設定もこの頃に戻ってますので色々おかしいかも知れませんがご了承を。
ではどうぞ。
※大分修正しました。
まだ5月に入ったばかりだというのに真夏並みの暑さのGWのある日、鈴はIS学園正門前に立っていた。
短パンにヘソ出し肩出しの服を着て気合が入っている。
「(一夏遅いなぁ・・・女の子待たせるなんて最低よ・・・)」
「おーい鈴。お待たせー」
「遅い!女の子を待たせ・・・な・・・い・・・の・・・」
「ごめん、ごめん。ディアーチェに変装していけって言われてな・・・遅くなっちまった」
やっと来た一夏は女体化しておりオレンジのカツラを被っていた。
服装はスカートと袖と襟にフリルがついた白のシャツだ。
(イメージはシンフォギアXDUの天羽奏のメモリアカード「なれないオシャレ」より)
見た目は完全に何処ぞの撃槍の初代適合者である。
因みに声も変えている。
「だからってなんでそっちなのよー!」
「だってこっちのが楽だし何より弾とかにあった時は誤魔化しやすいだろ?」
「うー・・・確かにそうだけど・・・。なんか女として負けた気がするー!」
「ハハハ・・・よく言われるよ。さて、行こうか鈴。何処へでも付き合うぜ?お姫様?」
「・・・なら、エスコートよろしくね?」
「仰せのままに」
近くの草むら
「あやつめ・・・またナチュラルに異性を落とすような発言しよってからに・・・」
「アレを狙ってやってないのが逆に凄いのか凄くないのか・・・」
「(・・・浮気シタラユルサナイ)」
「な、なんだかレヴィが怖いですぅ・・・」
「・・・何故私も付き合わなければいかんのだ・・・」
「箒さん、ノリ悪いですわよ」
「いや、この状況周りから見たら不審者だからな?」
紫天一家+箒&セシリア監視という名目のもとスニーキング中。
「さて、先ずは何処に行こうか」
「私、服見て回りたいわね。アンタのも一緒に見てあげるわよ」
「良いのか?」
「良いわよそれくらい。それにアンタ女性物の服見て何が良いか分かるの?」
「・・・すまん分からない。この服もなのはさんとフェイトさんが買ってくれた奴だし・・・後、うちの紫天一家の服はほとんどがディアーチェが作った奴だからな」
「ウッソマジで!?あの子達の服全部作ってるの!?」
「ああ、春服夏服何でもござれだうちの王様は。家事万能裁縫上手料理も美味い、一家の主として最高な王様だよ」
「オーバースペックねほんと・・・」
「そうでもないとアイツらの王として示しがつかないって前言ってたな。王様もたまに甘えてくるのが可愛いんだよ」
「何処ぞの金ピカみたいな性格だと思ってたけど以外と可愛い所あるじゃない」
「イチカ〜!何故このタイミングでそれを言う・・・!」
「「(ニヤニヤ)」」
「ディアーチェ〜よしよーし(なでりなでり)」
「うぅ〜・・・ユーリー!」
「はいはい、大丈夫ですよ〜。好きなだけ私の胸で泣いても。あまり頑張り過ぎないでくださいねディアーチェ」
「だってぇ・・・」
「「「「(何この可愛い生き物)」」」」
ユーリに甘えまくるディアーチェという珍しい構図が出来上がった瞬間であった。
あんなにゆるふわ可愛いユーリも一応は紫天の盟主ですしこういうのもアリかと。
鈴と一夏はお店で服を選んでいた。
一夏が手に取っているのはいわゆるカッコイイ系のジャケット(ロングアイランドさんの着てる奴)とGパン。
鈴は何処かの砲艦(テラー)の脇出し服を持っていた。
「ところでさ、アンタの事なんて呼べば良いのよ。弾達に本名名乗る訳にはいかないでしょ?」
「ああ、それなら高山奏って名乗るよ。奏って呼んでくれ。このウィッグ被ってる時は大体そう名乗ってんだ(まあ、天羽奏って名乗りたいとこだけど流石にな)」
「わかったわいち・・・奏。それよりこの服なんてどう?」
そういって鈴が取り出したのは大胆にも胸元をさらけ出したデザインのシャツだった。
というかシャツにしては裾も無い胸とか大事な所しか隠れていない服だった。
(天羽奏の私服のアレ。てかなんで奏さんアレ普段着で着れんの)
「いや、これは流石に恥ずかしいぞ・・・」
「良いじゃないたまにはこういうのも着てみたら?似合うわよ?」
「なんかビッチに勘違いされそうなんだが・・・ちょっと試着してくる」
数分後
「ど、どうだ?」
「良いじゃない。着て帰ったら?店員さーん、これくださーい」
「えっ、ちょっ!?ほんとに買うのかよ!?」
「ついでにこのハーフパンツも買って着て行きましょうよ」
「もう勘弁してくれ・・・」
(ほぼ強制的に)着替えさせられた一夏は鈴と一緒に買った2人分の荷物を持って歩いていた。
心なしか一夏の顔には疲れたような感じが見えている。
逆に鈴の顔はウキウキ顔で楽しそうだ。
2人は近くの喫茶店に入り軽めの昼食を取ることにした。
「ハァッ・・・なんか疲れた・・・」
「しっかりしなさいよ奏、まだまだ付き合ってもらうんだから」
「ははは・・・」
「ん?鈴か?お前?」
「ゲッ・・・」
「あら?弾と蘭じゃない。久しぶりね」
「鈴さんお久しぶりです。そちらの女性は?」
「IS学園で出来た私の友達よ」
「高山奏だ、弾と蘭って言ったっけ?よろしくな」
「・・・(ボッー)」
「・・・弾?何してんの?」
「お兄?」
「・・・ハッ!?す、すまん!ボッーとしてた」
「ちょっとしっかりしてよお兄。すみません奏さん、鈴さん。お兄が」
「どうせ奏に見惚れてたんでしょ?いつもの事でしょ」
「(変わらねぇなぁ弾の奴。ちょっとからかってやろ)ハハハッそれぐらい気にしないよ。それより一緒にお茶しないか?」
「い、いいいいんですか!?」
「お兄、動揺しすぎ。じゃぁ、お言葉に甘えて。同席させてもらいますね」
席に着いた弾と蘭の2人。
一夏はコーヒーとナポリタン、鈴と蘭はサンドイッチとアイスティー、弾はペペロンチーノとアイスコーヒーを頼んだ。
一夏は料理が来るその間、弾をからかって弄っていた。
その結果、弾は顔が真っ赤に染まりガチガチに身体が強張っていた。
それを見て蘭はゴミを見るような目で兄を見ており、鈴は一夏を見て呆れたような顔をしていた。
「(ちょっと一夏)」
「(ん?どした鈴?)」
「(弾の事からかい過ぎよ。見てみなさいよあの顔)」
「(・・・あー、たしかにやり過ぎたな。ネタばらしするか)」
「(良いの?)」
「(流石にやり過ぎたわ。こんなになるとは思わなかったし、後蘭の見る目が可哀想だ)」
「(アレは流石にねぇ・・・)ねぇ、弾、蘭。一夏の事気にならない?」
「・・・確かに気になるな。アイツ今どうしてるんだ?」
「教えてください!今の一夏さんの事!」
「・・・それは本人に言ってもらいましょうか。ねぇ、奏・・・いや、一夏」
「「・・・はぁ?」」
「ハッハッハッ!いやぁ、面白かったぜ?弾。お前の緊張した姿」
「「いやいや待て待て待ちなさい」」
「この人が一夏さん?明らかに別人じゃないですか。そもそも女性じゃないですか」
「そ、そうだ!明らかに別人だろ!」
「なぁ、弾。お前のベッドの下にある年上者のエロ本、まだ厳さんに見つかってないよな?雑木林でお前が拾って帰ってきた奴」
「!?何故それを!?」
「・・・オニイ?イマノホントウ?カエッタラオジイチャンニイッテオクネ」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「・・・うわぁ、弾。アンタ何持ってんのよ」
「まさか、ほんとに一夏か!?何だよその姿!?」
「ああ、悪かったな、からかってよ。この姿はまぁ・・・あんまし聞かないでくれ」
「イチカサンガジョセイイチカサンガジョセイイチカサンガジョセイイチカサンガジョセイイチカサンガジョセイイチカサンガジョセイイチカサンガジョセイイチカサンガジョセイ」
「らぁん!?戻ってこぉい!?」
その後どうにか蘭を正気に戻し2人と別れてデートを再開する一夏と鈴。
アイスを食べながら2人が1階のホールに立ち寄った時何かイベントをしているようだった。
どうやらカラオケ大会をしており一番高い点数を出した者に景品を出すようだ。
「カラオケか・・・」
「どしたの?興味あるのアレ?」
「ああ、まぁな。これでも歌には自信があるんだぜ?」
「そうなの?実は私もなの」
「なら、2人で参加するか?」
「そうね、そうしましょうか」
『さあ、盛り上がってまいりました!レゾナンスGWカラオケ大会!続いて飛び入り参加者の入場です!お名前からどうぞ!』
「高山奏だ。よろしくな」
『では、歌う曲名をどうぞ!』
「「white reflection」だ。いくぜ!」
一夏が歌い始めた瞬間、会場は飲まれた。
一夏の力強い歌声に会場にいる観客は一瞬静まり返り・・・そして弾けた。
何の関係もない他人同士が示し合わせたかのごとく一斉にコールを始めたのだ。
そこはもはや小さなライブ会場、彼女はそこに降り立ったアイドルだ。
「描いて 遥かな “NEVER ENDING STORY"〜♪」
〜 数分後 〜
「・・・ふぅ、さんきゅー!」
『・・・ハッ!?あ、ありがとうございました!と、得点は・・・きゅ、98.5点です!げ、現時点最高得点です!』
「あちゃー、今日は調子悪かったかなぁ。いつもならもうちょいいくのに」
「「「「(これで調子が悪いだと・・・!?)」」」」
『つ、続いてまた飛び入りの参加者さんです!ではお名前と歌う曲名をどうぞ!』
「凰 鈴音よ!歌うのは「青空のナミダ」よ!」
先程の歌で既にお腹いっぱいの観客に畳み掛けられるCV.下田麻美の歌声。
そう、これがとかちクオリティ。
ボカロの曲であろうが完璧に歌う歌姫なのだ。
その小さな身体から歌いだされる特大の声。
これには一夏も驚いていた。
聴き惚れろ、これがとかちクオリティだ。
「どんな運命が待っているんだろう〜♪」
歌っている鈴はなんだか楽しそうだった。
だがこの時一夏は見逃さなかった。
鈴が一瞬悲しそうな顔をしたのを。
「降りしきる 青空のナミダ・・・いつの日か 笑顔に変えるよ・・・♪」
〜 数分後 〜
「ありがとー!」
『(・・・何なのよあの2人!?レベル高すぎじゃない!?)あ、ありがとうございました・・・。て、点数は・・・はぁ?』
電光掲示板にはデカデカと映し出される計測不明の文字。
まさかの点数カンストである。
流石とかちクオリティ。
「よっしゃ!優勝もらい!」
「ちくしょー勝てると思ったんだがなぁ」
『ゆ、優勝は凰さんです・・・こちら商品の10万円です・・・』
「あら、ありがと。ありがたく貰っとくわ」
「思わぬ臨時収入が入ったな」
この日から2人はレゾナンスに舞い降りた歌姫と呼ばれることになった。
粗方デートを楽しんだ2人、最後にあるメニューを頼むと幸せになれるという噂のクレープ屋に行く事にした。
「すみませーん、ミックスベリー2つください」
「すまないねぇ。今日はミックスベリーは売り切れなんだよ」
「あら、そうなの・・・」
「・・・ならブルーベリーとストロベリーを1つずつください」
「あいよ、ちょっと待ってな」
「一夏?何でその2つ?」
「後でわかるさ」
「はいよ、ブルーベリーとストロベリーだよ」
「さんきゅ。ほい、お代。ほら、鈴いくぞ」
「ちょ、ちょっと待ってよいち、奏ー!」
2人はクレープを齧りながらIS学園へと帰っていく。
今日のデートは楽しかったが所詮は結ばれる事の無い無意味な愛。
それを思い出した鈴は俯きながら歩いていた。
彼女は泣きそうな自分を抑え込んでいた。
一夏は鈴の様子がおかしい事に気付き足を止めた。
「・・・なあ、鈴。ちょっとそこのベンチに座らないか?ちょっと疲れただろ?」
「ふぇっ?・・・う、うん・・・」
ベンチに座る鈴の隣に座る一夏。
鈴の表情は浮かない。
一夏はそんな鈴に話しかける。
「・・・なあ、鈴。お前さ、こんなデートに意味はないって思ってないか?」
「っ!?・・・そうよ、例えデートしたとしてもアンタには既に彼女がいる。私の初恋は実らない、どういう顔していればいいか分かんないのよ・・・!」
「・・・俺もお前や箒の気持ちに気づかなかった責任もある。ただ、これだけは言えるぜ鈴」
「・・・?何よ?」
「その前に・・・お前のストロベリークレープ、貰うぜ。あむっ」
「ちょっ、ちょっと何しtむぐぅっ!?」
「・・・んっ、美味かったぜ?で、どうだ?ブルーベリー味は」
「・・・美味しかったけどいきなり何よ!?」
「なあ、知ってるか?鈴。あの店にミックスベリーは無いんだよ最初から」
「え?じ、じゃぁあのミックスベリーの噂は!?」
「いや、それは本当だよ。今食べたじゃないか、ミックスベリー」
「え?・・・あっ!ストロベリーとブルーベリー!」
「そーいうこと。これが幸せになれるミックスベリー味のクレープの真相さ。お互いに食べ合いっこすればミックスベリーになるだろ?」
「納得、これが噂の正体って奴ね。でも、何でわかったの?」
「店の中にストロベリーソースとブルーベリーソースが並んで置いてあってな、メニューに噂のミックスベリーは無いしもしやと思ったらビンゴだったという訳」
「なるほどね・・・」
「それによ鈴。お前には笑顔が一番似合うよ。俺、お前の笑顔好きだぜ?」
「なっ・・・なっ・・・!?何こっぱずかしい事口にしてんのよアンタはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「バーロー!?」
「ああもう!ウジウジ悩んでた私がバカみたいじゃ無い!良い!絶対!ぜぇーったい!あの子を幸せにしてやんなさい!それが私やほかの女の子の同級生の気持ちに気づかなかった罰!」
「ああ、分かってるよ。今更ながら気づいた俺もバカだよなほんと・・・」
その後、色々吹っ切れた鈴は暇さえあれば良く1組に来て一夏をからかいに来たりしている。
その顔にはもう悩みなどは存在しない満面の笑顔があった。
砂糖がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・。
次回どーしよっかなぁ。
活動報告にて粛正回参加者まだまだ募集中です。
参加でしたらお早目に。
※一部ヤバそうだったんで削除しました。