親が俺のためにマッカン買ってきてくれたのに、それを親が飲んじゃうというわけのわからないことがあり、凹んでます。
それではご覧ください。
食事は春歌が作ると言ってくれたため、俺は現在入浴中。彼女が料理して俺が風呂。なんかこの時だけ夫婦みたいだなぁ、と錯覚させられる。
基本俺は入浴時間が短いため、ササッと体を拭き、リビングに戻る。すると、春歌が突然横から現れた。
「ご飯にする?お風呂にする?それとも、わ・た・し?♪」
「・・・・・」
ネタが少し古い。・・・いや、風呂はたった今入ってきたし、飯なんてもうテーブルに用意されてる。じゃあ、春歌で・・・なんて言えるほどまだ歳を重ねていないため不可能。そこら辺はちゃんと考えてるよ。
よく見れば、春歌少し震えてるんだけど。若干顔赤いし。満面の笑みだった顔をが少し引きつり始めた。
「うわ、恥ずっ!」
「酷い!いいじゃん!一度言ってみたかったの!でも、今後悔してる!」
顔を徐々に赤くし、俺の胸板をポカポカと優しくたたいてきた。
「はいはい、よくできました~」ナデナデ
「子ども扱いしないで!?」
今の君は立派な子供ですよ。
飯も食い終わり、春歌も風呂を済ませ、俺の部屋に春歌が寝る布団を置いた。別にそういう意味じゃないから!?春歌がここがいいって言ったんだから!?変な事考えないでよ!?なんて柄にもなく、誰に向かっているもかもわからず、無意味に心の中で叫んでみたり。キャラ崩壊が起きるくらい、ちょっと舞い上がっちゃってます。
今はもう22時を回っているが、俺達は夏休みに行く旅行の事で話し合っていた。決めたのが、海沿いの綺麗なホテルに宿泊、そこで海の上で打ちあがる花火を見ることになった。もちろん、旅館に着く前に色々観光したりするが。
「楽しみだね」
春歌は布団の上で大の字になりながらそう呟く。
「そうだな。旅行なんて何年ぶりだろうな」
最後に旅行した日が思い出せないくらい昔だからなぁ。ていうか、いつから俺不参加になったんだっけ。
「・・・」ジ~
「なんだ?そんな何かを訴えているような目で見て」
俺がそう聞いても視線を外さず、見続ける春歌。そしてようやく口を開く。
「一緒に寝ようよ」
「は?いや、同じ部屋で寝るんだから一緒に寝るだろ」
「そうじゃなくて、2人で一つのベッドを使おうって意味だよ」
「・・・・・なんかお前、最近やけに積極的じゃないか?」
「え?そうかな?」
「前に比べたらかなりな」
これも、まだ加減が定まってない感じなのかな?表情とか見た感じ、素だし。いや、分からないな。春歌は俺に影響されて、ポーカーフェイスが上手くなってるから。俺の観察眼が効いてないと思う。
「そっか。じゃあ寝ようか」
「え?俺まだ返事してないよね?ナチュラルにベッドに潜り込むなよ」
「気にしない気にしない。あ~、気持ちいい」
おいやめろ。男と2人でベッドの上にいて、気持ちいいは意味深に聞こえてしまうぞ。男子高校生特有の妄想が働いちまうだろう。そしてまずお前が気にしろ。
そんなわけで、一緒にベッドを共にすることになった。別にそういう意味じゃ(ry
(こんなに近くで一緒に寝てるのに何もしてこないなんて・・・。私って、あまり魅力ないのかなぁ・・・。なんか複雑)
そう思いながら、自分の身体をマジマジと見る。昔とは違い、すっかり乙女になった太宰春歌であった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
このシリーズは旅館で最終日を迎えます。
また明日。