神崎蘭子のマネージャーは通訳?   作:スレ主

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何で遅くなったって?

アニメ3話だけ見たんだよっ!!


10話

少し待って最初に来たのは島村さん。

 

「あっ、マネージャーさん、こんにちは」

「こんにちは」

「今日もレッスン見てくれるんですか?」

「ライブ近いですからね」

「私もデビューが決まってすぐなのにバックダンサーとはいえライブに出演するなんて思ってなくて」

「正直僕もびっくりしてるんですけど、美嘉さんの要請ですからね、まぁちょっと危険な部分もありますけど」

「危険?」

 

よく分からないと島村さんは首を傾げる。

 

「あっ、凛ちゃん、こんにちは」

「こんにちは」

「卯月もマネージャーもこんにちは、あとは未央だけ?」

「高校が千葉だからね」

「あぁ、それじゃ仕方ないね………マネージャーは今回のバックダンサーの仕事本当に大丈夫だと思う?」

「大丈夫って言うと?」

「なんというか………アイドルって下積み時期とあるんでしょ?」

「普通はそうですね」

「なのにいきなりこんな大きな舞台上がったりして………リスクが大きいというか」

「………まぁ、失敗のリスクは大きいけど今後のリターンの方が大きいかな?」

「リターン?」

「バックダンサーとは言え、大舞台を知ることは結構重要なことで、お客さんに顔を覚えてもらうとか、その場の空気や雰囲気を知ることが出来るのは駆け出しのアイドルじゃ、なし得ない経験は得ることはできるからね」

「まぁ、確かに」

 

 

「こんにちはー、あれ?もしかして私が一番最後?」

「未央もきたね」

「こんにちは未央ちゃん」

「こんにちは」

「ねぇねぇ、みんな何の話してたの?」

「今度のライブのことです」

「あーやっぱりだよね、私すっごく楽しみでさー」

「未央は逆に楽しみにしてるんだ」

「と、言いますとしぶりんは弱気な感じ〜?」

「弱気って訳じゃないけど………まぁマネージャーがメリットの方が大きい言う説明も納得できるし」

「メリット?まぁ、私は本番に強いタイプだし何とかなるっしょ!!」

「………その本番って何を根拠に?」

「うーん、テストとか大会とか色々かなぁ」

 

ため息を吐かずに居られなかったが、一応歳上なので表情には出さずに説明する。

 

「まぁ、自分も学生なんで説得力皆無なんですけど、学生の言う『本番』と仕事の『本番』は別物だと思った方がいいですよ。

これからやってもらうライブは正真正銘の『プロの現場』ですからね、

渋谷さんはちょっと心配しすぎですけど、本田さんは楽観視しすぎです」

 

「うぐっ、まぁ、確かに今までにないことだけどさー」

「………別に私はそんなに心配はしてないけど」

「まぁ、本番の空気は本番でしか経験できませんからね、とりあえず気はちゃんと引き締めないといけませんしね、っと、トレーナーさんと………城ヶ崎さん?」

 

ドアの所を見ると「バレちゃいましたね」とベテラントレーナーさん(本人が希望して呼ぶ)と会話してる城ヶ崎さんが出てくる。

 

「ハロハロー、外から聞いてたけど本当に君中学生?いやー私も心が引き締まったよ」

「まだ経験不足の未熟なマネージャーですよ」

「確かに言葉の重みは君にはないけど、言葉の意味はこの瞬間には伝わってるよ、………さ、マネージャーの言ってる通り私たちはもう「プロ」だからね、甘えたことを言える立場じゃないってことをしっかり理解してね」

「「「は、はいっ!!」」」

 

やっぱりすげーな、カリスマアイドル。

 

「君も充分に仕事はしているよ」

 

ベテラントレーナーさんが肩を叩く。

 

「いやはや、こういう時に自分って力ねぇなって感じますよ」

「君が何を言っても二人は文句を言うさ、逆に彼女が言えば何がなんでも努力をする。

言葉は同じだった………むしろ君の方が伝わりやすい言葉も選んでたのに伝わらなかった」

「その辺は新人の力のなさですよ、『何を言ったかじゃない、誰が言ったか』っていう素敵な言葉もありますし」

「それと信頼関係だな、君は神崎とは仲が良いが他のアイドルとはまだ距離があるからな」

「ですね、まぁ、言葉足らずで最悪の事態は防ぎたいと思います」

「頑張りたまえ、影でそれなりに君を応援してるよ………はいはい、それじゃあそろそろレッスン始めるから準備してね」

 

「「「はいっ!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

この後数日、レッスンは続きトレーナーさんからOKが出たのでライブでのダンスはなんとかなった。

衣装合わせで前川さんと一悶着(?)あったがとりあえず問題なしと。

この一週間3人のマネジメントで忙しかったので神崎とあんまり絡んでなかったが突然「我が盟友よ、貴殿は我が盟友なんだぞっ!!」というとても深い言葉を頂きました、ついでこれは俺でもよくわからない。

 

そしてなんだかんだで本番当日。

 

「あっ、麗華さん」

「高梨か、3人の調子はどう?」

「まだ空気には飲まれてないですけど、いつ飲まれるかって感じですかね」

「あの3人は本田未央が中心に回ってるからね、本田が上がれば回りもよくなるし、逆を言えば飲まれれば回りもつられて硬くなるからね」

「アドバイスありがとうございます」

「別に貴方も気づいてたでしょ………と言ってもここからは本番の空気を入れないと何も出来ないからね」

「一応、緊張感持ってとはいってますけどあんまり言い過ぎると逆効果ですしね」

「その辺の塩梅は貴方の腕しだいね」

「正直胃がキリキリしますよ」

「へー、貴方もなんだかんだ緊張してるのね?」

「当たり前ですよ、経験ゼロですから何が正しくて間違っているかわからないですし」

「………それアイドルの前で言ってないわよね?」

「もちろんですよ、麗華さんの前だから気を抜いてるんですよ」

「っ!?………こほん、この後スポンサーが来るから楽屋に全員集合するように伝えなさい、それと挨拶はしっかりするように言っとくのよ」

「分かりました」

 

スタスタと歩きながらライブの最終チェックをしている。

そのうちライブの仕事とかも教わらないとな………

 

「3人とも楽屋にスポンサーが来るから楽屋に行きますよ」

「「「分かりました(分かった)」」」

 

楽屋に入り、今日の主役のアイドル達と挨拶をする。

 

「バックダンサーで出演させていただきます、本日は宜しくお願いしますっ!!」

「はい、今日は宜しくお願いします。緊張しますよね?」

 

小日向美穂さん、一言で言えば恥ずかしがり屋だ。

だがその照れながらも頑張る姿はファンも多い。

 

「全力で熱く燃えましょうっ!!」

 

日野茜さん、一言というか、この人はもう熱血という言葉しかでてこない。

この元気の良さは多くのファンを元気づけただろう。

 

「何でも聞いてくださいね………あら、随分と若いマネージャーさんですね」

 

佐久間まゆさん、元々はモデル出身だったが麗華さんのプロデュースでアイドルになった。

 

「本当に美嘉ちゃんが言ってた通り若いマネージャーさんね」

 

川島瑞樹さん、元アナウンサーという経歴を持つ。

ザ・大人の雰囲気が出ているアイドルだ。

 

 

少しすると楽屋にスポンサーが入ってくる。

この時空気が変わり、川島さんが挨拶をすると皆さんスイッチが変わる。

 

3人も空気が変わったことを肌身に感じている。

 

「高梨、3人の事頼むわよ」

「うっす、任せてください」

 

麗華さんは5人の準備を急がせるとそのままスタッフの方と連絡を行う。

 

「こっちはまだ時間はありますので、リハの確認しますか」

「えっ、あっ、はい」

 

すでに本田さんの顔は硬くなっている。

 

声を掛けてもいいが下手に声を掛けて反発されても困るし、周りを見て落ち着くか確認もしたい。

 

 

が、結局は本田さんの緊張は解けない、リハは失敗し、麗華さんが言った通り本田さんが黙っていると二人も黙ることが多い。

スタッフに声を掛けられるとビクッと震えるのも本田さんだ。

 

楽屋に戻り、ライブが始まったことを確認する。

 

「始まっちゃいましたね」

 

島村さんがそう言うが二人は反応はしないので俺が反応する。

 

「時間通りですからね、こっちの出番はもう少し後ですから、それと今日は他のメンバーも来てますよ」

 

そう言うとまた本田さんはビクッと震える。

他のメンバーが見にきてるというのがプレッシャーに変わってしまった。

普段は「いい所見せますよ〜」なんて言える所だが………

 

「そろそろ準備お願いしますー」

「えっ、もうですか?」

 

スタッフにステージ裏に呼ばれる。

………もうそろそろ限界か。

 

「本田さーん」

「えっ?………って、痛い痛い痛いいきなり何するのっ!?」

「島村さーん」

「えっ!?私もですか、痛いです痛いです」

「渋谷さーん」

「待って別に私はいらないから、こっちに来ないで………痛い」

 

ほっぺたをぐいっと引っ張り、皆、ほっぺたを抑える。

 

「まぁ、自分が何でこんなことをするか分かってますと思いますが表情硬すぎです、それと本田さんは緊張しすぎ、前に本番に強いって言ってたのに今日ど緊張してるじゃないですか?」

「それはっ!?………そうだけど」

「なら、今日はもう僕の仕事は半分は成功しましたよ」

「えっ?」

「本田さんはちょーっと仕事の意識が低かったですからね、トレーナーさんとか他のプロデューサーに気をつけるように言われてたんですよ」

「うっ」

「実際に案の定でしたけど………まぁ、これがプロの現場です、3人が緊張するのは想定通りでしたし」

「そう思うなら声をかけてよ」

「最初から他人を頼るのは成長には繋がらないですよ、いずれ3人はソロデビューもしますし、マネージャーやプロデューサーが居ない状況もありますからね」

「………ソロデビュー」

「それにこんな大舞台をやることになるんですから、楽しまなきゃ損ですよ………さっ、ステージ裏に行きますよ」

 

ステージ裏に早めに行き、待機してるアイドル達に声をかけてもらうようにお願いする。

 

スタッフさんには出るタイミングを3秒前ではなく、5秒前にお願いする。

 

「(やることはやった、あとは3人次第かな)」

 

 

「「「フライドチキン」」」

 

 

「どう?上手く緊張を解せた?」

「麗華さん、まぁ、やることはやりましたよ」

「げっそりって顔してるわよ」

「胃薬が欲しいですね」

「ふふっ、最初は私も胃薬が常備薬だったわよ」

 

そう言って彼女はバックから胃薬を取り出す。

 

「ありがとうございます」

 

貰って飲んで、ステージの方をみて観客の反応を見る。

 

「大成功なんじゃない?」

「後はライブの後ですよ、北原さんにちゃんと魔法は解くように言われてありますからね」

「私もよく分かってないのよね、その魔法を解くって意味」

「あー、今回の初めての仕事がライブって割と特殊なことだと思うんですよ」

「そうね、普通は下積みを………なるほど、だから『魔法を解く』ね」

「このライブが当然の仕事だと思われたらこっちも困りますよ、あの3人には今日の仕事はかなり特殊な例ってことを伝えて、これからの仕事のギャップを伝えなきゃいけませんからね」

「………やっぱりアンタ変だわ」

「もう慣れました」

 

さて、後の半分の仕事をこなしますか………




ランキングに載ってしまった………

まぁ、これが神崎蘭子の力ですよっ!!

そして、何でこんなに遅くなったか?
ちゃんみお大変だったんだよっ!!
「アイドル辞めるっ!!」って言わせないように主人公奮闘しましたよっ、!!
アニメだと株が落ちたちゃんみおですけど、実際しょうがないでしょう、スポーツ万能で、成績優秀、容姿端麗、というスーパーハイスペック人間だから挫折の経験がないのが「アイドル辞めるっ!!」に繋がったと思ったんですよね。

ボツネタに千葉出身だから某友達が居ない目の腐った先輩にちゃんみおの弱点を語るシーンがあったけど、ぐだるからカットしました。

まぁ、とりあえずこれでニュージェネレーション編はひとまず終了です。

それより蘭子ですよっ!!
ラブライカ?知らんっ!!作者は蘭子可愛いが書きたいんじゃあっ!!

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