも舞台に上がらなければならない。それが、その男の罪であるのだから。
≪ATTACKRIDE GIGANT≫
「このッ!」
遠藤止の変身した仮面ライダーディケイド激情態は、仮面ライダーG4の装備である4連装ミサイルランチャーであるギガント、正式名称G4用強化体携行用多目的巡航4連ミサイルランチャーギガントを発射した。しかし。
「ランドスライサー!」
「火炎の舞!」
シンケンイエロー、姫シンケンレッドの二人の攻撃によってそれぞれ二つのミサイルを空中で破壊し爆発。その爆炎が黒い煙とともにあたりに広がる。その中に広がる音が二度。
≪Trial!≫
≪Trial!≫
エンジン音、そして信号が変わる音が鳴り響く。そして、爆炎の中から現れたその姿。それは……。
「振り切るぜ!」
仮面ライダーアクセル、通常赤色であるはずのその姿ではあるが、今回は強化形態である青色の姿、アクセルトライアルである。
「クッ!」
遠藤止は、ライドブッカーを構える。しかし、その銃口から弾が放たれることは無かった。
「ぐあ!」
その腹部に超高速の一撃が放たれ、それにひるんだ遠藤止は、ライドブッカーを落としてしまう。仮面ライダーアクセルトライアルは、スピードに特化された強化形態であり、通常のフォームの時よりもパワーダウンされてはいるものの通常の形態の十倍の速さを出すことができるのである。
「お前の絶望へのタイム……何秒か数えてやる!」
そういいながら、アクセルはトライアルメモリのボタンを押すと、それを空へと投げる。そして、アクセルは遠藤止のすぐ前に駆け寄ると、超高速の蹴りを繰り出していく。やがて、その蹴りは青色の『T』の文字のエネルギーへと変化してなお、さらにそのエネルギーが遠藤止を襲う。そして……。
≪Trial!MaxiumDrive!≫
「9.9秒、それがお前の絶望までのタイムだ!」
「ぐあぁぁ!!」
空中に投げたトライアルメモリをキャッチした瞬間、機械音が流れ、遠藤止が爆発と共に吹き飛ばされる。これが、仮面ライダーアクセルトライアルの必殺技であるマシンガンスパイクである。この技は、10秒という時間の中で超高速のキックを叩きこむ技ではあり、その10秒の壁を越えてしまうと変身者である照井竜に大きなダメージを与えてしまうというリスクのある技だ。
「幸太郎!カウントダウンいくつにする!?」
「あっちが9.9なら、こっちだって9で……いや!99だ!」
「面白い!」
そしてその後ろから仮面ライダー電王ストライクフォームが駆け寄る。
「99・98・97」
仮面ライダー電王ストライクフォームに変身する野上幸太郎は、あらかじめ相棒のテディに自分が敵を倒すための時間をカウントさせる戦法を取っており、以前そのカウント内に敵を倒せずに敗北した後でも、もはや代名詞であるように自分が戦う時にはその戦法を使っているのだ。
「クッ!」
「96・95・94……」
「ハァッ!」
「ぐぁ!!」
仮面ライダーディケイド激情態は、迫ってくる電王ストライクフォームに対して右拳を放った。だが、幸太郎はスライディングによってそれをかいくぐるとディケイドの背後から下から上に斬る。その衝撃でディケイド劇場態の身体は空中へと飛ばされる。
「キョウリュマル!ハァッ!!」
そして、キョウリュマルを装備したハイパーシンケンレッドが表れ、伸縮自在の剣であるキョウリュウマルによって、空へと打ち上げられた遠藤止に対して右から、左から、そして上からの攻撃を仕掛け、ディケイド激情態の身体が地面へと落ちた。その間もテディによるカウントダウンは続く。
「くッそ!」
幸か不幸か、ディケイド劇場態が叩き落された地面にはライドブッカーが目の前にあった。遠藤止はそれを手に取って立ち上がると、中に入っているカードを取ろうとする。だが……。
「ルミナス!ハーティエル・アンクション!!」
「ぐあっ身体が!?」
シャイニールミナスの必殺技、虹色の光が遠藤止に当たり、その動きを止めた。
「ヘッ!主役は俺だって言ったろ!!」
「ハァッ!」
「ッ!!」
それと同時に仮面ライダー電王M、そしてキュアホワイトによる流れるような攻撃が、ガードすることも不可能な無防備な身体を傷つけていく。そして、その後ろから三人の黒い影が表れる。
「行くぞブラック!」
「はい!光太郎さん!!」
「遠藤止!俺たちは、絶対にッお前をッゆるさんッ!!!!!!」
三人は飛び上がり、キックを打つ体制となる。シャイニールミナスのルミナスハーティエルアンクションの効果がまだ残っている遠藤止は、それに対してどうすることもできないでいた。
「トリプル!」
「ブラック!」
「キック!!」
「3・2・1・0!」
「ぐああぁぁぁぁ!!!」
キュアブラック、仮面ライダーブラック、仮面ライダーブラックRXの三人による同時キックがさく裂した瞬間、テディによるカウントダウンが終わり、ディケイド激情態から元の遠藤止の姿へと戻った。
「クッ!」
「もう終わりだ、遠藤止」
「ッ!まだだ!!こんな手は使いたくなかったが……動くなよ!こっちにはプリキュアの人質が……」
「残念ですが、その手は使えませんよ」
「なに!?」
現れた仮面ライダーキバ、紅渡は灰色のオーロラカーテンを出す。そして、その先にいたのは……。
「チュウ!」
「かかと落とし!!」
「フッ!」
「ハァッ!!」
「これは……」
今、彼らの目の前に広がる光景。先ほどまではまさしく絶望的な状況といっても過言ではない。遠藤止の配下の怪人や仮面ライダー、戦隊たち。それを相手にこの世代のプリキュアの救助に来た者たちは壊滅的な打撃を受け、敗北必至という状況であった。しかし、今はどうだろうか。そんな彼らの目の前に現れた者たちは、瞬く間にその戦場を希望一色に変えてしまった。
「大丈夫ですか!?」
「あなた方は……」
その時、一人の男性が疲れによって膝まづくセバスチャンに肩を貸した。
「あなたたちを助けに来ました。尾室といいます。G3出動!!」
その声と共にトレーラーの中から複数の同じアーマーを着た者たち、仮面ライダーG3が現れた。仮面ライダーG3は、未確認生命体との戦いを経験した警視庁が、新たな未確認生命体の出現を想定して作られた対未確認生命体戦闘用特殊強化服である。仮面ライダーG3自体は当時、未確認生命体に代わる脅威であるアンノウンを相手にして苦戦を余儀なくされたが、そのG3をパワーアップさせ強化されたG3-Xは、アンノウンを何体も倒す功績を立て、その後に仮面ライダーG5まで開発が続けられた。それから十数年がたち、現在では量産化しやすいという目的でこの仮面ライダーG3の方が全国配備を目指してこの男尾室隆弘が指揮を執る。
尾室は、十数年前に警視庁未確認生命体対策班の実働部隊G3運用チーム、通称『G3ユニット』の一員としてオペレーターという立場でアンノウンの脅威と戦った。彼自身直属の上司から「究極の凡人」と呼ばれるほどにこれといって目立った特徴はなかったのだが、一人の人間として仮面ライダーG3の装着者をサポートし、共に戦い抜き、そしてその事件によって大きく成長してG5ユニットの、ひいてはG3の全国配備の責任者に任されるほどの漢になった。
「皆さん!離れてください!」
「!」
「撃て!」
尾室の一声で、前線で戦っていた戦士たちは離れ、そしてすぐにG3の持つGX-05ケルベロスバルカンモードの毎秒30発の速さで放たれる弾丸が偽物の戦士たち、怪人たちに当たる。それは、本来であればG3を強化させたG3-Xの武器であり反動が大きいためG3では使えないものであったのだが、バージョンアップを重ねたことにより仮面ライダーG3も使うことができるようになった。
「す、すげぇ……」
「まさか、これほどとは……」
誠司とセバスチャンは目の前で行われている光景に息をのんだ。まさか、これほどの武装が異世界に存在していたとは。自分たちの使っている物もまた、かつて使われていた物をバージョンアップさせたものであり、その力も当時よりも上がっていた。しかし、その力をもってしても倒せなかった敵が簡単に倒されていく光景は、まさに圧巻であった。
「G3は、もともと一人の……ただの人間と、一人の天才が一年をかけ、多くの敗北を経験して作られたもの。そして、我々はその意志を継ぎ、さらにそれを発展させた……その結果が、今のG3です」
「……」
それは、まるで人工コミューンツヴァイが役に立たないものなどとはないと言っているかのようだ。いや、むしろまだまだ発展途中の物なのだと言っているかのよう、そしてその通りであった。元々G3は今彼らが見ているような性能などなかった。当初はアンノウン相手に敗北続きで、その存在意義を警視庁の上層部からも疑問視されたことがあるほどだった。しかし、多くの敗北を経験し、多くの挫折を経験し、そのたびに強くなっていった。人間という人智を超えた力を相手に、ただの人間たちが作り上げてきた努力の結晶。それが仮面ライダーG3という人工の仮面ライダーだ。
思えば、人工コミューンツヴァイの正式運用は今回が初めてに近いもの。戦闘データというものはろくにとれておらず、その性能と精度を高める機会など皆無だった。今回こそ、このような結果になっている。しかし、この経験をデータとして残し、人工コミューンツヴァイの精度を高めていけば、いつかは、今彼らの目の前にある仮面ライダーG3のようになっていくだろう。セバスチャンも、尾室もそう考えていた。
「行くぞ!撃!」
「光を超えるぜ!」
そして今ここに戦士たちが真の姿を見せる。
≪ガチャ≫
≪アカニンジャーシュリケン!≫
≪ザ・変化!≫
≪ニンニンニン、ニンニンニニン!≫
≪シャーク!≫
≪ライオン!≫
≪エレファント!≫
≪タイガー!≫
≪ザワールド!≫
≪レ・ディ・-≫
≪meteor lady?≫
≪シグナルバイク!ライダー!≫
「「蒸着!」」
「赤射!」
「焼結!」
「「「「ゴー!」」」」
「「「「「ダイノ!バックラー!!」」」」」
「気力転身!オーラ!チェンジャー!!!」
「「「「「超力変身!!!」」」」」
「「着装!!」」
「爆竜チェンジ!フッ!」
「エマージェイシー!デカマスター!」
「エマージェイシー!デカブレイク!」
「超天空変身!ゴール・ゴル・ゴル・ゴルディーロ!!」
「ボウケンジャー!スタートアップ!」
「たぎれ!獣の力!ビーストオン!」
「チェンジソウルセット!レッツ!ゴーオン!!」
「「「一筆奏上!」」」
「一貫献上!」
「チェンジカード!天装!!」
「シュリケン変化!」
「「「「「本能覚醒!」」」」」
「変身……トォー!」
「変身……ブイスリャー!!」
「ヤアァ!」
「セッタップ!」
「アーマーゾーン!!!」
「変んんんん身!ストロンガー!!」
「変身!」
「変身」
「レッツ……変身!」
「変身!」
「変身!」
[水]
[天]
[木]
[光]
≪チェンジ・ゴセイジャー≫
≪≪≪≪アーアーアアアァ!!≫≫≫≫
≪ウォーウォー!ライノ~ス!≫
≪HENSHIN≫
≪フィストオン≫
≪MACH!≫
≪ドライブ!タイプネクスト!!≫
このほかにも尾室のように戦士たちの協力者たちがその場にはいた。元特状課の面々や、ZECTのゼクトルーパーたち、鴻上ファウンデーション、UAOHの者たちが、そして一般市民の有志で作られた組織も含めた者たちがそこにはいた。
しかし、この現状を見てもなお、絶望の表情を崩さない者たちがいた。それが、この時代に戦っているプリキュアの女の子たち。いや、今は遠藤止に変身アイテムを奪われたため今はただの女の子たち。
「みんな、大丈夫?」
「拙僧たちが来たからには安心でございますぞ!」
「あ、あぁ……」
戦士たちが敵をおびき出し、またG3の護衛もあったためもあって前回の時のような急襲も難なく潜り抜け、仮面ライダーゴーストこと天空寺タケルの協力者であった不可思議研究所の面々、そして一人の女性がプリキュアである少女たちを救出することに成功する。だが、彼女たちの顔に笑顔はない。
「……」
「どうしたの?みんな」
タケルの幼馴染であり、不可思議研究所の所長でもあるアカリが少女たちに聞いた。そして、少女の一人が言った。
「どうして助けたんですか?」
「え?」
「私たちの事なんて、放っておいてもよかったのに……」
アカリは自らの耳を疑った。どうして少女の口からそのような言葉が出たのだ。今目の前にいる少女たちの年頃であれば、助かったことについて喜ぶのが普通の反応のはず。しかし、そんなアカリの考えとは裏腹に、彼女たちは自分に対して助けた理由を聞いてくる。一体、どうして。
「どうしてってそんなの!」
「私たちは!」
「ッ!」
「もう、生きていてもしょうがないんです……」
「え?」
「汚されちゃった、あの人に……なのに、途中からそれをうれしく思う自分がいて」
「気持ちよくなる自分がいて、最初はとても嫌なことで、苦しくて……なのに、なのに……」
「なんで!どうして、こうなったの?ただ、プリキュアだからっていう理由で攫われて、どうして……」
「みんなのためにってプリキュアをしてきたのに!私も、みんなの笑顔を守りたいってプリキュアになったのに……」
「こんなことになるんだったら……プリキュアになんてならなければよかった!!」
「みんな……」
あぁ、そうか。この少女たちは壊されてしまったのだ。心を、未来を、戦う理由を、そして自らのアイデンティティを、遠藤止という一人の男によって。きっとこの少女たちの中には遠藤止が自分たちにしたことのその意味を正確に理解していないほどに純粋な子供もいたのであろう。そして、その純粋さがその少女のアイデンティティであったはずの子供もいたであろう。そんな少女たち。もしもプリキュアになんてならなかった、今この場所にはいないであろう少女たち。ただプリキュアだからという理由で攫われて、自分たちの尊厳を傷つけられた少女たち。そんな少女たちに対して、アカリは何も言うことができなかった。
「もう、忘れようとしても、忘れられない……」
「こんな記憶をもって生きるくらいなら……私もう……」
「なりませぬ!」
「え?」
死んじゃいたい。そう少女たちが口に出そうとしたその瞬間であった。激しい怒号が彼女たちを襲う。その言葉を発したのは、大天空寺の住職代理である御成であった。
「あなたたちはまだ生きておられるのですぞ!未来という可能性が、それこそ無限に広がっているのです。それなのに、その言葉を口にすることはあってはなりませぬ!!」
「あなたに何がわかるんですか!私たちの苦しみなんて……」
「確かに拙僧は男である身分であり、女性の苦しみを共有することも分かりあうこともできませぬ。しかし、命がどれだけ大切なのか、そしてたった一度きりの人生がどれだけ大切で、その人生を生きようとどれだけ人が必死になるのか……拙僧は身に染みてわかっています」
彼は、いや彼らはタケルと共に戦った。タケルを生き返らせるためにたくさんの敵と戦って、走り回って、でもそれでもタケルが味わった苦しみや悲しみ、辛さを共有することができなかった。しかし、生き返るだけじゃない。今の人生を生き抜くという大切さ。天空寺タケルと共に戦う中でその嬉しさを共有することができた。そして、タケルが生き返った時の嬉しさを一緒に共有することができた。その時、タケルもまた自らの体験した死の恐怖や悲しみを忘れることができた。そして、その同じ悲しみを誰かにしてもらいたくないと思うようになった。それは、御成やアカリたちも同じである。
「心配なさらなくとも、あなたたちは十分強い。今回受けたその傷も、いつかは癒える時が来るはずです」
「そんな……強いなんて、私たちは何度も、あの人の言いなりになろうとしたのに……」
「だったら、なんで言いなりになろうとしなかったの?」
「え?」
「あなたたちが、あの遠藤止に屈しようとしなかった心、それは、どこからやってきたの?」
「それは……」
アカリの言葉、それに対して少女たちは周りを見渡した。そういえば、確かに自分たちはあれだけのひどい目にあって、うれしいとか、気持ちいいとか、状況的には考えられないような感情をもっていたというのに、誰一人として遠藤止には屈しようとしなかった。いや、何度も何度も、屈する直前まで行ったことがあった。でも、それでもそんな自分たちのことを引き留めてくれた人が、仲間たちがいた。自分たちと同じ恐怖や絶望を共有してもなお、それでも誰かが絶望の闇に堕ちようとしたときに大丈夫、いつか助けは来ると声をかけ続けて励ましあってきた仲間がいた。
「そう、みんながいたから……人は、一人で何でもできるほど強くはない。それは子供だって、大人だってそう。だから、一緒に助け合う仲間が必要なの。仲間がいるから、強くなることができるの……タケルのように。あの人たちのように」
「あの人たち……」
アカリが顔を向けたのは、今も自分たちのために戦い続ける戦士たち。ボロボロになって、傷だらけになってでも、それでも自分たちのために戦っている人たち。四葉財閥以外の者たちは別の世界から来たというのに、それでもなお、この世界のために戦いを続けてくれている人たちだ。
「あの人たちも、チームで戦っている人たちがいるの。でも、いろんな理由があって、メンバー全員が集まることができなかった」
その理由には様々なものがある。多くの戦士たちが留守の間の自分たちの世界を守るため、別の世界に行ってはならないため。だが、中には仲間がすでに死んでしまったり、行方知れずとなっているという者もいる。だから、全員が集まることはもはやかなわないことなのかもしれない。それでも……。
「でも、あの人たちはその来ることのできなかった人たちの分まで戦っている。どれだけ離れていても、心はいつも一緒だから」
まるでその言葉に反応したかのように戦士たちは集合した。そして……。
「宇宙刑事!ギャバン!」
「宇宙刑事!ギャバン!!」
「宇宙刑事!シャリバン!」
「宇宙刑事!シャイダー!」
「アオレンジャー!」
「キレンジャー!」
「モモレンジャー!」
「ミドレンジャー!」
「「「「ゴレンジャー!」」」」
「ティラノレンジャー!ゲキ!」
「マンモスレンジャー!ゴウシ!」
「トリケラレンジャー!ダン!」
「タイガーレンジャー!ボーイ!」
「プテラレンジャー!メイ!」
「「「「「恐竜戦隊!ジュウレンジャー!!」」」」」
「リュウレンジャー!天火星!亮!」
「天に輝く五つ星!五星戦隊!ダイレンジャー!!」
「オーレッド!」
「オーグリーン!」
「オーブルー!」
「オーイエロー!」
「オーピンク!」
「超力戦隊!」
「「「「「オーレンジャー!!」」」」」
「ゴーレッド!」
「ゴーピンク!」
「……人の命は、地球の未来!燃えるレスキュー魂……救急戦隊!」
「「ゴーゴーファイブ!!」」
「出場!!」
「元気莫大!アバレッド!」
「荒ぶるダイノガッツ!爆竜戦隊!アバレンジャー!!」
「百鬼夜行をぶった斬る!地獄の番犬!デカマスター!!」
「無法の悪を迎え撃ち、恐怖の闇をぶち破る!夜明けの刑事!デカブレイク!!」
「「特捜戦隊!デカレンジャー!!」」
「猛る烈火のエレメント!天空勇者・ウルザードファイヤー!」
「あふれる勇気を、魔法に変える!魔法戦隊!!マジレンジャー!!!」
「熱き冒険者!ボウケンレッド!」
「果て無き冒険スピリッツ!!轟轟戦隊!ボウケンジャー!!」
「身体に漲る無限の力!アンビレイカブルボディ!ゲキレッド!!」
「燃え立つ激気は、正義の証!獣拳戦隊!ゲキレンジャー」
「マッハ全開!!ゴーオンレッド!」
「正義のロードを突き進む!炎神戦隊ゴーオンジャー!!」
「嵐のスカイックパワー!ゴセイレッド!!」
「地球を護るは天使の使命、天装戦隊!ゴセイジャー!!」
「シンケンブルー!池波流ノ介!」
「シンケンピンク!白石茉子!」
「シンケングリーン!谷千明!」
「シンケンゴールド!梅盛源太」
「「「「シンケンジャー!参る!!」」」」
「暴れて天晴!アカニンジャー!!」
「忍びなれども忍ばない!!」
「手裏剣戦隊!ニンニンジャー!!」
「荒海の王者!ジュウオウシャーク!!」
「サバンナの王者!ジュウオウライオン!」
「森林の王者!ジュウオウエレファント」
「雪原の王者!ジュウオウタイガー!」
「世界の王者!ジュウオウザワールド!」
「「「「「動物戦隊!ジュウオウジャー!」」」」」
「仮面ライダー2号!」
「仮面ライダーブイスリャー!!」
「ライダーマン!」
「仮面ライダーX!!」
「キキイーッ!アーマーゾーン!!」
「天が呼ぶ!地が呼ぶ!!人が呼ぶ!!!悪を倒せと俺を呼ぶ!!!聞け!悪人ども!!……俺は正義の戦士!仮面ライダーストロンガー!!」
「仮面ライダーガタック!!」
「イクサ!その命、神に返しなさい!!」
「追跡!撲滅!いつでもーーーマッハ!!仮面ライダァァァァァ…………マッハ!!」
「仮面ライダーメテオ……お前の運命は、俺が決める」
「仮面ライダー……ドライブ!」
「今、ここで、こうやって戦っている人たちがいる。あなたたちの未来のために、その努力を無駄になんて、私たちが絶対にさせない」
「……」
アカリの言葉に呼応するように、彼女たちに対して背を向けていた戦士たちが振り返り、そしてうなづいた。それは、まるで希望の象徴。すべてを奪われ、すべてを汚された彼女たち、でもそれでも彼らは絶対に見捨てたりなんてしない。彼らは絶対にその手を伸ばしてくれる。彼女たちに、這い上がる気があるのであれば。その頼もしいと言える戦士たちを見た少女たちもまた、その心が動かされていた。
「あの……でも……不安なことが、もう一つだけあるんです」
「ん?」
この人たちなら信頼できる。そう信じた少女は、突然自らが抱えている不安について語りだした。
「……先輩から聞きました。プリキュアは、大人になったら、その……それこそ化け物みたいな力を持つんだって」
「え?」
「化け物?」
「私たちの身体の中にある力が増幅されて、プリキュアとして戦っていた女の子たちはみんな……変身していなくてもプリキュアと同じ、ううんそれ以上の力を出せるんだって……」
「プリキュアの力を……」
「でも、それって……」
さすがにPC細胞の件については話していなくても、大人になったときに自分たちの日常に起こっていることについてありすはその少女に話していた。だが、別にその力を化け物であると表現したことは無い。この解釈はその少女の独自の解釈である。とはいえ、プリキュアに変身している時と同じような力。それを変身していなくとも用いることのできるということは、それは人間を超えた化け物の力であると同意なのではないか。そう彼女は感じていたのだ。その少女の言葉を聞いた周りのプリキュアたちにも動揺が広まる。自分たちが怪物のような力を行使する。もしかしたらその力で家族を殺してしまうかもしれない。友達を殺してしまうかもしれない。想像したくないが、その力を犯罪に使ってしまうかもしれない。そんな恐怖が、恐れが彼女たちの中に広がっていった。
「私、怖いんです。その力で誰かを傷つけるんじゃないかって……ずっと、怖かったんです。それで、今回の出来事で……本当に私たち、これからもプリキュアを続けてもいいのかなって……」
プリキュアであるから攫われて、プリキュアであるから化け物になって。プリキュアとはなんなのか。その存在意義があるのか。彼女はふあんなのだ。そして、そんな不安を持った自分がこれからもプリキュアとして戦っていいのかも。人は弱い。特に心が。しかしその弱い心を多くの人間で補うことができる。だから人には手があるのだ。声があるのだ。そして一人一人に人生があるのだ。複数の人生を経験することなどできる者はいない。しかし、その人生を体験談として聞くことができる。そして、その体験が誰かを救うことになるかもしれない。その経験が誰かを救うきっかけを作るかもしれない。そして……。
「大丈夫」
「え?」
「どれだけ辛いことがあっても、あなたたちはあなたたちのままだから。絶対に……プリキュアの力を持っても、人は人のまま生きていくことができる……人は、自分で自分を救わないといけないの。自分が自分でいられるか、自分じゃなくなるか……それを決められるのは、あなたたちだけ」
「……」
「これは、私のことを助けてくれた人たちの言葉……私が、化け物みたいな力を持っても、それでも助けてくれた人たちがいた……」
「あなたが……化け物?」
「うん……」
そう一言いうと、女性は戦士たちのところへと歩き、笑って振り返った。
「……私のために、アギトのために、プリキュアのために、人間のために……みんなも、生きて。私も、生きる!!」
「……」
「変身!」
そして女性の、岡村可奈の姿が変わった。津上翔一と同じ仮面ライダーアギトに。アギトとは人類の進化の一つの形であり、津上翔一以外の人間もまたその力を覚醒させる可能性があるということは以前にも話したと思う。彼女もまた、そのアギトの力を覚醒させようとして女性だった。当初彼女は、突如自分の身体に起こった異変に戸惑い、自らの命を絶とうとまでした。だがそんな彼女を助けたのが津上翔一、そして沢木哲也だった。それからは、津上翔一が発起人となったアギトの会のメンバーの一人として、自分のように突然力に目覚めて戸惑う者たちを支援したり、その力を悪用しようとする者たちやアンノウンとはまた別の怪人たちと人知れず戦いながら、津上の経営するレストランの従業員として働いているのだ。
「ハァッ!」
可奈を含めて再び戦いに戻った戦士たち。その背中を見ながらプリキュアである少女たちはまるでその勇気に呼応するかのように立ち上がった。
「みんな、行こう。私たちも」
「……うん、まだ怖いけど……」
「でも、みんながいる。なら、私は……私たちは勇気を出せる」
「私も!」
「私だって!!」
「この力は、皆を怖がらせるものじゃない。私たちが守りたいものを守る力だから!」
「みんな……え?」
その時少女たちのもとに天から虹色の光が降り注いだ。彼女たちが監禁されていたのはとある廃工場で、天井に穴が開いている場所などなかった。しかし、それでもその光は天井という薄い盾を破壊してでも彼女たちの身体を包み込んだ。アカリと御成は、その幻想的な光景をただ眺めているだけで身体の疲れが癒されて行くような。そんな気がした。そして、その光が収まったとき、アカリたちの前の現れたのは、先ほどまでの白いシャツを着た少女たちではない。色とりどりの服を着た少女たち。まさしく、プリキュアである彼女たちが再びその姿を見せたのだ。
「キレイ……」
「あの、二人の名前、教えてくれますか?」
「それからさっきの女の人も……」
「え?あ、私は月村アカリ」
「拙僧は、御成そして、先ほどの方は可奈殿と申します」
「アカリさん、御成さん。それから可奈さん……ありがとうございます。私たちも……もう一度戦います」
「みんなの笑顔を絶対に絶やさない、私たちみんなで守ります」
「誰の命も失わせない。みんなの未来は……」
「今の私たち!今のプリキュアが守ります!」
「……頑張れ、みんな!」
『はい!!』
アカリのその言葉を最後にプリキュアたちは飛び出した。もう彼女たちを縛る者はいない。縛る心もない。あるのは、ただ人間として当たり前の自由。そして、人間として一番美しい感情。彼女たちは戦う。自分たちを助けてくれた人たちのために。彼女たちは駆ける。これから自分たちが助ける未来のために。彼女たちは生きる。残酷な過去を背負っても、それを塗りつぶすほどの思い出を作るために。彼女たちも生きる。そして、先頭を走っていたプリキュアの拳が、一体の怪人の顔を捉えた。
「こ、こんな……こんなことが」
遠藤止は、目の前に広がった光景に愕然となった。まさか自分のアジトの場所がばれ、そしてプリキュアたちが反抗するなどとは、夢にも思っていなかった。しかし、それでも愚かな男はまだあきらめない。あきらめきれない。
「クッ!だが俺にはまだ仮面ライダーやスーパー戦隊の偽物が!!」
「残念だけれど、もうその力は使えない」
「なに!ッ!」
ディエンドのその言葉の通り、仮面ライダーや戦隊の偽物を出そうとするも、しかし誰一人としてその場に現れることはなかった。なぜなのか、いや考えられることは一つだけだった。
「まさか……」
「あぁ、その通りだ。お前がスーパー戦隊やライダーを出すための道具にしてたレンジャーキーとカードのほとんどはここにある」
「このオーロラの向こうにも何人かいますが、倒されることは時間の問題でしょう」
「もう一つ。お前の配下としていた怪人たちもすべて倒した」
「なッ……」
そういえば、やけに周りが静かだと思った。確かに見渡すと自分が出現させた怪人の姿がみじんも見えてこない。そう、遠藤止が出現させた無限とも思えるほどの戦力すべてが無効化されたのである。これがどういう意味を持つのか。
「敵は全部倒した……あと残るのは、あなただけよ!遠藤止!!」
「ば……馬鹿な……」
遠藤止は目の前の光景に改めて恐怖した。今自分はかつてあこがれた戦隊やライダー、そしてプリキュアたち。その強大な戦力を前にたった一人立っているのだ。勝てるわけがない。こんな状況で、例え全ライダーに変身できる能力がまだ残っていたとしても、勝てるわけないのだ。絶望という言葉は、今まさにこの時のために残されていた。そう信じるしかなかった。
「「さぁ、お前の罪を数えろ!!」」
絶望に顔をゆがめる遠藤止の前に仮面ライダーWが、そしてデカレンジャーの五人がたち、SPライセンスを印籠のように前に出し言う。
「転生者遠藤止!63の未成年略取及び64件の強姦並びにテロ等準備罪及び、ミラーモンスターを利用した大量殺人の罪!そして……仮面ライダーを語った名誉棄損の罪で!!ジャッジメント!!」
[◯][✖️]
≪アリエナイザーに対しては、スペシャルポリスの要請により、はるか銀河の彼方にある宇宙最高裁判所から判決が下される≫
[✖]
「デリート許可!!」
それは、デカレンジャーが敵を倒す際のルーティンとなっているようなもの。彼らは犯罪を犯した宇宙人、アリエナイザーに対して警察手帳のような存在であるSPライセンスを提示することによってはるか銀河の遠くにある宇宙最高裁判所が判決を下しデリート、つまり倒しても良いかの判断をする。証拠不十分、もしくはデリートするまでもないアリエナイザーに対しては[○]、大量殺人や惑星破壊などの凶悪犯罪を行った更生の余地もないい者に対してはデリートを許可する意味での[✖️]が提示されるのだ。彼らの目線で見れば、それはたった10秒ほどの短い時間に過ぎない。しかし実際には遠く宇宙の彼方にある宇宙最高裁判所のある場所が通常の200万分の1となっているためその10秒の間に約8ヶ月もの時間をかけて答えを出しているのだ。その結果が、遠藤止のデリート、つまり処刑許可だった。
「待てよ!おれは宇宙人でもなんでもない!アリエナイザーじゃない地球人だ!それに、俺はあいつらほど人を殺してないし惑星破壊もしていない!なのに!」
「地球人だって、宇宙人だ」
「なッ!」
遠藤の反論に待ったをかけた士は続ける。
「お前は、別の世界で死に、この世界に生まれ、そして多くの悲しみや不幸を生んだ。なにより、この世界の未来を担う子供たちを傷つけた。異世界からの侵略者ってやつだ。そして、自らの欲望のために仮面ライダーの名を汚した」
「君が前世で、どれだけ不幸な人生を送っていたとしても、それを理由に他の世界に不幸をまき散らしていい理由にはならない……だろ?士」
「フッ……」
まるで往年の夫婦のようなやり取りをする士と海東。だが、その言葉がその場の総意であった。
たとえ前世がどれだけ苦難に満ち溢れ、そして絶望的な人生であったとしても、自分に都合の悪い世界であったとしても、その世界をどれだけでも変えるチャンスはいくらでもあったはずだその気になれば、どんな人生だって歩めたはずだ。だが、それを放棄して、足を止め、停滞したのは誰が悪いのでもなく、自分自身が未来に進むことを拒んだからだ。絶望し、苦しみ、もがくことしかできなかった人生から解放されて飛び出した新しい人生において、なぜ私利私欲を求める。どうして、自分が味わった死の苦しみから人々を守ろうと考えが付かない。なぜ自分自身が幸福であればそれでいいと考える。倫理、人としての矜持、そして優しさ。それらをかなぐり捨てないと生きれない来世だったとでもいうのか。それとも、自分にとって都合の良い世界でなかったから再び絶望したとでもいうのか。どうかしている。自分に都合の良い世界などどこにも存在しない。どの世界にも努力しないと手に入れられないものがある。どの世界にもどうしようもできないものがたくさんある。どの世界でも不幸になる可能性がある。なにより、今生きる人生を必死で生きようとすらもできなかった者たちに与えられる人生など、たかが知れている。後悔せずに死ぬ人間などいるわけがない。人はみな、何か一つでも後悔をもって死ぬ。それが人間の真実だ。弱い人間が自らの弱さをさらけ出せなくてどうする。本当に強い人間などこの世には存在しない。もしも、そんな人間が存在するというのなら、それは自分を偽っている人間。そして、自分以外のものなどどうでもよいと思っている人間だ。弱くて当たり前なのだ。後悔して当たり前なのだ。だが、その弱さと後悔を来世に持っていくのは間違っている。死の苦しみを味わってなお他人の死に鈍感になれるものはすなわち化け物。そして、自分の死を味わっているのに他人に苦しみを与えなければ生きていけない種族転生者。すなわち化け物。怪人。狂人。そして、侵略者。異世界に苦しみと悲劇を与えようとするものを野放しにする者がどこにいるであろうか。そんな侵略者を逃す戦士がどこにいるであろうか。だから彼らは今立っているのだ。転生者という侵略者の前に。
「そんな……この世界は俺の都合よく動く世界だって思っていたのに……あんな力があれば、どうにでもできるって思っていたのに……」
遠藤止は突き付けられた現実を前に、もう戦う気力をなくして膝から崩れ落ちた。
「俺のような転生者は、みんなチート能力でハーレムを作って、世界を征服して、邪魔な主人公たちはみんな消して……でも、それでも罪に問われない」
「……」
「誰も批判しない」
「……」
「それが転生者だったはずなのに!!」
「……」
「なんで寄りにもよって俺の時はこんなことになるんだよ!!」
「……」
「あんな人生だったんだぞ!少しくらい救いがあってもいいじゃないか!」
「……」
「面白おかしく過ごしてもいいじゃないか!!ワクワクするような冒険をしてもいいじゃないか!!」
「……」
「その権利が俺にはあるんだ!なのに!なのに!!」
「……」
「お前らが現れなければ俺はプリキュアは俺の者にできていたのに!」
「……」
「なんで正義の味方が俺の邪魔をするんだ!普通の人間の邪魔をするんだ!!」
「……ッ!」
「お前らなんて!ただの虚こ……」
その時だった。遠藤止の後ろから一体の怪物が現れたのは。
「え……」
「!!!!」
それは龍騎によって倒されたはずのマンティストロフィーであった。いや、厳密にいえば倒すことのできていたはずの存在。しかし、その死の直前にジョーカーを喰ったことによってその闇の力までも取り込んでしまった存在。その存在を相手に、主従関係なんてものは全くなかった。
「があぁぁぁぁ!!!」
マンティストロフィーは、遠藤止の肩にかみついた。その瞬間、大きな欠陥をかみ切ったのかその肩口から大きく血が噴き出る。戦士たちは、そのあまりにも突然行われたその光景をただ見ているだけ、そして過去から来たプリキュアなどの数少ない子供たちにその凄惨な光景を見せないように自分たちの身体を使ったバリケードを張ることがやっとであった。
そうこうしている間にもマンティストロフィーはさらに遠藤止の身体を喰らっていく。
「何で、こんなこと……俺も、ただ幸せに……なりた……か」
刹那、遠藤止の頭がマンティストロフィーの口の中に入っていった。
「惨いわね……」
「まさか仲間に喰われとは、ある意味ではあの男にはお似合いの最期だったのかもしれないな」
最後に足まで食べ切った血まみれのマンティストロフィーが咆哮を上げる。まるで、勝ち名乗りでも挙げたかのように、自分が自由になったという幸福をかみしめるかのように。
「とにかく、あとはあのマンティストロフィーを倒せばすべてが終わる……でしょ?」
「えぇ……」
だが、そう簡単に終わるとは思えない。特に、マンティストロフィーから発せられるオーラを彼らが感じ取っている間は。
「!!!!」
それから間もなく、勝ち名乗りのような叫びは途切れ、まるで爆弾が爆発したかのような熱気がマンティストロフィーを中心として上がる。戦士たちは、その衝撃を手で防ぐことがやっとの様子だ。
「なんなのこれ!?」
「すさまじい力だ……一体何が起こる?」
数秒後、熱気は収まった。そして腕を下した戦士たちが見た物。それは……。
「嘘……」
「これは驚きの展開ですね……」
「ていうか……」
巨大化したマンティストロフィーであった。
「ぶっちゃけ、ありえな~い!!!」
実はライダーマンとストロンガーは最後まで出すか悩んでおりました。でも、地獄大使を出した以上は、出さない理由がなくなってしまったため二人もスポット参戦しました。
スーパー戦隊は、基本自分が見ていた戦隊から選出しました。
自分のオリジナルキャラとはいえさすがに雑に扱いすぎたから退場回くらいは……っと思ったけどやっぱりこれがやつにとっては正解かなっと。