本日、外が凄いですね。千葉は台風が暴れています。
それではご覧ください。
「ドキドキしてきたね」
「そうだな。ちょっと緊張してる」
俺と春歌は今、一緒に登校している。いつもは違うが、今日という日は特別なのだ。
俺達1年生は、ついに今日から2年生。つまり進級だ。そして、何故2人かというと
「同じクラスになれるといいね」
「ああ。なりたいな」
クラス替えである。俺と春歌は1年の時、クラスが離れていたため、同じクラスになるのは悲願なのだ。
「春歌の友達とやらも、一緒の方がいいかもな」
「そうだね。彼氏を紹介したいし」
新しいクラスの表は、定番の下駄箱のドアに貼られている。順番にA組から見て回っている。しかし、E組まで来ても、俺と春歌の名前がない。
そしてF組の表を見ると、俺の名前、春歌の名前が書かれていた。
「やったよ八幡!」
「お、おい。さすがにここで抱き着かれると・・・」
「あ、ごめんごめん」
うわぁ、ヤバい。殺意のこもった眼が一斉に向かれた。
「気持ちは俺も同じだから」
うっかり頭を撫でてしまった。
「おーおー、お2人さん。朝から公衆の前でいちゃついてますねぇ」
「あ、皆集合してたんだ」
「おはよう。またみんな同じクラスだね。それと、比企谷君だよね?よろしく」
「え、ああ、おう。」
「固くならなくていいよ。君の事は、春歌からよく惚気られてるから」
思わぬ事実が発覚してしまった。普段から冷静で時には甘えん坊な春歌が、友人に対し惚気話など。
「そう言えば自己紹介がまだだったね。芥川梨奈」
「福沢有希だよ」
「夏目奏菜。よろしく」
「江戸川蘭子」
「・・・・・はぁ!?」
なんと!まさかの文豪が勢ぞろい!いやいや嘘だろ・・・。なにこの偶然というか奇跡というか。これに太宰春歌か。将来この5人で武装探偵社でも立てる気か?
「何平然と嘘ついてるの!?八幡誤解しないで。嘘だから!」
何だ嘘か・・・。焦ったぁ。でもなんかそれと同時に、密かに期待していた物が崩れた感じがした。
その後、本当の名前を教えてもらい、俺も自己紹介を返した。どうやら名字だけ嘘らしくて下の名前は本当らしい。
はぁ、女子5人に対し、男は俺1人。後先怖いなぁ、と思いを馳せながらも、2年F組の教室に着いた。
席の配置を確認すると、分かってたことだが春歌とはそれなりに離れる。タ行とハ行だしな。
HR始まりのチャイムが鳴り、新たな担任が登場した。
「今日から2年F組の担任になった、平塚静だ。よろしく」
すげぇ男っぽい自己紹介だな。
担任の自己紹介から始まった、生徒による自己紹介が終わり、今日はこれで学校が終わる。
「八幡、この後昼ご飯行こう」
「かまわないが、友達も誘わないのか?」
「皆用事があるって言われた・・・」
「そうか。じゃ、行こうぜ」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
夏休みもあと9日か・・・。
また明日。