この無敗の捜査官に祝福を!   作:ちょこ0720

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どうもちょこ0720です!
今回から???キャラをしっかりと出していきますよ!
それでは第14話どうぞ!


この無敗の捜査官と昔の敵を!

よっほっと彼女はスキップをしながら有馬さんに近づく。見たことのない女の人だ。

 

「貴様もこの男の仲間か?」

 

ベルディアが言った。

すると彼女は、

 

「いや、仲間ではないかな?元敵と言うべきかな?」

 

するとベルディアは

 

「ふむ、まあいい貴様から殺してくれよう」

 

そう言って大剣を振り回すが彼女は全てを避ける。

 

「ふむふむ。この程度なら、有馬貴将の方が何段も上だな」

 

しかも喋っているあたりまだまだ余裕そうだ。

 

「有馬貴将、手を貸そうか?元敵とはいえ、今は何の関係もないのだからな」

 

すると有馬さんは

 

「一人で十分だ。ベルディア、続きをしようか。本気で相手をしてやろう」

 

周りがざわめきだした。それはそうだ。あれで本気じゃないときた。

 

「...嘘だろあれで本気じゃなかったのか」

 

「あれ以上に貴将は強いのですか」

 

「有馬殿には驚かされてばかりだな」

 

「え?え?みんなどうしたの?」

 

最後のバカは放っておいて、みんなは感想を述べていく。

 

「ほう。貴様本気ではなかったのか。では俺も本気をだすとしよう」

 

そう言うとベルディアの周りに黒いオーラのようなものが漂いはじめる。

 

「...あれはやべぇ」

 

隣にいた冒険者が呟く。

どうやら相手も本気のようだ。

 

「...フクロウ」

 

有馬さんが不意に呟くと、有馬さんの手に新たな武器が握られた。

 

「いくぞ!有馬貴将!」

 

ベルディアが叫ぶ

 

...が、そこからの展開は一方的なものだった。

まず武器がへし折れた。

続いて腕や足が切り落とされた。

ベルディアはアンデットである。

その為傷は再生する。

しかし、再生するたびにそこを切り開いていた。

 

「ごはっ...」

 

アンデットだから血は出ない。

しかし、思わず目を背けたくなるほどにベルディアはバラバラにされていた。

俺の隣では、めぐみんが震えている。

バラバラになったベルディアといつもとは全く違う有馬さんに恐怖したのであろう。

俺もそうだ。手には汗がべっとりとついており、額の汗は止まらない。

ダクネスもアクアも同じようだった。

唯一笑顔だったのは有馬さんに話しかけたあの女性だけだった。

 

「...アクア、ターンアンデットを頼めるか」

 

不意に声をかけられたアクアはビクンと誰から見ても分かるように跳ねていた。

 

「そ、そうね。任せなさい」

 

痩せ我慢をしているのがよくわかる。

 

「...待て」

 

ベルディアから掠れた声が上がる。

 

「...有馬貴将...貴様は...何者だ...本当に...人間か...?」

 

ここにいる冒険者全員が疑問に思っていたであろうことをベルディアは言った。

 

「俺か?...俺はどうにかして人間になりたかった化け物とでも言っておくか」

 

...化け物?

 

「フッ、そうか。そこのアクアとか言ったか?早く俺を浄化しろ」

 

そう言われるとアクアは

 

「わ、わかったわ。『セイクリッド・ターンアンデット』!」

 

みるみるとベルディアの体が白い光に飲み込まれていく。

 

「最後に貴様のような強者と殺りあえて、元とはいえ騎士団だ。嬉しかったぞ」

 

そう言い残すとベルディアは浄化された。

 

 

 

 

 

 

 

仲間が増えた。

先のベルディア戦の時に有馬さんに話しかけたあの女性だ。

今はギルドの一角にある酒場で自己紹介をしていた。

 

「ってことで、これからよろしくお願いします」

 

「ああ、そんなに固くならなくていいのだよ少年」

 

...少年か

 

「カズマでいいですよ」

 

「じゃあカズマ。私達はパーティーメンバーなのだ。だから気軽にエトと呼んでくれて構わないよ」

 

仲間になった彼女の名前は芳村エトと言うらしい。最初は芳村さんと呼んでいたのだが、彼女がエトでいいと言ったのと、フランクな喋り方から俺達はエトと呼んでいた。

どうやらエトも日本から来たらしい。

生前は本を書いていたらしい。

なぜあんなに動けるのかと聞いたら

 

「まあいろいろあってね」

 

とはぐらかされてしまった。

 

「芳村エト、少し話がある」

 

有馬さんがエトを呼んだ。

 

「なんだい貴将?それとエトでいいよ。長いだろう?」

 

エトは貴将の部分を強調して言った。

 

 

 

 

 

 

 

今俺とエトは人気のないギルドの裏手の広場に来ていた。

 

「どうした。貴将?」

 

「...エト、お前も死んだのか?」

 

「ああ、そのことか。そうだね、私は嘉納のピエロに殺されたよ」

 

...旧多か

 

「カネキケンはどうなった?」

 

「私も知らない。最後まで見届けられなかったからね。でも彼なら大丈夫だろうね、きっと」

 

「...そうか。...ところで人は喰うのか?」

 

「キミは特典で何を貰ったのかな?私は人を喰わないでも大丈夫な体にしてもらったよ。神様ってのは本当になんでもありなんだねえ。それに、キミが先に転生してるのをエリスちゃんから聞いてね、駆逐されるのはいやだったからね」

 

「...そうか。...戻るぞ、遅くなるとみんなが心配する。」

 

「貴将。丸くなったねぇ」

 

「そのニマニマはやめろ」

 

 

 

 

 

 

「あっ!戻ってきた」

 

「貴将!大変ですよ!私達王都に呼ばれちゃいました!」

 

「当然よね。なんたって魔王軍の幹部を一人倒したんだもの!かなりの報酬のはずよ!」

 

倒したのは有馬さん一人なんだけどな。

 

「...そうか。いつだ?」

 

「今から二週間後だそうですよ」

 

「ダクネス、さっきから何をそんなに慌てているんだい?」

 

「あ、ああエト。そうだ、そうだとも、王都へ呼ばれたのなら当然王やそうでなくとも身分の高い貴族に会うことになるんだぞ!下手をすれば首を飛ばされかねない」

 

く、首を...

 

「...貴将やっぱりやめませんか?」

 

めぐみんの声が震えている。

 

「何を言っているのだね?きちんとしていれば大丈夫なんだろう?ダクネス」

 

エトが問う。

 

「それはそうだが...カズマやアクア、めぐみんもいるし...」

 

「「「おい、そんなに信用がないのか」」」

 

こうして俺達の王都行きが確定した。




どうも皆さんちょこ0720です!
???キャラはエトでしたね。
ハイルとかは既にこのすばの世界に転生させています。
それではまた次回お会いしましょう!

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