俺の高校生活は、彼女によって変化が訪れる   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

ついに最終日だー!長いようで短かった。ついに完結です。後書きは最後まで読むことをお勧めします。

そしてすいません。最後の最後で2000文字超えてしまい、掟を破ってしまいました!

それではご覧ください。


42日目

旅館に戻った俺は、海の潮水でべとべとになった身体を洗うべく、浴場へ向かった。右が男湯、左が女湯。

 

「混浴じゃないんだね」

 

ニヤニヤとしながら俺の顔を覗き込む形で言ってきた。

 

「そうだなー。残念だー。春歌の裸見たかったなー」

 

やってやったぜ!と心の中で小さくガッツポーズをした。その瞬間、予想外の返答に焦ったのか、かあっと顔を赤くして

 

「じゃ、じゃあ、あそこの、家族、風呂に」

 

と別の場所にある家族風呂の暖簾を振るえている指で刺した。

 

「待て待て!悪かった。俺が悪かったから正気に戻れ」

 

「っ!・・・・八幡のバカ!」

 

はい、本日二回目のバカをいただきました。

 

「悪かった。ほら、入ろうぜ。また後でな」

 

「うん」

 

 

 

 

 

「ふぅ、気持ちよかった」

 

「うん。さすが旅館の浴場」

 

風呂上りはやっぱりマッカン。火照った身体に冷えたマッカンは最高の気分になる。春歌はブラックコーヒーだ。何でそんな苦いものが飲めるんだ・・・。

 

渋った顔でその無糖コーヒーを見ていると、ふふーんと自慢げにどや顔された。悔しい。

 

 

 

部屋に戻ると同時に、女中さんが食事を持ってきてくれた。やはりよく見るやつだな。1人用の鍋が2つに和食がずら~り。お?ジュースもついてくるとは。太っ腹だ。見てるだけで食欲が湧いてくるほど美味そうだ。

 

「早く食べよう♪」

 

「そうだな」

 

各々飲み物を注ぎ、乾杯とコップをぶつかり合わせた。俺はコーラだが、春歌のは透明だからよくわからない。ただの水だろうか?それか三ツ矢?

 

特に気にすることもなく食事を進める。やっぱり家とは違うなぁ。どうしたらこんなに上手く、そして美味く茶碗蒸しができるのだろう。天ぷらもサクサクとして、魚はパサパサしてなくジューシー。鍋のキムチ鍋うどんも最高だ。程よい辛みが癖になる。

 

特に会話もなく、箸の音と咀嚼音だけが部屋に響く。

 

「何か話そうよ」

 

ついに沈黙が耐えきれなくなったのか、春歌が口を開いた。

 

「そうは言っても、何話すんだ?」

 

「今後の夏休みの予定とか」

 

「今後か・・・・。春歌が決めてくれ。俺常に暇だから」

 

「いや、いつも暇って。少しはプライベート時間欲しいでしょ・・・・?」

 

「別に。春歌と一緒にいられるなら、プライベートなんていらねぇよ」

 

溜息交じりの適当な返事をしたら、急に俯き始めた春歌。

 

「どうした?」

 

「いや、嬉しいなぁって。プライベートより私といた方がいいって思ってくれて」

 

若干頬を染めて、満面の笑みを浮かべている。俺何か言ったっけか?

 

『春歌と一緒にいられるなら、プライベートなんていらねぇよ』

 

・・・・・やっちまったぁ!何言ってんの俺?そもそも無自覚でこんな事言えてたっけ俺?春歌と付き合ってから俺の中が変化したのか。だったら、この調子で目の腐りも消えてほしいくらいだ。

 

「もう1回言って」

 

「やだ」

 

 

 

 

食事も済ませ、花火まで時間があるため、特にすることもなく座る。やっぱり旅館と言ったらお茶の茶菓子だろ。

 

お茶を注ぎ、春歌の前に置いた。・・・ん?なんかおかしい。春歌は礼儀を分け前るため、こういう時はどんな相手にも礼を言うんだ。ちょっと顔を窺うと・・・・、え?

 

顔をほんのり赤く、どこか虚ろで目が垂れている。・・・・・おい、この現象見たことあるぞ。

 

茶菓子が並んでいるトレーに目を向けると、何個かの袋が開封されていた。・・・・・・アルコール入りのお菓子。

 

こいつ酔っぱらってやがる!?ていうか、何でアルコール菓子があるんだここに!

 

「お、おい春歌?」

 

「なに?はちみゃん」

 

あ、ダメだこれ。

 

「暑いなぁ~、ちょっと脱ごう」

 

「待て待て待て!俺がいるから!」

 

「はちみゃんになら見られてもいいよ~」

 

「それはありがたい・・・。じゃなくて、脱ぐな!」

 

春歌の両手を急いで掴む。こいつ、酒に弱すぎる。お菓子でここまでなんて・・・。大人になっても俺と一緒にいあるとき以外、酒は飲ませたくない。完全に飲まれるタイプだ。

 

そんなこと考えていたら、こくん、と首に力を入れなくなった。寝ちまったよ・・・。俺に覆いかぶさったまま。幸い布団の上だから助かったが。

 

花火は残念だが、起きる気配がないため、俺も寝ることにしよう。起こさないように、そっと春歌を退け、隣の布団に移動する。

 

 

 

 

 

あれ?いつの間にか寝てた。固まった身体をほぐすべく、腕と背中を伸ばし、窓を見ると、朝になっていた。ああ!花火見てない!た、楽しみにしてたのに・・・。

 

八幡の方に目を向けると、何故だか地味にはだけている。・・・・あれ?よく見たら、私もだ。ちょっと胸元開いちゃってる・・・。

 

男女の着物がはだけてる、気付いたら朝、隣に八幡。・・・・・・・・ま、まさか!

 

いやいや、八幡に限ってそんなことないよ。ヘタレだし。・・・・そうだよね?

 

「あ、おはよう春歌」

 

「お、おはよう・・・。は、八幡。私が寝てるとき、何かした?」

 

「(寝てるとき?いや、2人でほぼ同じ時間に寝たし。ていうか、逆に俺がされたんだけど・・・)」

 

え?何で黙るの?もしかして本当に・・・・。

 

「お前、覚えてないのか?」

 

そう言われて、取り出されたのは、お菓子の袋ゴミ。

 

「お前、このアルコール入りのお菓子食って、酔っぱらってたんだよ。着物がはだけてるのも、その証拠だ」

 

・・・・え?酔った?という事は、これは自分で招いた事?

 

・・・・恥ずかしい!さっきまでよからぬこと考えてた私を殴りたい!

 

「それより、この後どうするんだ?」

 

「この後・・・。帰りながら色々回っていこう」

 

「そうか。じゃ、飯食ったら帰る準備だな」

 

「うん。鴨シー行きたい♪」

 

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

ついに、これにて終わりです。読んでくださった方、お気に入り登録、投票してくれた方、ありがとうございました。

毎日投稿、できましたね。自分でも不安でした。危ないときもあったけど。

それでは!ありがとうございました!



























To Be Continued???

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