ちょこ0720です!!
ここ数週間すいませんでした!!
ちょっと諸事情でスマホを没収されていました!
それでは本編どうぞ!
俺と有馬さんがタオル一丁で広間に出ると、そこには、昼間見たお姉さん風のサキュバスよりも幼げな、小柄のサキュバスの女の子がアクアの手によって取り押さえられていた。
それにめぐみんはパジャマ姿で杖を突きつけ、ダクネスはネグリジェ姿で仁王立ちをしてサキュバスの女の子を見下ろしている。
「カズマ、貴将、見て見て!私の結界に引っかかって、身動き取れなくなった曲者が...。って、こっちにも曲者がいた!」
「誰が曲者だ!...あれっ。何これ?何でそこにサキュバスの子が?」
タオル一丁の俺と有馬さんを曲者扱いするアクアにツッコミながら、幾ら何でも登場人物が多過ぎる事に違和感を覚える。
というか、サキュバスが出てくるなんてちょっとおかしい。
「実はこの屋敷には強力な結界を張ってあるんだどね?結界に反応があったから来てみれば、このサキュバスが屋敷に入ろうとしてたみたいで、結界に引っかかって動けなくなっていたみたいなの!サキュバスは男を襲うから、きっとカズマか貴将を狙ってやってきたのね!でも、もう大丈夫よ。今、サクッと悪魔祓いしてあげるからね!」
アクアの言葉にサキュバスが、小さくヒッと声を上げた。
あれっ。
何これかおかしい、本当におかしい。
というか、つまり先程風呂場で出くわした有馬さんは...!
いや、今はそれどころじゃない、まずは目の前のサキュバスだ!
アクアならともかく、有馬さんまでいるなんて、正直状況が悪すぎる。
「さあ、観念するのね!今とびきり強力な対悪魔用の...。...?エト、あなたどうしたの?そこに立たれると魔法が打てないんですけど」
俺がどうするか考えているとエトが無言でサキュバスの手を取り、玄関に向かって連れて行く。
「ちょ、ちょっとちょっと!エトったらなにやってんの?その子は悪魔なの。カズマか貴将の精気を狙って遅いに来た、悪魔なのよ?」
アクアがエトに鋭く叫ぶ。
そしてめぐみんとダクネスも、最初はエトの様子にあっけに取られていた様だが、武器を構え直してサキュバスに鋭い視線を送っていた。
サキュバスがエトに何かをコソコソと言っている。
「あ、あなたは昼間取材に来た作家さん!わ、私の事はいいです、どうせモンスターですから!結界は予想外でしたが、こんな状況になったのは、侵入できなかった未熟な私が悪いんです。作家さんに恥をかかせる訳にはいきません、私は街に迷い込んだ野良サキュバスって事で退治されますから、作家さんは何も知らないフリをしてください!」
「私は腐っても作家だ。取材の対象を失う訳にはいかないのでね」
エトはサキュバスと話し終えると、背中に庇う様にして、俺達に対して向き直った。
そのままサキュバスを、玄関に向けて後ろ手にドンと押し。
そして、俺達に向かって拳を構え、そのままファイティングポーズを取った。
「さ、作家さん!?」
サキュバスが小さな悲鳴じみた声を上げる中。
「...ちょっと、一体何のつもりかしら?仮にも女神な私としては、そこの悪魔を見逃す訳には行かないんですけど?エト、こっちには貴将もいるのよ、袋叩きにされたくなかったら、そこを退きなさいよ!」
アクアが眉根を寄せて、チンピラみたいな事を言っている。
...それにしても有馬さん頼りって...まあ、俺もエトには勝てる気がしないけど。
「エト、一体何をトチ狂ったんですか?可愛くても、それは悪魔、モンスターですよ?しっかりして下さい、それは倒すべき敵ですよ」
めぐみんが呆れたような声で言った。
エトが後ろ手に、サキュバスに早く行けとばかりに手を振った。
それを見たアクアが一歩前に出て、腰を落として身構えた。
「仕方ないわね...貴将!エトの目を覚まさせてあげるのよ!」
「結局人任せかよ!」
そして、叫ぶと同時に、エトに向かってタオル一丁の有馬さんが飛びかかった。
見方によっては逮捕されかねない光景だ。
そして、それを見たサキュバスが、小さな声ながらも悲痛に叫んだ。
「さ、作家さーん!!」
エトは小さく拳を握り締めて叫んだ。
「かかってこいやー!!」
屋敷中に響く大声で、熱く、熱く、叫んでいた。
久しぶりに急遽書いたので短くてすいませんでした!!
ではまた次回お会いしましょう!