これを書いてる時ずっとビルドダイバーズリライズの「HATENA」聴いてました。
とある場所、そこにはディアーチェ、シュテル、レヴィになぜかキリエがいた。
彼女達の前には赤黒い檻の中に入った黒い球体があった。
まるで封印されているかのようである。
キリエが側で端末を操作しており恐らくこの封印を解こうとしているのだろう。
それを見ながらディアーチェは今か今かと待ちわびていた。
「おい、まだ終わらんのか貴様」
「もう少しお待ちを王様。あともーちょい・・・!」
「急げ、我は気が短い・・・いや、待て。何か来た」
彼女達が良からぬことを企んでいる、それを察知して黙って見ている管理局ではない。
現地協力者という体で協力している一夏と箒、それにはやてとアインスが同行し止めに来た。
「やっべぇ!もうすぐアイツが出てきちまう!」
「話に聞いただけだがそうなると本格的に不味くないか!?」
「そうなったらガチで不味い!この時のアイツはリミッターなんて無いようなもんだ!聖王モードのヴィヴィオ以上の防御力のせいで自爆覚悟のゼロ距離ブレイカーでも多分・・・!」
「イグナイトでも流石に無駄っぽいなそれじゃ!」
「フォーミュラが使えりゃまだどうにかなりそうなんだがな・・・」
そう、先の手合わせで一夏のフォーミュラシステムが不調になり使えないのだ。
今までの無茶が祟ったのだろう、直るまではフォーミュラ無しで戦わなければならなくなってしまった。
その為、今回は白騎士とセイバーハートをセットで運用している。
しかも今回は右手に束の手で改良されたパイルスマッシャーを持って来ておりさらに周りにはディフェンサーⅡを展開しフォートレスを完全展開している。
これで火力自体は問題ないのだがそれでもユーリの馬鹿げた防御力を貫けるどころ傷の一つ付けることさえも怪しいのだ。
それでも今やれる事をするしかない。
「箒、シュテルは任せた!レヴィは俺がなんとかする」
「任せろ」
「それじゃ私らは王様をどうにかします。リィンフォース!」
「はい、我が主!」
「ふん、見ない顔ぶれもいるが小鴉とその一味か。このまま立ち去るならばよし、邪魔をするならば貴様らには消えてもらうぞ!」
「はいそうですかと従う奴が何処にいんだよディアーチェ。悪いが邪魔させてもらうぜ」
「愚か者が。シュテル、レヴィ」
「御意」
「まっかせろー!」
「其奴らの相手は任せる。我は小鴉をやる」
ディアーチェの合図と共に襲いかかってくるシュテルとレヴィ。
レヴィのバルニフィカスをパイルスマッシャーの砲身で受け止める一夏とシュテルの砲撃をヒラリと交わす箒。
自分達の攻撃が軽くあしらわれた事に少し驚く2人、だが直ぐにいつもの表情に戻り自分達の王の命を守る。
一夏は少しでもレヴィの動きを止める為ビットを射出しレヴィを取り囲み攻撃する。
しかしレヴィはまるでわかっているかの様に軽く躱し一夏にバルニフィカスを叩き付けて来た。
一夏も左手の手甲で受け止め弾き返し砲撃するがこれも避けられてしまう。
「ちっ、分かってはいたが速いな。しかもビットも避けやがった。多分勘で避けたなアイツ」
「キミ強いねー。ねぇねぇ、もっとボクと遊ぼうよ!」
「悪いが遊ぶのはまた今度だレヴィ。今は速攻で倒させて貰う!」
一方箒はシュテルと接近戦を繰り広げていた。
箒の短剣をデバイスを使って器用に受け流し砲撃するシュテル。
短剣でどっかの天パの機体みたいなバリアを貼りながら箒も避けれるものは避けて避けきれないものはバリアで受け止める。
更に短剣を投擲しながら左腕を砲身にして砲撃するがシュテルがそれを収束砲撃で狙い撃ち相殺する。
その爆風から飛び出てきた箒とシュテルの眼前に箒の左腕の砲身、シュテルのルシフェリオン、互いの得物が突き付けられていた。
「やりますね、貴方も。久方ぶりです此処まで熱くなれたのは」
「お前もなシュテル。お前は強いなやっぱり」
「・・・やはり貴女方は私達の事を知っていますね?しかし私たちは貴女方に会ったことは無い・・・恐らく未来か別の世界からの来訪者・・・違いますか?」
「ノーコメント、とさせて貰おう」
「では・・・力づくにでも聞かせてもらいましょう。ルシフェリオン」
《Yes.ser》
「くるか。やるぞアガートラーム!」
《任せて!》
《こっちは気にせず思いっきりぶちかましなさい!》
「ああ!INNOCENTフォーム、イグニッション!」
INNOCENTフォームとなり両腕から剣を展開してシュテルに斬りかかる箒。
シュテルも近付かせまいと砲撃するがそれを切り裂きながら箒は突貫する。
まさか砲撃を切り裂くとは思っていなかったシュテルは弾幕を張るが箒は剣を蛇腹状に展開し回転して放たれた弾幕を叩き落とす。
粗方弾幕を落としたところで箒は左腕の剣を砲身に変えてチャージ、後はトリガーを引くだけというところで異変が起こった。
「ディバイン・・・!?な、なんだアレは!?」
「これは・・・すみませんが貴女との決着はまた。彼女を迎えに行かねばなりませんので」
「お、おい待て!くっ、追いかけるしかないか」
「箒!」
「一夏!一体何が起きているんだ!」
「多分アイツが、ユーリが復活したんだ。俺たちも行くぞ!」
「分かった!」
箒と合流した一夏は急いで永遠結晶のあった場所に向かう。
絶対に間に合わせる為に。
助ける為に。
永遠結晶まで後少し、というところでセンサーを最大望遠で見ていた一夏は目を見開いた。
正にその時ユーリが復活、暴走しディアーチェ達に攻撃しようとしていた。
それを見た瞬間に一夏の中でナニカが弾けた。
「ディアーチェ、シュテル、レヴィ!離れてください!」
「な、なに!?」
「これは・・・!?」
「嘘・・・!?」
「シュテル!?レヴィ!?U-D!貴様・・・!?」
「ディアーチェ、逃げてぇ!」
「させるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ユーリの魄翼がシュテル、レヴィを貫きディアーチェを貫こうとした瞬間、間一髪一夏のパイルスマッシャーが間に入り魄翼を弾く。
そのままディアーチェの間に入り背中と腰のキャノンをユーリに向かって撃つ。
ユーリはそれを魄翼で防いだ為無傷だったが2人から距離を取る。
「貴様!何故我を助けた!貴様は関係ないはずであろう!」
「・・・すてられるかよ」
「何・・・?」
「目の前で家族が消えようとしているのに見捨てられるかよ!例え10数年前の世界のお前らだとしても!」
「貴様は・・・一体何者だ・・・?」
「俺は織斑一夏、未来でお前らに救われた一人の魔道士だ!」
次回、マテリアルズ・ストラトス
GOD編「激突、紫天の盟主」
貫け、彼女を縛るその闇を。
次はもっと早く投稿したい今日この頃。