最近時間の流れが早く感じる。
それではご覧ください。
休み明けの月曜日は、何故か怠いと感じてしまう今日の昼休み。私、太宰春歌は中学の頃からよく遊んでいる友達4人で、弁当を共に食しています。無事全員が総武高に受かったのです。あの時は不覚にも泣いてしまいました。
そんな思い出に浸りながら、今日も仲良く他愛のない話や、流行の話で盛り上がっています。
「あ、ちょっと席外すね」
昼休み終了まで、残り15分となったので、私はとある場所に行きます。
「春歌っていつもこの時間いなくなるね」
「うん、少しお喋りしてるの」
「もしかして彼氏?」
「違うよ。男の子ではあるけど」
「ええー。なにそれもしかして脈あり?いいなぁ」
「脈って何それ?あはは、面白い事言うね♪じゃ、また後で」
脈ありって、脈がなきゃ人間じゃないよね?何言ってるんだろう?
そのころ、太宰春歌を見送った3人の友達はあることに今更ながら気づく。
「そうだ。春歌って、そういうの全然分からないんだった」
「そもそも、人を好きになったこともないらしいし」
「本当に、よくアニメに出てくる鈍感主人公よりも、鈍感だからね」
「お待たせ~」
「いや、待ってないし。そもそも来る必要なくね?」
「もう~、本当は私と話したかったくせに~。素直じゃないんだから♪」
う、うぜぇ。本当に別に待ってなんかいなかったし・・・。今日は来ないんだな~なんて思ってないし。
「あ、そうそう聞きたいことがあったんだ~」
「なんだ?」
「私と比企谷君って、どういう関係?」
・・・・・これは、あれかな?現状の再認識かな?一回一緒に出掛けたくらいで舞い上がって、勘違いするなとか、彼氏面するなっていう忠告でいいんだな?
「ただの友達なんだろ?それ以上でも以下でもない」
俺はそんな勝手に舞い上がる馬鹿な男子とは違い、中学の時にはもう悟りを開いているから、そんなヘマはしない。
「何で急にそんなこと聞いたんだ?」
「私が男の子と喋るって言ったら、友達が彼氏?って聞いてきてね」
「成程な。まぁ、男子といるって知ったら、彼氏だと思うのは女子高生の
「そうなんだ。私、そういうの全然分からないんだよね」
もしかしてこいつ、恋愛ごとに関しては一切鈍感な、ラノベ主人公が持つ特性を持っているのか・・・。
「ま、生きていけばいずれわかるときがくるだろ」
「そうだといいなあ」
人を好きになる、という恋愛感情がない人間なんてこの世にいないか、極わずかだ。どんなにモテなくて、二次元が嫁と言っている人でも、その感情が消える事なんて絶対と言っていいほどない。俺も恋愛感情はあるが、ほとんど諦めかけている。なにせ、俺と釣り合う女性なんていないと思っているからな。天秤にかけたって、俺が上にいくに決まっている。
「比企谷君は彼女とかいるの?」
なんか恋愛みたいな話になっちゃったから、高校生らしい質問をしてみた。
「逆に聞こう。いると思うか?」
「いないと思う」
「だろ?」
「いや、そこで偉そうに胸を張らないでよ・・・」
返事の仕方といい、比企谷君らしいな。彼とは友達になってもう2ヶ月だから、彼の事は結構知るようになった。
それにしても、・・・何で比企谷君に彼女がいないことが分かった途端に、ホッと安心したんだろう、私。
ん~?・・・・。分かんないからいいや。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
また明日。